JPS5940919Y2 - 燃焼生成ガス竪型循環式オ−ブン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、都市ガス、プロパンガス、ＬＮＧガスを燃焼し
た時多くの水蒸気と炭酸ガスを含む燃焼生成ガスを食品
等の各種調理物に循環接触して焼き上げる燃焼生成ガス
竪型循環式オーブンに関する。

従来のオーブンは第１図乃至第４図に示されるが、第１
図のオーブンＡは焼皿イに載せられた魚目を上火バーナ
ーハ群と下火バーナー二群とで上下から直火カロ熱し排
気は上ロホから行なわれるためオーブンＡ内には焼皿イ
は一段しか収納することが出来ず大量調理には数台並べ
なければならないとともに、魚目の土下火バーナーハ、
二に近い部分が早く焼けて焼きムラを生じ易くしかも熱
効率が悪く、サーモスタットも装備していないのでメニ
ューの巾が小さい。

また第２図のオーブンＢは、焼網へに載せられた魚目を
、別室トのガスバーナ一群の自然上昇する燃焼熱を天井
孔り群から３２０°Ｃ〜４００℃の熱流として自然下降
せしめ魚目と接触して後方の図示しない煙道へ排出させ
るものであるためオーブンＢ内には焼網へ一段しか収納
することが出来ずく多段とした場合上段と下段とでは焼
土がりが異なる。

）熱の自然対流を利用するものであるから魚目との熱交
換は悪い。

即ち食品は加熱されると食品内部の水分等が蒸発して食
品の周りに、特に上面に温度境界層という熱の伝わりに
くい層が出来るからである。

従って熱効率が悪くサーモスタットも装備していないの
でメニューの巾が小さい。

さらに第３図の平面図に示すオーブンＣは左右熱源室ヌ
、ル内にそれぞれ配した熱交換器オ、ワから発する熱を
後室力に設けたシロッコファンヨで矢印に示す９０℃〜
２９０℃の熱流として前後に強制対流せしめる横型対流
方式のものであるが、吸込口りに向って焼きが足りなく
なったり、立上りの火力が不足したり、高さに制限があ
るため庫内に収納する焼皿の設置段数が少なく従って熱
効率も良いとは言えない。

図中しは両開き前扉である加えて第４図のオーブンＤは
、ベル！・コンベヤソ方式でありベルトコンベヤソに載
せられた食品群はベーキング室ツに次々と進入しベーキ
ング室ツ上方に設けた赤外線ランプネ群にて進行中に加
熱照射され引続き次々とベーキング室ツから退出するも
のであるから大量焼土げ調理には好適ではあるがベーキ
ング室ツの密閉性が悪く熱効率も劣り、しかもサーモス
タットを装備していないためこれもまたメニューの巾が
小さく、常にベルトコンベヤソの始端と終端側に少なく
とも作業要員を１人ずつ配しなければならない。

本案は前記従来のオーブンの欠点を悉く解消して大量調
理可能、熱効率抜群、メニューの巾を広くしかも均一良
好な焼上りを遠戚する燃焼生成ガス竪型循環式オーブン
を提供せんとするものである。

本案の実施例を第５図乃至第７図について説明する。

本案の燃焼生成ガス竪型循環式オーブンＹは、移動自在
なキャスター１を下端に取付けた脚２付断熱材製庫本体
３と当該庫本体３の左側外に一体付設した側室４とから
なり、庫本体３は、天井仕切板５と、複数孔群を横水平
−列に並べた、又は単一横水平長尺孔の噴気孔６群を上
下方向等間隔多段に貫設した左仕切側板７と、当該左仕
切側板７の噴気孔６群に対向する吸気孔８群を上下等間
隔多段に貫設した右仕切側板９とにより外気取入れ前窓
１０を有する天井室１１と当該天井室１１両側とそれぞ
れ連通する左右ダクト室１２．１３とヒンジ１４にて取
付けた片開き前扉１５で開閉密閉自在とする庫室１６と
に区画するとともに、ガスバーナー１７群を内蔵しかつ
前記天井室１１と通口１８群を介し通気自在な燃焼室１
９を天井仕切板５上に設ける一方、吸込送風ファン２０
ａを天井室１１左側に臨ませた送風機２０を庫本体３の
左側壁３ａに貫着し、他方庫本体３の天壁３ｂ右側がら
右ダクト室１３内に亘り垂設した排気案内板２１にて下
部で相互連通する左循環ダクト路１３ａと天壁３ｂに貫
着煙突した排気筒２２を介して外部と通気自在な右排気
ダクト路１３ｂを二分形成し、さらに庫室１６内左右両
側の前後方向には調理物を載せる第８図に示す各焼皿ｙ
の両側縁ｔ、ｙｎをスライド出入れ自在に渡架支承する
左右一対の両側棚受２３．２４を左切側板７の各段噴気
孔６群が各段階間に臨むよう多段に並架し、その上吸気
孔８群を多段に貫設した右仕切側板９全体に対面する近
接位置に吸気量抑制手段２５を設けてなる。

前記側室４は、内部に送風機２ｏのモーター２０ｂと、
庫本体３の左側壁３ａお・よび左仕切側板７を貫通した
温度感度棒２６のヘッド６ａとを突出するとともに、メ
インバーナー用電磁弁２７と口火用電磁弁２８と強火用
電磁弁２９が組込まれ底面４ａがら手動開閉弁３０を突
出したガス配管３１を収蔵する一方、前面４ｂには温度
感度棒２６と関係する温度計３２お・よびサーモスタッ
ト３３ａと、サーモスタットスイッチ３３ｂ、電源灯３
４ａ、運転灯３４ｂ１運転スイッチ３５ａ、強弱切換ス
イッチ３５ｂやブザー３６が実装されている。

図中３７は電源コードである。第７図お・よび第９図乃
至第１０図に示すよう前記棚受２３．２４は断面−形に
形成され、棚受２４は必要に応じて下端に垂直又は鉤形
の邪魔片２４ａ、２４ｂを事実して熱流Ｈ，Ｆの右仕切
側板９に貫設した吸気孔８群への流れを邪魔し庫室１６
内熱流Ｈ，Ｆの停滞をもたらす。

第１１図乃至第１４図に示すよう前記吸気量抑制手段２
５′ は、遮閉板３８に複数成孔群を横水平−列に並ん
だ通気孔３８ａ群を上下方向等間隔に多段に貫設し、遮
閉板３８の裏面に各段の通気孔３８ａを挾んで上下に案
内ブラケッ）３９．４０を並行対立する一方、各段の通
気孔３８ａ群と合致する調節孔４１ａ群をそれぞれ貫設
した調整板４１を上下案内ブラケット３９．４０間にス
ライド自在に挿入添接して調理のメニューに応じ調整板
４１の位置を設定し遮閉板３８の通気孔３８ａ群と調節
孔４１ａ群のずれ具合により重合断面積を可変し熱流Ｈ
−Ｆの右仕切側９吸気孔８群への通過移行量を調節する
ものである。

第１５図乃至第１６図に示すよう他の前記吸気量抑制手
段２５″は、他の実施例としてダブルチェックグリース
フィルタを採用し、ダブルチェックプレート４２．４２
によって熱流Ｈ，Ｆ中に含まれるオイルミストが二段階
で阻止され、即ち送風機２０によって吸引された熱流Ｈ
，Ｆはフィルター人口の案内板４３．４３間の細い間隙
４４で急速に圧縮され、第１段目のチェックプレート４
２に衝突する。

この時熱流Ｈ，Ｆとオイルミストは分離される。

急激な衝突と遠心作用によって熱流Ｈ，Ｆはオイルミス
トをチェックプレート４２に残したま・広い空間へ衝突
と回転を繰返しながら逃げ去る。

ダブルチェックグリースフィルターはこの作用を二回行
うからフィルター出口側では殆んど油脂分は除去される
。

そして衝突と回転（拡散）−圧縮と膨張によって捕集さ
れたオイルミストはフィルター下方に流れて図示しない
オイルパンに回収される。

ダブルチェックグリースフィルターは全ステンレススチ
ールを使用しており表面粒子がこまかくオイルミストは
スムースに下方に流れる。

なお本案の実施例では左右棚受２３．２４は庫室１６内
に設架された場合を専ら説明して来たが第１７図乃至第
１８図に示す移動自在なコ字形台車４５上に一体に設け
たランク４６に多段に並架してラック４６自体を庫室１
６へ出入収納自在に形式しても良い。

さすれば調理物を載せた焼皿ｙ群を多段に棚架したラン
ク４６をそのまま庫室１６内へ収容し片開き前扉１５を
締め、調理されたら片開き前扉１５を開いて庫室１６か
ら引き出し、ラック４６毎別設した配膳台やサービスカ
ウンターに運べる。

さらに第９図乃至第１０図に示すような左仕切側板７の
各段の噴気孔６群にノズル口４７を突設してノズル口４
７から勢い良く熱流Ｈ，Ｆが噴出することにより調理物
の横から熱風を当て早く調理物の表面を加熱硬化させ、
熱伝達の悪い温度境界層を薄くすることにより熱伝達を
良くし調理物内部の取分の流出、蒸発を防ぎ、従って調
理物を美味しく調理することが可能である。

本案は前記のように構成するから本案の運転に先立って
電源コード３７を図示しない電源に接続し。

電源灯３４ａを点灯してから予め各焼皿ｙ上に載せて多
段に庫室１６内に収納した調理物のメニューに合せて適
宜加熱温度および時間にサーモスタット３３ａを設定し
サーモスタットスイッチ３３ｂをＯＮして置き、その上
運転スイッチ３５ａを入れ運転灯３４ｂを点灯し必要に
応じて強弱切換スイッチ３５ｂを回す一連の手順を踏め
ば、ガスバーナー１７群は点火し燃焼室１９内の熱せら
れた熱気は送風機２０の吸込送風ファン２０ａにより天
井室１１内に吸込まれ左ダクト室１２を降下した熱流Ｈ
−Ｆは仕切側板７の噴気孔６群から庫室１６内に噴出す
る。

噴出した熱流Ｈ−Ｆは左右水平方向に移行し各段の調理
物に接触して熱交換を行って加熱し右棚受２４の邪摩片
２４ａ、 ２４ｂや吸気量抑制手段２５で暫時停滞を余
儀なくされた熱流Ｈ−Ｆは徐々に吸気量抑制手段２５′
の重合した通気孔３８ａ群お・よび調節孔４１ａ群又は
吸気量抑制手段２５″を経て吸気孔８群から右ダクト室
１３の循環ダクト路１３ａへ侵入し大半は送風機２０に
吸引されて上昇し天井室１１に入りリサイクルされるが
一部の温度低下した熱流Ｈ−Ｆは右ダクト室１３内の下
端から排気ダクト路１３ｂを上昇して排気筒２２から外
部へ排出される。

所定時間経過すると焼土調理完了のブザー３６が鳴って
告知する。

かくして本案は熱源にガスを採用し、その燃焼生成ガス
を全部庫室１６内に強制的に送り込んで調理物の周囲に
吹き込む加熱形式であり、従来の電気を熱源とする加熱
形式では熱交換された空気と調理物での伝導熱で加熱が
進むが、本案では発生する水蒸気により伝導熱係数の大
きな伝導加熱が進むと共に発生する水蒸気と炭酸ガスに
よりガス輻射が起きるのでその輻射加熱も利用されてい
る。

また発生した水蒸気は調理物の過度の乾燥を防ぎ発生し
た炭酸ガスも調理物の周囲を覆い、雰囲気の酸素量を少
なくしているので表面の焦げ（旨味、香を増巾している
。

）を除いて調理物の酸化を遅らせる作用を持っている。

従って庫室１６内温度のコントロールと相俟って過度の
焼き、過度の焦げがなく表面破裂等による内部旨味の溶
出も少なく乾燥もなくしかも重量の減少所謂目減りも小
さく酸化の少ない“′美味い″焼物調理が出来る。

しかして大量調理のための熱源を従来型の電気にすると
キユービクル等の設備コストが大になるがガス式では問
題はないし、又大量調理時の温度ドロップを最少に出来
るから時間の掛は過ぎがなく良い調理が出来る。

一般に電熱式では排気ガスが出ないので熱交換率が良く
ランニングコストは電気式の方が安いと言われるが、本
案では排気温度は庫室内温度以下なので８０％以上であ
りランニングコストはより安い。

加えて本案は竪型であるので据付面積が少なくて済む割
には庫室内に収納する焼皿段数に制限がなく、サーモス
タットを装備してメニューを豊富とし焼物、煮物、蒸物
いずれにも適用可能であり、排気筒からの煙が割合少な
い等優れた実用性、有用性を具有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図はそれぞれ従来型オーブンの加熱説明
図、第５図は本案の正面図、第６図は同・平面図、第７
゛図は第６図■−■線視縦断面図、第８図は焼皿の斜面
図、第９図乃至第１０図は左右棚受と左仕切側板の噴気
孔に突設したノズル口との関係配置位置を示す一部正面
図および平面図、第１１図は遮閉板の正面図、第１２図
は調整板の正面図、第１３図は裏面に調整板を取付けた
遮閉板の正面図、第１４図は第１３図ＸＩＶ−ＸＩＶ線
視１新面図、第１５図乃至第１６図はダブルチェックグ
リースフィルター構造の一部斜面図および平面図、第１
７図乃至第１８図は台車付ラックの側面図および正面図
である。 Ｙ・・・・・・燃焼生成ガス竪型循環式オーブン、ｙ・
・・・・・焼皿、３・・・・・・庫本体、５・・・・・
・天井仕切板、６・・・・・・噴気孔、７，９・・・・
・・仕切側板、８・・・・・・吸気孔、１１・・・・・
・天井室、１２．１３・・・・・・ダクト室、１３ａ・
・曲左循環ダクト路、１３ｂ・・・・・・右排気ダクト
路、１６・・・・・・庫室、１７・・・・・・ガスバー
ナー、１９・・・・・・燃焼室、２０ａ・・・・・・吸
込送風ファン、２３．２４・・・・・・棚受、２５．２
５’。 ２５″・・・・・・吸気量抑制手段、２４ａ、 ２４ｂ
・・・・・・邪魔片、３８・・・・・・遮閉板、３８ａ
・・・・・・通気孔、４１・・・・・・調整板、４１ａ
・・・・・・調節孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 庫本体内を天井仕切板と、噴気孔群又は吸気孔群を
   それぞれ多段に貫設した左右仕切側板とにより天井室と
   当該天井室と連通ずる左右ダクト室と庫室とに区画する
   とともに、ガスバーナ一群を内蔵しかつ前記天井室と通
   気自在な燃焼室と、吸込送風ファンとを前記天井室に内
   設する一方、前記庫本体の左右いずれかの前記ダクト室
   内を垂設した排気案内板にて下部で相互連通ずる循環ダ
   クト路と、外部と排気筒を介して通気自在な排気ダクト
   路とに二分形成し、他方調理物を載せる各焼皿両側を両
   側棚受にてスライド自在に渡架支承して多段に収納自在
   とする前記庫室の前記吸気孔群を貫設した左右いずれか
   の前記仕切側板に対面する近傍接位置に吸気量抑制手段
   を設けてなる燃焼生成ガス竪形循環式オーブン。 ２ 庫室は、調理物を載せる各焼皿両側を引出スライド
   自在に渡架支承する両側棚受を多段に横架した移動自在
   なラックを出入自在としてなる実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の燃焼生成ガス竪型循環式オーブン。 ３ 吸気量抑制手段は、仕切側板に対面して相対峙した
   遮閉板に通気孔群を多段に貫設し、前記遮閉板の裏面に
   前記各段の通気孔群と合致する調節孔群をそれぞれ貫設
   した調整板群をスライド自在に添接してなる実用新案登
   録請求の範囲第１項又は第２項記載の燃焼生成ガス竪型
   循環式オーブン。 ４ 吸気量抑制手段は、仕切側板に対面して相対峙した
   グリースフィルターである実用新案登録請求の範囲第１
   項又は第２項記載の燃焼生成ガス竪型循環式オーブン。