JPS5943018Y2 - プツシユボタンによるパタ−ン選択装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は従来のジグザグミシンが備えていたジグザグ巾
を調節するための調節ダイヤル等操作部を含む調節機構
を設けることなく、所定模様のパターンを選択するため
のブツシュボタンの操作のみで所要の振巾に定められた
模様が縫成できるジグザグミシンの改良に係り、ジグザ
グミシンの内部構造と操作との簡素化を目的とするもの
で、配列したパターン選択ボタンの中釜パターンの相似
するものは単一ボタンに１とめその関連機構に独特の調
節機能をもたせて限られた機枠内に狭小なスペースを有
効に利用し、ブツシュボタンを可能な限り多数配列し異
なったパターンによる模様縫いが出来るようにすること
にある。

模様カムを多数内蔵し、その夫々のカムを選択すること
によってカム個有の模様を縫成するジグザグミシンにお
いて、ブツシュボタンによるパターン選択方式のものは
直接的で迅速な操作性をもつ利点がある反面、ボタンの
大きさが選択操作上の理由から指先の大きさより小さく
はできないことと、夫々のボタンに連係しミシン機枠内
に内蔵される各模様カムに対応する多数の従動子や支持
装置を含む構造等との関係でミシン機枠上に配列できる
ボタンの数、即ちパターンの数が面積的に限定される。

そして別個に振巾機構の操作部を持てなくてもこの種ミ
シンは一般に縫成される模様の大きさが決１つていて振
巾を変える必要性は殆んどないものである。

而して基本ジグザグの様な縫いにおいては一つのきめら
れた大きさだけでなくその振巾量等を段階的に異ならせ
た相似のものが複数種要求される。

しかしこの種ミシンではダイヤル操作等による振巾調節
機構を持たないで段階的に大きさ、即ち振巾及び送り巾
等の異なった基本ジグザグカム及びその選択ボタンを複
数個設けている。

そして他の実用縫い、装飾縫いのパターンを並べて配置
するのが普通である。

しかしながらブツシュボタン方式の理想は限られたスペ
ースにできる限り異ったパターンを多数並べ無駄なく有
効に使うことである。

従って選択機構に伺等から方策を施し、相似するパター
ンは大きさが異っても一つで済むようにすることが車重
しい。

本考案は上記の目的の下に基本ジグザグ等相似で大きさ
のみ異ったパターンの選択ボタンの配列はやめ、相似の
ものは一つに１とめその関連機構に独特の振巾調節機能
をもたせ、単一ボタンで相似の模様が実質的に複数種得
られるようにし、限られたスペースにパターンの異る多
数の選択ボタンを配置できるようにしたものである。

以下本考案の実施例を図面により説明すると、第１図は
調節機構を持たずボタンによる選択機構のみで模様縫い
が行なわれるようにしたミシンのパターン選択ボタンの
配列状態を示したもので、図でわかる様に縫われるべき
種々のパターンがボタン１の表面に印されている。

そしてこれらのうち基本ジグザグ縫のボタンは、ａ、ｂ
、ｃ、ｄで示すように振巾及び送りを違え大きさ別に並
べられている。

これに対し第２図、第３図は本考案による選択ボタンの
配列を１し基本ジグザグ模様がＡで示すように単一ボタ
ンになっている。

即ち後記する如くボタンＡの関連機構に振巾調節機能を
もたせて上記ａ、ｂ、ｃ、ｄ４個のボタンと等しい働き
をするようにしたものである。

さて、第４図に示すものは前述せる如きボタンの選択機
構のみで模様縫いをさせるミシンの機構説明図で、パタ
ーン選択機構とジグザグ運動発生機構及び運動伝達機構
等から戒り、説明の便宜上これらの機構のみを適出して
示しである。

さて１で示すボタンは機枠（図示せず）表面に設けられ
、該ボタン１の裏面には操作レバー２が固着され、該操
作レバーはへの字状に形成され、他のボタン（図示せず
）に属する操作レバーと共にミシン機枠内に支軸３で枢
着され、バネ２０により復元力を与えられ、非選択時に
は鎖線で示す状態が保たれるようになっている。

しかして操作レバー２の先端２１には両端に爪４１．４
２を設けた従動子４がビン５にて枢着され、該従動子４
は一端の爪４１を揺動運動の発生源である模様カム６に
、他端の爪４２を揺動伝達板７へ夫々当接させるように
なっている。

８は前記操作レバー２の係止片であって機枠適所にビン
９にて枢支され、バネ８０により操作レバー２に向かっ
て回動する如く付勢され、操作レバー２が押圧回動され
たとき端部に設けた爪８１でその端部２２を係止するよ
うになっている。

ボタン１を押圧すると操作レバー２の端部２２が係止片
８の爪８１を乗り越えは１り込み、該爪８１によって係
止され、実線で１ず作用位置に変位し、従動子４は模様
カム及び揺動伝達板７に当接する。

そして模様カム６は主軸５０の回転により該主軸とカム
軸６００間に設けられたカム駆動機構１０によって回転
され、ボタン１に示されたパターンの模様を縫或するた
めの振巾運動を従動子４に発生させ、該振巾運動が従動
子４から揺動伝達板７振巾ロツド１１そして上端をミシ
ン機枠に枢着１３した針棒支持体１２そして針棒１４を
経て針１５に伝達される。

即ちボタン１により操作レバー２を押し下げれば装置は
作用状態になり針１５に振巾運動が与えられる。

そして装置を不作用にするには係止片８を操作レバー２
から離すように回動するボタン（図示せず）が設けられ
ていて該ボタンを操作することで行なわれる。

尚、ボタン１を選択押圧しｉければ操作レバー２は第４
図鎖線の状態にあるから、従動子４が模様カム６から離
間するので揺動伝達板７を不作用の状態にする。

さてボタン１を押し下げ操作レバーを作用位置にセット
すると、従動子４が模様カム６から運動をうけて揺動伝
達板７を揺動させることになる。

揺動伝達板７は支軸７０で機枠の適所に枢着されていて
、振巾ロッド１１を介し針棒支持体１２に連結されてお
り、針棒支持体１２が枢支点１３を軸としバネ１６によ
って時計方向に回動する如く付勢されているので揺動伝
達板７も常に時計方向への回動力が与えられている。

針棒支持体１２は機枠の一部に設けた規制片１７に当接
することで左側への運動を規制されジグザグ縫いに釦け
る左側の針落点が決定されてムリ、揺動伝達板７が針棒
支持体のバネ１６に抗し、従動子４の爪４２により反時
計方向に回動されることで針１５が振巾運動をする。

従って前記反時計方向への回動量が大きければ大きい程
針１５の右側の針落下点は同右へ寄せられジグザグ縫巾
は小さくなる。

本考案は前記操作レバー２の押込度合を自由に変えられ
るようにしたものであり、従動子４の枢支点５を移動す
ると、従動子４の運動状態が変えられる。

即ち操作レバーの押込度合を変えると爪４１は模様カム
６とほとんど同一状態で接触するが、爪４２は揺動伝達
板７を押圧して接触位置を変化させる。

従って模様カム６が同じものであっても操作レバー２の
押込度合を変えれば揺動伝達板７の運動基準位置が変化
することによってジグザグ縫における右側針落下点が種
々変化できるようになっている。

本考案はこの点に着眼し、ボタン１による操作レバー２
の押込度合を種々変えることのできるようにし、単一ボ
タンで振巾変化のある縫いが得られるようにしたもので
ある。

以下本考案の実施例を説明すれば、第５図は本考案の実
施例を示すものであり、ボタン１を機枠面９０に固着さ
せ、該ボタン１ 上にネ４作による小型ダイヤルＰを配
し、該ダイヤルＰを回動することでダイヤルＰに一体の
ネジ先端部を操作レバー２ に当接せしめ操作レバー２
の押込度合を無段階に変化させ振巾調節が行なえるよ
うにしたものである。

以上の如く本考案によれば単一ボタンによって相似の模
様を大小縫成でき所期の目的を達成し得たが、且つこの
機構を用いることによって縫中立点から右半分のパター
ンを取り出すことにも使え、また自動送りの中立点調節
を行なうこともできる。

斯くしてこの様な簡単な機構で、振巾調節、パターン変
形、自動送り調節機構等を本格的に備えたミシンに準す
る機能を発揮することができ、しかも操作部分も単純化
できる等、技術的、実用的にその効果の大きい考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は所定の振巾に定められたパターンの模様を縫成
するジグザグミシンのパターン選択ボタン配列図、第２
図及び第３図は本考案の振巾調節可能なパターン選択ボ
タン配列図、第４図は第１図示のパターン選択ボタンに
より操作される模様カム選択機構概略図、第５図は本考
案実施例の要点説明図である。 図中、１・・・・・・選択ボタン、２・・・・・・操作
レバー、２２・・・・・・端部（係止片保合部）、３・
・・・・・支軸、４・・・・・・従動子、４１，４２・
・・・・・爪、５・・・・・・ビン、６・・・・・・模
様カム、７・・・・・・揺動伝達板、８・・・・・・係
止片、８１・・・・・・爪、１１・・・・・・振巾ロッ
ド、１２・・・・・・針棒支持体、１５・・・・・・針
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 振巾調節ダイヤル等別個の振巾調節操作機構を持たない
   ボタン選択によるジグザグミシンのパターン選択装置に
   おいて、主軸の回転に連動する模様カムに一端を係脱せ
   しめ係合時に他端に当接の揺動伝達板を介して針棒支持
   体に揺動運動を伝達する従動子と、該従動子を一端に枢
   着して機枠内に支持されてばねの作用により常に前記従
   動子が模様カムから離れる方向に付勢されている操作レ
   バーと、該操作レバーの他端部が前記バネ作用で先端部
   を当接せしめられ機枠外に配設の模様表示ボタンより先
   端部を出没自在に螺着されたダイヤルとを備えたことを
   特徴とするブツシュボタンによるパターン選択装置。