JPS5993326A - プラスチツクレンズ注形型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、プラスチックレンズ例えばプラスチックの
眼鏡レンズ又は光学レンズを成形するだめのプラスチッ
クレンズ成形用型に関する。

近年、プラスチックからなる光学機器用レンズ或は眼鏡
レンズが注目を集めている。その理由として、プラスチ
ックレンズは、極めて優れだ酬衝撃性及び透明性を有し
かつ軽量であり、その他光学的特性も良好であること等
が挙げられる。また近年、７アシヨンメガネとしてプラ
スチック性眼鏡用レンズが流行しており、これもプラス
チックレンズの使用機会の増加に拍車をがけている。こ
れは、ガラスレンズでは十分な破壊強度をもたせながら
径の大きなものを製造しようとすれば、イ（）られたレ
ンズが非常に高価なものとなりまた重量も増えて適当で
ないからといえる。また、サングラスの様に流行性をも
たせるだめ着色されたレンズの需要が増大しているが、
ガラスレンズの着色は容易ではなく、その点プラスチッ
クレンズは比較的簡単に着色することができる。この様
なプラスチックレンズは、ポリカーボネイトやポリメタ
アクリレート類などの光学用に適した熱可塑性樹脂を射
出酸形成は圧縮成形により製造されるか、又は眼鏡レン
ズの様に注型成形によって製造されている。

通常行われているプラスチックレンズの注型成形を紹介
すると、例えば特開昭５６−２７３２７号にも記載され
ているが、第１図に示すように、通常ガラスで作られた
１対の上型Ａ及び下型Ｂを、各型に設けた光学仕上面Ｃ
及び９間にキャビティ（空所）Ｅを形成するように、ガ
スケットＧで保持し、モノマー、その他重合開始剤等の
プラスチック原料をキャビティＥ内に充填し、バネクラ
ンプＦ等により上型Ａ及び下型Ｂを挾持し、加熱等によ
リフラスチック原料を重合硬化させてプラスチックレン
ズを成形する。この注型成形に用いられるガスケットＧ
は、ゴム、エラストマー、又ハ比較的軟質の合成樹脂等
の柔軟性材料からなり、通常はガラスである上型及び下
型Ａ、Ｂと糾合せて使用され、２個のガラス型の対向す
る光学仕上面Ｃ及びＤはレンズに必要なカーブを有し、
モノマー等のプラスチック原料は２個のガラス型の間に
形成されたキャビティＥ内に充填され、空気が入らぬよ
う密閉される。そして、原料を充填した注形型をそのま
ま加熱炉等に入れてプラスチック原料を重合硬化させる
。この際、レンズの歪を少し コ賜−に重合させるため、硬化には少くとも数時間、通
常は一昼夜程度以上要する場合が多い。最後に組立てら
れた注形型を分解して中のレンズを取り出すが、この時
分解し易いようにガスケットは切断されることが多く、
ガスケットの再使用は行われない。ガラス型は次の注型
成形に再使用されることが多い。成形されたプラスチッ
クレンズは急冷又は衝撃等によりガラス型から離型され
、その周縁が第４図に示すように変形きれたものとなる
が、その中央部を点線で示すようにトリミングして使用
される。

この様なプラスチックレンズの注型成形における最大の
問題点はガスケットにある。ガスケットは、重合反応の
際プラスチック原料の容積収縮が起こった時、上型及び
下型がレンズの厚さ方向に接近できるものでなげればな
らないし、またプラスチック原料がガスケット壁面Ｗ（
第１図）から早期に分離したシすると、レンズの歪、ク
ラック、その他の損傷を発生する恐れがあるため、成形
中プラスチック原料がガスケット壁面に適度に付着して
いるようでなければならない。従来、プラスチックレン
ズ注型成形用に用いられたガスケットＧは、第１図に示
すように、脚部が半径方向内側に向いて上下のガラス型
にはさまれたほぼＴ型の断面形状のワンピースの環状ガ
スケットであって、容積収縮に対応できるように中央部
に外周部から脚部へかけて半径方向内側に向いたスロッ
トＳが刻設されている。プラスチック原料の重合硬化サ
イクル間の熱によシガスケットＧが軟化すると、上下の
ガラス型ＡＸＢはプラスチック原料の収縮（ＣＲ−３９
（商品名）では約１３％の収縮率）に応じて接近運動す
る。そこで、ガスケツ）Ｇは、クランプＦにより加えら
れる圧力の下に、プラスチック原料の収縮後の形状に一
致してスロットＳの介在の下に内側に落込むが、通常、
収縮は型の内部で均一に起らず不均一に収縮するため、
重合硬化が完了した時点では、第２図に示すように、上
型Ａと下型Ｂとがずれた変形をしてしまう。このように
ガスケットＧが変形してしまうと、成形によってでき上
ったプラスチックレンズＬは、第３図に示すように、上
下の光学仕上面り、！：Ｌ２の光軸０．とへが一致しな
くなると共に、レンズの肉厚もち〉ちとなって左右対称
に均一なものとはならない。

従って、従来のガスケットを使用した注型成形では、眼
鏡用レンズの如く厚さに多少バラツキがあシまた上下曲
面の光軸に多少のずれがあっても眼で容易に調節できる
範囲内で実用」二支障のないプラスチックレンズの成形
はできるが、カメラやプロジェクタ等の光学機器に使用
されるような高精度のプラスチックレンズを得ることは
到底望めないという欠点があった。

従って、この発明の目的は、プラスチックレンズ注形型
に用いられる環状ガスケットを改良し、光学機器にも使
用することのできる高精度のプラスチックレンズを得ら
れるようにしたプラスチックレンズ注形型を提供するこ
とである。

この発明は、ガスケットの構造を外枠ガスケット及びこ
れに嵌合する内枠ガスケットの二重構造とし、外枠ガス
ケットでもって上下の型を同軸に保持する機能を分担さ
せる一方、内枠ガスケットの内壁面に無数の凹みを設け
ることによりプラスチック原料の硬化過程で起る固有の
収縮に十分適応することができるようにしだものである
。

以下、この発明の詳細を実施例に基づいて説明する。こ
の発明によるプラスチックレンズ注形型を示す第５図に
おいて、当該注形型は、通常ガラスで作られかつレンズ
例えばメニスカス形凹レンズの光学仕上面１及び２が形
成された１対の上型３及び下型４を備え、上下のガラス
型３及び４に１１両型の間にキャビティ５を形成すべく
後記する環状ガスケット６及び７によって図示のように
一定距離離して支持されている。

当該注形型に使用された環状ガスケットは、形状及び材
質の異なる二種類のガスケット部材を結合した二重構造
となっており、外枠のガスケット６は、上下のガラス型
に嵌合してこれらを環状に取巻く円筒体のリング形状を
有し、該円筒体の内周面に後記する内枠ガスケット７が
内側から嵌合する内接面又は嵌合部８が環状に形成され
ている。

内枠のガスケット７は、図示のように、半径方向内側に
向いたほぼ矩形断面形状の環状ガスケットであって、そ
の内壁面９に無数の微小な凹み１０が形成されている。

外枠のガスケット６は適当な剛性材料、例えばステンレ
ス材、アルミ材、スチール材等で作られ、内枠のガスケ
ット７は適当な弾性材料、例えば軟質ホリ塩化ビニルや
ポリオレフィン、エチレ５譬酸ビニル共重合体等の組成
物で作られている。従つて、内枠ガスケット７をその弾
性力を利用して剛性の外枠ガスケット６の内接面８には
め込めば、両者は接着剤等の結合手段を使用することな
く単なるはめ合わせに結合され、内枠ガスケット７と外
枠ガスケット６とは内接面８で接し結合されて一体の環
状ガスケットを形成する。

当該プラスチックレンズ注形型の組立て方を説明すると
、第６図において、先ず弾性材料で作られている内枠ガ
スケット７を、剛性材で作られている外枠ガスケット６
に対し、内枠ガスケットの外端部７ａをその弾性を利用
して外枠ガスケットの内接面８にはめ込んで内側から嵌
合する。次にこの二重構造のガスケットに対し上下のガ
ラス型３及び４を外枠ガスケット６内にはめ合せ、各型
の平坦部３ａ及び４ａを内枠ガスケットの上面７ｂ及び
下面７Ｃに着座させることにより注形型は組立てられる
。組立てられた注形型は上下のガラス型３及び４を挾持
するバネクランプ１１等（−よって定位置に保持される
。

組立てられた注形型にあっては、第５図に示すように、
内枠ガスケットの内壁面９が上型及び下型の光学仕上面
ＩＰｙび２と共働して密閉したキャビティ５を形成する
。密閉したキャビティ５には、モノマー等のプラスチッ
ク原料（例えばメタクル酸メチル）と重合開始剤（例え
ば過酸化ベンゾイル）の混合液体を注射器等により注入
し、重合過程でこのプラスチック原料を硬化するとプラ
スチックレンズＬ（第９図）が形成される。

組立てられた注形型にモノマー等のプラスチック原料と
重合開始剤との混合液体を注射器等によシ注入する方法
は、第７図に示す様に、上型３と外枠ガスケット６及び
内枠ガスケット７との隙間よシ注射針１２等をさし込み
注入すればよい。

この発明による環状ガスケットの作用をメニスカス形凹
レンズの成形を例として説明すると次の通シである。

この発明による環状ガスケットは、ガスケット構造を外
枠ガスケット及びこれに嵌合する内枠ガスケットの二重
構造とし、内枠ガスケット６の無数の微小な凹み１０に
よる特殊な作用を利用することにより、レンズの硬化収
縮に対する大きい応答性を有し、従って重合完了後のレ
ンズの内部応力を減少することができ、またガスケット
構造を二重構造とすることにより重合硬化の完了時点で
のレンズの変形を防ぐことができ、かくて高品質、高性
能のプラスチックレンズを得ることが解った。

先ず外枠ガスケット６は重合過程中、その剛性の円筒体
でもって上型３及び下型４を同時にかつ同軸に押えるこ
とにより両レンズ面１及び２の光軸を合わせる機能を有
し、また上型、下型及び内枠ガスクツドアと共働してプ
ラスチック原料がキャビテイ外に流出するのを防止する
機能を有する。

内枠ガスケット７は、上型及び下型の両平坦面３ａ及び
４ａ間にはさまれキャビティ５をシールしてプラスチッ
ク原料の流出を防止する機能を翁すると共に、第８図に
示す様にガスケットの内壁面９に設けた無数の微小な凹
み１０のアンカー効果及びガスケット自体の柔軟性によ
り、レンズの硬化収縮に対する充分な適応性、特に注形
型が加熱されてプラスチック原料の収縮が起るにつれて
、ガスケット壁の内側両対向面９が相互に近づくという
適応性を当該ガスケットに保不せしめる。

無数の微小な凹み１０のアンカー効果とは、１個の凹み
１０が人口はせまいが内部には広い空間化に従い変形し
ながら、十分保持する効果をいう。

プラスチック原料の重合過程における熱により白枠ガス
ケット７が軟化するにつれて、クランプ１１から加えら
れる圧力により、内枠ガスケット７は、第９図に示すよ
うに、プラスチック原料の収縮後の形状に一致してレン
ズ厚の方向に収縮し、かつ内枠ガスケットの内壁面９に
設けた無数の微小な凹み１０によるアンカー効果により
プラスチック原料の内側収縮に追従し、ガスケット壁の
内側両対向面９が相互に近づき収縮する。この間、上下
のガラス型３及び４は、剛性の外枠ガスケット６により
同軸に押えられているので、何等ずれることなく外枠ガ
スケット６の円筒体内周面に沿って同軸に接近する。

従って、このようなプラスチック原料の収縮に一致する
ガスケット壁９の追従接近運動及び上下ガラス型のレン
ズ肉厚方向への運動のために、重合完了後のレンズ内部
応力は最小になり、ガスケット壁の早期分離を避けるこ
とができる。まだ外枠ガスケット６に、、より上下ガラ
ス型３及び４は同軸に押えられて杵るので、プラスチッ
ク原料の重合過程における不均一な収縮の変形による光
軸のずれもなくなるし、レンズ肉厚も左右対称な均一な
ものとなる。

この発明は、メニスカス形凹レンズを例にとって説明し
たが、これに限らず他の種類のレンズ、例えば平凹レン
ズ、両凹レンズ、平凸レンズ、両凸レンズ、メニスカス
形凸レンズ等も成形することができる。

以上説明した様に、この発明は、剛性材からなシ上型及
び下型に嵌合する外枠ガスケットと、該外枠ガスケット
に内側から嵌合しかつ内壁面に無数の凹みを設けた弾性
材からなる内枠ガスケットとの二重構造からなる環状ガ
スケットを備えたので、高精度が要求される光学機器用
レンズとして充分使用できる高精度のプラスチックレン
ズを得ることができる。特に、内枠ガスケットの無数の
微小な凹みのアンカー効果により、プラスチック原料の
硬化過程で起こる固有の収縮に十分適応することができ
、従ってレンズの内部応力を最小にしかつガスケット壁
の早起分離を避ける効果もある。

また上記の効果により、従来のガスケットを使用した注
形型よりも、プラスチックレンズの成形に関し明らかに
歩留りの向上と品質の改善をするという効果が得られる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のプラスチックレンズ注形型ヲ示す断面図
、第２図は第１図に示す注形型のガスケット変形を示す
断面図、第３図は第１図に示す注形型により得られるプ
ラスチックレンズを例示する部分断面図、第４図は成形
後使用するレンズのトリミング部分を示す部分平面図、
第５図はこの発明によるプラスチックレンズ注形型を示
す断面図、第６図は第５図に示す注形型の分解図、第７
図は組立てられた注形型にプラスチック原料を注入する
方法を示す断面図、第８図は内枠ガスケットの内壁面に
設けた無数の微小な凹みを示す部分斜視図、第９図は第
５図に示す注形型のガスケット変形とレンズの硬化収縮
を示す断面図である。 １及び２・・・光学仕上面、３・・・上型、４・・・下
型、　　　　　　　５・・・キャビティ、６・・外枠ガ
スケット、　　７・・・内枠ガスケット、８・・嵌合部
、　　　　　９・・・内壁面、１０・・・凹み。 代理人　　弁理士　　渡　辺　昭　二 革２５図 尾６ｒ：ｊＪ 基７図 眞８　図 ０ Ｌｑ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　プラスチックレンズの一方のレンズ面ヲ成形する
   だめのレンズ面形成用上型と、上記プラスチックレンズ
   の他方のレンズ面を成形するだめのレンズ面形成用下型
   と、上型及び下型間にキャビティを形成するための環状
   ガスケットとから成るプラスチックレンズ注形型におい
   て、前記環状ガスケットが、剛性材からなシかつ上型及
   び下型と嵌合する外枠ガスケットと、該外枠ガスケット
   に内側から嵌合しかつ内壁面に無数の凹みを設けた弾性
   材からなる内枠ガスケットとから成ることを特徴とする
   プラスチックレンズ注形型。 ２、前記外枠ガスケットが、上型及び下型と嵌合する円
   筒体をなし、かつ該円筒体に前記内枠ガスケットの嵌合
   する嵌合部が形成されている特許請求の範囲第１項に記
   載のプラスチックレンズ注形型。 ３　前記内枠ガスケットが外枠ガスケットに設けた嵌合
   部にはまり込む半径方向内側に向いたほぼ矩形断面形状
   を有し、その内壁面に無数の微小な凹みを形成している
   特許請求の範囲第１狛に記載のプラスチックレンズ注形
   型。