JPS6010269Y2 - コンバ−ゼンス補正装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、カラー陰極線管のコンバーゼンス補正装置の改
良に係るものである。

最近のカラー陰極線管は動コンバーゼンス補正を必要と
しないが、陰極線管の電子銃の配置等に誤差がある場合
には静コンバーゼンスの補正が要求されている。

このようなコンバーゼンス補正の手段としては、電磁偏
向ヨークの内側面、すなわち陰極線管のファンネルと向
い合う面に所定の大きさのフェライトシート片を接着剤
あるいは接着テープ等により固定し、これによって偏向
磁界の分布を一部変化させるようにしたものであった。

しかし、この種の補正装置は、陰極線管に偏向ヨークを
装着した状態でフェライトシート片が補正を行なう最適
位置にない場合に、その都度偏向ヨ一りを陰極線管のフ
ァンネル部から外し、かつ接着を解いて目分量で変更を
行なわなければならず非能率であった。

本案はこのような問題を解決するために提案されたもの
で、偏向ヨークの装着を陰極線管のファンネル部から若
干ゆるめた状態で簡単に調整可能とするようにしたもの
である。

本案の実施例を以下図面に従って説明する。

第１図は本案の実施例に係るコンバーゼンス補正装置が
適用された電磁偏向ヨークの内側面を示す正面図である
。

また第２図は第１図の偏向ヨークの側面図である。

１は偏向ヨークの内側面で、陰極線管のファンネル部に
装着される面である。

２は大口径の開口部で、３は小口径の開口部を示し、陰
極線管が周知のように挿入される部分である。

偏向ヨークの内側面１には、開口部２と３間を結ぶよう
に比較的屈曲可能な細い樹脂棒１０が沿うように配置さ
れている。

この樹脂棒１０は、その一端１１が開口部３側で小さな
穴または係止部材等の支持部４により支持されている。

また樹脂棒１０の他端１２はガイド孔５１を持つ支持部
５を通して偏向ヨークの外周に突設され１、その先端に
はつまみ１３が設けられている。

ガイド孔５１は、偏向ヨークの円周方向に形成された長
孔で、つまみ１３を持って操作すると一方の支持部４が
支点として矢印Ａ−Ａ方向に移動するように樹脂棒１０
の端部１２をガイドさせるものである。

偏向ヨークの内側面１に位置する樹脂棒１０の中間にコ
ンバーゼンス補正用のフェライトシート１４が固定され
ている。

したがって、つまみ１３をＡ−Ａ方向に移動させると、
フェライトシート片１４は支持部４を支点として偏向ヨ
ークの内側面に沿って移動することができる。

また支持部４側を樹脂棒１０の端部１１が挿入伴動する
孔とすれば、つまみ１３を操作して矢印Ｂ−Ｂ方向の移
動調整も可能である。

また他方の支持部５のガイド手段は必ずしもガイド孔で
なくてもよく、溝のようなものでもよい。

以上のようにして、本案によれば陰極線管のファンネル
部から完全に外すことなくコンバーゼンスの補正調整が
可能となる。

調整された場合、端部１２側を支持部５に接着またはそ
の他の手段により固定すれば、フェライトシート片１４
を偏向ヨークの内側面１に固定したことになり、従来の
ような接着作業は不用となる。

偏向ヨークの製作時にフェライトシート片１４を予期で
きる補正を見込んで予め固定してくる場合もあるので、
このようなとき本案の適用方法としては、陰極線管に装
着した際その調整が適当でなければ、固定手段を取除い
てつまみ１３を操作して再調整し、調整の完了後固定す
るというようにすればよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例に係るコンバーゼンス補正装置が
適用された電磁偏向ヨークの内側面を示す正面図、第２
図は第１図の電磁偏向ヨークの側面図であ。 １・・・・・・偏向ヨークの内側面、２および３・・・
・・・開口部、４・・・・・・第１の支持部、５・・・
・・・第２の支持部、１０・・・・・・樹脂棒、１４・
・・・・・フェライトシート片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カラー陰極線管のファンネル部と向い合う電磁偏向ヨー
   クの内側面に沿って前記電磁偏向ヨークの両開口部間を
   結ぶように屈曲可能な樹脂棒が配置され、 この樹脂棒の一端が前記開口部の一方において支点を形
   成するよう第１の支持部により支持され、 前記樹脂棒の他端が前記開口部の他方において前記開口
   部の円周に沿って第２の支持部により移動可能に支持さ
   れ、 前記樹脂棒の中間にコンバーゼンス補正用のフェライト
   シート片が固定されてなることを特徴としたコンバーゼ
   ンス補正装置。