JPS594374Y2 - 自動販売機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コラムから排出される商品が細い通路に落下
するよう排出商品の姿勢を規制した自動販売機に関する
。

自動販売機は、通路等に設置される関係上できる限り薄
型に形成されることが望まれているが、商品の収容量を
多くする必要等から商品の重積列を横方向に構成してお
り、夫々の重積列の下端から１個毎押し出して搬出させ
ている。

このため、物理的に商品の幅と押し出される商品の落下
通路の幅とが必要になり商品の幅に比べれば商品搬出の
ために極めて大きな幅を必要とするのが一般的である。

特に、商品の搬出後の落下通路の幅は、商品が重積され
たコラムから押し出されて後不規則な姿勢で落下するた
め商品の最大長以上に広く構成しておかなければ搬出落
下の工程で落下通路に商品が引掛かることがあった。

また、重積された商品を下部から１個毎押し出すと、押
し出される商品が押し出し終了直前に重積されている商
品に後端が押されてコラムから飛び出すよう押し出され
るため落下通路内で不規則な姿勢になり引掛かり易いの
が実情である。

すなわち、煙草等の直方体の形状を威した商品は、必ず
しも押出し方向へのみ延出して搬出されるのではなく、
重積された商品の影響で平面で回動して飛出すものであ
り、直方体の対角の長さが落下通路に必要なことはもち
ろん不規則な落下姿勢によっても十分通路に引掛ること
がないように考慮しなければならないもしであった。

このため、搬出される商品が少なくとも上方へ飛上がっ
て通路以外の部分に引掛らないように搬出口に搬出され
る商品を下方へ押えてる程度姿勢を規制する板や抵抗板
を備えることが試みられていた。

しかし、搬出される商品を単に下方へ押えるように姿勢
を規制しても、コラム内部で重積されている商品により
平面で回動する作用については効果が少なかった。

このため、落下通路を商品が回転しながら落下すること
が多く、落下通路は、やはり十分余裕の有る幅に構成し
なければならず、この空間のため自動販売機を薄形に構
成することの大きな障害となっていた。

本考案は、この様な事情に鑑みてなされたものであり、
コラム内から重積された商品を下部より１個毎押し出す
際、落下姿勢を規制して落下通路が狭くても引掛かるこ
とのない自動販売機を提供することを目的としている。

以下、本考案を図面に示された一実施例に基づいて説明
すると、第１図は本考案の一実施例を示す自動販売機の
要部縦断面図であり、第２図、第３図は第１図に於ける
要部の動作状態を示した図である。

第１図に於いて、自動販売機は、横に多数並設されるコ
ラム１が立設されており、コラム１内にはタバコ等の直
方体の商品２が多数重積されている。

そして、商品２の重積は、姿勢が崩れない様にコラム１
で囲われ、コラム１の下端に水平に設けられたベース３
に載置されてなされている。

さらに、ベース３には、コラム１下部でスリット４が形
成されており、このスリット４を下部より上部へ貫通し
て後方より前方へ往復動する商品２の搬出レバー５が設
けられている。

搬出レバー５は、下部が軸着されており、図示されない
駆動体によって商品販売時に後方より前方へスリット４
に沿って一往復するものである。

また、コラム１の一方に商品２の１個が押し出される開
口６が設けられており、この開口６の下部はベース３が
下方へ折り曲げられた空間７で形成されている。

開口６の前方には、回動体８に垂下して第一のアーム９
が設けられており、この第一のアーム９が設けられてお
り、この第一のアーム９は、下端がほぼベース３の延長
線上までの長さに形成されている。

そして、第一のアーム９にほぼ直交しコラム１側へ延出
した第二のアーム１０が回動体８に設けられており、第
二のアーム１０は、第一のアーム９より少し短く形成さ
れている。

さらに、折り曲げられ空間７を形成したベース３は、下
方の商品取出口１１に連通ずる商品の落下通路１２を形
成しており、落下通路１２は、自動販売機の前面ドアー
１３を形成する板との間に商品２の幅より小さく形成さ
れている。

また、回動体８は、スプリングで付勢されており、開口
６より商品２が押し出されて第一のアーム９を押すこと
により回動するがこの回動に復元力が生じ常に第１図に
示される状態で待機する。

そして、第一のアーム９及び第二のアーム１０は、夫々
先端が曲げられており、商品２と接触した際商品２に傷
を与えないよう構成されている。

コラム１の背部には自動販売機の外箱を形成する板１４
が配設されており、前面ドアー１３との間て自動販売機
の厚さになっている。

第２図に於いて、搬出レバー５が後方より前方の開口６
に向って移動すると、重積された商品２の中から最下段
に位置する商品２のみ開口６より押し出される状態が示
されており、押し出される商品２より第一のアーム９が
押されて回動体８が矢印１５の示す方向へ回動し、この
ため第二のアーム１０が商品２の上面を下へ押している
状態が示されている。

第３図に於いて、コラム１の開口よ６より商品２が押し
出された後回動体８は復元力によって矢印１６方向へ回
動し、搬出レバー５は矢印１７の方向へ復帰することに
なり、商品２は矢印１Ｂの示す方向へ落下するよう構成
されている。

この様な構成に於いて、自動販売機は、商品２の販売が
なされる際、第１図に示される待機状態から、第２図に
示される通り、搬出レバー５が移動すると、コラム１内
に重積された商品２の中から最下段の商品２が搬出レバ
ー５に押されて開口６より押し出される。

このため、開口６の前方に垂下した第一のアーム９が押
し出される商品２に押されて回動体８を矢印１５の示す
方向へ回動させる。

従って、開口６より押し出されて延出する商品２の上面
に第二のアーム１０が第２図に示される通り接触し、回
動体８の回動に伴って第二のアーム１０はさらに商品２
の上面を押して商品２を下方へ傾ける。

そして、さらに商品２が開口６より押し出されると商品
２は第二のアーム１０によって下方へ傾斜されると共に
商品２の先端に当接していた第一のアーム９が回動と商
品２の傾斜下降に伴って商品２の先端より外れ第３図に
示される通りの状態になる。

すなわち、商品２が開口６より押し出し終了した後は、
スプリングにより付勢されて復元力を有する回動体８に
よって第一のアーム９が商品２の上面を下方へ押えて開
口６より押し出された商品２の姿勢を規制し、矢印１８
の方向へ商品２を落下させる。

しかも、開口６から押出される商品２は、第一のアーム
９に最初接触した際、商品２の全部が第一のアーム９に
より、後部が搬出レバー５によって支持されるためコラ
ム１内で重積される商品２が搬出商品２の後部を不規則
に押しても平面で回動することが避けられ、搬出商品２
は、極めて整然と第一のアーム９と第二のアーム１０に
よって搬出落下されることになる。

また、コラム１の内部に重積されている商品２の量、す
なわち搬出される商品２に作用する力が変化しても第一
のアーム９と第二のアーム１０による商品２を下方へ押
えて姿勢を規制する作用は常に一定のため、その影響を
受けることがなく、コラム１の在庫商品２の量と無関係
に商品２の搬出が出来る。

このため、商品２は、細い落下通路１２を確実に縦にな
って落下することになり、開口６の下部にベース３を折
り曲げて形成された空間７で回動して下向きに落下する
ことになる。

従って、コラム１から押し出されて搬出された商品２は
、有効に方向が規制され細い落下通路１２を一定の姿勢
で降下することになる。

また、商品２の押し出しを終了すると搬出レバー５は、
矢印１７の示す方向へ復帰することになるが、この場合
、重積された商品２の下面を摺動するため、搬出レバー
５の上端は丸くしておくか、あるいは開口６の方向へ先
端が折れ曲がる様構成し、復帰時に重積された商品２ゐ
下面を損傷しないよう構成する方が好ましし礼 商品２が軽量の場合は、第３図に示される状態で復帰し
ても商品２に大きな損傷を与えることはないが重積量が
多くなったり、比較的重量の多い商品２の場合は考慮し
た方がよい。

搬出レバー５は、本実施例以外にも種々試みられており
、ベース３の下部を往復動するソレノイドにレバーを備
え、前方への移動に関しベース３の上面へ突出させて商
品２を押し出し、後方への移動に関してベース３の下側
へレバーを引込めて往復動させることも実施できる。

また、回動体８のスプリングによる付勢は、スプリング
により付勢することに限定されるものではなく、コラム
１が多数並設される場合等、各コラム１に回動体８を共
通するように長く形威し、第一のアーム９を重くし、こ
の第一のアーム９の重量による垂下の力を復元力として
一定位置になるような付勢してもよい。

以下説明の通り、本考案によれば商品をコラム内に重積
しておき下部より１個毎押し出す際、コラムの開口の下
部に空間を形成しておき、開口前方に垂下する第一のア
ームと第二のアームの回動に伴って商品を下方へ押える
第二のアームとを設けて押し出される商品を回動させて
下向きに落下させたものであり、商品の落下通路を極め
て狭くすることができ自動販売機を薄型に形成すること
ができるためその実用的価値は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例による自動販売機の要部を
示した縦断面図であり、第２図、第３図は第１図に於け
る動作状態を示す図である。 １・・・コラム、２・・・商品、６・・・開口、９・・
・第一のアーム、１０・・・第二のアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商品を重積収容するコラムの一方に１個の商品が排出で
   きる開口を設け、前記商品が重積されるベースの前記開
   口側を下方へ折グ曲げ空間を形威し、前記開口前方に垂
   下する第一のアームを設け、この第一のアームに一体的
   にかつ略直交して前記コラム側へ延出する第二のアーム
   を設け、さらに前記開口より水平に押し出される前記商
   品の先端に当って回動するよう第一のアームの長さを定
   め、前記第一のアームの回動に伴って前記商品の上面を
   押さえるよう第二のアームの長さを定め、前記開口より
   押し出される商品を下向きに規制することを特徴とする
   自動販売機。