JPS59629Y2 - 油入変圧器の試験装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、冷却器別置形の油入変圧器の試験装置の改良
に関するものである。

一般に、冷却器別置形変圧器は変圧器タンクが屋内に配
置され、冷却器が屋外に設置されるのが普通である。

そして、第１図に示すように、変圧器タンク１の上部に
、高圧ブッシングポケット２を介して高圧ブッシング１
０を固定し、また、低圧ブッシングポケット３を介し低
圧ブッシング１１を固定している。

１３は油濾過弁である。変圧器タンク１の上部へ取付け
られた高圧ブッシングポケット２の上部は、常開弁４お
よび上部導油管５を介し冷却器７の上部に連通されてい
る。

また、冷却器７の上部には、コンサベータ８及び放圧管
９が取付けられ、一方、変圧器タンク下部は、常開弁４
及び下部導油管６を介し冷却器７の下部と連通されてい
る。

このような構造の変圧器は、冷却器７が直接変圧器タン
ク１に取付けである構造に比べ非常に大きな設置スペー
スを必要とする。

上記構造の変圧器を試験する場合に、特に複数台変圧器
があるときは、限られたスペースの試験場では大きな場
所をとり、他の製品の試験を阻害することになる。

このため、冷却器７、コンサベータ８、放圧管９、上部
導油管５、下部導油管６を変圧器タンク１より切り離し
て温度上昇を除く特性試験を行なうのが普通である。

゛この場合、コンサベータ８が切り離されているので、
別の適当な油タンクを準備し、例えば、第２図のように
脚部２１の上部に油タンク１２を設け、変圧器タンク１
の上部に設けた油濾過弁１３と配管１４を介し連通し、
周囲温度の変化に対する油の膨張収縮を吸収させて特性
試験を行なっていた。

このような試験方法は、放圧管もなく安全性に欠け、更
に油タンク１２を取付けるなどの試験を行なうための装
置に多くの時間と工数を要する欠点があった。

本考案の目的は上記欠点を解消し、狭いスペースで試験
を行なうための装置を簡単な構造で少ない作業工数によ
り形成できる油入変圧器の試験装置を提供することにあ
る。

本考案の油入変圧器の試験装置は、冷却器と変圧器タン
クとを連通ずる上部導管に変圧器タンク内の絶縁油の膨
張収縮を吸収できる空間と油面計とを備える試験用放圧
管を接続したものである。

以下本考案の油入変圧器の試験装置の一実施例を、従来
と同部品は同符号で示し同部分の説明は省略し第３図、
第４図により説明する。

変圧器タンク１の上部の高圧ブッシングポケット２に接
続された上部導油管５には、試験用放圧管１５が接続さ
れている。

試験用放圧管１５には、周囲温度の変化に基く変圧器タ
ンク１内の絶縁油１Ｂの膨張収縮を吸収出来る空間１９
と、油面計１６と、上端に空気抜弁１７及び放圧弁２０
とを設けている。

このように本実施例の油入変圧器の試験装置は構成され
ているので、試験用放圧管１５はコンサベータの代ｌ］
をなし、また、万一の事故に対しても安全である。

そして、試験用放圧管１５は高圧ブッシングタンク２に
近接して上部導油管５に取付けるので、従来の如き脚部
２１を不要とし、試験を行なうための装置が、きわめて
簡単な構造で、従来に比し著しく少ない工数により形成
でき、その工程も短縮できる。

以上記述した如く本考案の油入変圧器の試験装置は、簡
単に構成でき、変圧器の試験を狭いスペースで従来に比
し著しく少ない作業工数により行なえる効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は通常の冷却器別置形の油入変圧器の正面図、第
２図は従来の油入変圧器の試験装置の正面図、第３図は
本考案の油入変圧器の試験装置の一実施例の正面図、第
４図は第３図のＡ部詳細断面図である。 １・・・変圧器タンク、５・・・上部導油管、７・・・
冷却器、１５・・・試、＠用放圧管、１６・・・油面計
、１Ｂ・・・絶縁油。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 変圧器タンクと冷却器とを上部および下部導油管にて連
   通ずる前記冷却器別置形の油入変圧器において、冷却器
   と変圧器タンクとを連通ずる上部導油管に変圧器タンク
   内の絶縁油の膨張収縮を吸収できる空間と油面計とを備
   える試験用放圧管を接続したことを特徴とする油入変圧
   器の試験装置。