JPS5944698A - 放射性廃棄物の加熱減容方法 - Google Patents

放射性廃棄物の加熱減容方法

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JPS5944698A
JPS5944698A JP15471582A JP15471582A JPS5944698A JP S5944698 A JPS5944698 A JP S5944698A JP 15471582 A JP15471582 A JP 15471582A JP 15471582 A JP15471582 A JP 15471582A JP S5944698 A JPS5944698 A JP S5944698A
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忠正 林
能見 光彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は原子力発電所などにおいて発生する放射性廃棄
物を廃棄処理するのに便なるよう、加熱溶融して減容せ
しめる放射性廃棄物の加熱減容方法に関するものである
原子力利用産業が盛んになるにつれ、放射性廃棄物の処
理の問題も増大して来る。現在性なわれている処理方法
としては、放射性廃棄物を何等かの方法で減容固化した
ものをアスファルトやコンクリート中に封じ込んで海洋
や陸地の投棄場所に投棄している。しかしながら将来放
射性廃棄物の発生量は急激に増加することが予想され、
一方投棄場所には限度があるので、できるだけ減容する
ことが必要になって来る。
放射性廃棄物のうち、イオン交換樹脂、プレコートフィ
ルタスラッジ(セルローズ粉末、イオン交換せんい、イ
オン交換樹脂粉末など)は水分をまで行なわれず単に貯
留されている程度の処理しかなされていなかった。しか
し、この種の廃棄物も引続き発生量が増大するので対策
が必要である。
これらの含水放射性廃棄物も中間処理として減容するこ
とが必要となるが、最近、減容方法としてマイクロ波の
照射により加熱を行ない水分を除却し溶融を行ない減容
することが試みられている。
しかしながら、マイクロ波照射により加熱する場合は、
加熱が進んで含有水分が失なわれた時点でエネルギの吸
収が激減し、発熱作用が衰え、熱反応及び溶融を行なう
ことが困難であり、また、可能であっても非常に時間が
かかる欠点があった。
発明者らは、この欠点を除去するため多くの実験を行な
い、研究を重ね、そのときに得られた知見に基づき本発
明がなされた。
即ち誘電体にマイクロ波を照射したとき、マイクロ波が
誘電体中に吸収されるエネルギは、その誘電体が持つ比
誘電率εと誘電正接−δとの積である誘電損失6・−a
の大きさに比例する。そして、水は誘電率6二80.5
 、誘電正接−δ= 0.31. 、 長11ち誘電損
失は6・−δ=25であり、種々の誘電体の弓コでも非
常に大きな値を示し、従ってマイクロ波のエネルギをよ
く吸収して発熱する物質である。一方、前述の含水放射
性廃棄物の乾燥無水1司形分の誘電損失e−tsnδの
値は非常に小さく、発熱量も極めて少ない。
例えば、イオン交換)yf脂はポリスチレンでfしられ
ているが、ポリスチレンは比誘電率e = 2.54.
 。
誘電圧接−δ−2,3X 10−’、従って誘電、損失
ε・L1δ= 5.84 X 10=となり、水に比べ
約43000分の1の微少値に過ぎない。また、プレコ
ートフィルタスラッジのセルローズについては乾燥セル
ローズ粉末の誘電損失ε・−δは水の約、500分の1
に過ぎない。
原子力発電所で発生する放射性含水イオン交換樹脂やフ
ィルタスラ、ノジのスラリーは、沈降分離や遠心分離な
どの予備脱水を行なった後でも、70〜90重量%の水
分を含んでいる。また、放射性濃縮廃液に関しては、は
う酸系の濃縮廃液や洗たく排水の濃縮排液は約90重量
%の水分を含み、硫酸ナトリウム系の濃縮廃液でも約8
0重量%の水分を含んでいる。
このような水分を多く含んでいる含水放射性廃棄物にマ
イクロ波を照射し続けていると、水分75;残存してい
る間は盛んに発熱が行なオフれ蒸発するが、無水乾燥状
態に達するとマイクロ波の吸収有し力が著しく低下して
発熱作用がなくなり溶融減容が極めて困難となる。
マイクロ波エネルギの吸収能力が低下するということは
、照射したマイクロ波の大川−分75;反射されてしま
い有効利用されないことにあるので、実際の操作におい
ては反射量を極力低減するためにマイクロ照射装置の導
波管中のE相チューナ、H相チューナを操作する必要が
ある。し力・も放射性物質からの放射線による操作員の
被ばくを避けるために遠隔操作をせねばならない。
本発明は、含水放射性廃棄物に予め誘電損失ε・−δの
大なる発熱促進物質を添加混合しておくことにより、マ
イクロ波照射の工程の途11で、水分が蒸発し、無水乾
燥状態になっても引続き加熱溶融、熱分解、燃焼が有効
に行なわれ、途中で、反射抑制のだめの上記の操作など
を全く必要とせず、簡単なプロセスにて短時間で加熱減
容を行なうことができる放射性廃棄物の加熱減容方法を
提供することを目的とするものである。
本発明は、含水状態の放射性廃棄物に、誘電損失ε・−
δが、前記放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電損失よ
シも大なる値を有する発熱促進物質を添加したる後、マ
イクロ波を照射し、水分の蒸発除去及び加熱溶融を行な
って減容することを特徴とする放射性廃棄物の加熱減容
方法である。
本発明につき、実施例も含め以下説明する。
例えば原子力発電所で発生する濃縮液、使用済みイオン
交換樹脂スラリーや゛フィルタスラッジスラリには、原
子炉系統の水配管系から発生する放射性腐蝕生成物(以
下クラッドと称する)を含んでいる。コノクラッドは、
Mn−54、Fe−59、Co−59、Co−60等を
主たる放射性物質とするマンガン、鉄、コバルトの水酸
化物や酸化物が主成分である。
このような放射性廃棄物をマイクロ波照射するに当たり
、有効な加熱減容を行なうために、添加物質を加える。
その添加物質としては次の如き特性を有するものが選ば
れる。
(1)誘電損失ε・―δの値が大きいこと。
放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電排去ε・篩δ よ
シも大きい値のものを選ぶ。この値はできるだけ大きい
ことが望ましいが、ε・−δ≧0.01とすることが好
ましい。この特性を選択することにより、前述されたる
如く、発熱促進物質として作用し無水状態になっても加
熱が続行され、何等中間的な操作を要することなく、有
効な加熱溶融減容を行なうことができる。
以上の如く、有効な減容を行なうことができれば、次の
工程として固化或いは固体の中に封じ込める固形化を行
なうに当だって取り扱いが容易となシ、設備規模も縮小
せしめることができ、設備費、保守費を低減することが
できるほか、さらに最終工程である投棄に当たっても扱
い量が減シ、投棄場所不足の問題を緩和し、また、投棄
設備を小規模として設備費、保守費を低減することがで
きる。
さらに、マイクロ波照射プロセスと同時に固化を行なう
場合には、次の如き特性の一つ或いは複数種の特性を有
する添加物質を更に予め添加しておく。
(2)  クラッド、特にその放射性物質を封じ込める
能力、保留する能力或いは親和力が強いこと。
(3)その溶融固化物がガラス質、セラミック質或いは
スラグ状のものであり、放射性廃棄物の加熱減容残滓を
固形化ないし固定化するのに比較的遠していること。
(4)最終減容固化物としてガラス状固化体を製造する
ことがあるため、S+02 、 At203 、 Ca
O等と溶融固化物中に共存し得ること。
また、酸化触媒を用いて発熱促進を行なうこともできる
(5)放射性廃棄物をマイクロ波で燃焼させる場合、残
渣に炭素が残ると燃焼が持続しないので、炭素の酸化を
促進する性能があること。即ち、酸化触媒を用いて発熱
が促進される。
(6)上記の酸化触媒(鉄、銅などの酸化物など)と共
存するか、同容体となり得ること。
以上の添加物質の例を次に挙げる。
(1) 、 (2) 、 (3) 、 (4)の特性を
有1子−辺一?(a)  900 MHz 〜11 G
Hzのマイクロ波領域においてチタン酸塩及びチタン酸
は、表1に示す如く比誘電率εと誘電圧接−δが大きい
表1 (b)  セラミック的性質を有するものとしては、表
2に示す如きチタン磁器及びチタン酸磁器が用いられる
表2 (C)  混合、焼成すれば(a) 、 (b)になる
もの。
例えばBaCO3とT i 02或いはCaCO3とT
iO2とを混合して添加しマイクロ波にて焼成すればB
aTiO3。
CaTiO3になる。
(d)  スラグ状の同体を作り、かつ鉄の酸化物との
共存性を有する(前記(6)の特性)という特性のもの
としては、チタン鉄鉱(イルメナイト)やチタン鉄鉱者
(イルメナイト)等があり、その組成は表3の如くであ
る。
表 3 (組成チ) ここに見られるようにTiO2は鉄とよく共存するのみ
ならず、ガラスの成分であるS i02 、 At20
3゜CaOとも共存し得る。
その他、チタン酸化物やチタン酸塩を少なからず含有す
る鉱物の粉粒体を用いてもよい。
(e)  イルメナ・イト系溶接棒の被覆材はチタンを
含むイルメナイト系鉱物を原料としており、この原材料
、半製品或いは製品を用いてもよい。この材料は溶融し
た後冷却するとガラス状の物質を形成する。
(f)  強誘電性のガラスセラミックとしては、Ba
TiO3−Ba0−TiOz−At?oa系(ε=12
00.−δ=0.025) PbTi03−PbO−Ti02−A1203−8iO
3系(ε=ioo、−δ= o、oos )などがあり
、ガラスの成分であるPbO、NaOとも共存する。
(a)  ガラス質形成のだめの材料(ガラス質形成物
質) 次のもののうちの一つ又は複数種類。
CaO+ Na 20 r S r 02 t AZ 
203 + MgO+ 1(20r PbOT Ca 
r2等。
Φ)  PWRはう酸廃液(はう硅酸ガラス固化体と同
じものが得られる)。
酸化触媒として、酸化銅、酸化鉄(Fe3O4など)、
酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化クロム等。
なお以上の(1)〜(6)の特性を有する添加物質は、
(1)に属するものの少なくとも一種類のものは必ず含
まれるが、その他のものけ、なくとも、或いは、一つ又
は任意の複数の種類を組み合わせて用いてもよい。
これらの添加物質の量は、多過ぎると減容率が小になる
ので、放射性廃棄物の乾燥固形分に対し、2〜50%の
範囲、好ましくは10〜20%の範囲で加えるのがよい
次に実験例を示す。
実験例1 放射性含水廃棄物を模擬した試験材料としてカチオン粉
末樹脂とアニオン粉末樹脂とを乾燥重量比3:1に混合
し、水分は70重量%としだもの200fを用い、周波
数24501’VIHz 、印加電力5KWの実験炉で
マイクロ波照射を行なったところ、約35分間で微量の
炭化物からなる粉粒状の灼熱成分約102を得た。
同じ試験材料にBaTiO3粉末10 f又は酸化触媒
としてFe2O310fを予め添加混合したものに、同
様マイクロ波照射を行なったところそれぞれ約20分後
又は約22分後に熱分解、燃焼、灼熱が終了し、時間短
縮することができだ。プロセス時間の短縮は、設備の縮
小成いは設備能力の拡大を意味する。
実験例2 含水率65チのイオン交換樹脂86りに(水中での体積
330 m/ 、重量35Q f ) BaTiOs粉
末10 fを予め添加混合したものを周波数2450M
Hz、マイクロ波印加電力5KWの実験炉で照射した。
約25分後の灼熱成分はBaTiO3も含め9fに減少
した。このうち樹脂の灼熱成分は2y以下であった。こ
の減容係数は以下の通シとなった。
即ちl/39に減少したことになる。
なお、ここでいう減容係数とは次式で表わされるものを
いう。
本発明は、含水状態の放射性廃棄物に、誘電損失ε・−
δが、前記放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電損失よ
シも犬なる値を有する発熱促進物質を添加したる後、マ
イクロ波を照射し、水分の蒸発除去及び加熱溶融を行な
って減容することにょシ、水分が失なわれても発熱が続
行され、引続き加熱、溶融、燃焼、熱分解を行ない、短
時間で有効な減容を行なうことができる放射性廃棄物の
加熱減容方法を提供することができ、実用上、保安上極
めて大なる効果を有するものである。
特許出願人 株式会社荏原製作所 代理人弁理士 端  山  五  − 同          千   1)      稔5
37−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 含水状態の放射性廃棄物に、誘電損失ε・−δが、
    前記放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電損失よりも大
    なる値を有する発熱促進物質を添加したる後、マイクロ
    波を照射し、水分の蒸発除去及び加熱溶融、燃焼又は熱
    分解を行なって減容することを特徴とする放射性廃棄物
    の加熱減容方法。 2、前記発熱促進物質の誘電損失が、 ε@−δ≧0.01 である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3、 前記発熱促進物質の添加率が、前記廃棄物の乾燥
    無水固形分に対し、重量比で2〜50%である特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 4 前記発熱促進物質が、チタン化合物である特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 5 含水状態の放射性廃棄物に、誘電損失δ・論δが、
    前記放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電損失よシも大
    なる値を有する発熱促進物質及び酸化触媒を添加したる
    後、マイクロ波を照射し、水分の蒸発除去及び加熱溶融
    、燃焼又は熱分解を行なって減容することを特徴とする
    放射性廃棄物の加熱減容方法。 6、 含水状態の放射性廃棄物に、誘電損失ε・−δが
    、前記放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電損失よりも
    大なる値を有する発熱促進物質及び溶融してガラス質を
    形成するガラス質形成物質を添加しだる後、マイクロ波
    を照射し、水分の蒸発除去及び加熱溶融、燃焼又は熱分
    解を行なって減容することを特徴とする放射性廃棄物の
    加熱減容方法。 7、 含水状態の放射性廃棄物に、誘電損失ε・−δが
    、前記放射性廃棄物の乾燥無水固形分の誘電損失よりも
    大なる値を有する発熱促進物質、酸化触媒及び溶融して
    ガラス質を形成するガラス質形成物質を添加したる後、
    マイクロ波を照射し、水分の蒸発除去及び加熱溶融、燃
    焼又は熱分解を行なって減容することを特徴とする放射
    性廃棄物の加熱減容方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4718358A (en) * 1984-12-25 1988-01-12 Ebara Corporation Method and apparatus for processing waste matter
EP0638404A1 (en) * 1993-07-23 1995-02-15 Palboard Ltd. Method and apparatus for producing plastic products
JP5194297B2 (ja) * 2005-09-20 2013-05-08 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 アスベストの変性方法

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