JPS596047Y2 - Ｓｅｃａｍ方式カラ−テレビジヨン受像機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、ＳＥＣＡＭカラーテレビジョン放送方式の受像
機に用いられる復調回路の回路配置に関するものである
。

ＳＥＣＡＭ方式カラーテレビジョン放送では、クロマ信
号は１ライン（走査線）ごとに、それぞれの副搬送波に
よりＦＭ変調された色差信号Ｒ−ＹとＢ−Ｙが交互に連
続して伝送されてくる所謂線順次の形を持っている。

受像機側ではこれらの色差信号を各ラインにつき同時に
取出すようＩＨ（Ｈは水平周期）の遅延回路と切替回路
を用いている。

そして切替回路の出力に取出された各色差信号に関する
ＦＭ変調波は、ＦＭ検波回路にそれぞれ与えられ色差信
号Ｒ−Ｙ，Ｂ−Ｙとして復調される。

ライン切替を行なう場合入力信号は、切替回路に直接加
えるものと１Ｈ遅延回路に加えるものとに分けられる。

この場合前段の増幅器にて後続の回路とのインピーダン
ス整合を行ない一対の信号を取出すことによって、前段
の増幅器はトランジスタにより簡略な回路配置とするこ
とができるが、Ｒ−Ｙ，Ｂ−ＹとＦＭ検波回路にそれぞ
れ同特性のものを用いると、復調後どもらかの検波出力
の移相を反転してやる増幅器が要求される。

本案は以上のような問題を解決するために提案されたも
ので、簡略化された回路配置を提案するものである。

本案によれば、トランジスタ増幅器よりＳＥＣＡＮ方式
の線順次に入力されるＦＭ変調された色信号を一対の出
力として取出し、これらの出力の一方を直接ライン切替
回路に与え、前記出力の他方を１水平周期遅延回路によ
り遅延させた後ライン切替回路に与え、ライン切替回路
によって同時信号として取出されるＦＭ変調された色差
信号Ｒ−ＹおよびＢ−Ｙ戊分のそれぞれを各ワツドレチ
ャ（Ｑｕａｄｒａｔｕｒｅ）検波回路に与えて各色差信
号に復調するようにしている。

そして各クワツドレチャ検波回路の共振回路に相対的に
逆の移相機能を持たせ、復調される両色差信号間に位相
差が現られないようにしている。

本案について実施例を以下図面に従って説明する。

第１図は本案の実施例に係る回路図である。

１はＳＥＣＡＮ方式の色信号が周知のベルフィルタ回？
を通して印加される入力端子である。

すなわち、この人力端子１における色信号は、それぞれ
の副搬送波によりＦＭ変調された色差信号Ｒ−ＹとＢＹ
がラインごとに交互４配列されたものである。

この色信号はトランジスタ増幅器Ｑ１により増幅され、
エミツタとコレクタと各電極より一対の出力として取出
される。

取出された出力色信号のうち一方はライン切替回路２に
直接与えられ、他方のコレクタから取出された戒分は１
Ｈ遅延回路３により遅延された後ライン切替回路２の他
方の入力端子に与えられる。

ライン切替回路２には端子４，５より÷水平周波数のス
イッチング制御パルスが与えられており、出力として連
続するＦＭ変調されたＲ−Ｙ信号とＢ−Ｙ信号のそれぞ
れを各出力端子より取出すことができる。

各信号戒分はリミツタ増幅器６，７で増幅かつ振幅制限
され、次段のクワツドレチャ検波回路８，９にそれぞれ
印加される。

検波回路８，９においてＦＭ復調されることにより色差
信号Ｒ−Ｙ，Ｂ−Ｙとなり、これらの信号はデイエンフ
ァシス回路１０．１１をそれぞれ通して端子１２．１３
より取出され後段のＧ−Ｙ復調回路に供給される。

ここで、検波回路８，９に接続された各素子の回路は、
各回路の直列共振回路を構成しており、Ｒ−Ｙ信号側の
検波回路８はコイルＬ８２を備え共振回路が容量性を持
ちＲ−Ｙ信号を９０゜遅相させる。

またＢ−Ｙ信号側の検波回路９ではコンデンサＣ９２が
接続され共振回路が誘導性を持ちＢ−Ｙ信号を９０゜進
相させるように設定されている。

この両回路による相対的に逆となる各移相量を適正に定
めることにより、入力時に対して相互の出力間の相対的
位相関係を変更することが可能となる。

リミツタ増幅器６，７およびクワツドレチャ検波器８，
９は一般に集積化され得るもので、例えば市販品のＩＣ
としてμＰＣ １００４ Ｃがある。

このうちクワツドレチャ検波器８，９の部分に相当する
回路図を第２図に示す。

第２図において、入力端子ＩＮ１，ＩＮ２にはリミツタ
増幅器で得られる色信号が逆位相の関係で与えられるよ
うになっている。

トランジスタＱ２２０，Ｑ２２？よびＱ２２２，Ｑ２２
３からなる各差動増幅器は、それぞれトランジスタＱ２
５，Ｑ２６からの直接入力波と端子１，２．３に接続さ
れる直列共振回路にて移相された共振搬送波とを比較し
、その結果を出力として端子ＯＵＴより得る。

端子１，２．３は第１図の検波回路８，９に示される番
号と対応するもので、接続される共振回路に移相性を持
たすことにより相互の出力間の相対的位置関係を検波入
力時に対して変更することが可能であることが分る。

すなわち、ＳＥＣＡＭ方式の変調カラー信号は ＤＲ’＝ −１．９ （ＥＲ’一ＥＹ’）ＤＢ’＝ １
．５ （ＥＢ’一ＥＹ’）で表される。

絃にＥＹ’＝０．２９９ ＥＲ’＋０．５８７ ＥＧ’
＋０．１１４ ＥＢ’ＥＲ’，ＥＧ’，ＥＢ’は各ガン
マ補正をした赤、緑、青信号である。

従って送信された変調信号をそのまま復調すると上記の
ＤＲ’，ＤＢ’を得ることになり、互に逆極性の信号と
なる。

ところが、本案では、クワツドレチャ検波回路に付加し
た各々の共振回路は端子１から駆動され検波回路８で９
０゜遅相の基準波が端子２，３間に、検波回路９で９０
゜進相の基準波が２，３間に印加される。

従って復調された信号波は互に逆相となり、上記のＤＲ
’，ＤＢ’は ＤＲ’＝ １．９ （ＥＲ’−ＥＹ’） ＤＢ’＝ １．５ （ＥＢ’− ＥＹ’）となり、互に
同極性の信号となる。

ＳＥＣＡＭ方式のカラーテレビジョン放送では、色差信
号Ｒ−ＹとＢ−Ｙの変調波の極性が互いに逆相であるが
、本案のようなＦＭ検波回路を設けることにより色差信
号の復調回路を単純な構戒とすることができるわけであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例の部分のみを示すカラーテレビジ
ョン受像機の回路図、第２図は第１図の符号８，９で示
す回路の具体的回路図である。 Ｑ１・・・・・・トランジスタ増幅器、２・・・・・・
ライン切替回路、８および９・・・・・・クワツドレチ
ャ検波回路、Ｌ８１，Ｌ８，Ｒ８，Ｃｓ・・・・・・共
振回路、Ｌ９，Ｃ９１，Ｃ９，Ｒ９１・・・・・・共振
回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ＳＥＣＡＭ方式の線順次に入力されＦＭ変調された色信
   号を増幅器により一対の信号に分岐して取出し、これら
   の一対の出力の一方を直接ライン切替回路に与え、前記
   一対の出力の他方を１水平周期遅延回路により遅延させ
   た後前記ライン切替回路に与え、前記ライン切替回路に
   よって同時信号として取出されるＦＭ変調された色差信
   号Ｒ−ＹおよびＢ−Ｙ威分のそれぞれを各クワツドレチ
   ャ検波回路に与えて各色差信号Ｒ−Ｙ，Ｂ−Ｙを復調し
   、各クワツドレチャ検波回路の共振回路に相対的に逆の
   移相機能を持たせ、復調された色差信号間に極性の反転
   が現われないようにしたことを特徴とするＳＥＣＡＭ方
   式カラーテレビジョン受像機。