JPS596830B2 - 常温硬化性高強度結合用組成物 - Google Patents

常温硬化性高強度結合用組成物

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JPS596830B2
JPS596830B2 JP55142050A JP14205080A JPS596830B2 JP S596830 B2 JPS596830 B2 JP S596830B2 JP 55142050 A JP55142050 A JP 55142050A JP 14205080 A JP14205080 A JP 14205080A JP S596830 B2 JPS596830 B2 JP S596830B2
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重行 宗宮
昌弘 吉村
嘉信 山口
憲五 山崎
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Towa Refractory Engineering Co Ltd
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Towa Refractory Engineering Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、リン酸やリン酸塩を結合材とし、これに特定
のCaO Al20s系化合物を硬化剤として用いた
、常温硬化性の高強度結合用組成物に関するものである
リン酸はケイ酸塩における31044面体構造と同様な
P0,4面体構造を持ち、無機高分子として強固な結合
の可能性を秘めている。
このような構造は溶液中においても保たれており、P0
4基が水素結合によってつながった構造を持ち、粘性の
強い状態をつくり出している。
近年、このようなリン酸の高い結合能あるいはリン酸塩
の高耐火性のため、リン酸あるいはリン酸塩が耐火材料
の結合材として注目されている。
特に不定形耐火物の耐火性キャスタブルでは、中低温域
における強度低下が少ない、熱衝撃に対する抵抗性が優
れている、耐摩耗性に優れている、等の理由で注目され
ている。
しかしながら、キャスタブル耐火物として必要な常温自
硬性を与えるための適当なリン酸の硬化剤が現在のとこ
ろ少なく、最も実用に供されているものとしてはMgO
程度があるにすぎない。
これらリン酸の硬化剤についての初期の基礎的な研究で
は、F e 203,NiO,Z n O ,MjjO
,A l2 0 3,C’ r 2 0 3等の単一
金属酸化物が検討され( W, D , Kinger
y * J .Amer.CeramtSoc,,33
(8),239−250 (1950 );L .S
.Golynko Vol f son yL, G,
Sudakas pZn,Prikl.Khim,
3 8(7), 1466−1472(1965))1
これらのうち、反応速度を制御し易いことや、強固な結
合を生ずること等のため、両性酸化物が実用的であり、
特にH3PO4−Al203系が最も広く研究されてい
る。
しかしながらリン酸の常温硬化の観点からみた場合、A
l203はリン酸と常温では反応せず、常温硬化剤とは
ならない。
また、Al(OH)3やγ−Al00Hは、リン酸と常
温で反応するが自硬性の硬化体とはならないため、フツ
化アンモニウム等を別に添加する必要がある。
そこで本発明の目的は、CaO Al203系化合物
のうちでCaO・2Al203を硬化剤とし、リン酸あ
るいは強酸性リン酸塩を結合材とした、常温において硬
化する高強度結合性組成物を提供することである。
CaO−Al203系化合物には3CaO−Al203
,12Ca0・7Al203,CaO−Al203,C
a0・2Al203,CaO・6Al20sの5種類の
化合物が、安定相として存在することが知られている。
これらの化合物のうち3 CaO・Al203はボルト
ランドセメントの組成鉱物であり、CaO・Al203
はアルミナセメントの主要組成鉱物である。
3CaO−Al203,12Ca0・7Al203,C
aO・Al203およびCa0・2Al203は水の存
在下において水利反応を起こし、その水和活性はCaO
成分が多い組成になるほど大きくなる。
このことはリン酸との反応についても同様であり、30
%から50%程度の高濃度リン酸溶液とこれらの各化合
物とを練り混ぜると、3CaO−Al203と12Ca
O・7Al203では激しい反応熱を発生し、固粒状に
脆く凝結してしまい、また、CaO−Al203との組
合せではかなりの反応熱を発生するが、一応ペースト状
のスラリーとなった。
しかしながら、このスラリーは全く硬化しなかった。
一方、CaO・2Al203と前記リン酸溶液との組合
せでは、反応熱もほとんど発生せず、良好なスラリーが
得られ、常温で1日養生後硬化していた。
また、リン酸とCa0・6Al203あるいはα一Al
203との組合せでは、全く反応が起こらなかった。
このCaO・2A403とリン酸の常温硬化機構の詳細
な部分は明らかではないが、定性的に次のように推測さ
れる。
リン酸溶液は常温においてPO44面体構造間を水素結
合で結び合い、比較的粘性の高い溶液を形成しているが
、P原子は5価であるためPO44面体単位の4個の酸
素原子のうち1個だけは非架橋酸素として存在し、結合
的に弱くなっている。
ここにAl3+が導入されると、PO44面体における
P原子のあまった原子価とAl044面体におけるAl
原子の不足した原子価とが過不足なく相殺されるため、
リン酸結合が強化されるものと考えられる。
一方、Ca0・2Al203中のCaO成分はガラス形
成理論ではいわゆる修飾酸化物として作用し、リン酸塩
結合鎖を切断する方向に作用する。
しかしながら、α−Al203とリン酸は常温では反応
しないので、CaOはCaOを含む活性な化合物を形成
することによりAl3“を容易に遊離させ、リン酸との
反応を促進させる効果を与えるものと考えられる。
さらに、常温においてAl(OH)3とリン酸は反応す
る力相硬性をもたなく、またα−Al203は200゜
C程度になるとリン酸と反応するが、小さなAlPO,
の結晶が生成し、一体的な硬化体とはならない。
これらのことから、CaOの常温硬化に与える効果とし
ては、ll’P04の結晶化を抑えて非品質なリン酸重
合鎖とし、さらにCa元素はイオン結合性でありイオン
半径が大きいため、多数のリン酸塩結合鎖を無秩序に固
定化し、それ故硬い硬化体が形成されるものと考えられ
る。
他方、CaO成分があまりにも多い組成になると、反応
が急激になり、それに伴い発熱も大きくなるため各成分
が固定化され、組成的に不均一になることや、あるいは
また、CaOのリン酸塩重合鎖の切断作用のため結晶性
物質が生成し易すくなること等の理由で、常温硬化体を
形成しにくくなるものと考えられる。
このようにリン酸に自硬性を付与する硬化剤として、C
aO−Al203系化合物のうちでCa0・2Al20
3の組成を持つ化合物が最も好しいものである。
ところで、CaO・Al203を主要組成鉱物とするア
ルミナセメントは、特に不定形耐火物のキャスクブルに
おけるリン酸の硬化剤として知られているが(特公昭3
8−7649号公報)、これはキャスタブルには多くの
骨材や微粉が配合されているため、リン酸との反応が温
和になり、リン酸塩結合に至るものと考えられる。
しかしながら、CaO・Al203はCaO・2Al2
03に比べ結合を強化するAl203成分が少ないこと
、および結合鎖を切断する傾向を持つCaO成分が多い
こと等を考えると、CaO−Al203による硬化はか
なり弱いものになると考えられる。
アルミナセメントは通常、CaO−Al203を主成分
とするが、種々の鉱物から構成されており、CaO
2Al20sも含まれることが−あるが、アルミナセメ
ントに水利活性を与えるため、比較的CaO成分の多い
組成となっている。
それ故、CaO・2Al203を含むアルミナセメント
ではリン酸と混合すると、発熱が激しく自硬性の硬化物
は得られないか、または得られても強度の小さなものに
なる。
さらにCaO・2Al203は水和活性が極めて小さい
ので、CaO・2Al203が主要鉱物として配合され
ることは、実用上あり得ない。
このように本発明では、CaO k4os系化合物のう
ちで、CaO・2Al203単一鉱物のみが極めて高濃
度なリン酸溶液とも温和に反応し、リン酸結合を強化し
て繊密な硬化体を形成するものであって、いかなる組成
のアルミナセメントでもこのような性質は到底達成され
得ないものである。
次に本発明の最も基本的な例であるオルトリン酸溶液と
Ca0・2Al203との組合せのみから成る結合用組
成物の試験例を具体的に示せば次のとおりである。
試験例 1 この試験で使用した試料を表1に示す。
表中の4種類の試料S−1〜S−4は、各種濃度のリン
酸水溶液とCaO・2Al203とを練混ぜて、1×1
×1(crfL)の立方体枠に流込み、35℃あるいは
15℃に保持した恒温槽に入れて調成したものであり、
所定時間経過後、この硬化した試料の圧縮強度を測定し
た。
この結果を第1図、第2図に示した。
ペースト状では、強度発現は35℃において犬体3〜5
時間程度より始まるが、15℃では大体3日間位より強
度発現がみられた。
また、硬化体の強度はリン酸濃度により著しい影響を受
け、これら4つの試料のうち最もリン酸添加量が大きい
試料s−iで約900kg/iの高強度が得られた。
第3図は、試料S−2の圧縮強度測定後の破断面の走査
型電子顕微鏡写真であるが、この硬化体の微細構造は極
めて繊密な組織となっている。
リン酸濃度が30%以下では強度が極めて小さくて実用
的ではなく、またリン酸濃度が大きくなると若干ながら
発熱してくるので、骨材等の充填材を含まない配合の場
合、リン酸濃度は50%が限度となる。
更に本発明者らは、リン酸添加量とCaO・2M20と
の割合を種々変えて試験を行った結果、リン酸のP20
5分とCa0・2Al203とのモル比(P206/C
a0・2Al203)が0.25 〜5.0,の範囲な
ら良好な硬化体が得られることを見出した。
このP205/Ca0・2Al203モル比が0.25
以下では強度が極めて小さくなり実際上硬化しなくなっ
てしまいまた5.0以上では常温で硬化に至るまで長時
間要し実用的ではなくなってしまう。
最も好しい硬化体得られるモル比は1.0〜2.0の範
囲であった。
これとは別に、3CaO−Al203,12Ca0・7
A403,CaO”Al203に対しても同濃度のリン
酸を添加したところ、急激な発熱を呈し、瞬時に凝結し
てしまった。
尚、リン酸としては、上記のオルトリン酸の他に、ピロ
リン酸H4P207、メタリン酸HP03等を適宜使用
できる。
また、本発明者らは、リン酸の代わりに強酸性のリン酸
塩を用いてもCaO・2Al203を硬化剤とした同様
な硬化体が得られることを見出した。
これらの強酸性のリン酸塩は通常粉末状であるため、取
扱いが非常に便利となることや、硬化速度が各塩間で異
っているため硬化速度の調節には非常に有用である。
しかしながら、これらの強酸性のリン酸塩ではあまり大
きな強度が得られないため、リン酸と組合わせて使用す
るのが実用的である。
ここでいう強酸性のリン酸塩とは、第1リン酸アンモニ
ウム、リン酸1ソーダ、酸性リン酸マグネシウム、アル
ミニウムクロルリン酸塩等であるが、第1リン酸アルミ
ニウムが実用上最も広く使用される。
次に、リン酸を単独使用又はリン酸塩と併用して成る本
発明組成物を、キャスタブル耐火物に応用した試験例を
示す。
試験例 2 このキャスタブルの骨材としては、リン酸が強酸性であ
るため、珪砂、シャモット、コランダム、炭火珪素、ジ
ルコン、ムライト等の酸性あるいは中性の耐火性骨材に
限定され、また、骨材中に主に粉砕時鉄分が混入すると
、養生中に水素ガスを発生して鋳込み体が膨潤してしま
うので、鉄分が混入しないように留意しなければならな
い。
各種配合のキャスタブル耐火物について、硬化性試験と
強度試験を実施した。
(A) 硬化性試験 硬化性試験の結果を表2に示したが、20’C位の温度
では、リン酸溶液/CaO・2Al203の割合は大体
1.0〜2.0位が好しいが、この比が大きくなると硬
化速度が遅くなり小さくなると速くなる傾向がある(試
料S−1,S−2)。
また、強酸性のリン酸塩のうちでリン酸に比べ、リン酸
1ソーダでは硬化が遅くなり、第1リン酸アルミニウム
では速くなる傾向がある(試料3−4,S−5)。
(B) 強度試験 また、キャスタブルの強度試験の結果を表3に示したが
、ここで、試料S =6は、市販の/’%イアルミナセ
メントを結合材としたキャスクブルである。
試料S−3は結合材に50%リン酸を使用し、硬化剤に
市販のハイアルミナセメントを使用したリン酸塩結合の
比較例である。
この市販のアルミナセメントの組成鉱物はCaO・Al
203とα−Al203であった。
本発明組成物である試料S−2とS−7は結合材として
各々50%と75%リン酸を使用し、硬化剤とじてCa
O・2Al203を使用したものであるが、試料S−7
では、CaO ・2 Al203量がリン酸添加量に比
べ少なかったため、内部が十分な硬化に至らず、110
゜C乾燥中に若干膨張してしまった。
強度的には、硬化剤にアルミナセメントを用いた試料S
−3と比較して、硬化剤にCa0・2Al203を用い
た試料S−2は、はるかに高強度を与えている。
また、アルミナセメントを用いた試料S−3では50%
リン酸溶液の添加でかなりの発熱を呈し、これ以上高濃
度のリン酸溶液の使用は不可能であったが、Ca0・2
Al203を用いた試料S−7では、75%リン酸溶液
の添加でも発熱は微弱であり、良好なスラリーが得られ
た。
以−上のように本発明によれば、優れた常温硬化性を有
し、かつ高い強度が発現する、キャスクプル耐火物等に
有用な結合用組成物が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の実施例に係る組成物の各種試験結果を
示すものであり、第1図は、試料S−1の35°C(一
〇一)と15°C(一[ヒ)における王縮強度と養生時
間との関係を示す。 第2図は、35°Cにおける試料S−2(一〇−)、試
料S一3(一い−)及び試料s−i (一●一)と、1
5゜Cにおける試f’s−4(一ロー)の圧縮強度と養
生時間との関係を示す。 第3図は、走査型電子顕微鏡による試別S − 2の圧
縮強度試験後の破断面写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 結合材としてリン酸及び/又は強酸性リン酷塩の1
    種又は2種以上を配合し、硬化剤としてCaO・2Al
    203をリン酸及び/又は強酸性リン酸塩のP205分
    に対して0.25〜5.0のモノ吋ヒで配合してなる、
    常温硬化性の高強度結合用組成物。
JP55142050A 1980-10-13 1980-10-13 常温硬化性高強度結合用組成物 Expired JPS596830B2 (ja)

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