JPS5941686B2 - ペレツトハウスの断熱ペレツト充填方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ペレットハウスの断熱ペレット充填方法に関
するものである。

野菜その他の農作物を風雨や霜から護り、太陽光線を充
分に轟てるものとして、温室がある。

この温室は、夜間時に低温となる冬期においては、日中
に蓄えられた熱エネルギーを夜間に殆んど放熱するので
、別途暖房を行なう必要が生ずる。

そこで案出され、実用化されているものに、ペレットハ
ウスと呼ぶ保温性の高い温室がある。

このペレットハウスと呼ばれるものは、温室の放熱面で
ある側壁部ないしは屋根部を二重構造にして、その間に
、発泡スチロール粒などの断熱ペレットを充填して温室
内外の断熱を図ったものである。

このような構成のペレットハウスは、昼間はハウス内部
に太陽光線を導入する必要があることから、断熱ペレッ
トを除去する必要があり、夜間は断熱ペレットをむらな
く充填する必要がある。

ところで従来のペレットハウスは、断熱ペレットの充填
時に、断熱ペレットを送出する風力が一定であったため
に、充填にむらが生じ、部分的に充填できないところが
生ずる欠点があった。

また断熱ペレットの衝撃が大きく減耗が太きかった。

本発明はこのような欠点を除去したペレットハウスの断
熱ペレット充填方法を提供することを目的とするもので
ある。

本発明の一実施例を図について説明すると、図において
１はペレットハウスの一部である側壁であって、図示し
ないが適当間隔を有する２枚の温室被覆材（プラスチッ
クフィルムまたはガラス板）から成るものである。

この側壁１は、一部に排気孔２が設けられており、断熱
ペレットを充填したときの側壁１内の空気を抜くように
しである。

側壁１の内部の上部には断熱ペレットの送出管３が設け
られており、下部には吸引管４が設けられている。

送出管３は側壁１の内部において多数の孔５を有するも
ので、その孔５から側壁１内に断熱ペレットが流れるよ
うになっている。

一方、吸引管４には複数個の孔６が設けられ、吸引作動
時に側壁１内の断熱ペレットを通すようになっている。

７はペレット槽である。

このペレット槽１は底部が漏斗状になっており、その中
央に断熱ペレツトの排出口８が設けられている。

この部分には第１のシャッター９が設けられている。

排出口８は送出管３の中間部に連通している。

そして送出管３の基端は送風機１０の送風口に接続され
ている。

送出管３の送風機１０の送風口に近接したところには先
端を大気中に開口した枝管１１が接続されている。

この枝管１１には同時に送出管３の開閉も行なう第２の
シャッター１２が設けられている。

ぺｔ／ット槽７の上部には前述の吸引管４の基端が接続
されており、その中間部に第３のシャッター１３が設け
られている。

また、送風機１０の吸入口はパイプ１４によりペレット
槽７の上部に接続されている。

１５はフィルターである。パイプ１４の途中には先端を
大気中に開口した枝管１６が接続されており、パイプ１
４のこの分岐部近傍には第４のシャッター１７が、また
枝管１６には第５のシャッター１８が、それぞれ設けら
れている。

このように構成されたこの装置を用いて、本発明は次の
ように実現される。

すなわち、ペレット槽７の内部に断熱ペレット１９を充
填して第３のシャッター１３と第４のシャッター１７を
閉じ、第１のシャッター９と第５のシャッター１８を開
いた状態で送風機１０を作動させる。

送風機１０の作動により、枝管１６からの大気と、ペレ
ット槽７内のペレット１９が送出管３内に落下し、送出
管３を通って側壁１の内部に放出される。

この場合において、枝管１１と同時に送出管３の開閉を
行なう第２のシャッター１２を、最初枝管１１側が全開
で、送出管３側が全閉の状態にする。

これにより送風機１０の発生する風は、全部枝管１１か
ら大気中に逃げることになる。

次に第２のシャッター１２を操作し、枝管１１側を徐々
に閉じ、送出管３側を徐々に開いて行く。

このようにすると、断熱ペレット１９は小さな風力で側
壁１内に充填されることになる。

小さな風力であるため、側壁１内の手前側、すなわちペ
レット槽７寄りの部分に集中的に充填きれることになる
。

第２のシャッター１２を、枝管１１側を次第に閉じるよ
うにし、これとともに送出管３側を次第に開いて行くよ
うにすることにより、送出管３内の風力が次第に強くな
るので、断熱ペレット１９は順次遠方に、すなわちペレ
ット槽７から離れたところに充填され、最終的に全部に
充填されることになる。

充填時、空気は排気孔２から排出されることになる。

以上の実施例では、断熱ペレット１９の充填を側壁１内
に行なう場合についてのみ説明したが、屋根の部分につ
いて充填するときも同様の方法で行なう。

なお、充填順序は前記と逆にすることもできる。

この場合には排気孔２は図における右側に設けることに
なる。

本発明は以上説明したように、断熱ペレットを充填する
際、送風機の送風口付近における送風量の増減により、
この送風機による風力を調節しつつ断熱ペレットの充填
を行なうものである。

送風量の増減は、実施例のように送風機からの風の一部
を逃がすのでなく、送風機の回転速度を変えるようにし
てもよい。

本発明は上述のように構成したものであるから、次のよ
うな利点がある。

■ 断熱ペレットを常に最適な風力で充填部に移送でき
るので、従来、風力が過剰であったために生じていた断
熱ペレットの減耗がなくなって、補充量が著しく軽減さ
れ、経済的にきわめて有利となる。

■ 二重構造にした側壁や屋根の内部の隅々まで断熱ペ
レットを充填でき、空洞を生じないので、保温性が高め
られる。

■ 送風機の発生する風で断熱ペレットを移送するので
、従来用いられていたインジェクターやロータリーバル
ブが不要となる。

■ 送風機の風力が必要以上に強くなるのを避けること
ができるため、ペレットハウスの壁部及び屋根部を構成
するプラスチックフィルムやガラス板などが、送風機の
風力により破損される事態を防止することができる。

■ 送風量を送風機の送風口付近で適切に増減させるこ
とができるため、送出管内部における断熱ペレットの摩
擦による損耗および断熱ペレットの他の部材への衝撃に
よる損耗の度合いを減少させることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例の系統図である。 １・・・・・・側壁、３・・・・・・送出管、４・・・
・・・吸引管、７・・・・・・ペレット槽、８・・・・
・・排出口、９・・・・・・第１のシャッター、１０・
・・・・・送風機、１２・・・・・・第２のシャッター
、１３・・・・・・第３のシャッター、１７・・・・・
・第４のシャッター、１８・・・・・・第５のシャッタ
ー、１９・・・・・・断熱ペレット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 側壁部ないしは屋根部を二重構造にして、その間に
   断熱ペレットを充填するペレットハウスにおいて、前記
   断熱ペレットを充填する際、送風機の送風口付近におけ
   る送風量の増減により、前記送風機による風力を調節し
   つつ断熱ペレットの充填を行ない、該充填を、最初は前
   記送風量を一定にすることにより充填部の一部に集中し
   て行ない、順次前記送風量を変化させながら他部に充填
   して、最終的に全部の充填をすることを特徴とするペレ
   ットハウスの断熱ペレット充填方法。