JPS599631Y2 - 気泡発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浴湯中に多数の微小気浴を発生させ、その気泡
の発生時に生ずる処の超音波の作用を介して人体の各部
に刺激を与える事により、マッサージ効果を得る様にし
た気泡発生装置の改良に関するものであって、気泡発生
盤に対して空気を圧送するための送風機を具備する本体
ケース側に於いて、同送風機を内蔵する加圧室に常時開
口状態にある第１排気口と、加圧室内が一定の温度以上
に上昇した時にのみ開口する第２排気口を設ける事によ
り、送風機の冷却を適確に行なわせ、その過熱を防止す
る事が出来る様にした事を目的とするものである。

浴槽の浴湯中に気泡を発生させる装置としては、多数の
微細な通気孔を開口する気泡発生盤を浴場中に設ける一
方、同気泡発生盤とは別途に送風機を内蔵する本体ケー
スを設け、送風機を上記気泡発生盤に対して連結させる
事により、同送風機により起風された空気を気泡発生盤
方向に向けて圧送させて、気泡発生盤の通気孔より多数
の微小な気泡を発生させる様にした形式のものが従米よ
り一般的に用いられているのであるが、上記の様な気泡
発生装置に於いては、例えば気泡発生盤が浴槽内の深い
位置に設置された場合、あるいは送風機の回転数を落し
て空気の送り量を減らした場合等に於いては、浴槽中の
水圧に対して気泡発生盤より噴出される空気圧の方が負
けてしまい充分に気泡を噴出させる事が困難な状態が生
ずるのである。

そしてこの様に気泡発生盤からの気泡の発生量が抑制さ
れる結果、送風機部分に於いてはその空気の流れが著し
く低下し、同送風機の冷却を充分に行なわせる事が困難
な状態となり、遂にはオーバーヒート現象を招来する事
となるのである。

本考案は上記の様な従来の不都合に鑑みてその改善を試
みたものであって、送風機を内蔵する加圧室の一部に常
時開口状態にある第１排気口と、加圧室内の温度が一定
温度以上となった時、サーモエヤー弁の働きによりその
温度を感知して自動的に開く事が出来る第２排気口を設
け、加圧室内の温度の上昇度合に応じて同加圧室内の空
気を２段階に亙って外部に排出させる様にする事により
加圧室内に送風機を冷却するに必要な空気の流れを確保
出来る様に威し、もって加圧室内の圧力低下を最小限度
にとどめた状態にて同加圧室内の温度調整を円滑に行な
わせる事が出来る様にした事をその特徴とするものであ
る。

即ち本考案は、送風機を内蔵する本体ケースと、浴場中
に設置される気泡発生盤を夫々別体にて形威し、同気泡
発生盤にはフレキシブルパイプを介して送風機を連結さ
せて同送風機構により起風された空気を気泡発生盤方向
に向けて圧送させる事により、同空気を同気泡発生盤よ
り微小な気泡として浴湯中に発生させる様にした気泡発
生装置に於いて、上記本体ケース内に送風機を内蔵し、
且つ気泡発生盤への送風口を有する加圧室を設け、同加
圧室には常時開放状態にある第１排気口を設ける一方同
加圧室内の温度変化に対応して開閉作動する第２排気口
を設ける様に構或した事をその要旨とするもので゛ある
。

以下に本考案の具体的な実施例を例示の図面について説
明する。

図面に於いて１は本考案に係る気泡発生装置の本体ケー
ス、２は気泡発生盤、３は手元コントロールボックスを
夫々示す。

本体ケース１は前後一対のケース片４，４に二つ割り可
能に形戒するとともに、同ケース１内には上下仕切り壁
５，５′を上下２段に亙って設け、両仕切り壁５，５′
間に形或さたる空間を加圧室６と威す。

又下側の仕切り壁５′を隔ててその下側には吸気室７、
制御機構収納室８、電源収納室９等を設ける一方、上側
の仕切り壁５を隔ててその上側には換気室１０、スイッ
チ機構収納室１１等を夫々設ける様に威す。

そして加圧室６の前壁部には逆止弁（図示省略）を存し
て送風口１２を開口させ、同送風口１２には送風用フレ
キシブルパイプ１３の一端を着脱自在に連結させる様に
威し、且つ同送風パイプ１３の他端には前記の気泡発生
盤２を連結させる様に威す。

又同加圧室６には送風機１４を設ける様に威す。

同送風機１４はモーター機構１５とファン機構１６より
或り、モーター機構１５は加圧室６内に配置させるとと
もにファン機構１６の下向きに開口する吸引口１６′は
仕切り壁５′を越えて吸気室７内に一部突出する様に設
ける様に威す。

しかして吸気室７の前壁部にはエヤーの吸入口１７を開
口させる一方、同吸気室７内には例えば海綿、ウレタン
フォーム等の多孔質発泡体１８を内蔵させるとともに同
発泡体１８と上記送風機１４の吸引目１６′との間には
格子状、亀甲状等適宜形状に組威した密着防止部材１９
を介在させる様に威す。

又換気室１０の背壁面には換気用の窓孔２０を開口させ
る一方、同換気室１０の加圧室６間にはサーモエヤー弁
機構２１を介して第２排気口４０を設ける様に威す。

同サーモエヤー弁機構２１は上記加圧室６及び換気室１
０を隔てる仕切り壁５の一部を切欠いて弁座２２を設け
るとともに、同弁座２２を間に存して両室６及び１０方
向に向けて夫々支持フレーム２３及び２４を突設させ、
その一方の支持フレーム、即ち加圧室６方向に突出する
支持フレーム２３には上記弁座２２と相対応するエヤー
弁２５を有するシリンダー筒２６を、同エヤー弁２５が
ばね２７の付勢を介して常時弁座２２側に圧接されてい
る如く進退自在に設け、同シリンダー筒２６にはその底
部にパラフィン２８を存してピストンピン２９をその先
端部が換気室１０側に設けた支持フレーム２４に係合さ
せている如く挿通させて戊るものであって、第２排気口
４０は、同サーモエヤー弁機構２１により常時は閉塞さ
れている様に威す。

そしてサーモエヤー弁機構２１を構或するエヤー弁２５
にはその任意の位置に第ｌ排気口３９として小孔を開口
させる戒るものである。

その他スイッチ機構収納室１１の前壁部には電源スイッ
チ３０、パイロットランプ３１及びコントロールジャッ
ク３２を夫々設け、同コントロールジャック３２には前
記コントロールボックス３を着脱自在に接続させる様に
威す。

又制御機構収納室８には位相制御回路基板３３を内蔵さ
せ、同部からは電源コード３４を延出させる一方、電源
収納室９には手元コントロール用の乾電池３５を内蔵さ
せる様に威す。

尚上記実施例に於いては第１排気口３９をサーモエヤー
弁２５部分に設けているが同第１排気口３９の開口位置
は上記に限定されるものでは無く加圧室６を構或する壁
面に設ける事は勿論自由である。

次にその作用について説明する。

本考案に係る気泡発生装置は本体ケース１を浴室外にセ
パレートさせて設置させる一方、気泡発生盤２と手元コ
ントロールボックス３を夫々送風パイプ１３及びコード
３６の延長を介して浴室内に引込み、且つ気泡発生盤２
は浴槽の底部に設置させて使用するものである。

そして本体ケース１の前壁面に設けられる電源スイッチ
３０を浴室外にてあらかじめＯＮ操作させた状態に於い
て、浴室内にてコントロールボックス３に設けられる手
元コントロールスイッチ３７を遠隔操作させる事により
、本体ケース１内のモーター機構１５が駆動を始めると
ともに、同モーター機構１５の駆動を介してファン機構
１６が回転する事となるのである。

そしてこのファ“ン機構１６の回転作用を介して吸気室
７の前壁面に開口させた吸入口１７、及び吸気室７に内
蔵させた多孔質発泡体１８を経て外気が加圧室６内に吸
引されるのである。

そしてこの様にして加圧室６内に吸引された空気は送風
口１２より送風パイプ１３を経て気泡発生盤２方向に向
けて連続的に圧送され、且つ気泡発生盤２内に圧送され
た空気は同部に開口させた多数の微小な通気孔３８より
浴湯中に気泡として噴出する事となるのである。

そして又加圧室６内の空気は、その一部が第１排気口３
９として開口さ−せた小孔を介して常時加圧室６外に排
出されて、加圧室６内には最小限度の空気の流れが維持
されているのである。

しかして浴槽中に設置される気泡発生盤２に対しては当
然の事乍ら、浴湯の水圧による負荷が生ずる事となるの
である。

そしてその負荷は浴湯中の湯量、換言すれば気泡発生盤
２の設置される位置、即ちその水深に比例して可及的に
増大する事となるのであるが、気泡発生盤２を浴槽内の
比較的深い位置に設置した場合、あるいは手元コントロ
ールスイッチ３７の操作を介して送風機１４の回転数を
落して空気の送り量を減らした場合等に於いては気泡発
生盤２より噴出する気泡の空気圧が浴湯の水圧に負けて
しまい、各通気孔３８からの気泡の発生が著しく抑圧さ
れる事となるのである。

そしてこの様に気泡発生盤２からの気泡の発生量が制約
される事により本体ケース１の加圧室６内に於いてもそ
の空気の流れが停滞してしまう結果、同加圧室６内に収
納されている処の送風機１４のモーター機構１５に対す
る冷却を充分に行なわせる事が困難な状態となり、遂に
は同モーター機構１５のオーバーヒートを招来するに至
る事となるのは従来の不都合として前述した通りである
。

そして本考案に於いては前記の様に加圧室６の一部に常
時開口状態にある小孔を第ｌ排気口３９として設け、加
圧室６内の空気の一部を常時加圧室６外に排出させて、
加圧室６内には最小限度の空気の流れが確保される様に
した事により、上記の様に気泡発生盤２方向への空気の
流れが停滞した場合に於いてもモーター機構１５に対す
る冷却作用を得る事が出来るのである。

しかして加圧室６内の空気の停滞の程度がひどく、又そ
の停滞が長時間に及ぶ場合には第１排気室３９からの空
気の排出程度では、モーター機構１５に対して充分な冷
却効果を与える事が困難となり、その結果加圧室６内の
温度上昇を招く事となるのである。

そして加圧室６内があらかじめ設定した一定の温度に達
した時、サーモエヤー弁機構２１に於いてシリンダー筒
２６内のパラフィン２８がその体積を膨張させ始めるの
である。

そしてこのパラフィン２８の膨張作用を介してピストン
ピン２９が上方向に押出される事となるのであるが、現
実には同ピストンピン２９はその上端部を支持フレーム
２４にて係合されているために、その反作用としてシリ
ンダー筒２６自体がばね２７の付勢に抗して下方向、即
ち加圧室６方向に押下げられる事となるのであり、且つ
このシリンダー筒２６と一緒にエヤー弁２５も押下げら
れてこれ迄ばね２７の付勢を介して弁座２２側に圧接し
ていたエヤー弁２５が開くのである。

即ち第２排気口４０が開放されるのである。

そしてこの様に第２排気口４０が開放される事により加
圧室６内の空気の一部が換気室１０及び同換気室１０の
背壁面に開口させた窓孔２０を経て、本体ケース１外に
排気されるのである。

この様にして加圧室６内の空気の一部が同室外に排気さ
れる事により同加圧室６内のそれ以上の温度上昇が阻止
されるとともに、同部より排気される分だけ新たな空気
が加圧室６内に吸引されて同加圧室６内に空気の流れが
生ずる結果、室内温度が可及的に低下する事となり、そ
の結果モーター機構１５の過熱を未然に防止する事が出
来るのである。

そしてこの様にして加圧室６内の温度が低下するのに伴
ってシリンダー筒２６両のパラフィン２８も前記とは逆
に可及的に凝固し、その体積を縮少する結果、再びエヤ
ー弁２５により弁座２２を塞ぐ状態、即ち第２排気口４
０の閉塞状態が得られるのである。

本考案は以上の構或より或るものであり、上記の様に送
風機１４のモーター機構１５を内蔵する加圧室６の一部
に第１排気口３９として常時開口状態にある小孔を開口
させるとともに加圧室６内が一定温度以上となった時、
自動的に開放する第２排気口４０を設け、加圧室６内に
は常時最小限の空気の流れを確保する事が出来る様にし
た事により同加圧室６内が一定温度以上に上昇する事を
阻止する事が可能となり、その結果モーター機構１５の
過熱を自動的に且つ確実に防止する事が出来るに至った
のである。

又本考案にあっては上記の様に常時開放状態にある第１
排気口３９と加圧室６内が一定温度以上となった時にの
み開放する第２排気口４０を設け、加圧室６内の空気の
排出を２段階に亙って行なわせて加圧室６内の圧力低下
を最小限に止める事が出来る様にした事により気泡発生
盤２からの気泡の発生には、ほとんど支障を来たす事無
く上記の様なモーター機構１５に対する冷却作用を得る
事が可能となったのであり、この点に於ける実用的な効
果は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る気泡発生装置の全体を示す斜視図
、第２図は本体ケースの一部切欠正面図、第３図は要部
の一部切欠拡大斜視図、第４図はサーモエヤー弁機構の
拡大断面図、第５図は同作用状態を示す拡大断面図、第
６図はエヤー弁の一部拡大図である。 １・・・・・・本体ケース、２・・・・・・気泡発生盤
、３・・・・・・手元コントロールボックス、４・・・
・・・ケース片、５，５′・・間仕切り壁、６・・・・
・・加圧室、７・・・・・・吸気室、８・・・・・・制
御機構収納室、９・・・・・・電源収納室、１０・・・
・・・換気室、１１・・・・・・スイッチ機構収納室、
１２・・・・・・送風口、１３・・・・・・送風パイプ
、１４・・・・・・送風機、１５・・・・・・モーター
機構、１６・・・・・・ファン機構、１６′・・・・・
・吸引口、１７・・・・・・吸入口、１８・・・・・・
多孔質発泡体、１９・・・・・・密着防止部材、２０・
・・・・・窓孔、２１：・・・・・サーモエヤー弁機構
、２２・・・・・・弁座、２３，２４・・・・・・支持
フレーム、２５・・・・・・エヤー弁、２６・・・・・
・シリンダー筒、２７・・・・・・ばね、２８・・・・
・・パラフィン、２９・・・・・・ピストンピン、３０
・・・・・・電源スイッチ、３１・・・・・・パイロッ
トランプ、３２・・・・・・コントロールジャック、３
３・・・・・・位相制御回路基板、３４・・・・・・電
源コード、３５・・・・・・乾電池、３６・・・・・・
コード、３７・・・・・・手元コントロールスイッチ、
３８・・・・・・通気孔、３９・・・・・・第１排気口
、４０・・・・・・第２排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケース内に吸入口を開口する吸気室、気泡発生盤に
   連通ずる送風口を開口する加圧室を区画形威し、加圧室
   には送風機を、その吸引口が吸気室に臨む如く設けると
   ともに同加圧室には第１排気口と第２排気口を夫々本体
   ケース外に臨む如く設けるに、第１排気口は常時開放状
   態にあり、第２排気口はサーモエヤー弁機構を介して常
   時は閉戊状態にあり加圧室内の温度変化により開放状態
   となる如く自動開閉自在に設けて或る気泡発生装置。