JPS595027Y2

JPS595027Y2 - 吊上電磁石

Info

Publication number: JPS595027Y2
Application number: JP6939378U
Authority: JP
Inventors: 英喜御厨
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 1978-05-22
Filing date: 1978-05-22
Publication date: 1984-02-15
Also published as: JPS54170585U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、電磁コイルの励磁によって鋼材の吸引、釈
放を行なう吊上げ電磁石のうち、主としてコイルの運搬
を行なうアップエンドコイル吊用吊上電磁石に関するも
のである。

従来、この種の装置として一般に知られている吊上電磁
石に第１図、第２図に示すものがあった。

図において、１は吊上電磁石の上板、２は電磁コイル、
３は４個の磁極で、この外周には上記電磁コイル２が巻
回され、上記上板１にそれぞれ固定されている。

４は被吊上物であるコイルである。５は鎖で、クレーン
などのフック８により吊上げられている。

６は給電ケーブルで、上板１に取付けられた端子箱７を
介して電磁コイル２と電気的に接続されている。

このようなものでは、給電ケーブル６を通してコイル２
に電力を供給すると、電磁コイル２により磁束Φが破線
矢印の如く発生し、被吊上物４を吸着する。

一方、電力の供給を断つと、電磁コイル２による発生磁
束が消滅するため、被吊上物４が釈放される。

従来の吊上電磁石は以上のように構成されているので、
停電やケーブル断線などにより電力が断たれると、高価
な被吊上物が落下して破損するため、制御機器、ケーブ
ルを２重に設置したり、バッテリによる停電補償回路を
設けたり、種々の高価な保護対策を行なっていたが、吊
上電磁石の電磁コイルが断線した場合には全く用をなさ
ず、完全な保護対策がなかった。

この考案は、上記のような従並品の欠点を除去するため
になされたもので、鉄心部に永久磁石を用いて停電時の
被吊上物の落下を防止するとともに、万一の誤動作（運
転者の誤動作など）による被吊上物の落下を防止するた
め、機械的な保持装置を併用することにより、前記のよ
うな不具合を全く除去したコイル吊用吊上電磁石を提供
するものである。

以下この考案の一実施例を図について説明すると、第３
図、第４図において、２１は駆動モータで、吊上用電磁
石の上板１上に固定されている。

２２はねじ棒２３の軸受で、ねじ棒２３は駆動モータ２
１に直結されている。

２５は移動台で、ねじ棒２３と螺合し、駆動モータ２１
によるねじ棒２３の回転により、水平方向（矢印Ｂ方向
）に移動するもので、この台２５には第４図の如く各部
品が取付けられている。

２４は移動台２５上に設けられた軸受３４に支持された
下端２４ａがＬ形をなす移動棒で、上部にねじが設け
られ、このねじがウオームホイール３３の中心部に設け
られたねじと螺合している。

３１は小形の駆動モータで、ウオーム３２と直結され、
このウオーム３２は上記ウオームホイール３３の外周ね
じと螺合している。

１３は永久磁石を使用した鉄心であり、その他の構成は
第１図、第２図のものと同様なので説明を省略する。

次にこの動作を説明すると、まず被吊上物４を吸着する
前は、移動棒２４の先端２４ａは被吊上物であるコイ
ル４の中心開口部Ｃ部に位置するようになされている永
久磁石１３並びにコイル２を励磁して被吊上物コイル４
を吊上げた後、駆動モータ２１を駆動してねじ棒２３を
回転し、移動台２５を矢印Ｂ方向に動かし、移動棒２４
の先端２４ａが被吊上物４の下部にかかる位置にくる
よう、また同時に駆動モータ３１を駆動して、ウオーム
３２、ウオームホイール３３を介して移動棒２４を矢印
Ａ方向に移動させ、第３図の状態にする。

この状態で被吊上物４を運搬すれば、停電の場合には被
吊上物４を永久磁石１３で保持し、万一電気的トラブル
によって被吊上物４が落下しようとした場合にも、移動
棒２４の先端２４ａで保持されるため、落下すること
がない。

従って、吊上電磁石を必要以上に大形にすることなく、
軽量で安価な装置を得ることができる。

またバッテリやそれに付属する充電装置など、複雑な制
御装置も必要なく、全体として簡単で、安価で、極めて
安全性の高い吊上電磁石を得ることができる。

なお、以上の実施例では鉄心部に永久磁石を使用したが
、一般の鉄を使用してもよく、また移動台の数は必要に
応じて変更してもよい。

以上のようにこの考案によれば、安全性の高い安価な吊
上電磁石を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の吊上電磁石を示す正面図、第２図はその
下面図、第３図はこの考案の一実施例を路線的に示す正
面断面図、第４図は第３図の移動台を拡大して示す斜視
図である。図中、１は上板、２は電磁コイル、４は被吊上物、１３
は永久磁石、２１は駆動モータ、２２は軸受、２３はね
し棒、２４は移動棒、２４ａは移動棒先端部、２５は
移動台、３１は駆動モータ、３２はウオーム、３３はウ
オームホイール、３４は軸受で゛ある。なお図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

中心に開口部を有する上板、この上板の下面に固定され
た磁極、この磁極に巻回された吸着用電磁コイル、上記
上板の中心開口部を通して垂下された先端り形の２個以
上の移動棒、これらそれぞれの移動棒の上部を支持し、
ウオーム、ウオームホイールなどを介して上記移動棒を
上下に移動させるモータを有する２個以上の移動台、こ
れら移動台を上記上板上に支持せしめるとともに、モー
タ駆動によりこれら移動台を上記上板中心開口部の範囲
内において水平に移動させるねし棒を備えたことを特徴
とする吊上電磁石。