JPS5950597B2 - ワイヤロ−プ保護具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はクレーン荷役における鋼材等重量物のつり上げ
、トラック輸送における鋼材その他各種資材の固縛、建
築物工事や窓清掃作業におけるゴンドラのつり下げ、等
々におけるワイヤロープの効率を上げるとともに損傷を
防止しかつワイヤロープの破損をチェックできるように
したワイヤロープ保護具に関するものである。

従来ワイヤロープ保護具としては一般にゴム等製のパイ
プ状のものをワイヤロープに外挿して使用しているが強
度が弱い上にワイヤロープの破損がチェックできない欠
点がある。

また９０°の内角を有するナイロン等ブロックの両端４
個所に永久磁石を設けたものが実用されているが、荷役
する品物の保護具を当てる面の角度が１８０°に近い場
合（厚さの薄い場合）にも２個使用しなければならず、
しかも使用が困難である等の難点がある。

本発明はこれらの欠点、難点を克服することを目的とす
るもので、人造ゴム等製の略四角棒状の形状で中央部分
外周に多数の横溝を並設し、外側面にワイヤロープ案内
溝を両端における軸方向切目付ワイヤロープ保持孔と共
に形成したものである。

本発明によると人造ゴムの柔軟弾性と強じん性を利用す
るので耐久性に富み、かつ相手を損傷することがなく、
直角の品物は勿論のこと、丸い物、厚い物、薄い物等各
種変形物に対して安全にワイヤロープを使用でき、その
際ワイヤロープの強度効率を上げるとともに損傷を防い
で寿命を伸長するものである。

また本発明のワイヤロープ保護具はその構成上からして
、特に下記のごとき作用効果を生ずる。

（１）中央部分の外周に多数の横溝を並設するので、荷
役する品物の角部が９０°、１２０° を問わずＯ°〜
１８０°の間が任意に曲げられるので相手の品物の形状
に適合しやすい。

（２）外側面にワイヤロープ案内溝を設けるので、ワイ
ヤロープが露出していて常時その損傷程度をチェックす
ることができる。

（３）ワイヤロープ案内溝の両端に軸方向切目付ワイヤ
ロープ保持孔を設けるので、各種寸法のワイヤロープの
所望のところで装着したり取外したりすることができる
し、ワイヤロープにセットした状態で運搬できる。

（４）人造ゴムの特性上摩擦力が大であって、相手方の
品物がスリップすることがない。

（５）切目付ワイヤロープ保持孔の外側に弾性を有する
開口閉じ金具を外側の溝に外挿又は内部に埋設すると、
例えば、９〜１２ミリ径、１４〜１６ミリ径、１８〜２
０ミリ径のごとく、各種外径寸法のワイヤロープを３種
類の保護具で間に合わせることができる。

（６）中央部分外周における多数の横溝のうち内側面に
あるものに対して平行対向面の根部に拡大空所を有する
溝の形状とすることにより、使用時に相手方の品物の角
部が溝内にくい込むのを防止することができる。

以下図面について本発明実施の１例を説明する。

第１図〜第４図Ａ−Ｄにおいて、５は台形断面のワイヤ
ロープ保護具で１は中央部分外周の多数の横溝、２は外
側面におけるワイヤロープ案内溝、３は両端における切
目３ａ付きのワイヤロープ保持孔、４はワイヤロープを
示す。

これを使用するには、ワイヤロープ４の任意の場合にお
いて切目３ａを開いてワイヤロープ保持孔３に挿入し第
４図想像線で示す状態にしてセットし、第５図に示すご
とく、本発明のワイヤロープ保護具５を使用するもので
ある。

第６図はワイヤロープ保護具５の変形例であって、この
場合は第４図の下方（内側面）の横溝１が半円形である
のに対して、外面に直角な平行対向面の根部に拡大空所
を有する形状である点を異にし、この場合には柔軟性を
増す上に使用状態において横溝１が閉じられる形状とな
り、相手方の品物の角部が横溝１内に入り込んでこれを
損傷するのを防止できる。

第７図は他の変形例で、この場合は切目３ａ付ワイヤロ
ープ保持孔３を形成した両端部分外周の凹所に開口閉じ
用のスプリング６を外挿したものであって、スプリング
６により常時切目３ａが閉じられるので、例えばワイヤ
ロープ保持孔３の内径を１２ミリとして９〜１２ミリ用
に、同じく保持孔３の内径を１６ミリとして１４〜１６
ミリ用に、また同じく保持孔３の内径を２０ミリとして
１８〜２０ミリ用に、というように多数のワイヤロープ
径のものに少数（この場合は３種類）の種類で対応する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明実施の１例を示すもので、第１図は平面図
、第２図は正面図、第３図は底面図であり、第４図Ａ、
Ｂ、 Ｃ，Ｄは第１図におけるＡ−Ａ線、Ｂ−Ｂ線、
Ｃ−Ｃ線、Ｄ−Ｄ線に沿う断面図、第５図は使用状態の
１例を示す斜視図である。 また第６図は変形例を示すＡ−Ａ断面図、第７図Ａ、
Ｂは同じく他の変形例を示す要部斜視図およびＢ−Ｂ断
面図である。 図中の符号はそれぞれ下記部材を示す。 １：横溝、２：ワイヤロープ案内溝、３：ワイヤロープ
保持孔、４：ワイヤロープ、５：ワイヤロープ保護具、
６：開口閉じ金具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 人造ゴム等製の台形断面棒状の形状でその広い平行
   面部分を内側にして重量物に接触する内側面とすると共
   に外側面となる狭い平行面部分にワイヤロープ案内溝を
   両端における軸方面切目付のワイヤロープ保持孔と連通
   するように形成し、中央部外周に多数の横溝を並設し；
   かつ該軸方面切目付のワイヤロープ保持孔を形成した両
   端部分に弾性を有する開口閉じ金具を外挿又は埋設した
   ことを特徴とするワイヤロープ保護具。 ２ 前記中央部分外周における多数の横溝の断面が半円
   形に近い断面形状を有することを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載のワイヤロープ保護具。 ３ 前記中央部分外周における多数の横溝が少くとも内
   側面すなわち台形の広い平行面部分において外面に直角
   な平行対向面の根部に拡大空所を有する断面形状である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のワイヤ
   ロープ保護具。