JPS599323Y2 - 電子式卓上計算機の表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は使用時間を表示して電池の寿命を知らせる電子式
卓上計算機の表示装置に関する。

最近、液晶表示装置の進歩及び集積回路（ＬＳＩ）にＣ
−ＭＯＳを採用する事によって低消費電力化が実現し、
一般の水銀電池又は最近普及し始めたリチウム電池によ
って数千時間以上の使用に耐えるものが出現している。

このため使用者は電池の交換を気にする必要がなくなっ
たけれども、反面いつまで使用できるかがまったく分ら
なくなり、不便である。

この欠点を解決する方法として従来の様に電池電圧の低
下を検出してランプ又はブザー等によって警報する事が
考えられるが、検出回路によるバラ付きが大きく、特に
低電力消費の回路に用いる場合、電池の電圧検出が不正
確であれば使用できる時間が大きく異なるので不都合で
ある。

本案は上記の点を考慮し、電池の寿命を使用時間に基づ
いて正確に表示するものである。

図は本案の一実施例を示す回路図である。

図に於いて１はキーボードで、０〜９のテンキー及びフ
ァンクションキーを有し、演算回路２に置数及び演算指
示を送り、各種の演算をさせる。

演算回路２の出力はゲートＧを介して駆動回路３に与え
られて表示信号に変換され、表示回路４に於いて表示さ
れる。

５は発振回路で、常時電源６がら電力を導入して発振し
、第１カウンタ７にパルス信号を与えて第１カウンタ７
から例えば１分毎に発生する分パルスを発生させる。

第ｌカウンタ７の分パルスは時計回路８に与えられ、時
計回路８に於いて６０分及び■２時間の時刻がカウント
される。

その出力はゲートＧを切換える事によって演算回路２の
出力と同様に駆動回路３に与えられて表示回路４−にて
表示される。

表示回路４は例えば数字表示８桁４１，記号１桁４２及
び棒状セグメント４３を有し、液晶を用いて表示を行な
うもので、駆動回路３の桁信号ａ−ｊと情報信号Ａ及び
補助駆動回路９がらの情報信号Ｂとによって表示が行な
われるものである。

補助駆動回路９は第２カウンタ１０の最上段の１０進カ
ウント内容をデコードし、表示回路４へ出力を与えるも
のである。

第２カウンタ１０は、第１カウンタ７の分パルスをスイ
ッチＳ１を介して導入し、例えば１０進、６進、１０進
、ＩＯ進、３進、１０進の６段のカウンタを接続したも
のから或り、１０進及び６進によって時間パルスを発生
し、１０進、１０進によって１００時間パルス、３進に
よって３００時間毎のパルスを発生し、最終段の１０進
で３００時間毎のパルスをカウントする。

つまり最終段の１０進カウンタは３００時間を１単位と
してＯ〜９までカウントし、そのカウント内容を補助駆
動回路９に与え、表示回路４の１０個の棒状セグメント
４３を用いて表示するもので、電源６の寿命が３千時間
の場合に対応した表示として用いられる。

上記スイッチＳ１は電源スイッチＳＷと連動しており、
電源スイッチＳＷがオンの時のみ第ｌカウンタ７の分パ
ルスを第２カウンタ１０に伝達して、第２カウンタ１０
にて使用時間を分単位でカウントする。

さらに上記発振回路５と共に第１，第２カウンタ７，１
０及び時計回路８には常時電源６から電力が与えられ、
電源スイッチＳＷのオンオフとは無関係に動作するので
、発振と時刻のカウント及び第２カウンタ１０の内容維
持が常に行なわれる。

これに要する電力は数１０マイクロアンペア程度であり
、第２カウンタ１０のみでは数マイクロアンペアと少な
く、通常の電源オン時のミリアンペア単位に比べて無視
できる。

上記の構或に於いて、電源スイッチＳＷをオンにした場
合は、電卓又は時刻表示として用いられ、その使用時間
を第２カウンタ１０にてカウントし、電源オフ状態に於
いてもカウント内容を記憶しているので、電源６の寿命
が３千時間の場合３００時間を１単位として表示回路４
の棒状セグメント４３を用いて、累積使用時間を表示す
る事ができる。

上記例では棒状セグメント４３を用いて、累積使用時間
を表示しているが、この形状に限る事なく電源６の寿命
に対する割合を表わすものであればデイジタル表示でも
良い。

例えば表示回路４の最上位桁に於いて０〜９で累積使用
月日を表わしても良い。

また上記例ではゲートＧによって演算回路２と時計回路
８の出力を切換えて表示するように構或しているので、
時計回路８と時計回路８を駆動するための第１カウンタ
７及び発振回路５を常時駆動しなければならず、電卓を
あまり使用しない場合には時刻動作のために使用される
電力を無視する事ができなくなるので時刻動作を行なわ
せる場合は、第１カウンタ７の出力を別のカウンタに導
びいてその出力を第２カウンタ１０に常時導入する必要
がある。

該カウンタの分周比としては電源６のオン時の電力と時
刻動作の電力との比を適用すれば゛良い。

さらに演算回路２の動作に於いて演算中と待機中では使
用する電力が異なるので演算中か否かの判定出力によっ
て第２カウンタ１０へのカウントパルスを変更する様に
すればより一層消費電力に応じた使用時間表示をする事
ができる。

また上記第２カウンタ１０の内容は通常電源６によって
保持されているが、電源６を不注意によって取外した場
合や、異なる容量の電池を電源とする場合には第２カウ
ンタ１０の内容を予めセットする必要があり、スイッチ
Ｓ２を用いて、第１カウンタ１０から例えばＩＨｚのパ
ノレスを第２カウンタ１０に与えてプリセットすれは゛
良い。

また上記例では第２カウンタ１０をアップカウンタで構
或しているが、ダウンカウンタを用いて９，８・・・・
・・１，０と表示する様にしても良い事は明らかで゛あ
る。

以上の如く本案は基準周波数を発振する発振回路と、発
振回路の周波数を電源スイッチに連動して電源スイッチ
がオンの時のみ伝達するスイッチ部と、スイッチ部から
の信号をカウントして使用時間のカウント出力を発生す
るカウンター、カウンターの出力を表示する表示回路と
、カウンターに常時内容保持用の電力を供給する電源と
からなるもので、従来の如く電源電圧を検出するのに比
べて正確であり、確実に使用者に電源の寿命を知らせる
事ができる。

【図面の簡単な説明】

図は本案の一実施例で、４は表示回路、５は発振回路、
６は電源、７は第１カウンタ、８は時計回路、１０は第
２カウンタ、３，９は駆動回路、ＳＷは電源スイッチ、
Ｓ１は電源スイッチＳＷに連動するスイッチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基準周波数を発振する発振回路と、発振回路の周波数を
   電源スイッチに連動して電源スイッチがオンの時のみ伝
   達するスイッチ部と、スイッチ部からの信号をカウント
   して使用時間のカウント出力を発生するカウンターと、
   カウンターの出力を表示する表示回路と、カウンターに
   常時内容保持用の電力を供給する電源とを有する電子式
   卓上計算機の表示装置。