JPS5996941A - 漆器用下地素材の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 漆器の下地に使用する木地の加工は漆器それ自体の良否
を決定する重量な工程の一つである。

木材の種類、其の木材の乾燥具合で木地が変形したり割
れたりする事も多く、更に加工上の上手、下手は常に漆
器自体の価格決定の大きな鍵と云つとも過言ではない。

即ち大きな良く乾燥した木材をロクロに掛け充分経験の
ある職人が手間をかけて一個づつ仕上げて行くので、何
分にも手間賃の高い今日では高級な手藝品は別としても
一般的な添製品が高価になり過ぎる傾向にある。

其の為一般の漆器の需要先にプラステイツク製品が代用
品として使用される様になつて来たがやはり客商売の旅
舘や料理屋では本物の添製品に非常な郷愁を持つて居る
。

その為安価な漆器用下地材として樹脂製品に添し又は他
の塗料加工を行ふ研究が なされたが木材と余りにも性質が異り未だ完成されてい
ない。

又比重を少こしでも軽減する為に樹脂に木粉、樹皮等を
混入する方法も考へられたが成形法がインジエクシヨン
法である為ロクロで作り出す木製木地とは根本的に異な
るところうがある。

本発明は之等の樹脂成形品とは本質的に異るもので繊維
質の絡み合ひによつて成形された紙層状の構造体を加熱
圧締する事により、内部に抄き込まれた、微細樹脂が金
型の熱（１００℃〜２００℃）によつて熔融されて各繊
維間でバインダー的な働きをする為圧締された密度の高
い状態のまゝで硬化する。したがつて毎回の抄造重量が
一定であれば誰が作つても同じ硬度の漆器用下地素材が
得られる訳けで、温度、圧力、時間の条件を一定にする
事と抄型と金型の比率さえ決定してやれば誰が作つても
安価、均質な合成木材的な漆器用下地素材の量産が可能
である。

尚樹脂は各繊維の表面を完全に被覆して居る訳けでない
ので木材木地と同様適当な吸湿性を保有し添下地塗に最
も適して居る。

又熱の伝導性も木材木地と同様で樹脂製の漆器下地と異
り添し塗りの終つた製品の手触、感触は木材木地の場合
とまつたく変らない。

【図面の簡単な説明】

第一図は一例として記載した簡単な抄造機の断面図であ
る。１．は抄造機の取付け台、２及２′は加圧具の支持
支柱、３．は中空の抄造台で三方コツクを通じ吸引ポン
プ及コンプレツサーに連結されて居る。 ４．は円筒状の抄枠、５は三方コツクの取付け位置、６
．は金綱、７は任意の形状に作られた抄紙台で下部に無
数の水抜き用の穴が明けてある、８．は４の抄枠及７の
抄紙台を乗せて居る厚手の金属性ストレーナー、９．は
支柱の上端に取り付けた止具、１０は回転の出来る加圧
機具のメタル保持バー、１１は任意の形状に作られた圧
締具表面に金綱のかけである金属ストレーナー、１２は
圧締用のスクリユウシヤフト、１３は１０に取り付けた
雌ネジ、１４はハンドル、１５は加圧器具より濡紙を取
り去る時のピーコツク。 第二図は第一図と同じものであるが使用情况を説明する
為に書いたもので１、を１′、４を４′、８を８′とし
たがすべて同じものである。 第一図のイに計量した一定濃度のスラリーを流入する。 ５′、にある三方コツクは停止の位置にある全部の原料
が入り終つたら　５′、の三方コツクを開いて吸引ポン
プ側に連結する、イの内部の水位はどんどん吸引されて
紙層を形成する然し其の含水率は末だ８０％程度ある、
此処で第一図の１０か９の処に掛から様半回させると１
１はイの真上に来て停止する。 吸引作業を続けなから１４のハンドルを操作し第二図の
イ′中で一■吸引された紙層１２、の表面に１１′を押
し付ける、此の作業が終つた５′の三方コツクをコンプ
レツサー側に切替へ１４を回転して１１′を引き揚げて
やる、此の時紙層１２は１１′の表面に附着される。抄
枠４′の上端をかわした処で此処に板を入れとやりピー
コツク１５を開いて上方より空気を入れてやると濡■は
自重で板の上に落ちるので簡単に取り出す事が出来る 此の様な手順で抄造作業は続けられる。 第三図は此の様にして成形した紙器をそのまゝ乾燥した
ものゝ断面図である。 第四図は第三図の製品を雌雄一組の 金型にかけ加熱圧締した状態の製品の 断面図である。１６〜１６′の様な肉薄の部分や１７〜
１７′の様な厚手の部分を同時にもつた下地素材の製造
が可能である事をしめしたものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 植物繊維質例へば故紙又はパルプ或ひは合成繊維を９０
   ％〜５０％に対し１０％〜５０％の熱可塑性樹脂或ひは
   熱硬化性樹脂の粉末又は微細繊維樹脂を水の中で良く撹
   拌しながら配合したスラリーにサイズ剤又はラテックス
   液を添加し又は添加せぬものに弱酸性液を加へＰＨを調
   整する。一方あらかじめ準備した任意の形状の抄型に此
   の調合の終つたスラリーを一定濃度にして一定量流し込
   むか、或ひは一定時間濃度の一定の原料槽の中に抄型を
   投入して、吸引ポンプを作動すると、いづれも抄型の金
   綱の表面にその型状の紙層か形成される。 前者は厚物の成形に後者は薄物の製造に適して居る。此
   の様にして作られた紙形を充分に乾燥して含有水分を１
   ０％以下にする。 之を抄型よりやゝ小さめの雌雄一組の金型にかけ加熱圧
   締すると１５秒〜６０秒で軽量、堅牢な希望の形状の下
   地素材を得る事が出来る。 尚金型の表面に任意の調刻或ひは図柄を堀つて置く事に
   より前記下地素材の片面或ひは両面にレリーフ模様を得
   る事が出来る。 繊維と微細樹脂の配合率により木材木地とほゞ同様の比
   重を持つた。そして極端な厚薄の部分を同時に持つた容
   器の様な軽量にして堅牢な同形同質な素材を多量に作る
   事の出来る漆器用下地素材の製造法。