JPS5948837B2 - アルケン2−オ−ル−1の硼酸エステルの製法 - Google Patents

アルケン2−オ−ル−1の硼酸エステルの製法

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JPS5948837B2
JPS5948837B2 JP51067920A JP6792076A JPS5948837B2 JP S5948837 B2 JPS5948837 B2 JP S5948837B2 JP 51067920 A JP51067920 A JP 51067920A JP 6792076 A JP6792076 A JP 6792076A JP S5948837 B2 JPS5948837 B2 JP S5948837B2
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methyl
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積 連下
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルケンー3−オールー1の硼酸エステルから
アルケンー2−オールー1の硼酸エステルを製造する方
法に関する。
不飽和アルコールの異性化方法において、触媒として周
期律表第8族の金属カルボニル化合物を用いることは公
知である。
しかしながら該触媒は、たとえばChem、Comm、
97(1968)およびJ、Am、Chem、Soc、
、85、1549(1963)に記載されているように
、アルケンー 2−オールー1を対応する飽和アルデヒ
ドヘ異性化する能力を有するので、アルケンー3−オー
ルー1の異性化によりアルケンー2−オールー1を製造
する目的には、必ずしも適しない。この欠点を改善する
方法として、たとえば特公昭48−7408号に示され
ているように、塩基性物質の存在下に金属カルボニルを
用いて異性化する方法が提案されている。しかしながら
、これによつても依然として工業的に満足しうる収率お
よび選択率を得ることは困難である。触媒を使用せず、
単に加熱のみで不飽和アルコールを異性化することはあ
る程度可能であるが(CanadianJ。Chem、
46、2225(1968))、極めて高い反応温度を
必要とすることが多く、このため出発物質が分解したり
、部分的に樹脂化するなどの副反応が生じる。他の方法
としてパラジウムもしくはその化合物および水素の存在
下にブデンー1−オールー4化合物をブデンー2−オー
ルー4化合物へ異性化する方法が提案された(ペルキー
特許第744410号)。この方法は、金属カルボニル
のような、取扱が必ずしも簡便でない触媒を使用しない
点において有利であろう。しかしながらこの方法による
アルケンー3−オールー1のアルケンー2−オールー1
への異性化、たとえば3−メチルー3−ブテンー1−オ
ールの3−メチルー2−ブテンー1−オールヘの異性化
では、炭化水素、アルデヒド等の低沸点化合物および化
学構造不明の高沸点化合物が顕著量副生することが認め
られている。パラジウム触媒の存在下でのアルケンー
3−オールー1の異性化において副生する炭化水素およ
びアルデヒドは、異性化生成物であるアルケン一2−オ
ール−1が、反応条件下で逐次的に水素化分解および異
性化の如き望ましくない反応を受けることに由来すると
信ぜられる。
M.Frei−Felder著「PracticalC
atalyticHydrOgenatlOn」(19
71年゛JOhnWiley&SOnsInc.発行)
の第390−394頁によれば、アリル型アルコールの
エステルもしくはエーテルにおけるアリル一酸素結合は
、パラジウム触媒によつて開裂する。またアリルアルコ
ールが鉄カルボニル化合物とπ−アリル錯体を経由して
プロピオンアルデヒドに異性化されるという前記Che
m.COmm.,97(1968)の教示する反応機構
は、同様なπ−アリル錯体を形成する能力を有すると考
えられているパラジウム化合物(Chem.COmm.
,9(1976)およびJ.C.S.PerkinI,
287O(1973)によつても、同様にアリル型アル
コールが対応するアルデヒドに異性化することを示唆す
る。本発明の目的はアルケン−3−オール−1を硼酸エ
ステルの形で異性化して高収率かつ高選択率でアルケン
−2−オール−1の硼酸エステルを製造する方法を提供
することである。
上記目的は本発明によれば、一般式 で表わされるアルケン−3−オール−1の硼酸エステル
を、パラジウムおよび/またはパラジウム化合物および
水素の存在下で異性化させ、対応するアルケン−2−オ
ール−1の硼酸エステルを得ることによつて達せられる
ことが見出された。
ここで上記式においてR1、R2、R3、現、現および
現は水素原子および脂肪族残基から選ばれた同一もしく
は異なる基であり、川、馬、馬、現、R5および現の任
意の2個は、それらの間の炭素原子と一諸になつて脂壊
族の環の員子であることができる。アルケン−3−オー
ル−1の、硼酸エスチル−の変換ならびにアルケン−2
−オール−1の硼酸エステルのアルケン−2−オール−
1への加溶媒分解は「オルガノボロン ケミストリ一(
0rgan0b0r0nChernistry)、19
64年JOhnWiley&SOnsInc.発行」に
よつて知られているように容易かつ定量的に行ないうる
ので、本発明によればアルケン−3−オール−1からア
ルケン−2−オール−1を高収率で得ることが可能であ
る。
アルケン−3−オール−1のアルケン−2−オール−1
への異性化において、出発アルケン−3ーオル一1を、
硼酸エステルの形で異性化する本発明の方法によれば、
副反応の生起が極端に少ないことは、前述の従来の知見
から予想されないことである。
たとえば3−メチル−3−ブテン−1−オールを酢酸エ
ステルの形で異性化しても、異性化と同時に、水素化分
解生成物である炭化水素および酢酸が顕著量生成し、目
的とする3−メチル−2−ブテン−1−オールの酢酸エ
ステルの収率は高くないことを参照すると、本発明によ
る予期せざる結果は、硼酸エステルの形での異性化、換
言すれば異性化における炭素一酸素一硼素結合に原因す
ることが明らかである。本発明において、前記一般式で
表わされるアルケン−3−オール−1の硼酸エステルの
調製自体は重要ではない。
単なる参考のために概述すれば、アルケン−3−オール
−1は、他のアルコール類と同様に、硼酸化合物たとえ
ば硼酸、無水硼酸、メタ硼酸その他の硼素のオキシ酸お
よびその無水物、硼酸メチル、硼酸エチル、硼酸ブチル
、メタ硼酸メチル、メタ硼酸シクロヘキシル、硼酸タン
チル、硼酸フエニル等の脂肪族、脂環族、芳香族の硼酸
エステルと混合するだけで容易に硼酸エステルに転化す
る(たとえばInd.Eng.Chem.49,〔2〕
,174(1957),J.Am.Chem.SOc.
77,l578(1955)および特開昭47−293
24号参照)。アルコール類の硼酸エステルは、アルコ
ール類に硼酸化合物を混合溶解するだけで容易に生成す
るど同時に、該エステルは水および/またはアルコール
との接触によつて、他に何ら化学的変化を伴なわずに、
極めて容易に加溶媒分解される(たとえばInd.En
g.Chem.,49,〔2〕,174(1957))
オルソ硼酸エステルの合成について反応は次のように示
される。3R0H+(R′0)3B#(RO)MB(0
Rり。
−.+MR′0H+(3−m)ROH式中Rはアルコー
ル残基、R′は水素またはアルコール残基、mは1、2
または3である。
上記式は平衡反応を示しており、したがつてアルケン−
3−オール−1が用いられる場合においても同様に、エ
ステル化を進行させるためには、生成するR′0Hすな
わち水またはアルコールを反応系外に除去することが必
要である。この意味において、エステル化に使用する硼
酸化合物は、それが反応によつてアルコールを生成させ
るものである場合は、該アルコールが反応系から容易に
除去しうるような種類から適宜選択されねばならないの
は当然である。アルケン−3−オール−1は、他のアル
コール類と同様に、用いられる硼酸化合物との量的割合
に応じて、オルソ硼酸エステルもしくはメタホウ酸エス
テルの形をとる。一般にアルコールに対して硼酸化合物
が硼素原子/アルコール水酸基=1/3の割合で用いら
れる場合はオルソ硼酸エステルを、前記比が1/1の場
合はメタル硼酸エステルを、そして、前記比が1より大
きい場合は縮合硼酸のエステルを形成する。換言すれば
上記の比に対応して、炭素一酸素一硼素(〉c−0−B
く)、硼素一酸素(−B=0)および硼素−酸素一硼素
(−B−0−B−)の結合の割合の異つたエステルが形
成される。本発明において出発アルケン−3−オール−
1の硼酸エステルは、オルソエステル、メタエステルお
よびそれらの混合物のいずれの形であつてもよく、目的
物であるアルケン−2−オール−1と分離可能である限
り、他のアルコールの硼酸エステルと混合されていても
差支えない。
本発明において、硼酸エステルを形成すべき一般式現 R1−C=C−CH−C−0H R2R3R4R5 (式中R1〜現は前記定義である)で表わされるアルケ
ン−3−オール−1に関しては、R1一R6は、好まし
くは水素または水酸基およびエーテル基の如き官能基を
含んでいてもよい炭素数1一10の飽和脂肪族炭化水素
残基もしくは芳香族炭化水素残基であり、かつR,一現
の炭素数の合計が11を越えないものである。
かかる炭化水素残基の例は、メチル、エチル、ブチル、
イソアミル等の直鎖状および/または分枝状のアルキル
基、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘ
キシル等のアルキル置換および/または非置換シクロア
ルキル基、フエニル、アルキルフエニルの如きアリール
基、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、
2−ヒドロキシブチルの如きヒドロキシアルキル基、R
1一現のいずれか2個が結合して5〜6員環を形成しう
るモノないしペンタアルキレン基などである。有用なア
ルケン一3−オール−1は、たとえば3−ブテンオール
ー1、3−メチル−3−ブテンオール−1、2−メチル
−3−ブテンオール−1、3−ベンゼンオール−1、3
−メチレンペンタンオール−1、3−メチル−3−ベン
ゼンオール−1、3,7−ジメチル−3−オクテンオー
ル−1、3−メチレンーJメ[メチルオクタノール一1、
3−メチレンペンタン−1,5−ジオール、3−メチレ
ンーJヨ黷潟`ルオクタン−1.7−ジオール、3−メチ
レンーJ■■ル−3−ブテンオール−1、3−メチル−
5−(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル)−3−
ベンゼンオール−1、2−イソプロペニル一5−メチル
シクロヘキサノール−1、2−(5,6−ジヒトロー4
−ピラニル)一エタノール一1、3,7,11−トリメ
チル−3−ドデセンオール一1、3ーベンジル一3−ブ
テンオール−1である。
前記式で表わされるアルケン−3−オール−1を硼酸エ
ステルの形で異性化する本発明の方法においては、反応
生成物が下記式(式中R1一現は前記の定義である)で
表わされるアルケン−2−オール−1の硼酸エステルと
して得られることは当然である。
本発明において前記式で表わされるアルケン一3−オー
ル−1の硼酸エステルの異性化に用いられる触媒として
のパラジウムおよび/またはパラジウム化合物は、一般
には微細に分散された形で、該アルケノールの硼酸エス
テルに対し、パラジウム金属に換算して、0.005−
5重量%、特に有痢には0.01−1重量%の範囲の量
で使用される。
−該触媒は、たとえばパラジウム黒、パラジウム粉末、
酸化パラジウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、硫
酸パラジウムおよび塩化テトラミンパラジウムの如き金
属、塩もしくは錯塩の形のパラジウムの単独または混合
物である。これらのパラジウム触媒は、常法により活性
炭、シリカゲルのような適当な担体に担持させて用いる
のが好ましい。パラジウム触媒の存在下、アルケン−3
−オール−1の硼酸エステルの異性化は、水素の不存在
下でも生起させることが可能である。
しかしながら、反応促進の観点から、本発明においては
反応系に水素を添加しなければならない。反応系中の水
素は、もし大量に存在する場合、生成するアルケン−2
−オール−1の硼酸エステルの二重結合がさらに水素化
された形のアルカノール−1の併産が増大することを除
けば、特に量的な制限はない。水素の使用量は、出発ア
ルケン−3−オール−1硼酸エステル中のアルケン−3
−オール−1に対して0.5−10モル%、特に1−5
モル%の範囲の共存が好ましい。水素は純粋な形である
いは窒素の如き不活性ガスと混合して、連続的または非
連続的に反応系に添加することができる。本発明におい
て異性化反応の圧力は何ら制限されないけれども、こと
さら高圧もしくは低圧の使用による利益はないので、装
置および操作を考慮して大気圧ないし大気圧より若干高
い圧力が推奨される。異性化反応は0−250℃、有利
には30〜200℃の温度範囲で可能である。
反応温度が高いほど、目的とするアルケン−2−オール
−1硼酸エステルの生成量が増大する一方該アルケノー
ルの硼酸エステルの水素化物であるアルカノール−1の
硼酸エステルの生成が抑制されるという事実に徴して、
本発明においては、反応温度は、水素の量とともに、硼
酸エステルの形のアルケン一2−オール−1の選択率を
決定する重量な因子とみなされる。ところで、上記事実
は、パラジウム触媒による二重結合の異性化に関して、
出発物質が熱的に安定であることが望ましいことを意味
する。本発明で使用するアルケン−3−オール−1の硼
酸エステルは、アルケン−3−オール−1それ自体より
もはるかに熱的に安定であり、このことはアルケン−3
−オール−1の異性化によるアルケン−2−オール−1
の製造を意図した場合の本発明の有利性を明瞭に証明す
るものである。具体的に述べれば、井本稔他編「ホルム
アルデヒド」第129頁(昭和40年6月朝倉書店発行
)によると、β−ヒドロキシオレフイン例えば3−メチ
ル−3−ブテン−1−オールは、次式のような反応機構
で熱分解が起こり、対応するオレフイン(イソブチレン
)とカルボニル化合物(ホルムアルデヒド)に変化する
。温度200℃に2時間保持することによつて、3−メ
チル−3−ブテン−1−オールの35%が分解すること
が確認されている。
それに対して、本発明で使用される出発アルケン−3−
オール−1の硼酸エステルは、上記式で示される環状遷
移状態を形成しないために、熱的に高度に安定であつて
、200℃の如き高温でも分解はほとんど認められない
。より高温において生起するかもしれない該硼酸エステ
ルの分解は、上記の機構に従わないことが考えられる(
J.Am.Chem.SOc.,77,l578(19
55)参照)。本発明によるアルケン−3−オール−1
の硼酸エステルの異性化において、反応は溶媒の存在下
もしくは不存在下で行なうことができる。
所望の反応温度において出発物質が固体状である力〜あ
るいは触媒の分散を容易にすることが望まれる場合、あ
るいは反応温度の調節を容易にするためには、反応に不
活性な溶媒を使用してもよい。このような溶媒の例は、
ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン、ジオキサン
、アニソールの如きエーテル類、シクロヘキサン、ヘプ
タン、ベンゼン、キシレンの如き炭化水素類、酢酸エチ
ル、酪酸メチル、カプロン酸イソアミルの如きカルボン
酸エステル類である。水酸基を有する化合物あるいはオ
レフイン性二重結合を有する化合物を溶媒として用いう
ることもあるが、それによつて収率および経済性に利益
がもたらされることはない。反応時間は主として反応温
度、水素の量および触媒と水素との接触状態によつて変
化するが、通常30〜300分の範囲である。結局本発
明による異性化反応は、アルケン−3−オール−1の硼
酸エステルを上述の条件でパラジウム触媒および水素の
存在下、望ましくは加熱下に保持することによつて行な
われるのである。
生成するアルケン−2−オール−1の硼酸エステルは、
加溶媒分解によりアルケン−2−オール−1を製造する
目的にとつて、異性化反応混合物から単離する必要は全
くない。前述したように、アルケノールの硼酸エステル
は、水またはアルコールとの接触によつて、他の化学変
化を伴なうことなく極めて容易に加溶媒分解されてアル
ケノールを生成する。
したがつて本発明において異性化反応混合物をそのまま
、あるいは必要に応じて触媒および溶媒を除去したのち
、水またはメタノール、エタノール、等の低級アルコー
ルおよび/またはエチレングリコール、グリセリン等の
多価アルコールと接触させて加溶媒分解を行なったのち
、分留等の通常の分離手段により、未反応のアルケン−
3−オール−1、目的とするアルケン−2−オール−1
、その他のアルコールおよび硼酸化合物をそれぞれ単離
することができるのである。こうして得られるアルケン
−2−オール−1の硼酸エステルおよび/またはアルケ
ン−2−オール−1は、医薬、農薬、香料およびその他
の合成原料として有用であり、またそれ自体溶剤、抽出
剤として用いられる。
次に実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は
これらの実施例によつて何ら制限を受けるものでない。
実施例 1 ガス導入管、温度計、サンプリング管および還流冷却器
を備えたフラスコに、電磁撹拌子を入れたものを反応装
置として反応を行つた。
上記装置に3−メチル−3−ブテン−1−オールと3−
メチルブタノール−1の混合アルコールのオルソ硼酸エ
ステル13、15g(3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールと3−メチルブタノール−1の組成は重量比で58
:42)を仕込み、窒素雰囲気下で130℃まで昇温し
て脱気したのち、10(Ff)担持パラジウム/活性炭
触媒0,05gを加えて室温に戻した。次に攪拌しなが
ら、同温度で水素160dを導入して触媒を活性化させ
た。水素導入をとめ、窒素雰囲気で再び130℃に昇温
して4時間攪拌した。反応液をサンプリングしてベンゼ
ンに溶解し、これに水酸化ナトリウム水溶液を加えてよ
く振とうして静置した。上澄液をガスクロマトグラフイ
にて分析した結果、3−メチル−3−ブテン−1−オー
ルの転化率は53,8(F6で、3−メチル−3−ブテ
ン−1−オールから3−メチル−2−ブテン−1−オー
ル−の選択率は93.1%、また3−メチルブタノール
−1への選択率は5.1%であつた。ガスクロマトグラ
ムには他の生成物のピークは認められなかつた。比較例
1 実施例1と同じ装置に、12.2gの3−メチル−3−
ブテン−1−オールと0.92gの3−メチルブタノー
ル−1からなる混合物を仕込み、実施例1と同様な条件
、すなわち反応温度125〜135℃、10%パラジウ
ム/活性炭触媒0.05g1活性化用水素100m1s
反応時間5時間で実施例1と同様な操作で反応を行なつ
たところ、3一メチル一3−ブテン−1−オールの転化
率61、7%、3−メチル−3−ブテン−1−オールか
ら3ーメチル−2−ブテン−1−オール−の選択率は4
8.1%であり、また3−メチルブタノール−1への選
択率は1.5%であつた。
ガスクロマトグラムによれば、2−メチルブタン、2−
メチル−2−ブテン、3−メチルブチルアルデヒドなど
の生成が相当量認められた。比較例 2 3−メチル−3−ブテン−1−オールアセテート13.
7gを用いて実施例1と同様に反応を行なつた。
ただし反応温度と時間は、はじめ130℃、4時間、続
いて140℃で2時間であつた。反応液をガスクロマト
グラフイ一で分析すると同時に反応液中の酢酸量を中和
滴定法で求めた。結果は次のとおりであつた。つた場合
、7時間後および12時間後の反応成績は、次の通りで
あつた。
実施例 2 実施例1と同じ装置に、3−メチル−3−ブチン一1−
オールと3−メチルブタノール−1の混合アルコールの
オルソ硼酸エステル31.37r(3−メチル−3−ブ
テン−1−オールと3−メチルブタノール−1の組成は
重量比で70:30)を仕込み、実施例1と同様な操作
で反応を行つた。
ただし10%担持パラジウム/活性炭触媒の使用量は0
.06tであり、水素は反応中常時吹込んで4時間で4
40d使用した。反応液を実施例1と同様に処理し分析
した結果、3−メチル−3−ブテン−1−オールの転化
率は60.6%であつた。また、3−メチル−3−ブテ
ン−1−オールから3−メチル−2−ブテン−1−オー
ル−の選択率は、75.2%で、3−メチルブタノール
−1への選択率は21.2%であつた。実施例 3 実施例2と同じ原料20.61fを用いて実施例1と同
様に反応させた。
ただし130℃で脱気後室温に戻して同じ触媒0.04
Vを加え、水素450m1を吹込んで活性化した。次に
水素雰囲気下室温・―で3時間撹拌した。反応液を実施
例1と同様に処理し、分析した結果、3−メチル−3−
ブテン−1−オールの転化率は73.8(fl)であつ
た。また3−メチル−3−ブテン−1−オールの3−メ
チル−2−ブテン−1−オールおよび3−メチルブタノ
ール−1への選択率は各々66.4%および30.6%
であつた。実施例 4 3−メチル−3−ブテン−1−オールと3−メチルブタ
ノールからなる混合アルコール(重量組成70.5:2
9.5)に硼酸メチルとメタノールの混合物(重量組成
75:25)を、硼酸メチルが該混合アルコールの2倍
モルになるように混合し、常圧にて単蒸留した。
液温が180℃になるまで溜出するものを留去し、残つ
た混合硼酸エステルを実施例1と同様にアルカリで加水
分解してアルコール組成を求めたところ、3−メチル−
3−ブテン−1−オール/3−メチルブタノール−1/
メタノール=62/26/12(重量)であつた。実施
例1と同様な装置に上記混合硼酸エステル106.7f
を仕込み、5%担持パラジウム/活性炭触媒0.13t
により100℃で反応を行つた。ただし、反応中水素を
150d/時の割合で吹込み、所定時間反応後反応液を
静置して上澄液を抜取り、あらたに脱気した原料を仕込
んで反応させる方式で計3回反応させた。結果を次表に
示す。実施例 5〜7実施例2と同じ混合アルコールの
オルソ硼酸エステルを用い、次表に示すように反応時間
と温度を変える以外は、実施例2と同様にして反応を行
なつた。
結果は次表のとおりであつた。実施例 8 実施例1と同じ装置に3−メチル−3−ブテン−1−オ
ールのオルソ硼酸エステル26.6tを仕込み、実施例
1と同様な操作により180℃で反応を行つた。
ただし反応中は水素を200d/時の割合いで連続的に
吹込んだ。5時間の反応結果は次の通りであつた。
実施例 9 5%リンドラ一触媒を用い、反応を温度100℃で2.
5時間行なう以外は実施例4を繰り返した。
リンドラ一触媒は炭酸カルシウムに担持したパラジウム
触媒を酸化鉛で修飾して、二重結合の水素化゛活性を抑
制した触媒である。結果を次に示す。実施例 10実施
例2で用いた混合アルコールのオルソ硼酸エステル10
Vを無水のベンゼン30r11!にとかし、これに無水
硼酸5.0tを加えて、撹拌しながら徐徐に昇温し、4
時間煮沸した(内温92〜97℃)。
次に液温が118℃になるまで窒素を導入しながらベン
ゼンを溜出させた。この時溜出量は約25dであつた。
得られたメタ硼酸エステル溶液に、パラジウム5%担持
活性炭触媒0.03tを添加して100℃に保ち、水素
を導入しながら2時間攪拌した。反応液を実施例1と同
様に処理分析し、次の結果を得た。実施例 11 イソブレコール15.4r1オルソ硼酸6.2rおよび
トルエン100meの混合物を、水分離器付き還流冷却
器を装置したフラスコに入れ、電磁攪拌子で撹拌しなが
ら加熱還流した。
生成する水を水分離器から抜取りながら3時間反応させ
、均一透明な溶液を得た。次に窒素を導入しながらトル
エンを75mt溜去させた。得られたイソプレゴールの
メタ硼酸エステルのトルエン溶液にパラジウム5%担持
活性炭触媒0.03tを添加して、80℃に保ち、水素
を導入しながら2時間撹拌した。反応液を実施例1と同
様に処理分析した。結果は次のとおりであつた。実施例
12 4−(β−ヒドロキシエチル)−5,6−ジヒトロー2
H−ピラン12.8f1トルエン50m1.およびオル
ソ硼酸2.07tを用い、実施例11と同様な装置と同
様な操作で、対応するオルソ硼酸エステルのトルエン溶
液を調製し、異性化反応を行つて次の結果を得た。
ただし、トルエン溜去量は40r11t.異性化温度は
100℃、反応時間は3時間であつた。実施例 13 3−メチレンーJメ[メチルオクタノール一115.6t
1オルソ硼酸2.07tおよびトルエン50dを用い、
実施例11と同様にして3−メチレンーJメ[メチルオク
タノール一1の硼酸エステルを合成し、次いで実施例1
1と同じ操作で異性化を行なつて次の結果を得た。
実施例 14 3−メチレンペンタン−1,5−ジオール23,2r1
オルソ硼酸4.5tおよびアニソール70m!,を混合
し、実施例11と同様な装置で硼酸エステルを合成した
反応後窒素を吹込みながらアニソールを溜去した。約6
0mt溜出した時点で、実施例11と同じ触媒0.03
fを加えて150′Cで3時間反応させた。同様に反応
液を処理、分析して次の結果を得た。(1)転化率(2
)選択率 63.1俤3−メチル−2−ベンゼン− 1,5−ジオ
ール(異性化)88.7(fl)(3)選択率 3−メ
チルペンタン− 1,5−ジオール(水素化) 7.9
(fl)実施例 15 実施例2で用いた混合アルコールの硼酸エステル195
0tを、実施例1と同様な装置に仕込み、実施例4と同
様の方法で、パラジウム5(:F6担持活性炭触媒2.
5fを用いて、100′Cで4時間反応を行なつた。
反応後反応液を水素雰囲気下で3時間静置したのち、全
液量の約9001)を抜き出せる位置に挿入された導管
(水素導入管と同じ)を通して反応液の上澄液を抜き出
した。次に、あらかじめ脱気した同じ原料(硼酸エステ
ル)1750tを、上澄液抜き出し後の前記反応器に窒
素雰囲気下で仕込み、同じ条件で反応させた。この操作
を5回繰り返し、合計6回の反応操作で10.695り
の原料を消費した。各回の反応における転化率はほぼ一
定の65(L前後であつたが、反応の繰り返しにつれて
転化率が増大する傾向がみられた。反応成績の平均値は
次のとおりであつた。
(1)転化率 65.701) (2)異性化選択率 80.5(F6 (3)水素化選択率 16.3q6 次に、抜き取つた反応液中に僅かに分散している触媒粒
子をろ紙を通して涙別した。
内径2671gt,長さ1500藺の充填塔を付けた5
tの蒸留フラスコに、メタノール3.5tを仕込み、塔
底から12001gtの位置にある供給口から前記渥液
2.4Kpを8時間にわたつて供給し、塔内でメタノー
ルの蒸気と接触させた。このとき塔頂からは硼酸メチル
とメタノールの共沸混合物(共沸組成75.5/24.
5(重量比)、共沸温度54.5′C.)が溜出した。
前記渥液の供給終了後、残与メタノールを大部分留去し
たのち減圧蒸留を行なつたところ、次の結果が得られた
O 初留(74t/68顧Hg〜75t/47藺Hg)
留出量1542t 0本留(73.84C/ 4511!IHg〜 51t
/12711RHg)留出量745t 0残留物51t 上記留分の組成(重量(F6)は次表のとおりであつた

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるアルケン−3−オール−1の硼酸エステル
    を、パユジウムおよび/またはパラジウム化合物および
    水素の存在下で異性化することを特徴とするアルケン−
    2−オール−1の硼酸エステルの製法。 上記式中R_1、R_2、R_3、R_4、R_5およ
    びR_6は水素原子および脂肪族残基から選ばれた同一
    もしくは異なる基であり、R_1、R_2、R_3、R
    _4、R_5およびR_6の任意の2個は、それらの間
    の炭素原子と一諸になつて脂環族の環の員子であること
    ができる。
JP51067920A 1976-06-08 1976-06-08 アルケン2−オ−ル−1の硼酸エステルの製法 Expired JPS5948837B2 (ja)

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DE2725965A DE2725965C2 (de) 1976-06-08 1977-06-08 Verfahren zur Herstellung eines Alken-(2)-ol-(1)

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