JPS5938216B2 - コバルト石けんの製造方法 - Google Patents

コバルト石けんの製造方法

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JPS5938216B2
JPS5938216B2 JP52053568A JP5356877A JPS5938216B2 JP S5938216 B2 JPS5938216 B2 JP S5938216B2 JP 52053568 A JP52053568 A JP 52053568A JP 5356877 A JP5356877 A JP 5356877A JP S5938216 B2 JPS5938216 B2 JP S5938216B2
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cobalt
soap
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organic solvent
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JP52053568A
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和喜 山口
英男 宮崎
幸男 荻野
基生 小池
和男 鶴岡
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Eneos Corp
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Nippon Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高純度のコバルト石けんを高収率で製造する
方法に関する。
コバルト石けんは、油性ペイント、アルキッド系ペイン
ト、ポリエステル系塗料などの乾燥促進剤、油性系印刷
インクの乾燥促進剤、不飽和ポリエステル系樹脂の常温
下における硬化促進剤として重用されている。
また、コバルト石けんは常温で粘稠性を呈する物質であ
るため、一般にそのままで使用されることは稀であつて
、ミネラルスピリット(ミネラルターペンと称せられる
)やキシレンなどにより稀釈して溶液の形態で使用され
るのが普通である。
従来、コバルト石けんは、主として、アルカリ石けんと
コバルト塩とを水溶液中で90〜100℃で反応させて
複分解を行わせ、生成したグリース状のコバルト石けん
を空気浮上もしくは静置分離などの手段により水相より
分離し、ついで得られるコバルト石けん中に含まれてい
る不純物、例えば未反応のナトリウム石けんや硫酸ソー
ダなどを水洗除去し、さらに加熱脱水することにより製
造されている。しかしながら、上述した従来法において
は、反応により生成するグリース状のコバルト石けんは
、未反応のナトリウム石けんや硫酸ソーダのような不純
物を包蔵し易いため、生成コバルト石けんを洗浄したの
ちでもこれらの不純物が残存し易く、したがつて、高純
度のコバルト石けんを収得することが困難である。
また、上記方法では次のような欠点もみられる、、(l
)コバルト石けんの収率を高めるには石けんの使用量を
コバルトに対する理論量より多くしなければならない。
(2)反応過程における攪拌、分離操作を容易にし、か
つコバルト石けんの収率を高めるには90〜100℃の
反応温度が必要となる。(3)アルカリ石けんとして、
2−エチルヘキシル酸のような高級脂肪酸のアルカリ塩
を用いると、反応過程ならびに反応生成物の精製のため
の脱水過程における加熱により加熱重合などを起し、そ
の結果、生成コバルト石けんの品質劣化が生じ易くなる
。本発明は、上述した従来法における欠点にかんがみて
なされたものであつて、高純度のコバルト石けんを高収
率で製造できる有利な方法を提供することを目的とする
以下本発明について詳しく説明する。
本発明は、アルカリ石けんとコバルト無機塩類とを、水
と本質的に混合せず、且つコバルト石けんを溶解し得る
非極性有機溶剤の存在する水性液相中で複分解反応させ
ることを特徴とする。
本発明においては、アルカリ石けんはコバルト石けAノ
の製造に一般に用いられているもの、例えばナフテン酸
ソーダ、2−エチルヘキシル酸ソーダ、ステアリン酸ソ
ーダなどのような高級脂肪酸のアルカリ塩が使用される
。一方、コバルト無機塩類としては硫酸コバルト、硝酸
コバルトまたは塩化コバルトが好ましい。アルカリ石け
んおよびコバルト無機塩類は共に水溶液として用いるが
、アルカリ石けん水溶液については、そのアルカリ/脂
肪酸のモル比が高いと反応生成物中に水酸化コバルトが
随伴して生成するので、上記モル比が0.8〜1.0で
あることが好ましい。
一方、コバルト無機塩類の水溶液については、その陰イ
オンを構成するイオン種の遊離酸を含有しやすく、その
ため該遊離酸により酸性を呈してコバルト石けんの生成
反応過程においてアルカリ石けんを消費して生成コバル
ト石けんの収率を低下させる傾向があるので、該水溶液
のPHを予め3.0〜8,0、好ましくは5.0〜6.
0に中和処理したものを用いる。なお、アルカリ石けん
水溶液の石けん濃度ならびにコバルト無機塩水溶液のコ
バルト濃度については特に臨界性がないので経済的観点
から適宜選択するとよい。本発明の特徴的事項である、
反応系に存在させるのに用いる有機溶剤は、非極性炭化
水素であつて、コバルト石けんを溶解し得るものであれ
ば広範囲の種類のものが適用可能であるが、従来、コバ
ルト石けんの稀釈に用いられている有機溶剤、例えばキ
シレン、ミネラルターペンなどが好ましい。
このような有機溶剤を反応系に存在させるには、アルカ
リ石けん水溶液に有機溶剤を添加し、ついでこれにコバ
ルト無機塩水溶液を添加するとよい。有機溶剤の添加量
は、その種類および目的とするコバルト石けんの脂肪酸
種により異なるが、一般に、上記添加量が少ないと生成
コバルト石けん溶液の比重が増加すると共に粘度が上昇
して反応系における水相との分離性が低減するようにな
るので、生成コバルト石けん溶液の比重が水相の比重よ
り低く保持されるように上記添加量を調整することが好
ましい。例えば、コバルトオクトエートの製造において
、有機溶剤としてミネラルターペン(比重0,8,15
/4とC)を用いる場合にはコバルト(金属換算量)1
重量部に対してその添加量は4.15重量部以上である
ことが好ましく、また、コバルトナフテネート(酸価2
24、比重0.80、15/4℃のナフテン酸を使用)
の製造において上記と同一のミネラルターペンを有機溶
剤として用いる場合には、コバルト(金属換算値)1重
量部に対して5.95重量部以上の溶剤を用いることが
好ましい。実際には、有機溶剤の種類は、前述したよう
に、従来コバルト石けんの稀釈に用いられているミネラ
ルターペンやキシレンなどを選択するとよく、一方、そ
の添加量については、通常、コバルトとして5〜6重量
%の濃度を有するコバルト石けん溶液となるように上述
した事項を考慮して選択する。なお、コバルト濃度の高
いコバルト石けんの製造を目的とする場合には、反応に
より生成したコバルト石けん溶液の濃縮に際して濃縮効
率の高い溶剤を選択することが得策である。本発明にお
いては、前述した複分解反応は室温を越える温度で進行
するが、40〜60℃の温度を適用することが好ましく
、また、反応に要する時間は短時間でよいが、少なくと
も10分間行うことが好ましい。
反応物質としてのアルカリ石けんとコバルト無機塩のモ
ル比は一般的には理論モル比でよいが、2.05以上の
モル比にすることが好ましい。特に、水に微溶性のコバ
ルトオクトエートを製造するような場合には反応率99
%以上を維持するために上記モル比を2.6以上にする
ことが必要となる。本発明によると、反応終了後生成し
たコバルト石けんは有機溶剤相に移行するので、反応系
を水相からなる均一相にした従来法にみられるような不
純物がコバルト石けんに包蔵されるという現象がなくな
り、したがつて、生成コバルト石けんの分離が容易とな
り、洗浄により高純度の製品が得られるようになる。
また、本発明によると、精製したコバルト石けんは有機
溶剤相へ移行することによりアルカリ石けんとコバルト
無機塩との接触効率が良くなるのでアルカリ石けんの使
用量も従来法に比して低減され、かつ反応温度も40〜
60℃で十分であるので、前述したような従来法にみら
れる、脂肪酸種による高温下での劣化も生じなくなる利
点がある。次に実施例を例示して本発明を具体的に説明
する。
実施例 1 3規定の苛性ソーダ水溶液86.7m1(NaOHとし
て0.26モル)にオクチル酸(2−エチルヘキシル酸
)41.29(0.286モル)を加え、室温で10分
間攪拌を行なつてオクチル酸ソーダ水溶液を調製した。
このオクチル酸ソーダ水溶液にミネラルスピリツト(J
IS,K−22014号ガソリン)42.69を加え、
撹拌しながら6『Cに加温した。この混合液に1.39
モル濃度の硫酸コバルト水溶液72d(硫酸コバルトと
して0.10モル)を加え、オクチル酸ソーダ/・硫酸
コバルト(モル比)2.6の反応を行なつた。このよう
にして得られる反応生成液を60。Cに保ちつつ20分
間攪拌を続けた後、静置して水層を分離し、コバルト7
.32重量%を含有したオクチル酸コバルトのミネラル
スピリツト溶液80.49を得た。コバルト収率は99
.8%であつた。得られたオクチル酸コバルトの上記溶
液を洗浄精製するため、それに2倍量の温水(60をC
)を加えて20分間攪拌した後、水層を分離し精製オク
チル酸コバルト溶液を得た。得られる精製オクチル酸コ
バルト溶液中の不純物は、Na成分とSO4成分として
分析し、夫々0.001重量%以下の結果を得た。
実施例 2 1規定の苛性ソーダ水溶液210m1(NaOHと表
1 オクチル′実施例 反応 温度 CO オクチル 酸ソーダ ー/2 C0S04 ミネラルスピl 百=叶?? 2.0 2.2 2.4 87.00.001 94。
00.001 98.10.001 して0.21モル)に酸価224を示すナフテン酸53
.5f!を加え、室温で10分間攪拌を行なつてナフテ
ン酸ソーダ水溶液を調製した。
このナフテン酸ソーダ水溶液にミネラルスピリツト(J
lSK−22014号ガソリン)38.49を加え、攪
拌しながら60℃に加温した。次いで、この混合液に0
.81モル濃度の硫酸コバルト水溶液123.5r!L
l(硫酸コバルトとして0.1モル)を加え、ナフテン
酸ソーダ/硫酸コバルト(モル比)2.1の反応を行な
つた。以下は実施例1に記載したと全く同様の手順によ
り、コバルト6.13重量%含有したナフテン酸コバル
トのミネラルスピリツト溶液95,79を得た。コバル
ト収率は99.4%であつた。得られたナフテン酸コバ
ルトの上記溶液を、実施例1と同様に水洗処理して精製
ナフテン酸コバルト溶液を得た。
得られる精製ナフテン酸コバルト溶液中の不純物はNa
成分とSO4成分として分析し、夫々0,001重量%
以下の結果を得た。
実施例 3〜14 実施例3〜14においては、コバルト石けん生成反応で
有機溶剤を共存させる本発明の方法と有機溶剤が共存し
ない従来方法の場合を対比して示す。
これらの各実施例で用いたオクチル酸ソーダおよびナフ
テン酸ソーダは実施例1および2に記載の方法と同様に
して調製した。また、硫酸コバルトは、オクチル酸コバ
ルト製造の場合には1.39モル濃度を、ナフテン酸コ
バルト製造の場合には0.81モル濃度を夫々用いた。
オクチル酸コバルトに関しては表1、ナフテン酸コバル
トに関しては表2にその結果を総括して示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルカリ石けんとコバルト無機塩類とを水性液相中
    で複分解反応させてコバルト石けんを製造する方法にお
    いて、上記水性液相中に水と本質的に混合せず、且つコ
    バルト石けんを溶解し得る非極性有機溶剤を存在させる
    ことを特徴とするコバルト石けんの製造法。
JP52053568A 1977-05-09 1977-05-09 コバルト石けんの製造方法 Expired JPS5938216B2 (ja)

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