JPS5948914B2 - 冷媒導管の連結装置並びに配管装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、中央流路の廻りに同心的に他の同心的な管に
よって形成される流路及び真空室が配置される如き２つ
の低温媒体の輸送に役立つ同軸の導管の多重管式連結装
置並びにこのような連結装置を利用する配管装置に関す
る。

多重管式の、即ち多数の冷媒導管を有する同軸の導管の
為のこの種の公知の連結装置に於ては構成の際に生ずる
問題が従来満足を与えるようには解決されなかった。

このような連結装置は、低温媒体が流過される際に低温
媒体を出来るだけ寒冷損失を少なくして生産湯所即ち貯
蔵場所から消費設備まで輸送するように導管の機能を劣
化させない為機械的に極めて苛酷な要求条件が課せられ
るのである。

即ち互に個々の流路の封止を確実になし、熱の内部への
侵入を回避する点で過酷な要求を連結装置に与えるので
ある。

又従来のこの種の連結装置においては、一方の連結部の
真空封止部が破損すると、他方の連結部の真空封止部に
障害を与え、連結部を再び連結する都度真空排気を改め
て行う必要があり、面倒且つ時間を要する欠点があった
。

更に又従来の連結装置は連結部の回転が不可能で、又連
結部を伸縮させることが出来ず、実際に使用する場合に
甚だ不便であった。

本発明の目的は、出来るだけ寒冷損失が少なく、製造及
び利用の点で簡単な構造であることを特徴とし、これに
より特に経済的である上述の種類の連結装置及びこのよ
うな連結装置を利用した配管装置を提供することである
。

本発明の更に他の目的は、性能を阻害することなく連結
部が回転可能であるのみならず連結部が成る範囲で伸縮
可能になされて実際の作用が極めて便利な上述の種類の
連結装置を提供することである。

上述の目的は互に嵌合される１対の雄及び雌連結部材の
夫々真空室を形成する２個の管が端部で互に封止され、
中央流路の管及び前期封止されて形成された真空室の閉
鎖部が互に内外に嵌合されて案内され、この内外に嵌合
されて案内される管及び閉鎖部が１方では環状バッキン
グを設けられ、他方ではこの環状バッキングと協働する
ように軸線方向に伸長する封止面を設けられるようにな
すことによって解決されるのである。

従って両方の導管の端部の真空室は互に閉鎖されるので
ある。

一方の側の真空絶縁に欠陥が生じても他方の側に作用を
及ぼさない。

真空室は夫々の場合連結装置が分離された後に再び挿入
されて結合される場合にも改めて真空排気を行う必要が
ない。

併し本発明による構造の本質的な利点は、連結装置が、
冷媒の輸送に悪影響を与えることもなく、更に中断され
ることもなく回転可能であるのみならず所定の長さだけ
引出して伸長し得ることである。

封止面上を滑動する環状バッキングは、熱の伝達を生ず
ることなく互に流路の信頼性のある封止を可能となす。

従って本発明によって新規な、回転可能で、引出し伸長
可能の連結装置が提供され、これの利用はその構造の特
徴によって特に有利になされるのである。

本発明による連結装置の有利な構成は、夫々１つの真空
室によって内側及び外側を囲まれている流路の場合に内
側の真空室の閉鎖部に於ては両方の直接に互に内外に重
ね合されて案内される管の外方にある方の管が、又外方
の真空室の閉鎖部に於ては内方にある方の管が封止面を
設けられ、夫々封止面を設けられた真空室の閉鎖部が導
管の端部に向って封止面を超えて伸長される点にある。

これによって当該流路に於て連結部の範囲で夫夫他方の
側で流路と連結される如き一側が内壁並びに外壁にて閉
鎖された環状室が形成されるのである。

このような構造に於ては内部に流れがないことによって
定常的な温度勾配が形成され、対流による熱の伝導は生
じない。

このことは有利に流路の熱的絶縁を与える。

更に、環状バッキングが夫々の場合これを支持する管の
端部に取付けられるのが好都合である。

これによって当該流路の上述の一側が開放せる環状室は
最大の軸線方向の長さを有することが出来、連結装置の
引出して伸長し得る長さが最大の大きさを得られるので
ある。

更に又環状バッキングは管の端部に取付けられる場合特
に容易に手を届かすことが出来る。

半径方向の剪断に対する安定性を増す為に本発明による
連結装置は、最外側の環状バッキングが雌の連結部材に
取付けられ、少なくとも１つの内側の環状バッキングが
雄の連結部材に取付けられるように構成されるのである
。

このような処置は両方の連結部材の互に内外に重ねて案
内するのを支障なく自由になし、互に半径方向に移動す
るのを阻止する。

２つの真空室によって境界される流路の上述の１側が開
放せる環状室は、夫々２つの閉鎖された真空室を互に内
外に重ねて案内する際に接続される真空室の内側の管が
連結装置の範囲で同心的な２重管として形成され、これ
らの側方力管部分の間に他方の導管の端部の対応する真
空室が案内されることによって更に伸長されることが出
来る。

このようにして熱的絶縁が更に改善される。

このような構成の仕方は、２つの管部分の中に案内され
る真空室の閉鎖部としての２重管の分岐部分が当接部と
して役立つ環状機素として形成されるようになされるこ
とが出来る。

これによって両方の連結部材の規定された当接関係が与
えられ、従って環状バッキング及び対応する封止面以外
にこの当接部に対して接触し、可能な限り互に内外に重
ねて挿入した時にはこの当接部のみが接触するようにな
る。

本発明による回転可能且つ引出し伸長可能の連結装置は
、冷媒を例えば冷凍ステーションがら消費装置に導き、
終端部を成る程度半径方向及び切線方向に適当な位置に
適合させねばならない配管装置に有利に組合し得るので
ある。

本発明による連結装置を利用した上述の如き配管装置は
、連結装置によって互に連結される導管部分が他端に夫
々回転可能の端部連結部材を有し、導管の端部にある端
部連結部の雄の連結部材が、夫々１つの真空室によって
内外を境界される流路及びこれに所属する外方に接続さ
れる真空室の端部が内方に接続される真空室の端部に対
して軸線方向に著しく引込められ、中央流路が軸線方向
に、又他方の流路が側方又は軸線方向に引出されて案内
され、１つの流路の側方の１方の引出し案内部の両側に
環状バッキングが設けられ、真空室を形成する管の端部
が封止されて互に連結され、外側の管が連結部材の端部
に対して最外側の流路の引出し案内部の上方にて環状の
封止機素を設けられる如く構成されることを特徴とする
。

この場合、両方の導管部分が直角に曲げられる如く配管
装置を形成するのが好都合である。

挿入可能且つ回転可能の雄連結部材として形成される端
部連結部材は、連結装置によって互に連結可能の両方の
導管部分によって作られる配管装置を一方では冷凍ステ
ーション或いは冷凍機に、又他方では消費装置に連結す
ることを可能となす。

連結装置の引出し伸長の可能性は導管の端部の半径方向
の移動を可能とし、直角に曲げられた連結部材の場合に
は端部連結部の回転の可能性が更に附加的に導管の端部
の互に切線方向の移動も可能となす。

端部連結装置の上述の構造の特徴の本発明による組合せ
によって、端部連結装置はこれに課せられた要求に関し
て特に機能的に有用に構成することが可能となる。

１つの流路及びこれの外側に接続される真空室の引込ま
れた配置は、内側に接続される真空室の外壁によってそ
の次に内側にある流路に対する充分な熱伝導抵抗が形成
される結果を与える。

端部連結装置の雌の連結部材を適当に構成する場合本発
明による引出し伸長案内部及び環状バッキングの配置に
より、冷媒の流れに悪影響を与えることなく雄の連結部
材の長手軸線の廻りの自由な回転の可能性が保証される
。

上述のような本発明による配管装置は、例えば液体冷媒
の輸送の為の３重管式の実施形態に於て、中央の流路に
より消費装置への輸送及び内側から見て第３の流路によ
り冷媒蒸気の消費装置からの輸送に利用されることが出
来、その際第２の流路によって蒸発しつ・ある中間相の
冷媒混合物が導かれることが出来、これが外部から流入
する熱を吸収し、定常的に中央流路内の液体冷媒の温度
を正しく保つようになす。

本発明は以下に於て図示の実施例により詳述される。

第１図は本発明による連結装置の多重導管部分より成る
雄の連結部材１及びこれに対応する同様に多重導管部分
より成る雌の連結部材２を分離した状態で示す。

これらの連結部材は夫々５つの同心的管３． ４． ５
． ６． ７より成る２組の導管部分を互に連結するも
のである。

これらの管は第１の中央の流路８と第２の中間の流路９
と、第１の内側の真空室１０と、第３の外側の流路１１
と、第２の外側の真空室１２とを形成している。

真空室を形成する管はその端部１３に於て互いに連結さ
れて封止されている。

雌の連結部材２の内方からみて第４の管６は外周で１４
にて同心的な２重管に形成されていて、これらの２重管
部分２３及び２４の間に雄の連結部材１の外側の真空室
の閉鎖部１５が案内され、この閉鎖部は連結装置が完全
に連結された時に１６にて当接する。

雄の連結部材１の外側の管７は封止面１７を支持し、こ
の封止面に雌の連結部材２の環状バッキング１８が滑動
係合される。

これによって外側の流路１１は外気から遮断され封止さ
れる。

雌の連結部材２の２つの内側の管３，４は夫々外側或い
は内側に封止面１９．２０を設けられていて、これらの
封止面に雄の連結部材１の環状バッキング２１，２２が
夫々滑動係合する。

これによって中央の流路８が中間の流路９に対して、又
中間の流路９が外側の流路１１に対して封止されるので
ある。

通常の作動時には中央の流路８に低温の液状媒体が流れ
、中間の流路９にはこの媒体の蒸気相及び液相より成る
同様に低温の２相混合物が流れる。

外部から流入する熱は２相混合物の液相部分の蒸発を生
せしめる。

これによって内側の流路８，９の温度は一定に保たれる
。

外側の流路１１にはガス状の低温媒体が流れ、これは外
部からの熱の流入によって常に暖められる。

外側の流路１１及び中間の流路９を流れる夫々の媒体の
間、従ってこれらの流路を境界する管４及び５の間には
温度差を生ずる。

外側の真空室を形成する管７及び６或いは２３の間には
同様にして温度差が生ずる。

何故ならば管７は外気温度を有し、１方管６或いは２３
は外側の流路を流れるガス状の媒体の低温度を有するか
らである。

両方の管の対４及び５並びに２３及び７（１１３にて互
に連結されているから、内方への熱の伝導によって熱の
流入する可能性がある。

このような熱の伝導を出来るだけ減少させる為に封止面
２０．１７を設けられた真空室１０゜１２の閉鎖部２５
．１５は成る長さだけ封止面を超えて伸長されている。

従って熱抵抗の増大される。

更に組合されて連結された状態では雄の連結部材の外側
の真空室１２を境界する管６，７及び雌の連結部材の管
部分２３，２４の間に２つの狭い環状室が形成され、こ
れらの環状室内にはガス状の媒体は流れないので、定常
的な温度勾配が形成される。

対流による熱の伝導はこれらの環状室では生じない。

同じことが連結装置を連結した時に雄の連結部材の内側
の真空室１０を境界する管５及び雌の連結部材の管４の
間に形成される環状室についても当てはまる。

第１図による連結装置の実施形態は勿論唯１つの可能性
のある実施形態ではなく、本発明は又構造の詳細につき
別の態様で実施出来る。

従って例えば第１図に於ける管の互に内外に重ねて案内
する特別の仕方は強制的なものではない。

雌の連結部材の内側の管３は必ずしも雄の連結部材の内
側の管３内に案内される必要はなく、逆にすることも出
来る。

同様なことが内側の真空室１０についても当てはまる。

又環状バッキングの配置についても、本発明の本質的原
理から外れることなく他の組合せの可能性がある。

第２図に概略的に示された端部連結部材２６は本発明に
より雄の連結部材として形成されたものである。

これに対応する雌の連結部材２７は略示されている。

外側の真空室１２並びに外側の流路１１の端部は残余の
真空室或いは流路の端部に比して管の長さ２８だけ引込
められている。

これによってこの管の長さは更に低温の管４と外側の流
路１１の中間の温度の閉鎖部２９との間に熱伝導抵抗を
与える。

中央流路８内を流れる低温の液状媒体は中間の流路９内
を流れる２相混合物に対して環状バッキング３０により
封止され、２相混合物は流路１１内のガス状の媒体に対
して環状バッキング３１により封止される。

端部連結装置は挿入可能にのみなされ、引出し伸長可能
となされてはならないから、両方の環状バッキング３０
及び３１の間の間隔は比較的小さくなされるのである。

流路９内の２相混合物は側方に孔３２を通して排出或い
は流入され、流路８内の低温の液状媒体は軸線方向に流
される。

外側の流路１１内のガス状の媒体は孔３３を通して流入
又は排出されることが出来る。

両方の真空室１０及び１２は孔３４によって互に連結さ
れ、図示されない導管の接続部を経て共に排気されるこ
とが出来る。

外気に対する封止は封止面２５によって行われる。

この端部連結装置に於ても本発明の範囲から逸脱するこ
となく第２図に示された実施形態から構造的に変形を行
うことが可能である。

第３図には冷凍ステーション３６を消費装置３７に連結
する配管装置が概略的に示されている。

流路８，９．１１を案内する直角に曲げられた２組の導
管は連結部材１，２及び２６を設けられている。

この配置は、消費装置３７及び冷凍ステーション３６を
互に相対的に水平面内で半径方向に距離を伸長し、又半
径方向に直角な切線方向に移させるのを可能とし、又２
つの平行な平面内で傾斜させるのを可能になす。

第４図は２組の直角に曲げられた導管３８，３９に直線
的な導管４０を組合せたものを示す。

この場合第３図のものに対して更に附加的に冷凍ステー
ション３６に対して消費装置３７を垂直に移動させるこ
とも、又その逆になすことも可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による３重管式導管の連結装置の実施形
態の概略的断面図。 第２図は本発明による３重管式導管の端部連結装置の実
施形態の概略的断面図。 第３図及び第４図は本発明による連結装置を使用せる３
重管式の配管装置の概略的説明図。 １・・・雄の連結部材、２・・・雌の連結部材、３゜４
、 ５． ６． ７・・・同心的な管、８，９．１１・
・・流路、１０．１２・・・真空室、１５． ２５．
２９・・・閉鎖部、１８． ２１． ２２． ３０．
３１・・・環状バッキング、１９． ２０． ３５・・
・封止面、２６・・・雄の端部連結部材、２７・・・雌
の端部連結部材、３６・・・冷凍ステーション、３７・
・・消費装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中央流路８の廻りに同心的に配置される同心的な管
   ３．４．５．６．７によって流路９．１１及び第一の真
   空室１０及び第二の真空室１２が形成されている低温媒
   体の輸送に役立つ同軸の第−及び第二の多重導管１．２
   より成る連結装置に於て、前記第一の真空室１０を形成
   する管４．５の端部及び前記第二の真空室１２を形成す
   る管２３．７の端部が夫々互いに結合されて封止され１
   ３．１３、前記第−及び第二の多重導管１．２の夫々の
   中央の流路８の管３．３並びに両方の多重導管１．２の
   端部の夫々互いに対応する第一の真空室１０及び第二の
   真空室１２の夫々の封止結合端部１３．１３の近辺の管
   部分２５．１５が互いに内外に嵌合されて案内されると
   共に、互いに内外に嵌合されて案内される夫々の多重導
   管１．２の管３と３．４と４．２３と７の一方が環状バ
   ッキング２１．２２．１８を設けられていて、他方がこ
   れらの環状バッキング２１，２２．１８を設けられてい
   て、他方がこれらの環状バッキング２１．２２．１８と
   協働する軸線方向に伸長する封止面１９．２０．１７を
   設けられていることを特徴とする連結装置。