JPS6011566Y2 - 差込プラグ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスリーブ端子の保持力がピン端子挿抜時のこじ
り力を受けても低下しないようにした差込プラグに関す
る。

従来の差込プラグとして、例えば、スリーブ端子を硬質
合成樹脂のベースに設けた挿入孔に挿入し、該ベースの
一端からコードにかけて軟質合成樹脂のプラグ本体を設
けたものがある。

しかし、従来の差込プラグによれば、ベースの挿入孔に
位置するスリーブ端子が、スリーブ端子に設けたストッ
パーと挿入孔に設けた係合孔との係合によって位置決め
されているが、ピン端子を挿抜したときのこじり力によ
る変形、移動を防ぐことができず、そのため、スリーブ
端子の保持力がピン端子挿抜時のこじり力を受けて低下
する恐れがある。

本考案は、上記に鑑みて為されたものでありスリーブ端
子の保持力がピン端子挿抜時のこじり力を受けても低下
しないようにするため、スリーブ端子の胴体外径をベー
スの挿入孔の内径に一致させ、スリーブ端子のストッパ
ーをベースの挿入孔に設けた係合孔に係合させるととも
にその先端のテーパー状小径部を挿入孔内に退却的に位
置させるようにした差込プラグを提供するものである。

以上概略的に本考案の差込プラグの目的、構成および効
果が説明されてきたが、添付図面を参照して行われる以
下の実施例の説明によりそれが更に明確にされる。

第１図イ９口、ハは本考案による差込プラグに使用され
るスリーブ端子を示すもので、先端の小径部１と、胴体
２と、コードの導体が圧着接続される圧着バレル部３と
を有している。

小径部１は絞りをかけられてテーパー状を呈し、上下に
ｌ対のスリット４，５を有している。

ある実施態様では、ばね性を考慮して、スリット４の幅
をスリット５のそれよりも大としたことにより、非常に
すぐれたソケットピン保持力を得ることができた。

胴体２にはストッパー６が設けられ、後の説明で明確に
なるように、それによって、ベースと係合される。

第２図イ９ロ、八を参照すると、本考案による差込プラ
グが示されている。

第２図イは一部側面図を残して大部分が断面図でその構
成を示す説明図であり、第２図口は正面図であり、第２
図ハはベース１０を拡大して示す断面図である。

第１図に示されたスリーブ端子がコード７の導体８（絶
縁体９より露出させられた）と圧着接続され、ベース１
０の内部に位置させられている。

スリーブ端子はテーパー状小径部１と、ストッパー６を
有する胴体２と、圧着バレル部３を有し、端子挿入孔１
１内に挿入されており、テーパー状小径部１の先端はソ
ケットピン（図示せず）の入口１２に対向している。

端子挿入孔１１は段部１３で内径が小さくなって、胴体
２の外径と一致するように寸法が規定された部分１４を
有し、その部分１４よりわずかに小さい内径を有したソ
ケットピンの入口１２が一端に設けられている。

ベース１０の他端には、係合孔１５が設けられ、ストッ
パー６がそれと係合してベース１０とスリーブ端子との
相対的位置を維持している。

ベース１０の係合孔１５が存在する端部からコード７に
かけて軟質合成樹脂のモールド体１６が施され、コード
７とプラグとを一体に成形している。

モールド体１６の端部には可撓性を考慮した凹凸状の補
強アーマ１７が設けられ、その部分でコード７が損傷す
るのを防止している（実際は、モールド体１６が挿入孔
１１にも流入するが図示説明上省略しである）。

第３図を参照すると、スリーブ端子にコード７の導体８
がその圧着バレル部で圧着され、スリーブ端子がベース
１０の挿入孔１１に挿入されて芯金基盤についている芯
金ピンに挿着された図壱示す。

第１図および第２図で示されたように、スリーブ端子は
テーパー状小径部１と、ストッパー６を有する胴体２と
、圧着バレル部３とより構成され、ベース１０の挿入孔
１１に挿入されている。

芯金基盤２０（一部だけ図示されている）の芯金ピン２
１にスリーブ端子のテーパー状小径部１が挿込まれて位
置決めされている。

ストッパー６はベース１０の楕円形をした保合孔１５と
係合しているため、合成樹脂が所定のモールド圧力を有
して注入されてもスリーブ端子とベース１０の位置関係
に崩れが生じない。

２つの係合孔１５（１つだけ図示され、他の１つは第３
図の右半分が断面図であるため示されていない）の間に
打抜き孔１８がさん孔されていて、合成樹脂が注入され
るとそこに加圧注入されてベース１０とモールド体１６
との機械的係合力の向上に寄与する。

第４図イ９ロ、八を参照すると、スリーブ端子とピン端
子との係合関係が図示されている。

第４図イはテーパー状小径部１がソケットピン端子２２
によってこじられている状態を示すもので、ピン端子２
２が実線の位置にあっても点線の位置にあっても、小径
部１はテーパー状を呈してばね性に富んでいるためこじ
りに対する逃げ特性が極めて良好で、わずかの挿抜回数
で嵌合力が低下するという現象は全く生じない。

従って、第３図に示された芯金ピン２１に対しても粗雑
に差込んだとしても全く問題は生じない。

第４図口はピン端子２２がプラス公差の外径を有する場
合であり、第４図ハはピン端子２２がマイナス公差の外
径を有する場合である。

何れの場合も、テーパー状小径部１はばね性にすぐれて
いるためにピン端子２２の外径の変化に対して簡単に追
従することが可能であり、両者の間に極めて良好な電気
的接続が提供される。

尚、ここで言うスリーブ端子の深さとはテーパー状小径
部１の先端からピン端子の入口１２を介してベース１０
の外側先端までの距離を指称するものであり、これが、
前述したように、ストッパー６の存在によってベース１
０とスリーブ端子との位置関係が一定に維持されること
より、常に所定の深さに納めることができる。

以上説明した通り、本考案による差込プラグによれば、
スリーブ端子の胴体外径をベースの挿入孔の内径に一致
させ、スリーブ端子のストッパーをベースの挿入孔に設
けた係合孔に係合させるとともにその先端のテーパー状
小径部を挿入孔内に退却的に位置させるようにしたため
スリーブ端子の保持力がピン端子挿抜時のこじり力を受
けても低下しないようにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図イ９口、ハは本考案に使用されるスリーブ端子を
示すもので、イは側面図、口はイにおけるＡ−Ａ’断面
図、ハは平面図である。 第２図イは本考案の一実施例を示す断面図であり、第２
図口はその正面図であり、第２図ハはベースを拡大して
示す断面図である。 第３図はスリーブ端子がベースに挿入されて芯金ピンに
挿込まれた状態を示す一部断面図である。 第４図イ９口、ハはテーパー状小径部とソケットピン端
子との接触関係を示す説明図である。 符号の説明、１・・・・・・テーパー状小径部、２・・
・・・・胴体、３・・・・・・圧着バレル部、４，５・
・・・・・スリット、６・・・・・・ストッパー、７・
・・・・・コード、８−−−−−−４体、９・・・・・
・コード絶縁体、１０・・・・・・ベース、１１・・・
・・・挿入孔、１２・・・・・・ソケットピンの入口、
１３・・・・・・段部、１４・・・・・・内径の小さい
部分、１５・・・・・・係合孔、１６・・・・・・モー
ルド体、１７・・・・・・補強アーマ一部、１８・・・
・・・打抜き孔、２０・・・・・・芯金基盤の一部、２
１・・・・・・芯金ピン、２２・・・・・・ソケットピ
ン端子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コードに接続され、ストッパーを有する胴体および該胴
   体の先端に位置し、一対のスリットを有したテーパー状
   小径部を有するスリーブ端子と、前記スリーブ端子の前
   記胴体の外径と一致した内径を有し、前記ストッパーと
   係合するストッパー保合孔を備えたスリーブ端子挿入孔
   を有して熱可塑性硬質含酸樹脂より形成されたベースと
   、該ベースの一端からコードにかけて施された熱可塑性
   軟質合成樹脂より形成されたモールド体より構成され、 前記スリーブ端子が、前記ストッパーと前記ストッパー
   係合孔との係合および前曲胴体と前記スリーブ端子挿入
   孔の一致した内外径に基く両者の嵌合によって該スリー
   ブ端子挿入孔内に支持固定され、前記テーパー状小径部
   が該スリーブ端子挿入孔内壁と間隙を有して退却的に位
   置する構成を有することを特徴とする差込プラグ。