JPS5941042Y2 - リング・バ−カ−に於けるカッタ−・ナイフ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、原木の皮剥ぎを行うリング・バーカーに於け
るカッター・ナイフに関する。

リング・バーカーのカッター・ナイフは可成り鋭利な刃
先で樹皮を剥ぎ取るものが一般であるが、もみ、米つが
の如き外国材や、杉、ひのきの如き内地材の皮剥ぎに於
いては、鋭利なカッター・ナイフを用いると木肌を傷め
、材の価値を低下させ、且つ剥ぎ取られた樹皮は繊維が
長いために、原木を中心として回動するナイフ・アーム
に格み付き、円滑な皮剥ぎ作業を行うことが出来ない。

上記欠点を解消するため、実開昭５７−２９３０３号及
び実開昭５７−１０３８０５号によって開示されている
様に、概して打撃によって原木の樹皮を掻き雀り剥ぎ取
るリング・バー力に於けるカッター・ナイフが提供され
ている。

しかし乍も、従来のカッター・ナイフは、ナイフ・アー
ムの先端の保持部に一定角度で且つ一つのナイフが固定
されているため、大小異なる材径を有する原木の樹皮の
皮剥ぎを行う場合に下記の如き不都合を生じることがし
ばしばであった。

即ち、第１図ａに示される如く、原木の樹皮を剥ぎ取る
よう適切な角度θで原木樹皮面にカッター・ナイフが当
接されている場合は、樹皮の剥ぎ取り作業が円滑に行い
得るが、上記ａに記載された原木よりもその材径が大き
くなる場合は、第１図すに示される如く、上記ａと同様
のカッター・ナイフを用いた場合は、原木表面へのカッ
ター・ナイフの刃先角θが小さくなるため原木の樹皮面
への刃先のくい込みが浅くなり樹皮の剥ぎ取りが不十分
となり、剥ぎ残しを生じてしまう。

そこで、本考案は、大小異なる材径を有する原木の樹皮
を剥ぎ残しすることなく、効率良く剥ぎ取ることの出来
るリング・バーカーに於ける改良されたカッター・ナイ
フを提供することを目的としている。

上記の目的を達成するため、本考案は、リング・バーカ
ーのナイフ・アームの先端に少なくとも２つ以上のカッ
ター・ナイフ保持手段を設け、そして、夫々のカッター
・ナイフ保持手段に、夫々丸い刃先を有するカッヨー・
ナイフを大小異なる原木の材径に適合した角度で、保持
配置する。

例えば、ナイフ・アーム先端の一方のカッター・ナイフ
保持部に、比較的小径の原木の皮剥ぎに適した角度で一
つのカッター・ナイフを保持し、他方のカッター・ナイ
フ保持部には、比較的大径の原木の皮剥ぎに適した角度
でカッター・ナイフを保持すれば、原木の材径の大小に
かかわらず、一方のカッター・ナイフで樹皮の剥き残し
が生じても、他方のカッター・ナイフで剥き残した樹皮
を剥ぎ取ることが出来、樹皮の剥ぎ残しを防止し、効率
良く樹皮の剥ぎ取り作業が可能となる。

又、原木が真円柱であれば、カッター・ナイフの刃先を
そろえて、原木の軸方向に並列に配置保持することが望
ましいが、一般に原木は真円柱でないため、上記刃先の
配置を変化させることが出来る。

次に本考案を図示実施例を参照して詳細に説明する。

第２図は、本考案のリング・バーカーに於けるナイフ・
アームのカッター・ナイフが模式的に図示されている。

回転リング（図示せず）に取付げられたナイフ・アーム
１の先端にカッター・ナイフ保持手段（図示せず）によ
って、カッター・ナイフ２，３が回動可能に保持されて
いる。

更に、カッター・ナイフ２は、比較的小径の原木の皮剥
ぎに適する角度θ１ でナイフ・アーム１の先端に、カ
ッター・ナイフ保持手段によって保持され、カッター・
ナイフ３は、比較的大径の原木の皮剥ぎに適する角度θ
２で、同様に、ナイフ・アーム１の先端に保持されてい
る。

上記の如く２つのカッター・ナイフを有するナイフ・ア
ームが原木４を中心として矢印の方向（第２図ａ参照）
に回転し、原木４が矢印の方向く第２図す参照）に送材
される時、初めにカッター・ナイフ２によって大部分の
樹皮が剥ぎ取られ、更に、剥き残された樹皮をカッター
・ナイフ３で剥ぎ取ることが出来る。

この様にして、原木の材径の大小に関係なく、樹皮の剥
ぎ取りが、剥ぎ残しなく円滑に、効率良く作業すること
が出来る。

又、上記カッター・ナイフの保持配列を逆にしても同様
の効果があり、第３図に示すように、原木の円周面に沿
って並列にカッター・ナイフを配列保持しても良い。

尚、本考案に用いられるカッター・ナイフの形状は、実
開昭５７−２９３０３号及び実開昭５７−１０３８０５
号で考案されたカッター・ナイフが有効である。

その他に、カッター・ナイフの形状が円柱状で且つ刃先
が半円球状のカッター・ナイフも、刃先が半円球状であ
るため、必要以上に材の木肌を傷めることなく本考案に
有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のリング・バー力に於けるカッター・ナ
イフを示している。 第２図は本考案に於けるリング・バーカーに於げる一実
施例を示している。 第３図は本考案に於ける他の一実施例を示している。 符号説明、１：ナイフ・アーム、２，３：カッター・ナ
イフ、４：原木。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） リング・バーカーの各ナイフ・アームの先端
   に設けた保持手段に交換可能に保持されているカッター
   ・ナイフであって、上記カッター・ナイフが少なくとも
   二つ以上宛上記保持手段に保持されており、しかもそれ
   ぞれ麹床のある刃先縁を有し、更に原木円周面に対して
   相互に異る当接角度を有しているリング・バーカーに於
   けるカッター・ナイフ。
2. （２）上記少なくとも二つ以上のカッター・ナイフが、
   原木の軸方向に並列に、上記保持手段によって保持配置
   されている実用新案登録請求の範囲第１項記載のリング
   ・バーカーに於げるカッター・ナイフ。
3. （３）上記少なくとも二つ以上のカッター・ナイフが、
   原木の円周方向に並列に、上記保持手段によって保持配
   置されている実用新案登録請求の範囲第１項記載のリン
   グ・バーカーに於けるカッター・ナイフ。
4. （４）上記少なくとも二つ以上のカッター・ナイフが、
   原木の軸方向に且つ、原木の円周方向に並列に、上記保
   持手段によって保持配置されている実用新案登録請求の
   範囲第１項〜第３項の５ちいずれか１項記載のリング・
   バーカーに於けるカッター・ナイフ。
5. （５）上記カッター・ナイフが、円柱形状を威し、更に
   、刃先が半円球を成している実用新案登録請求の範囲第
   １項記載のリング・バーカーに於けるカッター・ナイフ
   。