JPS596935Y2 - 薬液等散布用ブ−ムの昇降装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、薬液等散布用ブームの昇降装置に関するも
のである。

従来の薬液等敢布用ブームは単に車輌の横方向に突設さ
れているだけで、折りたたむことができないので、薬液
等散布のときに樹木などがあり、その樹木をさけて作業
をしなければならないときなど極めて不便であった。

この考案は、ブームを車輌の座席から上下方向に昇降可
能に設け、しかも水平方向にも揺動自在とすることによ
り、従来の不便さを解決したものである。

以下この考案の実施例を図面をもって説明する。

トラクター等の車輛１の後に薬液等散布装置２を取付け
る。

薬液等散布装置２は薬液等用のタンク３と薬液タンク３
内の薬液を散布するための棒状の回動ブーム８，８とか
らなっている。

図示していないが薬液等用のタンク３と回動ブーム８と
は導管で連結されている。

タンク３の上部には二つの昇降ハンドル４，４が回動自
在に取付けられており、自在継手２１を介してワイヤー
ドラム５を回動するように接続されている。

この部分の構造は第５図および第６図に示している。

自在継手２１の一方には雌ねじ２２が固定されており、
この雌ねじ２２はワイヤードラム５と一体に設けられた
雄ねじ２３と螺合している。

雌ねじ２２とワイヤードラム５の軸には夫々顎部があり
、これら顎部の間にクラッチフエツシングを介してラチ
ェット歯車２４が取付けられ、前記ラチェット歯車２４
は一方向のみに回転するようにラチェット固定爪２５，
が弾圧されている。

また、薬液タンク３には固定ブーム６が車輌に対して左
右方向に延びるように固定されており、その両端には回
動ブーム８，８がボールジョイント等の自在継手７を介
して回動自在に取付けられている。

固定ブーム６の両端には、垂直方向に延び溝１０′を有
するワイヤーガイド１０が夫々植設されており、この溝
１０′の中を通ったワイヤー９が、ワイヤードラム５と
回動ブーム８との間に張設される。

ワイヤーガイド１０は自在継手７の上方に位置する。

この実施例ではハンドルおよびワイヤードラムを２個設
け、左右の回動ブーム８，８を別々に昇降できるように
設けてある。

この考案は上記のような構戊からなるものであるから、
薬液等散布のときに、樹木等が車輌の進行を妨害すよう
なときは、一方のハンドル４をねしの締る方向に回転さ
せてワイヤー９をワイヤードラム５に巻きつける方向に
回転させる。

これにより雌ねじ２２と雄ねじ２３とはラチェット歯車
２４を挾みつけて一体となり、ブームを上昇せしめるこ
とができる。

そしてブームを上昇させた位置はラチェット固定爪２５
により保持される。

ハンドルをねじの緩む方向に回転すると、ラチェット歯
車２４は雌ねじ２２及び雄ねじ２３に対してフリーとな
りハンドルの回転にともなってブームは自重によって降
下する。

また、回動ブームが水平状態であるときに、回動ブーム
が樹木等に接触すると回動ブームは自在継手により取付
けられているので、第３図に示すように自在継手を中心
としてワイヤーを引張ることなく水平方向に揺動し、ブ
ームの折損を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案要部の側面図、第２図は第１図の正面
図、第３図は第１図の平面図、第４図は回動ブーム附近
の斜視図、第５図はハンドルとワイヤードラムの接続関
係を示す要部の縦断面図、第６図は第５図の右側面図。 １〜車輛、４〜ハンドル、５〜ワイヤードラム、６〜固
定ブーム、７〜自在継手、８〜回動ブーム、９〜ワイヤ
ー、１０〜ワイヤーガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラクター等の車輌に取付けた薬液等散布装置において
   、前記車輛に対して左右方向に延びた固定ブームの両端
   に夫々回動ブームを自在継手を介して取付け、前記車輛
   の座席より操作しつる昇降ハンドルはワイヤードラムに
   回動可能に接続し、前記ワイヤードラムと前記回動ブー
   ムとの間にはワイヤーを張設し、しかもワイヤーは前記
   固定ブームに固定したワイヤーガイドの中を通してなる
   薬液等散布用ブームの昇降装置。