JPS6010800Y2 - 押付けロ−ルを備えたプレスロ−ルフイルタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレスロールフィルタにおいて、脱水を一段ど
促進する押付はロールを具備したプレスロールフィルタ
に関するものである。

一般に、プレスロールフィルタによる脱水行程は重力脱
水部、加圧脱水部、プレス部、排出部に分けられる。

このようなプレスロールフィルタにおいて、処理される
べきスラッジは上記処理行程中に、ロールに沿って送り
出されている上濾布、下濾布の速度差の違いによるせん
断力及び濾布の緊張力による面圧により脱水されること
は周知である。

この場合、脱水効果を上げるためには、濾布の面圧、す
なわち濾布の張力を上げるか、あるいはロールの半径を
小さくしなければならない。

例えば、濾布の張力を単に上げると「しわ」ができやす
く、強度においても問題が生ずる。

またロールの径を小さくして脱水効果を上げる方式にし
ても、ロールは一定のたわみを超えるわけにもゆかず、
したがってロールは余り細くすることもできない。

本考案は上記のような従来装置における問題点を解消し
て脱水を一層促進させるプレスロールフィルタを提供す
ることにある。

これを実現させるために、本考案のプレスロールフィル
タにおいては、前記プレス部において特殊な押付はロー
ルを設けていることを特徴としている。

本考案によるプレスロールフィルタを説明するに当り、
従来例によるプレスロールフィルタの概略を説明する。

第１図はその従来例を示す。図において、１は下濾布、
２は上濾布、３は上濾布緊張ロール、４は下濾布緊張ロ
ール、５は脱水ロール、６は下部フレーム、７は上部フ
レーム、８，９．１０はプレスロール、１１は処理すべ
きスラッジを示す。

このような構成のプレスロールフィルタ（プレスロール
型脱水機）において、下濾布１と上濾布２の間に投入さ
れたスラッジ１１は、脱水ロール５を介して重力脱水、
加圧脱水が行なわれたあと、加圧脱水部のプレスロール
８，９，１０で濾布の緊張力およびケーキの厚さのため
に上下濾布の速度の差を生じ、その結果によるせん断力
によって、かなりの脱水が行なわれる。

しかしながら、この従来のプレスロールフィルタにおい
ては、冒頭に述べた問題点があり、十分な脱水が行なわ
れているとは言えなかった。

本考案はこの点を改良したものである。

第２図は本考案によるプレスロールフィルタの全体の構
成を示す。

第２図で用いられている参照番号のうち第１図のものと
同じ番号は同じ部分を示す。

この考案の装置において、３本のプレスロール８，９．
１０の径を上下濾布１，２の走行方向に沿って順次縮径
し、最終プレスロール１０の径が３本のプレスロールの
内で最小となるようになっている。

すなわち、最初のプレスロール８の径が一番大きく、二
番目のプレスロール９の径が最初のプレスロール８の径
よりも小さく、最終のプレスロール１０の径が二番目の
プレスロール９の径よりも小さくされている。

また、最終プレスロール１０の部分に特殊な構成の押付
はロール１２を設けて、脱水効果を増強させている。

第３図は第２図の最終プレスロール部の詳細な構造を示
し、第４図には第３図の側面図を示す。

本考案によるこのプレスロール部においては、最終プレ
スロール１０に対抗して押付はロール１２が設けられ、
前記プレスロール１０と押付はロール１２の間を、ケー
キが付着した上下濾布が通されるようになっている。

この押付はロール１２は、該ロール取付は部材１３に２
本の取付は稈１４．１５を通し台座１９側に設けられた
バネ１７を介してそれぞれの稈の両端でナツト１６．１
８によりネジ止めして締付ける構造になっている。

したがって、押付はロール１２とプレスロール１０間の
押圧力は、バネ１７を圧搾しているナツト１８を調整す
ることによって調節できる。

すなわち、この押付はロール１２を設けたことによる強
い圧縮力によって、この部分を通過するケーキは従来の
装置と比較して、遥かに強力な脱水が行なわれる。

例えば、第１図に示す従来例においては、プレスロール
８，９，１０の面圧は普通１ｋａ／ａ＋ｌ程度であるが
、本考案による装置の前記プレスロール部におけるケー
キに与えられる面圧はバネ１７の調整により種々変化で
きるが、約４〜５ｋｇ／ｃ１Ｎ程度の値が容易に得られ
る。

また、プレスロール８，９．１０の径を順次小さくして
いるので、濾布１，２にかかる面圧（圧搾力）が順次大
きくなり、良好な脱水が行われるとともに、ケーキに作
用する押圧力も徐々に高くなるので、ケーキのサイドク
リーム（横漏れ）などが生じずケーキの安定性、均一性
にすぐれる。

以上述べたように、本考案によるプレスロールフィルタ
においては、プレスロール部の径を順次縮径するととも
に最終プレスロールに押付はロールを、その押圧力調整
可能に設けることによってケーキの顕著な脱水効果が可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術によるプレスロールフィルタの構成を
示し、第２図は本考案によるプレスロールフィルタの全
体の構成を示し、第３図は第２図の最終プレスロール部
の詳細な断面図、および第４図は第３図の部分の側面図
を示す。 １・・・・・・下濾布、２・・・・・・上濾布、３・・
・・・・上濾布緊張ロール、４・・・・・・下濾布緊張
ロール、５・・・・・・脱水ロール、８，９．１０・・
・・・・プレスロール、１２・・・・・・押付はロール
、１７・・・・・・バネ、１６．１８・・・・・・ナツ
ト、１９・・・・・・台座。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 脱水ロール群と、この脱水ロール群の後段に設けられた
   プレスロール群と、これらロール群に案内されて走行す
   る濾布を備えたプレスロールフィルタであって、 前記プレスロールの径を濾布の走行方向に沿って順次縮
   径せしめ、最終プレスロールの径を最小とし、かつこの
   最終プレスロールに対抗してその押付は圧力を調整可能
   な如く押付はロールを設けたことを特徴とする押付はロ
   ールを備えたプレスロールフィルタ。