JPS594007Y2 - 採寸器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は注文服の仕立てにおける採寸、特にコンビニー
ト・オーダー・システムにおける採寸に関する。

コンビニート・オーダー・システムによれば注文服を安
く且つ早くできるが、体型に合った良い服を作るための
基礎が採寸にあることは注文服の仕立の場合と同様変り
ない。

注文服の採寸の場合は熟練者が経験や勘にたより適宜修
正しながら採寸を行なっており、採寸者の測定の誤差個
人差が生じ、特に素人では採寸が不可能である。

コンビニート・オーダー・システムの導入等注文服の製
造を機械化するにあたり、服製作の基礎となる採寸結果
は客観的且つ具体的でなければならず、個人差、測定誤
差があることは採寸結果をコンピュータ等に入力するに
於て甚だ不都合であり、採寸者が熟練者でなければなら
ないことも機械化の障害となる。

本考案は洋服着用者（被採寸者）の体型を完全に把握し
、且つ体型のアンバランスを経験や勘にたよらず全くの
素人でも容易に正確な採寸ができる採寸器を開発するこ
とを目的としなしたもので採寸器のうち、肩斜度採寸器
に係るものである。

ここで肩斜度とは水平と肩の線がなす角度をいい、体型
に応じ肩パツトの厚み大きさを決める為必要となる採寸
寸法である。

本願考案者は以前上記目的を遠戚する為の肩斜度採寸器
として第１図に示すものを開発した（実願昭５０−３４
８９７号、実開昭５１−１１８３５１号）。

これは、採寸器を位置決めする肩当てａに一端を蝶番す
にてショルダーゲージＣを回動可能に取付け、該ショル
ダーゲージＣの他端に斜度ゲージｄを蝶番ｅにて回動可
能に取付け、更にショルダーゲージＣには水準器ｆを取
付け、斜度ゲージｄには斜度目盛ｇを刻んだものであっ
て斜度を測定するには第２図に示す如くショルダーゲー
ジＣを水準器ｆにより水平にし、垂直に保持した斜度ゲ
ージｄと眉の角度に沿う様肩当てに取付けた指示棒りと
の交錯した個所の斜度目盛ｇを読むことによって採寸し
得る様にしたものである。

この採寸器によれば客観的且つ素人でも正確な採寸をな
し得ることができるが、水準器と斜度目盛が同一面上に
ないため採寸器の位置決めをしつつ斜度目盛を読むこと
ができない、或いは採寸中は採寸者が斜度ゲージを垂直
に保持していなければならないという不便さが残ってい
た。

本考案はかかる不便さを解消し、しかも簡潔な眉斜度ゲ
ージを提供するものであって、ショルダーゲージと肩斜
度ゲージとを回動可能に結合し、下面に前記ショルダー
ゲージと当接する斜度形成部を突設したスライダーを前
記眉斜度ゲージに滑動自在に嵌合すると共に該肩斜度ゲ
ージに斜度目盛を刻印し、更に水平検出器を前記肩斜度
ゲージの傾きを検出し得る様配設したことを特徴とする
ものである。

以下図面を参照しつつ本考案の実施例を説明する。

ショルダーゲージ１の一端と、後記するスライダー２の
長さだけショルダーゲージ１より長くした肩斜度ゲージ
３の一端とを蝶番４にて回動可能に結合し、スライダー
２を摺動自在に嵌入すると共にストッパ５を突設しスラ
イダ２の抜は落ちを防止する。

前記屑斜度ゲージ３の上面に斜度目盛６を刻印し、又ス
ライダー２の上面には水準器７等の水平検出器を埋設し
、下面には斜度形成部８を突設する。

前記ショルダーゲージ１は被採寸者の肩に沿っておかれ
るもので位置決めの為の案内の機能をもつ。

該機能を高め位置決めを容易にする為適宜湾曲させたり
、裏面にスベリ止めの為の毛羽状の布を貼付けるか、或
は多数の突起を有するゴム板を貼付けるかすることも可
能である。

次に本考案の採寸器を用い眉斜度を採寸する場合につい
て述べる。

ショルダーゲージ１を肩に沿い置きスライダー２の斜度
形成部８の先端をショルダーゲージ１の上面を滑べらせ
ながら移動させる。

肩斜度ゲージ３とショルダーゲージ１とのなす角度はス
ライダー２が蝶番４に接近すると共に大きくなり、蝶番
４から遠ざかることによって減少し、スライダー２を肩
斜度ゲージ３の反結合端に位置せしめれば、ショルダー
ゲージ１と肩斜度ゲージ３は密着状態となる。

従ってスライダー２を移動させることにより眉斜度ゲー
ジ３の傾き調整をすることができる。

又、肩斜度ゲージ３に嵌合しであるスライダー２の傾き
は屑斜度ゲージ３の傾きと一致するので水準器７を見な
がらスライダー２を適宜移動させれば肩斜度ゲージ３を
水平にすることができ、この時の斜度目盛６とスライダ
ー２との位置関係を求めれば水平に対する肩斜度を採寸
することができる。

前記斜度目盛６は体型に合せ刻印すればよく、例えば目
盛１が撫肩、目盛３が標準、目盛５が怒り肩等とし、該
目盛位置も被採寸者の眉に直接載せ行う場合或いは後述
する肩当てを併用して行う場合等採寸条件が異なっても
同一採寸結果を得られる様適宜変更刻印すること或いは
眉斜度ゲージ３を差し換え得るようにすることも可能で
ある。

第５図は肩当て部９を中心に略丁字形に胸当て部１０、
背当て部（図示せず）、胸当て部１２を肩当て部９に屈
曲自在に取付は形成した肩当て１３と本考案の採寸器１
４とを併用し採寸している状態を示しているものである
。

肩当て１３を併用する場合にはショルダーゲージ１の下
面に舌片１１をその一端に於て接合し、該舌片１１を肩
当て部９と胸当部１２の取付は部より肩当て部９内に挿
入することにより、採寸器１４を良好に取付けることが
可能である。

肩当で１３は採寸の基準となる肩先点を決めるもの、肩
当て１３を併用することにより採寸をより正確にするこ
とができる。

以上述べた如く本考案によれば、冒頭で述べた肩斜度採
寸器同様採寸が簡単で、採寸誤差が少なく、個人差が少
ない等の優れた効果を奏することは勿論、更に以下の優
れた効果を発揮し得るものである。

（ｉ）肩斜度測定の際にスライダーを移動することのみ
で水平が出せ且つ該状態を保持するので、水平を維持し
つつ目盛を読むという面倒さがない。

（ｉｉ）水準器と目盛が同一面側にあるので水平を確認
しながら採寸ができる。

（ｉｉｉ）構造が極めて簡単である。

尚、上記実施例では採寸器正面より見て斜度形成部をス
ライダーに対し凸字状に設けたが逆三角形状に設けても
よく、水準器をスライダー側に設けたが眉斜度ゲージに
設けること或いは水準器の代りに水銀スイッチ等を用い
電気的に検出することも可能であり、又コンピュート・
オーダー・システムに限らず通常の注文服の採寸器とし
ても使用し得ることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は眉斜度採寸器の一例を示す斜視図、第２図は該
採寸器を用いて採寸する状態を示す説明図、第３図は本
考案の肩斜度採寸器の斜視図、第４図は同正面図、第５
図は本考案の眉斜度採寸器と肩当てを併用し採寸する状
態を示す斜視図である。 １はショルダーゲージ、２はスライダー側３は肩斜度ゲ
ージ、６は斜度目盛、７は水準器、８は斜度形成部を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ショルダーゲージと肩斜度ゲージとを回動可能に結合し
   、下面に前記ショルダーゲージと当接する斜度形成部を
   突設したスライダーを前記肩斜度ゲージに滑動自在に嵌
   合すると共に該肩斜度ゲージに斜度目盛を刻印し、更に
   水平検出器を前記肩斜度ゲージの傾きを検出し得る様配
   設したことを特徴とする採寸器。