JPS597659Y2 - メカニカルシ−ル用密封端面材 - Google Patents

メカニカルシ−ル用密封端面材

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JPS597659Y2
JPS597659Y2 JP1978109945U JP10994578U JPS597659Y2 JP S597659 Y2 JPS597659 Y2 JP S597659Y2 JP 1978109945 U JP1978109945 U JP 1978109945U JP 10994578 U JP10994578 U JP 10994578U JP S597659 Y2 JPS597659 Y2 JP S597659Y2
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JP
Japan
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silicon carbide
base material
sealing end
mechanical seals
carbon
Prior art date
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Expired
Application number
JP1978109945U
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JPS5526184U (ja
Inventor
佳明 大越
常盛 吉田
Original Assignee
日本ピラ−工業株式会社
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Publication date
Application filed by 日本ピラ−工業株式会社 filed Critical 日本ピラ−工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、メカニカルシールに適用される密封端面材に
係り、特に耐熱性と機械的強度に優れたメカニカルシー
ル用密封端面材に関する。
従来、メカニカルシール用の密封端面材として、炭化ケ
イ素の優れた特性を利用して、カーボン基村上に炭化ケ
イ素の皮膜を、例えば、CVD法(化学蒸着法)の如く
、公知生或手段にて形威せしめたものがある。
しかしながら基材はカーボンを用いているため炭化ケイ
素に比して機械強度(特にヤング率)が小さいので、高
圧条件下において使用するときカーボン基材に歪が生じ
るため皮膜形威された炭化ケイ素の特性を充分に発揮す
ることが出来なかった。
従ってカーボン基村上に炭化ケイ素の皮膜を形威せしめ
たものがメカニカルシールの密封端面材として広く産業
用途に供せられようとするとき、負荷条件等の適用範囲
がら自づと制約される実状があった。
本考案は前述した事情に鑑みなされたもので、従来の欠
点を解決し、本考案者らの独自の研究の結果、非常に優
れたメカニカルシール用密封端面材を提供しようとする
ものである。
以下、本考案を詳細に説明する。
密封端面材としての基材となるべき基材の表面を被覆す
る炭化ケイ素の特性を充分に発揮できをる基材としては
、機械的強度(特にヤング率)に優れ、高負荷(通常、
メカニカルシールではPv値にて、1500kg/cm
2・m/S程度であるがこれ以上の負荷の意)に対して
歪を生じない材料が必要であり、同時に高熱伝導率(熱
を放散しやすいの意)を具備し、さらに炭化ケイ素と比
較的差の少ない熱膨張係数を持つ材料から選ばれなけれ
ばならない。
そこで種々の特性に優れ、非常に高い負荷条件に耐える
密封端面材を得るべく、本考案者らの研究の結果、カー
ボン基材にかわる基材としては、金属炭化物が好ましい
ことがわかった。
即ち金属材料では、熱伝導の点でよいが、基材に被覆さ
れる皮膜との熱膨張係数と接合(接着)および耐負荷の
各点で問題を残し、また金属酸化物ないし金属酸化物を
含む複合材では、熱伝導の点で悪く、また熱膨張係数の
点でも問題を残すため等による。
従って、基材として好ましい金属炭化物としては、例え
ば、炭化ケイ素(SiC)、タングステンカーバイト(
WC)、チタンカーバイト(TiC)、ニオブカーバイ
} (Nbc)等の炭化物を意味するものであるが、こ
の金属炭化物からなる基材の表面に化学蒸着による純枠
な炭化ケイ素からなる蒸着被覆層を形威せしめるので、
基材となる金属炭化物としては、特に炭化ケイ素の戒形
体が良い。
即ち、メカニ力ルシール用密封端面材が、高速度で摺動
しつつ押圧力による剪断力とが複合された負荷を受ける
ので、多大な発熱を生じるので、基材としては、純枠な
炭化ケイ素からなる蒸着被覆層と同じ熱膨張係数をもつ
炭化ケイ素の戒形体からなる基材が特に好ましい。
この化学蒸着法を採用すれば、スパッタリングのような
物理蒸着と異なり、ち密でツンポーラスな蒸着被覆層が
厚く、しかも速く形或することが出来るだけでなく、1
00%純枠な炭化ケイ素の蒸着被覆層が形或される。
このようにして得られたメカニカルシール用密封端面材
は後述するように非常に優れた密封端面材としての特性
を有することがわかり、多大な効果を奏するに至った。
つまり、密封端面材の基材となる炭化ケイ素からなる金
属炭化物を基材とした本考案品は、耐摩耗特性は、純枠
な炭化ケイ素にて直接受けると共に、負荷は基材にて受
けるので、歪を全く生じなく、接着剤も一切不要であり
ながらも接合強度も強く、良い熱伝導性を示し、熱膨張
の問題点等も全くない極めて相乗的に優れたものが得ら
れた。
そして炭化ケイ素からなる金属炭化物を基材とした本考
案品の場合、ホットプレートやフリーシンターリング等
の手段によって得られた炭化ケイ素の戒形体を基材とし
て用いることになるが、この場合基材となる炭化ケイ素
の戒形体は、密度が低くポーラスのある或形体でも利用
できる。
しかしながら、一方において、炭化ケイ素の或形体から
なる基材の表面に炭化ケイ素からなる蒸着被覆層を形威
せしめることは一見、重複したような技術であり、密度
が高く高性能の炭化ケイ素の戊形体からなる基材のみを
用いれば良いのではないかという考えが、考案者らの初
期の研究段階においてあった。
けれども密度が高く、高性能の炭化ケイ素の戒形体を得
るには、多大の設備が必要でありまたコスト高となる。
そして産業界においてどちらかといえば工業生産できる
段階でなく試験研究段階の域を超えていないのが実情の
ようである。
また密度が高く高性能の炭化ケイ素の戊形体を製造する
には、100%の純枠な炭化ケイ素を得ることは技術上
不可能であり、その製造過程中に何んらかの添加物が混
入されている。
従ってこのような密度の高い高性能の炭化ケイ素の戒形
体のみにて、密封端面材として供した場合、或種の薬品
流体によっては、添加物を腐食する懸念がある。
本考案では、このような炭化ケイ素の或形体をも基材と
なすもので、この基材の所望する任意表面または、要す
れば表面の全面に100%の純粋な炭化ケイ素からなる
蒸着被覆層を形或したメカニカルシール用密封端面材な
ので、耐食性をさらに向上できる。
なお、密度が低くポーラスな戒形体である炭化ケイ素を
基材として利用し、この基材の表面に純粋な炭化ケイ素
の蒸着被覆層を形或したものは、基材のポーラスを蒸着
被覆層によって埋めることが出来、封孔処理が出来る等
の効果がある。
ところで、基材としてカーボンを用いた場合の密封端面
材と本考案品とを対比すると、例えば、カーボン基材の
ものは、どうしても密封しようとする流体がカーボン中
に浸透し、それによる洩れ現象を生じるため、カーボン
に樹脂注入する必要があり、同時に樹脂注入による焼付
や浮上り等の問題を生じせしめている。
本考案に係るメカニカルシール用密封端面材は、このよ
うな問題を一挙に解決した。
また、密封端面材としてカーボン基材を用いたとき生じ
る歪の問題も考案によって解決された。
因みにカーボンのヤング率は2X104〜3×104
kg/cm2であるのに対し炭化ケイ素(或形体)では
約2 .7 X 106kg/cm2であった。
なお、第1図は、本考案の好適な一実施例図である。
第1図において1はメカニカルシールに供せられる密封
端面材、2は炭化ケイ素からなる蒸着被覆層であり、ホ
ットプレスによって得られた炭化ケイ素或形体を基材3
として用いた場合を示すものである。
この炭化ケイ素からなる基材3の表面に化学蒸着方法、
即ちケイ素化合物ガスと炭素化合物ガスとの混合ガスを
キャリアガス(H2)と共に流して分解反応させる方法
によって厚さ約500μmの純粋な炭化ケイ素からなる
蒸着被覆層2を形威せしめた。
このようにして得られた密封端面材1は、従来のもの、
従えばタングステンカーバイトのみからなる密封端面材
に比して、負荷条件としてのpv値を1500 kg/
cm2e m/ Sから3000kg/cm2・m/S
の如く約2倍に向上しており、しかも前述したようにヤ
ング率も高く、これによる耐歪性を良好しており、また
耐摩耗性も向上しており、これらの特性から密封性能も
著しるしく良好であることがわかった。
また第2図で示した他の実施例の如く、特に耐食性、耐
スラリー性等を具備させたときは、基材4の表面を全面
被覆した蒸着被覆層5を形威せしめてもよい。
なお、ここで耐摩耗性と密封性どの実験したので、実験
例を示す。
実験例 流体:工業用水、流体圧力:30kg/cm2、軸回転
数:毎分3600回転、メカニカルシール軸径:φ40
mm、実験時間:100時間なる実験条件を選定し、
実験に供する試料は、従来品がら、カーボン,単体(試
料NO.1)とチタンカーバイト(試料NO.2)およ
び本考案品密度2.9の炭化ケイ素の戒形体からなる基
材の表面に100μm厚さの純粋な炭化ケイ素からなる
蒸着被覆層を形或した密封端面材)を各々選び、メカニ
カルシールとしての密封端面材の組合せを次の3種類、
即ちA:試料NO.1と試料NO,2、B:試料NO.
1と本考案品、C:本考案品と本考案品にて実験をした
実験結果を下表に示す。
以上のように実験から、本考案品がメカニカルシール用
密封端面材として優れていることが確認された。
以上、詳述したように本考案に係るメカニカルシール用
密封端面材は基材として従来用いられていたカーボン材
に変え、優れた機械強度を有し高負荷に対し耐歪性があ
りしかも高熱伝導率を具備した炭化ケイ素の或形体から
なる基材を用い、この基材の任意表面または、要すれば
、表面の全面に炭化ケイ素からなる蒸着被覆層を形或し
た密封端面材なので、接合剤等の不純物を一切不要であ
りかつ、熱膨張差による不都合をも解消した相乗的効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図面、第1図と第2図は何れも本考案に係るメカニカル
シール用密封端面材の実施例図を示す断面図である。 1・・・・・・密封端面材、2,5・・・・・・蒸着被
覆層、3,4・・・・・・基材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 炭化ケイ素の戒形体からなる基材の表面に純枠な炭化ケ
    イ素からなる蒸着被覆層を形威せしめたことを特徴とす
    るメカニカルシール用密封端面材。
JP1978109945U 1978-08-09 1978-08-09 メカニカルシ−ル用密封端面材 Expired JPS597659Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1978109945U JPS597659Y2 (ja) 1978-08-09 1978-08-09 メカニカルシ−ル用密封端面材

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JP1978109945U JPS597659Y2 (ja) 1978-08-09 1978-08-09 メカニカルシ−ル用密封端面材

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Publication Number Publication Date
JPS5526184U JPS5526184U (ja) 1980-02-20
JPS597659Y2 true JPS597659Y2 (ja) 1984-03-08

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ID=29056366

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4826597A (ja) * 1971-08-04 1973-04-07
JPS5244984A (en) * 1975-10-06 1977-04-08 Itoki Kosakusho Co Ltd Articles unloading equipment

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4826597A (ja) * 1971-08-04 1973-04-07
JPS5244984A (en) * 1975-10-06 1977-04-08 Itoki Kosakusho Co Ltd Articles unloading equipment

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JPS5526184U (ja) 1980-02-20

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