JPS5943617Y2 - 広い周波数帯域において均一な特性を有する伝送線路用導体 - Google Patents

広い周波数帯域において均一な特性を有する伝送線路用導体

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JPS5943617Y2
JPS5943617Y2 JP13179083U JP13179083U JPS5943617Y2 JP S5943617 Y2 JPS5943617 Y2 JP S5943617Y2 JP 13179083 U JP13179083 U JP 13179083U JP 13179083 U JP13179083 U JP 13179083U JP S5943617 Y2 JPS5943617 Y2 JP S5943617Y2
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洋介 鈴木
俊夫 和田
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株式会社潤工社
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【考案の詳細な説明】 本考案は広い周波数帯域において均一な特性を有する伝
送線路用導体に関するものである。
ベースバンドパルス伝送用線路、オツシロスコープある
いはスペクトラム・アナライザーなどの測定器に使用さ
れるプローブ用線路には、広い周波数帯域に卦いて均一
な周波数特性を有する線路用導体が必要である。
しかし、現在1だそのような伝送線路用導体は知られて
いない。
パルスのベースバンド伝送に従来のこの用途に最も適し
た導体、例えば銀、銅の単体を用いると、パルス波形が
なするので、伝送距離には限度があり、また途中にパル
ス整形器を設けてもパルス幅が変化してし1うなどの欠
点があった。
また、プローブ用線路の場合にも、従来の導体を用いた
のでは等花器を使用しても例えばパルスの場合にはその
波形の重なりが生じない程度1でしかその線路長を延長
することはできなかった。
本考案者等は、上記の様な欠点のない伝送線路用導体を
開発すべく種々研究した結果、非磁性高抵抗導体の表面
に非常に薄い非磁性良導仮性材料の層を設けた導体が広
い周波数帯域において均一な特性を有することを見出し
本考案を完成した。
即ち本考案は、線径R(第3図)または厚さD(第4図
)が50μm以上の非磁性高抵抗導体1の表面に電磁エ
ネルギー伝送に寄与する部分として10μm以下の厚さ
tの非磁性良導電層2を設けた広い周波数帯域において
均一な特性を有する伝送線路用導体3である。
本考案において使用される非磁性高抵抗導体tは、任意
の断面形状(通常円形)の線または帯状材料であってそ
の外側に設けられる非磁性良導電層2に比べてその固有
抵抗が少なくとも2倍以上大きいものが好1しく、具体
的には非磁性の高電気抵抗金属材料であるニッケルクロ
ム合金、鉄クロム合金、白金、チタン、チタン合金、ジ
ルコニウム、ジルコニウム合金、タングステン、モリブ
デンなど、及び導電性プラスチックス(導電性粉末を混
和した樹脂材料、例えばグラファイト入り四フッ化エチ
レン、金属粉入り四フッ化エチレン、金属粉入り塩化ビ
ニルなど)であり、特に体積固有抵抗が大きくしかも比
透磁率の小さいニッケルクロム合金にッケル70〜80
重量%、残りはクロム、その他鉄など、体積固有抵抗9
oltΩ−釧以上)、鉄・クロム合金(クロム15〜3
5重量%、残りは鉄、その他Atなど、体積固有抵抗l
OOμΩ−m以上)、ステンレス鋼(非磁性のもの、1
8Cr−8Ni鋼)、チタン、チタン合金、ジルコニウ
ム、ジルコニウム合金や機械的強度の大きいモリブデン
、固有抵抗を大きくすることのできる導電性プラスチッ
クスなどが良い。
この非磁性高抵抗導体1は、通常、単線・撚線、または
帯状物でその最小断面径が50μm以上である。
このような非磁性高抵抗導体は、低周波信号でも、高周
波信号でもそのエネルギーの伝送には殆ど寄与せず、以
下に述べる表皮の非磁性良導電層2だけがこの役目を果
し、そして事故欠陥などにより表皮の良導電層に割れが
入ることがあった場合にその対岸どうしを電気的に接合
する役目を果すものである。
筐た、上記高抵抗導体の表面に施される良導電層材料と
しては、非磁性で、良好な導電性を有し、経年変化が少
なく、しかも非磁性高抵抗導体の表面に薄層として形成
しやすく、できうるならば半田付性の良好なものが好1
しく、金、銀、銅、アルミニウム、錫、亜鉛、及びこれ
らの合金が挙げられる。
この非磁性良導電層材料を非磁性高抵抗導体の表面に薄
層として形成する方法としては、電気メッキ、溶融メッ
キ、金属箔の巻付け、真空蒸着、イオンブレーティング
などがある。
また良導電層をメッキなどで構成する場合は密着性の改
善および拡散防止のために薄い下地メッキを施してもよ
い。
良導電層の厚さは、電磁波のもぐり込み深さにより決定
され、直流からIGHz位lでの信号を歪なく伝送した
い場合において、銀の場合は2.0μm、銅の場合は2
.1μm、金およびアルミニウムの場合には2.5μm
、錫の場合には5.3μm、直流から2GHz位昔での
信号を歪なく伝送したい場合において、銀の場合は0.
65μm、銅の場合は0.7μm1金およびアルミニウ
ムの場合は0.8μm、錫の場合は1.8μm程度にす
るとよい。
良導電層の厚さく1)は次式によって算出される。
t=2ρ/W・μo0μr 式中t:表皮の良導電層の厚さ〔閣〕 ρ:良導電層の固有抵抗〔Ω・m〕 W:角周波数(rad ) μo:真空の透磁率4πxiO−7(H/m’:1μr
:比透磁率 しかし、上式を適用する場合にも、非磁性高抵抗導体の
抵抗値が前記の値より低いか、あるいは線径か細いと理
想的な伝送特性は得られないが、通常、良導電層の厚さ
が10μm以下ならば、非磁性高抵抗導体の線径または
導体厚が50μm以上あれば実際上問題はない。
良導電層も非磁性とすることにより周波数依存度をより
一層なくすることができる。
尚、本考案の導体に構成が類似したものとして銅被鋼線
が知られているが、その目的は、芯材である鋼線による
強度保持および銅の節約であり、また広い周波数帯域に
ち・ける均一な特性を意図したものではないため、中心
部が強磁性体であり、かつ透磁率に周波数特性があるた
めに特に低周波信号の伝送特性が悪く、捷た良導電性銅
層の厚さも30μm以上である。
又心線として非磁性であるが良導電体、例えばアルミニ
ウムを用い、その外周に銅などの良導電層を形成して伝
送用導体としても表皮効果を利用できず、低周波の減衰
量が小さくなってし1い広い周波数帯域に釦いて均一な
特性、すなわち同じ減衰量を保持し、例えばパルス伝送
の場合パルスな1りが発生しないようにすることはでき
ない。
即ち後述する第1・2図グラフのAやEのような周波数
−減衰量特性のものとなる。
このような本考案の伝送線路用導体を使用すると、表皮
効果により生ずる悪い影響を除去できるために、減衰率
および伝搬遅延時間の周波数特性が広い範囲にわたって
良好になり、パルスの長距離伝送が容易に行なえるばか
りでなく(減衰が大きい場合には途中に増幅器を設けれ
ばよい。
)、広い周波数帯域にわたる信号の精密測定を被測定回
路から離れた場所でも行なうことができるようになった
本考案の伝送線路用導体を用いて周波数特性の良好な被
覆タイプの伝送線路を構成する場合には、被覆材料とし
ては誘電率と誘電体損失が小さく周波数特性が良好な誘
電体を使用する。
このような誘電体材料としては、多孔質の絶縁材料、好
適なものとしては、延伸方法によって得られた多孔質の
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチ
レンなどが挙げられる。
そして、被覆の通気性によって導体が酸化あるいは腐蝕
される恐れのある場合は、通気性による影響を無くする
ように導体に薄い保護被覆木節すとよい。
このような材料で被覆された伝送線路は、例えばツイス
トペア線、同軸ケーブル、フラットケーブル、多芯ケー
ブル(中心に本発明導体を用いる)、ストリップ線路な
どに構成して使用される。
筐た本考案の導体を用いた伝送線路を入力端および/ま
たは出力端に高抵坑を接続する必要があるような回路に
使用する場合には、伝送線路の特性インピーダンスと入
力および/または出力端抵抗が異なるために、信号の反
射が発生するので、この反射の影響を小さくするために
は、伝送線路の減衰量を大きくする必要があり、その方
法としては、該導体の高抵抗体部分には体積固有抵抗の
できるだけ大きいものを使用し、良導電層はできるだけ
薄くするか、良導電材料には錫などのような体積固有抵
抗のあ1り小さくない材料を用いるか、やむをえない場
合には線路の長さ方向に良導電層のない部分を設けると
よい。
しかも伝送線路に機械的振動が加わる場合には、中心導
体に本考案の導体を使用し、その上に充実したフッ素樹
脂層、延伸多孔質四フッ化エチレン層、半導電層を順次
に設けた周波数特性の良好で、低雑音特性のある伝送線
路とするのがよい。
以下、本考案の伝送線路用導体について実施例を用いて
更に説明するが、本考案は、これらの実施例に限定され
るものではない。
実施例 1 第1表に示す各種の導体にフッ素化エチレン・プロピレ
ン樹脂(FEP)を0.1調厚被覆したもの2本を撚合
せて伝送線路とした。
これらの線路の特性インピーダンスは150Ω、静電容
量は30PF/mであった。
これらの伝送線路の減衰量の周波数特性を測定し、その
結果を第1図に示す。
第1図から明らかなように、本考案の導体を用いた場合
(CおよびD)には低周波からIGHzlでの広い周波
数帯域にむいて良好な特性が得られた。
また伝搬遅延時間は、低周波から2 GHzlで4.4
ns/mで一定であった。
第1表 第1図中の 曲線ode号 使用導体(外径)A 銅線
(0,12mm) カーマロイ線(Ni70〜79重量 %、Cr16〜25重量%、その他 7重量%以下、体積固有抵抗133 μΩ−m 東京ワイヤー製作新製) (0,12問) 上記Bのカーマロイ線に6μmの Snメッキ D カーマロイ線■に2.0μmのCuメッキ 実施例 2 第2表に示す導体(中心導体)の周囲に四フッ化エチレ
ン(PTFE)を被覆(外径0.25mm)したのち焼
成し、その上に連続多孔性の延伸多孔質PTFE(比透
電率1.3)を被覆(外径2,27mm)L、その上に
導電性塩化ビニルを被覆(外径2.7mm)L、、その
上を銅線(素線径0.1mm)で編組し、最後に塩化ビ
ニルで保護被覆(径3.5m)して同軸線路(特性イン
ピーダンス145Ω、静電容量29.5 PF/m )
をつくった。
こうして得られた同軸線路の減衰量の周波数特性を測定
した結果を第2図に示す。
第2図から明らかなように本考案の導体(GおよびH)
を用いた場合には低周波から2GHztで良好な特性が
得られた。
また、伝搬遅延時間は、低周波から2GHztで4.3
ns/mで一定であった。
また、この線路は、特に低雑音用に考慮したものであっ
て、線路2mの端末に100OPF’のコンデンサーを
接続し、線路の中心部を強く屈曲した時に発生する雑音
のレベルは、0.5mVp−p以下であり、低雑音線路
としても良好な特性を持っていた。
第2表 第2図中の 曲線。
言己号 使用中心導体E 銅線(0,12調
) F カーマロイ線(0,12mm) 第2図中の 曲線。
W2号 使用中心導体G カーマロイ線
に0.8μm金メツキした導体(0,12mm ) Hカーマロイ線に0.7μm銀メツキし た導体(0,12mm ) 実施例 3 本考案導体として線径0.12mmのカンタール線(C
r24.5重量%、At4.5重量%、残りFe、体積
固有抵抗142μΩ−西東京ワイヤー製作新製)、ステ
ンレス鋼線(AISI 316、体積固有抵抗72μΩ
−cm ) 、チタン線、ジルコニウム線、モリブデン
線を中心導体(非磁性高抵抗導体)に用いてつくった同
軸線路および15重量%のグラファイトを含んだPTF
Eシート(巾10閣、厚さO,h+mt、長さ方向の電
気抵抗100にΩ/m)に7μmのアルミニウム箔を接
着したシートで、ポーラスPTFE(比誘電率1.3厚
さ1 mm )をアルミニウム箔面を内側にして両側か
らはさんでつくったストリップ線路も前記の例と同様に
良好な減衰量および伝搬遅延時間の周波数特性を得た。
また、本考案の導体を素線にして撚線にしても同様の効
果を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の伝送線路用導体を用いてつくった2
本撚線の減衰量の周波数特性を示す図であり、第2図は
、同じく同軸線路の減衰量の周波数特性を示す図、第3
図・第4図は夫々本考案の伝送線路用導体の構造を示す
拡大断面図である。 1は非磁性高抵抗導体、2は非磁性良導電層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記Aの材料群から選択された、線径または厚さが50
    μm以上の非磁性高抵抗導体の表面に、電磁エネルギ伝
    送に寄与する部分として下記Bの材料群から選択された
    ■0μm以下の厚さの非磁性良導電層を設けた、広い周
    波数帯域において均一な特性を有する伝送線路用導体。 A、・、ニッケルクロム合金、鉄クロム合金、白金、チ
    タン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、
    モリブデン、タングステン、導電性プラスチックス。 B、・・金、銀、銅、アルミニウム、錫、亜鉛及びそれ
    等の合金。
JP13179083U 1983-08-26 1983-08-26 広い周波数帯域において均一な特性を有する伝送線路用導体 Expired JPS5943617Y2 (ja)

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JPS5946413U JPS5946413U (ja) 1984-03-28
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60252496A (ja) * 1984-04-06 1985-12-13 Asahi Chem Ind Co Ltd 新規なヒト生理活性ポリペプチド

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60252496A (ja) * 1984-04-06 1985-12-13 Asahi Chem Ind Co Ltd 新規なヒト生理活性ポリペプチド

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JPS5946413U (ja) 1984-03-28

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