JPS5940603Y2

JPS5940603Y2 - 回転する操作用シリンダへの圧力媒体供給装置

Info

Publication number: JPS5940603Y2
Application number: JP1979026556U
Authority: JP
Inventors: 健郎小林
Original assignee: 豊和工業株式会社
Priority date: 1979-03-01
Filing date: 1979-03-01
Publication date: 1984-11-19
Also published as: JPS55125714U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は操作用シリンダを内装した回転チャックの本体
、又は操作用シリンダとしての回転シリンダに連結する
分配器の本体外周の環状溝に媒体供給リングを相対回動
可能に遊嵌し、媒体供給リングの圧力媒体用ポートがら
圧力媒体を供給して前記操作用シリンダを操作するよう
にした、回転する操作用シリンダへの圧力媒体供給装置
の改良に関するものである。

従来上記のような、回転する操作用シリンダへの圧力媒
体供給装置にあっては、チャック本体又は分配器本体（
以下本体と記す）の停止時に、媒体供給リングより本体
へ圧力媒体を供給するに際して媒体供給リングのＯリン
グ溝に封装した０リングを本体に圧接させて圧力媒体を
シールし、その後圧力媒体の供給を断って本体を回転さ
せている。

ところが本体を回転させる場合に０リングを本体より積
極的に離反させる手段が講じられていないため、Ｏリン
グを本体に圧接したまま本体を回転させて、Ｏリングを
損耗し著しいときには焼付を招くことがあった。

以上の点に鑑み本考案は、本体が回転するときまでに本
体より離反する方向に０リングを移動させて本体より離
反させ、Ｏリングの事故を防止する、回転する操作用シ
リンダへの圧力媒体供給装置を提供しようとするもので
、以下図面に示す実施例について詳細に説明する。

第１図より第４図に示す第１実施例は、操作用シリンダ
を備えた中空型チャックに本考案を適用した例である。

本実施例にお゛けるチャック本体１は、軸方向断面がほ
ぼコの字状をし、外周に段部２及び３が形成されたボデ
ィ本体４と、この段部３に嵌め込まれ図示しないボルト
によってボディ本体４に固着されたフロントボディ５と
、ボディ本体４の後部（第２図の左側、以後第２図の左
を後、右を前と記す）にボルト６によって固着されたり
ャボデイ７とから構成されている。

ボディ本体４とフロントボディ５によって形成されたチ
ャック本体１の外周の環状溝８に媒体供給リング９が遊
嵌され、媒体供給リング９に対してチャック本体１が回
転可能になっている。

なお、取付けに際してはボディ本体４の段部２に媒体供
給リング９が嵌め込まれ、その後フロントボディ５が嵌
装される。

１０はチャック本体１の軸中心部に止めねじ１１により
固着された案内ブツシュで、この案内ブツシュ１０にウ
ェッジプランジャー１２が前後に摺動自在に嵌挿され、
また一方ウエツジプランジャー１２は、ボディ本体４の
内部にボルト１３により固着された隔壁板１４を貫挿し
ている。

この隔壁板１４はチャック本体１の内部を二つの部屋に
隔て、そのうち後側を操作用シリンダのシリンダ室１５
に形成している。

そしてウェッジプランジャー１２の前部には３個のマス
タージヨウ１６が係合し、それぞれのマスタージヨウ１
６に図示しないワークを把握する把握爪１７がボルト１
８によりジヨウナツト１９を介して締着され、ウェッジ
プランジャー１２が前後に摺動することによりマスター
ショウ１６が半径方向に摺動して３個の把握爪１７は同
時に半径方向に摺動するようになっている。

ウェッジプランジャー１２の後部にはピストン２０が嵌
挿され止め輪２１で固定され、ピストン２０は圧力媒体
に押されてウェッジプランジャー１２と一体的に前後に
移動するようになっている。

また、ピストン２０は前記シリンダ室１５を前側シリン
ダ室１５Ａと後側シリンダ室１５Ｂに区画している。

２２、２２ａは媒体供給リング９に穿設され、圧力媒体
を給排するための圧力媒体用ポートで、導管２３、２３
８を介して流路孔２４．２４ａに連なり、この流路孔２
４．２４ａは媒体供給リング９の端面２５゜２５ａ（こ
れらは本実施例では摺接面でもある。

）に間口するポート２６．２６ａを有している。

（第３図参照）このポー）２６．２６ａに連通する環状
凹溝２７゜２７ａがボディ本体４、フロントボディ５に
それぞれ形成され、環状凹溝２７．２７ａより前側シリ
ンダ室１５Ａ、後側シリンダ室１５Ｂにそれぞれ連通ず
る通路２８．２８．（第２図では一点鎖線で示す）
が、ボディ本体に内蔵されたパイロット操作逆止弁２９
（第１図で記号的に示しである）を介してチャック本体
１に設けられている。

なお・、パイロット操作逆止弁２９は片側の通路に圧力
媒体が供給されるときのみ、他側の通路を開くようにな
っている。

以上のように操作用シリンダを備えた中空型チャック５
０は構成される。

そして圧力媒体用ポート２２゜２２ａは図示しない方向
制御弁を介して圧力媒体源に接続される。

中空型チャック５０は工作機械のスピンドル３０に図示
しないボルトで締着され、スピンドル３０の回転により
媒体供給リング９を静止したまま回転する。

次に媒体供給リング９を拡大した第３図において、その
詳細を説明するが図において左右対称なので第３図の左
側のみ説明し、対応する右側については構成の符合にａ
を付して重複説明を省略する。

第３図において、３１は前記流路孔２４に対して媒体供
給リング９の中心側及び外周側部分にお・いて媒体供給
リング９の端面２５に媒体供給リング９の軸心を中心に
同心に削設された大径と小径のＯリング溝で、これらの
内周及び外周が媒体供給リング９の端面２５に向かって
広がる円錐面に形成され、すなわちＯリング溝３１の内
径及び外径が媒体供給リング９の端面２５に近づくに伴
いそれぞれ大きくなるように形成され、０リング溝３１
の軸方向断面は図に示すように平行四辺形になっている
。

夫々のＯリング溝３１にはその底面３３に、圧力媒体を
Ｏリング溝３１内へ給排する連通孔３４が穿設され、導
管２３を介して圧力媒体用ポート２２へ連通している。

このＯリング溝３１内には、コイルスプリング１６０を
底面３３に接触させ、また、このコイルスプリング１６
０に接してボディ本体４側にＯリング３２が封装されて
いる。

Ｏリング溝３１の深さは後述のように圧力媒体の供給が
ないとき、Ｏリング３２がボディ本体４に接触しないよ
うに、設定されている。

また、これらのＯリング３２は直径方向に張った状態に
なるように封装され、従って後述するようにボディ本体
４に圧接する時、即ち、Ｏリング溝３１の端面開口部に
Ｏリング３２が位置したとき、このＯリング３２の内径
は自然状態のＯリング３２の内径よりも大きくなる。

次に作用について説明する。

圧力媒体用ポート２２に供給された圧力媒体は導管２３
、連通孔３４を経て０リング溝３１内のコイルスプリン
グ１６０内に流入し、コイルスプリング１６０の円周方
向へ流れると共にコイルスプリング１６０の線条間を通
り抜け、Ｏリング３２を円周方向全面にわたりむらなく
ボディ本体４方向へ押圧する。

このためたとえ圧力媒体が低圧（１ｋｇ／ｃｎ￥程度、
ゲージ圧）であっても、０リング３２は０リング溝３１
の内外周の摩擦力及び０リング３２自身の弾力に打ち勝
ち、Ｏリング溝３１の円錐面に沿って拡がりながらボデ
ィ本体４に向がって移動し、環状溝８のボディ本体４側
端面に圧接されて媒体供給リング９とボディ本体４間を
密閉すると共に、圧力媒体用ポート２２より導管２３、
流路孔２４、環状凹溝２７、通路２８、パイロット操作
逆止弁２９、通路２８を経て前側シリンダ室１５Ａへ流
入し、第２図の状態のピストン２０を図の左側へ移動さ
せ、３個の把握爪１７を軸中心方向へ摺動させてワーク
を把握させる。

このとき後側シリンダ室１５Ｂ内の圧力媒体は通路２８
ａ、パイロット操作逆止弁２９、環状凹溝２７ａ、流路
孔２４ａ、導管２３ａ、圧力媒体用ポー）２２ａを
経て媒体供給リング９より方向制御弁を通り油圧の場合
にはタンクへ戻され、空気圧の場合には大気中に放出さ
れる。

把握爪１７のワーク把握完了後、圧力媒体用ポート２２
への圧力媒体の供給が断たれると、パイロット操作逆止
弁２９より媒体供給リング９例の通路２８にあった圧力
媒体、及びＯリング溝３１内の圧力媒体は、前記供給路
を逆にたどり圧力媒体用ポート２２よりタンク又は大気
中に流出する。

すると、それまで直径方向に拡げられてボディ本体４に
圧接されていたＯリング３２は、自身の弾性により収縮
しながらＯリング溝３１の円錐面を滑り移動し、ボディ
本体４から離反してＯリング溝３１のコイルスプリング
１６０に接触する。

また一方、フロントボディ５側のＯリング３２ａは圧力
媒体が供給されていないため、フロントボディ５に接触
していない。

その後、チャック本体１はスピンドル３０により回転さ
れるが、チャック本体１はＯリング３２．３２ａに接
触することなく回転する。

そしてワーク加工が終了するとチャック本体１は停止し
、圧力媒体源より圧力媒体が今度は圧力媒体用ポー）
２２ａに供給される。

圧力媒体は前記同様にＯリング３２ａをフロントボディ
５に圧接させて媒体供給リング９とフロントボディ５間
を密閉すると共に、ピストン２０を第２図の状態に移動
させて把握爪１７を摺動させ、ワークを開放する。

このとき、前側シリンダ室１５Ａ内の圧力媒体は、前記
供給路を逆にたどって圧力媒体用ポート２２より媒体供
給リング９の外へ流出する。

把握爪１７のワーク開放完了後、圧力媒体用ポート２２
ａへの圧力媒体の供給が断たれると、Ｏリング３２ａを
フロントボディ５に圧接していた圧力媒体が、媒体供給
リング９の外へ流出することによりＯリング３２ａはフ
ロントボディ５がら離反して最初の状態に戻る。

次に第５図及び第６図にて本考案の第２実施例を説明す
る。

この第２実施例は、回転する操作用シリンダとしての回
転シリンダに圧力媒体を給排するために継手として使用
される分配器に本考案を適用した例である。

また、この実施例においては、回転シリンダへの圧力媒
体供給装置はこの分配器から構成される。

尚、第１実施例と同じ構成については、図面に同じ符合
を付して重複説明を省略する。

図において、分配器本体２０１はボディ本体２０４と、
このボディ本体２０４の段部に嵌め込まれ、ボルト２０
２によって固着されたフロントボディ２０５とから構成
され、ボディ本体２０４とフロントボディ２０５により
形成される環状溝２０８に媒体供給リング９が遊嵌され
、媒体供給リング９に対して分配器本体２０１が回転可
能になっている。

そして図示しないパイロット操作逆止弁、を介して図示
を省略した回転シリンダのシリンダ室に接続される通路
２２８．２２８ａが分配器本体２０１に設けられてい
る。

以上のように、本実施例における分配器２５０が構成さ
れ、分配器２５０はボルト２０３により回転シリンダに
締着され、また図示しないスピンドルに締着される。

そして作用については第１実施例と同様である。

以上の第１〜第２実施例においては、操作用シリンダを
複動シリンダにしたため、圧力媒体用ポートからシリン
ダ室に至る圧力媒体給排の構成は、それぞれ一対設けら
れるが、単動シリンダに適用する場合には、第１図〜第
６図においてａを付さない構成およびパイロット操作逆
止弁を省略できる。

第７図において本考案の第３実施例を説明する。

本実施例は操作用シリンダを単動シリンダにした中空型
チャックに本考案を適用した例で、分配器にも同様に適
用可能である。

なお・、第７図には本考案の要旨と直接関係がない部分
を省略して示しである。

本実施例においても、第１実施例と同じ構成については
、図面に同じ符号を付して重複説明を省略する。

３０１は本実施例におけるチャック本体、３０９は媒体
供給リング、３２４は媒体供給リング３０９の摺接する
内周面３０９Ａに開口するポート３２６を有し、圧力
媒体用ポート２２に連なる流路孔である。

３２７は本体３０１に設けられた環状凹溝で、流路孔３
２４のポート３２６に通じ、また通路３２８を介した図
示しない単動形の操作用シリンダ室に連通している。

この単動形の操作用シリンダは例えばチャックに適用し
た場合には、圧力媒体を供給すると圧力媒体によりピス
トンが押されてチャックの爪が開き、圧力媒体の供給を
断つと内蔵したスプリングによりチャックの爪が閉じる
ようになっている。

流路孔３２４の両側の媒体供給リング３０９の端面２５
，２５ａに、それぞれ１条のＯリング溝３１，３１ａが
形成され、連通孔３４．３４ａ及び流路孔３２４を介
して圧力媒体用ポート２２に連通している。

そしてこれらのＯリング溝３１．３１ａ内にコイルスプ
リング１６０．１６０ａ及びＯリング３２．３２ａが封
装されている。

圧力媒体供給時、Ｏリング３２，３２ａはＯリング溝３
１．３１ａ内を移動し、本体３０１にそれぞれ圧接され
て圧力媒体を密閉し、圧力媒体の供給を断つとＯリング
３２．３２ａは本体３０１から離反し、元の位置に戻っ
て本体３０１を回転可能な状態にする。

本実施例において、操作用シリンダが単動シリンダのも
のに本考案を適用した例を示したが、操作用シリンダが
複動シリンダのものについては、本体３０１に媒体供給
リング３０９を２個設け、第１実施例の如く通路３２８
の間にパイロット操作逆止弁を設ければよい。

以上のように本考案は、媒体供給リングの端面において
、圧力媒体用ポートと連通ずる流路孔をシールするため
の２条のＯリング溝を、媒体供給リングの軸心を中心に
夫々削設し、このＯリング溝を前記端面に向かって大径
となる円錐面に形成し、これらのＯリング溝にはその底
面側から順にコイルスプリングとＯリングを封装し、こ
のＯリング溝の端面開口部に０リングを位置させたとき
のＯリング内径を、自然状態のＯリングの内径よりも大
きくなるような勾配に円錐面を設定すると共にＯリング
溝の底面には圧力媒体用ポートに連通ずる連通孔を設け
、圧力媒体が供給されない状態で前記Ｏリングが本体に
接触しないようにしたので、圧力媒体用ポートから圧力
媒体を供給すると、その圧力によってＯリングが円錐面
に沿って半径方向に拡げられると共に軸方向に移動され
てＯリング溝の端面開口部へ到り、本体の環状溝端面に
圧接されて本体と媒体供給リング間を確実にシールし得
て本体に圧力媒体を供給することができ、また、本体を
回転させるときには、圧力媒体の供給を絶つことのみに
よって、０リング溝の端面開口部において本体と圧接状
態で直径方向に拡がっているＯリングを、それ自身の弾
性力により円錐面に沿って収縮させ、本体の環状溝端面
より積極的に、かつ、完全に離反させることができ、従
来、本体回転時に本体の環状溝端面とＯリングとが摺接
して生じていたＯリングの焼付や損耗といった事故が防
止でき、０リングの取換作業等の保全に要する手間を省
くことができる。

しかも、コイルスプリングをＯリング溝底面側に封装し
たことで、ＯリングとＯリング溝底面との間に圧力媒体
が通過できる充分な空間を形成したので、Ｏリングの円
周方向全面に亘ってむらなく圧力をかけることができて
、Ｏリングを軸方向へ移動させることができ、圧力媒体
が低圧であってもＯリングをその軸方向へ確実に移動さ
せることができ、また、このような圧力媒体の通過でき
る空間を、コイルスプリングを用いて形成したので、安
価に実施できる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例を示す正面図、第２図は第１図のＩ
−Ｉ線断面図でその一部を省略した図、第３図は第２図
の要部拡大図、第４図はコイルスプリングの正面図、第
５図は第２実施例を示す正面図、第６図は第５図の■−
■線断面図、第７図は第３実施例の要部を示す断面図で
ある。１・・・・・・チャック本体、８，２０８・・・・・・
環状溝、９゜３０９・・・・・・媒体供給リング、２２
．２２ａ・・・・・・圧力媒体用ポート、２４．２４ａ
、３２４・・・・・・流路孔、２５．２５ａ・・・・
・・端面、３１．３１ａ・・・・・・Ｏリング溝、３２
．３２ａ・・・・・・Ｏリング、３４．３４ａ・・・・
・・連通孔、１６０・・・・・・コイルスプリング、２
０１・・・・・・分配器本体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

本体外周の環状溝に媒体供給リングを相対回動可能に遊
嵌し、この媒体供給リングに圧力媒体用ポートを設け、
この圧力媒体用ポートから圧力媒体を供給して操作用シ
リンダを操作するようにした、回転する操作用シリンダ
への圧力媒体供給装置にお・いて、前記媒体供給リング
には、前記圧力媒体用ポートに連通し、かつ媒体供給リ
ングの摺接面に開口した流路孔を穿設すると共に媒体供
給リングの端面には前記流路孔をシールするための２条
のＯリング溝を前記媒体供給リングの軸心を中心に夫々
削設し、これらのＯリング溝の内外周面を前記端面に向
かうにつれて大径となる円錐面に形成し、これらのＯリ
ング溝の底面には圧力媒体用ポートへ連通する連通孔を
穿設し、これらのＯリング溝内にはその底面側にコイル
スプリングを封装すると共に、このコイルスプリングの
本体側にＯリングを封装し、Ｏリング溝の端面開口部に
Ｏリングを位置させたときのＯリング内径を自然状態の
Ｏリング内径よりも大きくなるように前記円錐面の勾配
を設定すると共に０リング溝の溝深さを、圧力媒体が供
給されない状態で前記０リングが本体に接触しない深さ
に設定して収ることを特徴とする回転する操作用シリン
ダへの圧力媒体供給装置。