JPS595669B2 - 金属体の電気防食方法 - Google Patents
金属体の電気防食方法Info
- Publication number
- JPS595669B2 JPS595669B2 JP54069637A JP6963779A JPS595669B2 JP S595669 B2 JPS595669 B2 JP S595669B2 JP 54069637 A JP54069637 A JP 54069637A JP 6963779 A JP6963779 A JP 6963779A JP S595669 B2 JPS595669 B2 JP S595669B2
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- Japan
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- electrode
- power supply
- metal body
- electrodes
- corrosion
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は外部電源方式による金属体の電気防食方法に
関するものである。
関するものである。
従来、外部電源方式による金属体の陰極防食法では、第
1図に示すように、金属体1の近傍に電極2を対向配置
し、この電極2を陽極に、金属体1を陰極として直流電
源装置3より給電し、金属体の電位を防食電位以下に維
持することによつて金属体の腐食を抑制するようにして
いる。
1図に示すように、金属体1の近傍に電極2を対向配置
し、この電極2を陽極に、金属体1を陰極として直流電
源装置3より給電し、金属体の電位を防食電位以下に維
持することによつて金属体の腐食を抑制するようにして
いる。
しかるに陽極となる電極2に鉄鋼やアルミニウムなどの
安価な材料を使用すると、通電による消耗が激しく取替
えの手間が多くなり、また使用中に電極が耗消して切断
するなどの欠点がある。
安価な材料を使用すると、通電による消耗が激しく取替
えの手間が多くなり、また使用中に電極が耗消して切断
するなどの欠点がある。
一方、電極2に磁性酸化鉄電極や硅素鋳鉄電極のような
不溶性電極を用いた場合は、電極の耗消量が少なくなる
反面、高価で抵抗率が高く、かつ加工性が悪いほか、機
械的熱的衝撃に弱いため運搬、埋設作業などの際に、特
別な注意が必要となる欠点があつた。この発明は上記の
ような従来の欠点を解消するためになされたもので、金
属体に対し互いに対向して配置された複数の電極に交流
を通電するとともに、電極と金属体との間に整流装置を
設けて防食を目的とする金属体には常に負の極性を有す
る防食電位を与えるようにすることによつて長期間安定
した防食状態の維持できる金属体の電気防食方法を提供
することを目的とする。
不溶性電極を用いた場合は、電極の耗消量が少なくなる
反面、高価で抵抗率が高く、かつ加工性が悪いほか、機
械的熱的衝撃に弱いため運搬、埋設作業などの際に、特
別な注意が必要となる欠点があつた。この発明は上記の
ような従来の欠点を解消するためになされたもので、金
属体に対し互いに対向して配置された複数の電極に交流
を通電するとともに、電極と金属体との間に整流装置を
設けて防食を目的とする金属体には常に負の極性を有す
る防食電位を与えるようにすることによつて長期間安定
した防食状態の維持できる金属体の電気防食方法を提供
することを目的とする。
以下この発明方法の基本原理を第2図について説明する
。
。
同図において、防食を目的とする金属体1の近傍には2
組に分けた複数個の電極2a、2bが相対向して配設さ
れ、一方の電極2aは交流電源装置4の一方の端子4a
に接続されていると共に、他方の電極2bは交流電源装
置4の他方の端子4bに接続され、さらに上記金属体1
は整流装置5を介して上記電極2a、2bが接続される
交流電源装置4の端子4a、4bに接続されている。上
記構成の回路において、交流電源装置4を作動させ、金
属体1の電位を防食電位以下に制御すると、電極2aお
よび2bは、互いに相反する極性となり、かつ交互に極
性が反転するため、金属体1に対して電極2aまたは2
bのいずれかの電極が必ず陽極となり、一方、金属体1
は整流装置5によつて常に負の防食電位が与えられるた
め。
組に分けた複数個の電極2a、2bが相対向して配設さ
れ、一方の電極2aは交流電源装置4の一方の端子4a
に接続されていると共に、他方の電極2bは交流電源装
置4の他方の端子4bに接続され、さらに上記金属体1
は整流装置5を介して上記電極2a、2bが接続される
交流電源装置4の端子4a、4bに接続されている。上
記構成の回路において、交流電源装置4を作動させ、金
属体1の電位を防食電位以下に制御すると、電極2aお
よび2bは、互いに相反する極性となり、かつ交互に極
性が反転するため、金属体1に対して電極2aまたは2
bのいずれかの電極が必ず陽極となり、一方、金属体1
は整流装置5によつて常に負の防食電位が与えられるた
め。
金属体1は陰極防食作用によりその腐食が抑制されるこ
とになる。また、電極には、電極に直流が課電され陽極
となるときに通電量に比例した消耗が生じるが、電極に
交流が課電され陽極となるときには、その消耗量は極め
て少ないものとなる。
とになる。また、電極には、電極に直流が課電され陽極
となるときに通電量に比例した消耗が生じるが、電極に
交流が課電され陽極となるときには、その消耗量は極め
て少ないものとなる。
第3図は直流および交流による亜鉛の腐食量を測定した
結果を示す特性図であつて、この図から明らかなように
1Hz程度の低周波電流の場合でも、亜鉛の腐食率は直
流の場合(第3図の破線部分)に比べて非常に低く、さ
らに103Hzを越える周波数の高周波電源では、亜鉛
は殆んど腐食しない。
結果を示す特性図であつて、この図から明らかなように
1Hz程度の低周波電流の場合でも、亜鉛の腐食率は直
流の場合(第3図の破線部分)に比べて非常に低く、さ
らに103Hzを越える周波数の高周波電源では、亜鉛
は殆んど腐食しない。
次にこの発明方法に基く具体的実施例について説明する
。
。
第4図はこの発明方法を水冷式変圧器の冷却器の水室の
防食に適用した場合の例を示すものである。
防食に適用した場合の例を示すものである。
同図において、冷却器水室11(金属体1に相当)は8
w1の表面積を有する鋳鉄から成形され、この水室11
内には3本を1組にした亜鉛電極12a,12bが相対
向して配置されている。各組の亜鉛電極12a,12b
はそれぞれ高周波電源装置14の異なる端子14a,1
4bに各別に接続され、さらに水室11は整流装置15
を介して亜鉛電極12a,12bが接続される高周波電
源装置14の異なる端子14a,14bに接続されてい
る。上記高周波電源装置14の出力周波数は5KHzで
ある。また、冷却器の冷却管は銅、管板はネーバル黄銅
から成形されている。上記構成の水室電気防食装置にお
いて、冷却管、管板、水室に対する防食電流密度を10
0mA/イとして通電を行い、水室の防食電位を−1.
010ボルト(飽和甘永電極基準)に維持したところ、
管板近傍の水室の鋳鉄の腐食度は20η/dイ/D8V
となり、この発明の電気防食方法を適用する前の20分
の1に減少した。
w1の表面積を有する鋳鉄から成形され、この水室11
内には3本を1組にした亜鉛電極12a,12bが相対
向して配置されている。各組の亜鉛電極12a,12b
はそれぞれ高周波電源装置14の異なる端子14a,1
4bに各別に接続され、さらに水室11は整流装置15
を介して亜鉛電極12a,12bが接続される高周波電
源装置14の異なる端子14a,14bに接続されてい
る。上記高周波電源装置14の出力周波数は5KHzで
ある。また、冷却器の冷却管は銅、管板はネーバル黄銅
から成形されている。上記構成の水室電気防食装置にお
いて、冷却管、管板、水室に対する防食電流密度を10
0mA/イとして通電を行い、水室の防食電位を−1.
010ボルト(飽和甘永電極基準)に維持したところ、
管板近傍の水室の鋳鉄の腐食度は20η/dイ/D8V
となり、この発明の電気防食方法を適用する前の20分
の1に減少した。
また通電時における亜鉛電極の消耗は軽微であつた。第
5図はこの発明方法を、エポキシ声脂外被を有する埋設
鋼管の防食に適用した場合の他の例を示すものである。
同図において、鋼管21は外径2001m、内径190
m1Lの大きさを有し、その管外面にはエポキシ樹脂が
被覆されている。このようにした鋼管21は、土壌27
中の所定の位置に堆積させた砂28上に配置されている
。
5図はこの発明方法を、エポキシ声脂外被を有する埋設
鋼管の防食に適用した場合の他の例を示すものである。
同図において、鋼管21は外径2001m、内径190
m1Lの大きさを有し、その管外面にはエポキシ樹脂が
被覆されている。このようにした鋼管21は、土壌27
中の所定の位置に堆積させた砂28上に配置されている
。
また、鋼管21を挟んで対称位置に配置された電気防食
用の電極22a,22bには、鋼管よりも卑な電位を有
する流電陽極用の亜鉛線が用いられ、この各電極22a
,22bは交流電源装置24の端子24a,24bに各
別に接続されていると共に、電極22a,22bと鋼管
21間を直結する回路には整流装置25が直列に接続さ
れ、さらに鋼管21と整流装置25を結ぶ線路とアース
間に落雷などの異常電圧から鋼管を保護する接地電池2
6が接続されている。上記交流電源装置24の出力周波
数は1KHzである。上記構成の埋設鋼管において、鋼
管に対する防食電流密度を0.5mA/イとして通電を
行い、全管路にわたる管対地電位を−0.885ボルト
〜一1.250ボルト(飽和硫酸銅電極基準)に保持し
た。
用の電極22a,22bには、鋼管よりも卑な電位を有
する流電陽極用の亜鉛線が用いられ、この各電極22a
,22bは交流電源装置24の端子24a,24bに各
別に接続されていると共に、電極22a,22bと鋼管
21間を直結する回路には整流装置25が直列に接続さ
れ、さらに鋼管21と整流装置25を結ぶ線路とアース
間に落雷などの異常電圧から鋼管を保護する接地電池2
6が接続されている。上記交流電源装置24の出力周波
数は1KHzである。上記構成の埋設鋼管において、鋼
管に対する防食電流密度を0.5mA/イとして通電を
行い、全管路にわたる管対地電位を−0.885ボルト
〜一1.250ボルト(飽和硫酸銅電極基準)に保持し
た。
この状態の鋼管および電極を2年後に堀り起してその腐
食の程度を測定したところ、鋼管には全く異常が認めら
れなかつた。また電極として使用した亜鉛線の腐食も軽
微であり、局部的な腐食の進行は認められなかつた。さ
らにまた実機試験中に交流電源装置が故障し、約2周間
通電が停止したが、その間電極が流電陽極となつて鋼管
の防食電位は全管路にわたり−0.790ボルト〜−0
.880ボルトに維持されていた。なお、上記実施例で
は陰極防食法に適用した場合゛についてのみ述べたが、
この発明方法は陽極防食法による電気防食法にも適用で
きることは勿論である。
食の程度を測定したところ、鋼管には全く異常が認めら
れなかつた。また電極として使用した亜鉛線の腐食も軽
微であり、局部的な腐食の進行は認められなかつた。さ
らにまた実機試験中に交流電源装置が故障し、約2周間
通電が停止したが、その間電極が流電陽極となつて鋼管
の防食電位は全管路にわたり−0.790ボルト〜−0
.880ボルトに維持されていた。なお、上記実施例で
は陰極防食法に適用した場合゛についてのみ述べたが、
この発明方法は陽極防食法による電気防食法にも適用で
きることは勿論である。
以上説明したように、この発明による金属体の電気防食
方法によれば、電極として安価で機械的特性のよい材料
を使用することができ、かつ交流電源として高周波電源
を使用した場合には、電極の消耗を極めて低く抑えるこ
とができるばかりでなく金属体に対しても平滑な整流電
流を供給することができる。
方法によれば、電極として安価で機械的特性のよい材料
を使用することができ、かつ交流電源として高周波電源
を使用した場合には、電極の消耗を極めて低く抑えるこ
とができるばかりでなく金属体に対しても平滑な整流電
流を供給することができる。
また、電極に金属体より卑な電位を有する流電陽極体を
使用した場合には、交流電源装置の故障が万一生じても
復旧までの間流電陽極方式による電気防食が行われるの
で、金属体の腐食は常に抑制されることになり、さらに
電極として金属体より貴な電位を有する電極を使用した
場合には、整流装置の作用によつて金属体から電極へ腐
食電流が流れるのを防止することができるなどの利点を
有している。
使用した場合には、交流電源装置の故障が万一生じても
復旧までの間流電陽極方式による電気防食が行われるの
で、金属体の腐食は常に抑制されることになり、さらに
電極として金属体より貴な電位を有する電極を使用した
場合には、整流装置の作用によつて金属体から電極へ腐
食電流が流れるのを防止することができるなどの利点を
有している。
第1図は従来の外部電極方式による電気腐食方法の原理
図、第2図はこの発明の外部電源方式による電気防食方
法の原理図、第3図は直流および交流による亜鉛の腐食
量を示す特性図、第4図よび第5図はそれぞれこの発明
方法の適用実施を示す構成図である。 1・・・・・・金属体、2a,2b・・・・・・電極、
4・・・・・・流電源装置、5・・・・・・整流装置、
11・・・・・・水室、12a,12b・・・・・・電
極、15・・・・・・整流装置、21・・・・・・鋼管
、22a,22b・・・・・・電極、24・・・・・・
交流電源装置、25・・・・・・整流装置、26・・・
・・・接地電池。
図、第2図はこの発明の外部電源方式による電気防食方
法の原理図、第3図は直流および交流による亜鉛の腐食
量を示す特性図、第4図よび第5図はそれぞれこの発明
方法の適用実施を示す構成図である。 1・・・・・・金属体、2a,2b・・・・・・電極、
4・・・・・・流電源装置、5・・・・・・整流装置、
11・・・・・・水室、12a,12b・・・・・・電
極、15・・・・・・整流装置、21・・・・・・鋼管
、22a,22b・・・・・・電極、24・・・・・・
交流電源装置、25・・・・・・整流装置、26・・・
・・・接地電池。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金属体に対向して相対向する複数の電極を配置する
とともに、上記複数の電極に給電を行う交流電源装置と
、上記金属体と上記複数の電極との間に設けた整流装置
とを有することを特徴とする金属体の電気防食方法。 2 上記複数の電極が金属体より卑な電位を有する金属
で構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の金属体の電気防食方法。 3 上記複数の電極に給電する交流電源装置として高周
波電源装置を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の金属体の電気防食方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54069637A JPS595669B2 (ja) | 1979-06-01 | 1979-06-01 | 金属体の電気防食方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54069637A JPS595669B2 (ja) | 1979-06-01 | 1979-06-01 | 金属体の電気防食方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55161075A JPS55161075A (en) | 1980-12-15 |
JPS595669B2 true JPS595669B2 (ja) | 1984-02-06 |
Family
ID=13408569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP54069637A Expired JPS595669B2 (ja) | 1979-06-01 | 1979-06-01 | 金属体の電気防食方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS595669B2 (ja) |
-
1979
- 1979-06-01 JP JP54069637A patent/JPS595669B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55161075A (en) | 1980-12-15 |
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