JPS595745Y2 - 紡機に装着するフリ−スギャザラ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、紡機に装着してフリースを収束するためのフ
リースギャザラーに関するもので、更に詳しくは、ギャ
ザラ一本体内において乱流の発生を抑制して、フリース
を良好に収束し得るようにしたフリースギャザラーに関
するものである。

従来、この種のフリースギャザラーとして実公昭５４−
３０４４８号に開示されているものがあり、これは第４
図に示されるように扁平角筒状のギャザラ一本体２１の
底板２２の中央部から流出口２３の間に半割り円錘形の
隆起体２４が、流出口２３に向って径が大きくなるよう
に取り付けられ、しかも隆起体２４の先端部２４ ａを
本体２１の中心側に絞つた構戒のものである。

かかる構戊のフリースギャザラーは、本体２１の底板２
２に対する隆起体２４の占める面積が小さく、本体２１
の両側壁２５と隆起体２４との間に大きな空間が形威さ
れると共に、隆起体２４は底板２２のほぼ中央部から流
出口２３の間に設けられておリ、シかも隆起体２４の径
大の先端部２４ ａが流出口２３に臨んでいるため該流
出口２３の面積が小さくなっているので、本体２１の流
入口２６からフリースＦとともに大量の随伴空気流が本
体２１内に流入するが、すべての空気流が流出口２３か
ら流出できないため本体２１内で空気流の乱流が生じ、
フノースＦの収束を妨げる。

又、隆起体２４は流出口２３に向って径大となっている
ので、第４図口から明らかのように、随伴空気流が隆起
体２４に衝突して、未だ帯状となっていて薄いフリース
Ｆを分離させてしまうという不具合を有する。

更に、上記構或のフリースギャザラーは、隆起体２４の
先端部２４ ａを本体２１の中心側に絞り、フリースＦ
をかかる形状の隆起体２４に沿わせることにより強制的
にフリースＦを束状に収束しようとするものであり 、
フリースＦとともに流入する随伴空気流の流れを円滑に
して、本体２１内において乱流の発生を抑制しようとす
る配慮がなされていないので、本体２１内においてフリ
ースＦの分離が生じて適正に収束できず、逆気流により
ラップアップが発生するという致命的な不具合を有する
。

本考案は、従来のフリースギャザラーの有する上記各不
具合を一掃し、ギャザラ一本体内において乱流の発生を
抑制して、フリースを丸みを有する状態に良好に収束す
ることを目的としてなされたもので、その要旨は、急激
に先細りとなった扁平角筒状のギャザラ一本体を形或し
、該ギャザラ一本体と略相似形の凸丘体の広巾の基端部
を本体の流入日付近まで臨ませると共に、狭巾の先端部
を本体の流出日付近まで臨ませて、該凸丘体をギャザラ
一本体の底板に設けたことであり、以下実施例を挙げて
本考案を更に詳細に説明する。

第１図乃至第３図に於いて、急激に先細りとなった扁平
角筒状のギャザラ一本体１を形戒し、このギャザラ一本
体１の基端の長方形状の開口が帯状のフリースＦの流入
口２となっており、先端の正方形状の開口がフリースＦ
の流出口３となっている。

又、凸丘体４は、平面形状が前記ギャザラ一本体１と略
相似形で、しかも両側部に丸みを有するようにわん曲さ
せて形或したもので、ギャザラ一本体１の底板５の中央
部にボルト６を介して取り付けられ、凸丘体４とギャザ
ラ一本体１の底板５とで形或される空間に適宜の充填材
７が充填されている。

この凸丘体４の広巾の基端部は本体１の流入口２に臨ん
でおり、狭巾の先端部は本体１の流出口３に臨んである
。

凸丘体４の形状，大きさ並びに取り付け位置を上記のよ
うに定めたのは、本体１内におけるフリースＦの随伴空
気流の流れを円滑にして、乱流の発生を抑制するためで
ある。

又、凸丘体４の上面８と、ギャザラ一本体１の上板９と
で形威される空間がフリースＦの通路１０となっており
、更に、凸丘体４の側面１１と、ギャザラ一本体１の底
板５、側板１２並びに上板９とで形威される空間が、フ
リースＦの収束空間１３となっている。

又、上記実施例では、凸丘体４をギャザラ一本体１の底
板５に一体に取り付けたが、流入口２と流出口３との間
に出入り自在に取り付けてもよいし、凸丘体４はフリー
スギャザラーと一体威型してもよい。

尚、図中１４は、フリースギャザラーＧを紡機の機枠に
装着するための取り付け部、１５はフロン１〜ローラを
示す。

次に、本考案の作用を説明すると、第１図乃至第３図に
於いて、一対のフロントローラ１５から帯状のフリース
Ｆが所定の速度で紡出されてギャザラ一本体１の流入口
２から通路１０および両側部の収束空間１３内に空気流
を随伴して流入すると、収束空間１３内に流入した空気
流は、流出口３に近づくに従って、第２図で矢印で示す
ように帯状のフリースＦを両側方から下方に巻き込むよ
うな流れに変わり、この空気流のために流出口３付近の
収束空間１３において、流入口２の両側方から流れ込ん
だフリースＦが、流入口２の中央部から流れ込んだフリ
ースＦを両側方から包み込むため、帯状のフリースＦが
円滑に収束され、丸みを有するスライバーとなって流出
口３から流出する。

一方、フリースＦに随伴されて流入した空気流のうち、
流入口２の中央部から流入した空気流は、そのまま直進
気流となって収束されたフリースＦとともに整然と流出
し、又流入口２の両側方から流入した一部の空気流は、
ギャザラ一本体１の側板１２に沿って流れてフリースＦ
を両側方から下方に巻き込むような流れに変換されて収
束されたフリースＦとともに整然と流出口３から流出す
ると共に、残りの空気流は収束空間１３の下方を通って
流入口２から後方に排出される。

従って、フリースＦに随伴されて流入した一部の空気流
は、収束されたフリースＦとともに整然と流出口３から
流出すると共に、残りの空気流は収束空間１３の下方を
通って流入口２から後方に排出され、少なくともフリー
スＦが収束される流出口３付近においては乱流が発生す
ることはなく、従って、フリースＦの収束が乱されるこ
とばない 又、凸丘体４の底板に対する占有面積が比較的大きいと
共に、凸丘体４の広巾の基端部はギャザラ一本体１の流
入口２付近まで臨ませてあるので、随伴空気流が少なく
なり、乱流の発生の抑制に寄与する。

尚、凸丘体４を流出口２と流入口３との間で出入りさせ
、フリースＦの種類或るいは流入量に応じて、凸丘体４
を最適位置に取り付けることができる。

このように、本考案は、ギャザラ一本体の底板に取り付
ける凸丘体の形状を、ギャザラ一本体の形状と略相似形
にし、凸丘体の広巾の基端部を本体の流入日付近に臨ま
せると共に、狭巾の先端部を本体の流出口付近に臨ませ
てあるので、フリースとともに流入する随伴空気流の流
れが整然となって乱流の発生が抑制されると共に、随伴
空気流の流れそのものによりフリースが収束されるため
収束が自然に行なわれ、しかもフリースの収束が乱され
ることはない。

従って、特に、繊維の異る混紡スライバーは、異種繊維
が分離することなく安定したスライバーが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る実施例で、フリーズギャザラー
Ｇの平面図、第２図は、その正面図、第３図は、第２図
のＸ−Ｘ線断面図、第４図イは、従来のフリースギャザ
ラーの平面図、同口は、同イのＡ−Ａ線断面図、同ハは
、同イのＢ−Ｂ線断面図である。 主要部分の符号の説明 １・・・・・・ギャザラ一本体
、２・・・・・・流入口、３・・・・・・流出口、４・
・・・・・凸丘体、５・・・・・・底板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 急激に先細りとなった略扁平角筒状のギャザラ一本体１
   を形或し、該ギャザラ一本体１と略相似形の凸丘体４の
   広巾の基端部を本体１の流入口２付近まで臨ませると共
   に、狭巾の先端部を本体１の流出口３付近まで臨ませて
   、該凸丘体４をギャラザ一本体１の底板５に設けたこと
   を特徴とする紡機に装着するフリースギャザラー