JPS5948844B2 - 金属精錬用添加片の給送方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鉄鋼などの溶融金属中に弾体状に形成した金
属精錬用の添加片を投射する添加片発射機へ添加片を給
送する方法および装置に関する。

上記金属精錬用添加片は第６図に示す如き長い丸棒状で
あって、溶融金属中に投入しやすいように、その前後端
が先細りの弾体状をなしている。

そしてこの添加片は製造業者において、コンテナと呼ば
れる大型の箱形容器内に多数本が水平状に充填されて精
錬工場へ運搬される。

そして上記コンテナによって搬入された添加片は、添加
片発射装置ののホッパに移しかえなければならないが、
その際添加片は、水平にかつ互いに平行に整然と収容さ
れるように配慮しなければならない。

即ち、第１図に示すとおり、ホッパ１８は添加片発射装
置２１の方向に傾斜した底板を有し、添加片はこの底板
上を転ってホッパから出ていくが、この時、添加片の方
向が揃っていないと移動がスムーズにいかず、ホッパ排
出口で詰ってしまうことがある。

従って、コンテナからホッパへの移しかえは、ホッパ内
に添加片が相当量残っている状態で、コンテナをホッパ
上に載置してコンテナ底部の開口から流し込む等の配慮
がなされている。

しかし、添加片発射装置は、既存の転炉作業デツキなど
に設置されることが多く、ホッパ上部にコンテナを載置
するに十分な空間、或いはコンテナを添加片発射装置の
位置まで運搬し、コンテナ上に載置するホイスト等の設
備を設けるスペースがとれない場合がある。

このような場合コンテナからホッパへの添加片の移しか
えを、多大の時間と労力を要する手作業に頼らざるをえ
ないことになる。

一方、コンテナから出した添加片を適当なコンベヤでホ
ッパ上部に搬送し、投入する方法も考えられるが、この
方法では、一本づつ投入される添加片が、ホッパ内で転
動するうちに方向性に乱れを生じ、整然と収容され難い
。

本発明の第１の目的は、コンテナその他によって搬入さ
れた添加片を、発射装置のホッパ内に整然と収容し、ホ
ッパから発射装置への添加片の供給装填を円滑ならしめ
る方法および装置を提供することにあり、第２の目的は
、コンテナによって発射装置から離れた場所に搬入され
た添加片を発射装置のホッパまで泪動的に搬送し、かつ
これをホッパ内に整然と装入する装置を提供することに
ある。

以下本発明の実施の態様を図について詳細に説明する。

先づ第１図がその実施態様を示した全体図であって、１
は箱形をしたコンテナで第６図で示す添加片２が水平状
に多数本収納され、その左側下部に扉開閉式の排出口８
が設けられ、運搬時は閉じられていて、添加片取出し装
置３に図の如くセットされてから排出口８が開かれて内
部添加片２が順次に傾斜方向に排出される。

添加片取出し装置３は、該コンテナ１の排出口８に対設
した取出しコンベヤ４とコンベナ１を図の如く取出しコ
ンベヤ４に向けて傾斜状に載架する架台７とから成り、
５，６は該取出しコンベヤ４の駆動をなすスフ冶ケット
ホイールである。

また取出しコンベヤ４は、第２図で示す後述する給送コ
ンベヤ１０と同様をチェンリンク式のチェンコンベヤで
あって、添加片２を１本づつ係合して送るためのＬ字型
をして多数の係合片２４を各チェンリンク部分に有して
いて、第２図で示すと同様にコンテナ１からの添加片２
を１本づ・順次に係合して次の中継ぎコンベヤ１１へ給
送する機能をもっている。

９．１０は前記取出しコンベヤ４と順次連繋して後述す
る添加片装入装置１７に至る間に第１図の如く設けられ
た給送コンベヤであって、１１゜１２は中継コンベヤと
なり、前記取出しコンベヤ４で給送された添加片２を中
継ぎして添加片装入孔２６まで順次給送する。

なおこの給送コンベヤ９．１０共に第２図で示すように
チェンリンク式コンベヤであって、Ｌ字型をした多数の
係合片２４を各チェンリンク部に備えている。

１３，１４．１５，１６はこれらの各コンベヤ９，１０
゜１１．１２の回転をなさしめる各スプロケットホイー
ルである。

１７は給送コンベヤ９，１０によって給送された添加片
２を後述するホッパ１８の添加片装入孔２６を用いて添
加片発射装置４２のホッパ１８内へ１本づ・間欠的に装
入するための添加片の装入装置の一実施例であり、ホッ
パ１８の発射部２１に向けた傾斜底板２５に設けられ添
加片装入孔２６の下部に設けられる。

すなわち、第２図の実施例では、ブツシャ２７、該ブツ
シャ２７のガイド２８、円板３１．該円板３１の駆動回
転軸３２、ブツシャ２７の基部と円板３１の円周部位の
一点とを連結する連接棒２９、該連接棒２９の両端をブ
ツシャ２７および円板３１とそれぞれ可回動にピン着し
たピンジヨイント３０とから成っている。

そしてブツシャ２７は前記した添加片の装入孔２６と同
一軸心上の下方に配置されガイド２８内に上下摺動自在
に保持されていて、円板３１の駆動回転によりその回転
運動を上下直線往復運動に変換してブツシャ２７を添加
片装入孔２６内に第３図、第４図の如く出入動作させる
。

そしてブツシャ２７の上下往復動ストロークはその上限
に来たとき第４図の如くホッパ１８の底板２５の内面と
一致し、反対の下限位置にあるときは、第２図の如く後
述する添加片の誘導ガイド２３の終端の装入化開口底面
より下方位置にあるように予めその長さと往復動サイク
ルを設定しである。

なお他の実施例は後述する。

２２．２３は前記給送コンベヤ１０の末端から給送添加
片２を受取って前記添加片の装入孔２６内へ添加片２を
転勤せしめる上下の誘導ガイドであって、転勤用傾斜を
もって終端は添加片装入孔２６に至る間に設けられた第
２図の如き構成である。

この誘導ガイド装置により給送コンベヤ１０で給送され
た添加片２が装入孔２６内に一本づ・順次に入り込むよ
うにガイドされる。

３３は添加片装入孔２６に対する第２図の如きストッパ
装置であり、ホッパ底板２５に取付けられ該装入孔２６
の一側を切欠いて底板２５と平行状に設けられる。

すなわち、ストッパーガイド３６の中心に設けた有底の
ガイド孔３６′内に縮設したスプリング３５の付勢力に
よって底板２５と平行して装入孔２６に出入動作するス
トッパ杆３４を有し、該ストッパ杆３４はその先端部が
く字状に傾斜し添加片装入孔２６の開口面と一致する平
面部イと、該平面部イから斜面をもって該装入孔２６を
横切る傾斜部口と、該傾斜部口に連なる直状部とからな
り、スプリング３５の付勢力により常時は第２図の如く
添加片装入孔２６の開口面を閉じており、給送コンベヤ
１０がらの給送添加片２が誘導ガイド２３を介して添加
片装入孔２６内に入り添加片装入装置１７のブツシャ２
７によって該孔２６内を上方へ押し込まれた時には、第
３図の如くその押圧力でストッパ杆３４の前記傾斜部口
を下方から押し開いて該ストッパ杆３４をスプリング３
５の付勢力に抗してガイド３６内へ押し込んで％４図の
如く添加片２を装入孔２６からホッパ１８内に装入する
のである。

装入が終ればスプリングの付勢力で再び第２図の如く装
入孔２６の開口面を下方から閉じる。

２１は添加片２の発射部であり、図示されていないが、
添加片の装填機構、発射ガスのシール機構、撃発弁機構
などを備えており、出願人の実願昭５０−１４５５３１
（実開昭５２−５８００４）に示された機構をもつも
のである。

１９はホッパ１８の底板２５の添加片出口に設けた発射
部２１へのチェンコンベヤ、２０はそのスプロケットホ
イールであり、前記給送コンベヤ９，１０と同様構造で
ある。

ホッパ１８、チェンコンベヤ１９、発射部２１を含む部
分を発射装置４２として示す。

なお、ホッパ１８はコンテナ１と同じく箱形をしており
、その内部には仕切板や隔壁などの存在しない形式のも
ので、その底板２５に添加片２を水平状に何等の支障な
く通過させうる長孔状の添加片装入孔２６を設けである
。

次に前記添加片装入装置の他の実施例を第５図について
説明する。

この実施例は前記実施例のブツシャ２７に代えてスプロ
ケットホイール３９を用いるもので゛、図示するような
チェンスブロケットのような４枚の歯形４０を円筒部に
有していて、該歯形４０の相互間に溝４１を形成し、該
溝４１内に添加片２を図の如く１本宛落し込んで嵌合し
、中心の駆動軸３２の回転によって回転し、その回転に
より添加片誘導ガイド３７．３８内を通して装入孔２６
内へ給送添加片２を図の如く歯形４０の歯面４０′で押
し込んでホッパ１８内へ装入する。

従ってこの実施例では、溝４１相互間の歯形４０が添加
片２の押し込み機構とストッパ機構を兼ねるもので、誘
導ガイド３７，３８は該装入用のスプロケットホイール
３９の歯形４０の外周の回転径路にそっだ円孔状の誘導
ガイドに形成されている。

かようにしてこの実施例においても給送コンベヤ１０か
ら誘導ガイド３７，３８内へ給送される添加片２が、１
本づつ添加片装入孔２６を通してスプロケットホイール
３９によって押し込まれ、前記実施例と同様にホッパ１
８内に装入され給送されるのである。

なお、各チェンコンベヤ４，９，１０のＬ字型をした係
合片２４の幅は添加片２の平行部の長さよりもや・短い
寸法であり、また各誘導ガイド２２．２３，３７，３８
は各チェンコンベヤを間に挾んでその両側にあり、添加
片２の前後部分を誘導するようにしている。

またホッパ１８の底板２５には添加片がスムーズに通過
する長孔状の装入孔２６が設けられ、この装入孔２６に
対応してガイド２２，２３，３７，３８および装入機構
１７または装入用スプロケットホイール３９が図の如く
配置される。

次に上記第２図〜第４図の実施例について添加片２のコ
ンテナ１からの発射装置４２のホッパ１８への装入につ
いて説明する。

コンテナ１の排出口８から出た添加片２は第１図で示す
添加片取出しコンベヤ４から連繋する給送コンベヤ９，
１０から誘導ガイド２２，２３を介して添加片装入孔２
６内に１本宛運は゛れて、第２図状態におかれる。

そこで予めこれら各コンベヤ４，９．１０が１ピッチ動
くとき、円板３１が１回転するように各コンベヤ９，１
０の動きと連動させておくものである。

従って円板３１が３７４回転しブツシャ２７が中程まで
押し上げられて第３図状態となると、押し上げられた添
加片２によってストッパー杆３４の傾斜部口が押し開か
れてなお上昇し、遂には第４図の如く該装入孔２６より
出てホッパ１８内に装入される。

装入されると、ブツシャ２７は再び下降し、ストッパ杆
３６は再びスプリング３５の付勢力によって装入孔２６
の開口面を第２図の如く閉じて装入孔２６を閉塞する。

このようにしてその動作を繰返すことによって、送られ
てくる添加片２を順次にしかも間欠的にホッパ１８内へ
装入してゆくのである。

また第５図の実施例では、各給送コンベヤ４゜９．１０
の１ピツチの送りに対して、添加片装入用スプロケット
ホイール３９が１７４回転するように連動させておくこ
とによって、誘導ガイド３７．３８内へ運ばれて来た添
加片２の１本を、スプロケットホイール３９の１７４回
転によって装入（Ｌ２６から順次にしかも間欠的にホッ
パ１８内に装入することができる。

なお、各コンベヤ４，９，１０の線速度は常に等しい速
度で駆動され、一連の駆動は電動機によって行われる。

また添加片取出しコンベヤ４と給送コンベヤ１０との間
の中継キコンヘヤ１１，１２のスフ冶ケットは第１図の
如く前後の給送コンベヤのスプロケット軸と同軸に取り
付けられているため、前後の給送コンベヤと常に連動が
保持される。

実施例 装置の構成は第１図の通りであり、使用した添加片２の
寸法は、直径２５ｍｍ、長さ４００ｍｍで第６図の形状
である。

コンテナ１のある取出し装置３とホッパ１８のある発射
装置４２とは約１０ｍ離れており、発射装置装置は張出
しデツキ上に据付けられている。

コンテナ１には２０００本の添加片２が装入されており
、取出装置３にセットされ、これを給送速度毎分１２０
本で給送コンベヤよりホッパ１８の下まで運び、ホッパ
１８の装入孔２６から装入装置１７によりホッパ１８内
に装入した。

ホッパ１８の上限には電気式の近接スイッチを設けてお
り、ホッパ１８の収容本数約１０００本になると自動的
に添加片の装入を停止する仕組みになっている。

これによって添加片の装入を実施したがきわめて整然と
整列されて装入が行われ１、本発明方法が有効であるこ
とが確認された。

前述したとおり、添加片をホッパ内に整然と収容してお
くことは、添加片の発射装置への円滑な供給、装填には
必須の条件であり、特に毎分数１００発の添加片を発射
しなければならないこの種の装置ではホッパ内の添加片
の方向の不揃いは作業上の大きなトラブルを招く。

本発明の方法および装置によれば、添加片はホッパ底部
から１本づつ、しかも水平のままで確実に装入されるの
で、方向性に乱れを生ずるおそれは全くない。

以上のようにして本発明によれば、金属精錬用添加片の
発射装置にあるホッパ１８の傾斜底板２５に添加片２が
外方から支障なく水平状に通過し得る長孔状の添加片の
装入孔２６を設けて、該装入孔２６よりホッパ１８内部
に添加片を押し送機構を介して間欠的に装入できるよう
にしたから、従来の如く人手と労力と時間とを多く要す
ることなく、自動的に発射装置部への添加片の給送が行
われ得る著大な効果が得られると共に、発射装置部と添
加片給送開始点とが離れていても、前記実施例で示した
添加片取出し装置、給送コンベヤ装置と、誘導ガイド装
置の連続した装置によって添加片装入孔２６内へ１本づ
・間欠的に取出し給送が可能となり、かつ装入孔２６に
対設した添加片装入装置によって確実に１本づ１ホツパ
１８内へ装入することができて、装入作業の自動化、能
率化を促進できて金属精錬作業に多大の実益をもたらし
得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明方法および装置の実施態様を示したもので
、第１図はその給送状態の全体図、第２図〜第４図はホ
ッパへの添加片の装入機構の一実施例を示し、第２図は
その装入前の状態図、第３図、第４図は該機構の装入動
作を示した図、第５図は装入機構の他の実施例を示した
機構図、第６図は添加片の斜視図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金属精錬用添加片発射装置のホッパの傾斜底部に添
   加片を水平状で通過装入し得る長孔状の添加片装入孔を
   開設し、該装入化下部に搬送されて来た添加片を押し込
   み機構によってホッパ内に間欠的に装入することを特徴
   とする金属精錬用添加片の給送方法。 ２ 添加片発射装置の方向に傾射し、かつ添加片を水平
   に通過装入する長孔状の装入孔を開設した底板を有する
   ホッパと、上記装入化下部に添加片を誘導するガイドと
   、上記ガイドによって装入化下部に送給された添加片を
   装入孔を通してホッパ内に水平状態で押込む装置とから
   成り、上記添加片を押込む装置は回転式スプロケットホ
   イール又は上記装入孔を開閉するストッパーと連動する
   往復動プッシャーとから成る金属精錬用添加片の給送装
   置。 ３ 添加片の取出し装置と、給送コンベヤと、添加片誘
   導ガイドと、添加片装入装置および駆動装置とから成り
   、前記添加片取出し装置は、添加片の取出しコンベヤと
   該コンベヤ側に傾斜したコンテナ架台とから成り、給送
   コンベヤは、取出しコンベヤに連繋して添加片誘導ガイ
   ドの間に設けられ、誘導ガイドは前記装入孔内に添加片
   をガイドするように構成し、前記各コンベヤはチェンリ
   ンク部にＬ字型をした係合片をもったチェンコンベヤを
   もってなり、添加片装入装置は、前記装入孔にそって上
   下往復運動するブツシャまたは回転式スプロケットホイ
   ールを装入孔に対設してなり、給送コンベヤと取出しコ
   ンベヤの線速度は相等しく、かつ給送コンベヤが１ピツ
   チ移動するとき添加片装入装置も１サイクルの動作をし
   て１本の添加片をホッパ内に装入するように連動せしめ
   たことを特徴とする金属精錬用添加片の給送装置。