JPS5936636B2 - 新規エルゴリン誘導体 - Google Patents

新規エルゴリン誘導体

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JPS5936636B2
JPS5936636B2 JP145476A JP145476A JPS5936636B2 JP S5936636 B2 JPS5936636 B2 JP S5936636B2 JP 145476 A JP145476 A JP 145476A JP 145476 A JP145476 A JP 145476A JP S5936636 B2 JPS5936636 B2 JP S5936636B2
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acid
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JP145476A
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ニコラス・ジエイ・バ−ク
エドマンド・シ−・コ−ンフエルド
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Eli Lilly and Co
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Eli Lilly and Co
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプロラグチッ抑制作用を有する新規8・8−ジ
置換−6−メチルエルゴリン誘導体に関する。
下記式(I)で示されるエルゴリン環系に基づく化合物
は驚くほど多種の薬理作用を有する。
例えば、リセルグ酸およびイソリセルグ酸は8−カルボ
キシ−6−メチル−9−エルゴレン類である。リセルグ
酸アミド類は価値ある特異な薬理作用を有し、天然の分
娩促進アルカロイド類(例えば、エルゴコルニン、エル
ゴクリプチン、エルゴノピン、エルゴクリスチン、エル
ゴシン、エルゴタミンなど)、合成分娩促進アルカロイ
ド類(例えば、メテルギン)、および合成幻覚剤(例え
ば、リセルグ酸ジエチルアミド、LSDなど)を含んで
いる。6−メチル−8−カルボキシエルゴリンの対応す
るアミド類は一般にジヒドロ麦角アルカロイド類として
知られており、その効力および毒性は麦角アルカロイド
そのものよりも低い。
最近、種々の麦角関連化合物がプロラグチッ抑制剤とし
て有用であることが開示されている〔Clemens,
.SemOnsky,Meitesetal.〕。
このような化合物にはエルゴコルニン、ジヒドロエルゴ
コルニン、2−プロモーα一エルゴクリプチンおよびD
−6−メチル−8−シアノメチルエルゴリンが含まれる
。エルゴリン薬理学分野における参考文献には以下のも
のがある。NagasawaandMeites..P
rOc.SOc.Expι1.BiOl.Med.、1
35、469(1970);Lutterbecket
al.、Brit.Med.J.、228、(July
24、1971):HeusOnetal.、EurO
p.J.Cancer、353(1970);COll
.Czech.Chem.COmm皿.、33、577
(1968):Nature) 221,666((1
969);Sedaetal.、J.ReprOd.F
ert.、2A.263(1971);Mantlea
ndFinnid.、441;SemOnskyeta
l.、COll.Czech.Chem.COmm.、
、2200(1971);SchaarandClem
ens,EndOcr.、11、285−288(19
72);ClemensandAchaar)PrOc
.SOc.ExP・BiOl.Med.、139、65
9−662( 1972)Sweeney,Cleme
ns)KOrnfeldandPOOre,64thA
nnualMeeting,AmericanAssO
ciatiOn CancerResearch,.A
prill最近、次のような米国特許がエルゴリン誘導
体もしくはリセルグ酸誘導体分野で認可された。
第3704233号、第3709891号、第3585
201号、第3666762号、第3586683号、
第3717640号、および第3592816号。8・
8−ジ置換エルゴリン類はわずかの種類しか製造されて
いない。
これらの化合物の大部分はインドール環の窒素原子に置
換基を持つており、従つて1・8・8−トリ置換誘導体
も得られる。例えば、ベーカー等は1 ・8−ジメチル
−D−リセルグ酸・ p−ブロムアニリドを報告してい
る〔Bakeretal.、MOlecularPha
rmacOlOgy,l)23(1973)〕。この化
合物はD−リセルグ酸・ p−ブロムアニリドと異なつ
て幻覚作用を示さない。この化合物はサイエンス誌にも
記載されている〔Science)178、614(1
972)〕。トロツキスラ一とホフマンはD−イソリセ
ルグ酸ジエチルアミドの8−メチル誘導体を製造したが
、リセルグ酸と共によく用いられるアルキル化剤(即ち
、ヨウ化メチルとカリウムアミド)およびジヒドロリセ
ルグ酸メチルエステルを用いて炭素8位を置換すること
は出来なかつたと述べている〔TrOxlerandH
Ofmann)HelveticaChemicaAc
ta,.口、1721(1957)〕oこの二人の化学
者は8−エチル−D−イソリセルグ酸ジエチルアミドお
よび1 ・8−ジメチル−Dーイソリセルグ酸ジエチル
アミドも合成している。8位の置換基がアミド以外の基
であり、しかも1位が置換されていないような8 ・8
−ジ置換−9ーエルゴレン類および6−メチル− 8
・ 8 −ジ置換エルゴリン類はこれらの文献に報告さ
れていない。
〔式中、AlkはC1−C3アルキルを表わし、破線は
二重結合が任意に存在することを表わす。
〕で表わされる化合物を、式 〔式中、R2はメチル、シアノ、もしくは低級アルコキ
シカルボニル、nはOもしくは1、Xはハロゲンをそれ
ぞれ表わす。
〕で表わされるアルキル化剤と、非水解塩基の存在下に
反応させると、式() 〔式中、R3は(C1−C3アルコキシ)カルボニル、
もしくはCH2Z′、Z′は水素もしくはシアノな表わ
し、Alkは前記と同意義を有する。
また、破線は二重結合が任意に存在することを表わす。
〕で表わされる化合物およびその製薬的に許容され得る
非毒性酸付加塩が得られる。炭素8位の水素を置換して
R2(CH2)NXと反応するアニオンを形成する際に
はナトリウムアミド、リチウムアミド、カリウムアミド
、リチウムテトラメチルピペリジド、およびカリウムジ
イソプロピルアミドなどの非水解強塩基が用いられる。
化合物()をさらに反応させると他の価値ある化合物が
得られ、一般に下記式()およびその製薬的に許容され
得る非毒性酸付加塩で示される。〔式中、RはAlkも
しくは(C,−C3アルコキシ)カルボニル、kはカル
ボキシル、(C1−C3アルコキシ)カルボニル、もし
くはCH2Z.Zは水素、ヒドロキシ、シアノ、0S0
2a1kまたはフエニルチオをそれぞれ表わす。
さらに、Alkは前記と同意義を有し、破線は二重結合
が任意に存在することを表わす。〕式()においてRが
カルボキシルを表わす場合の化合物は、対応する(C1
−C3アルコキシ)カルボニル化合物を加水分解すると
得られる。
また、kがCH2Z(′Zがヒドロキシルを表わす化合
物は、対応するエステル化合物を適当な還元剤、例えば
、水素化アルミニウムリチウムで還元すると得られる。
さらに、式()においてZがシアン化合物の場合には、
まず最初にヒドロキシメチル誘導体(1?−CH2Zs
Z−0H)の活性エステル、例えば、タンレートエステ
ルを生成し、次いでこのタンレートラジカルを適当なシ
アン化剤、例えば、シアン化ナトリウムで置換すると得
られる。Zがフエニルチオを表わす化合物は同様にタン
レートエステルをフエニルメルカプタンと反応させると
得られる。本発明の範囲内には、非毒性酸との反応によ
つて得られる製薬的に許容され得る式()の酸付加塩も
含まれる。
このような製薬的に許容され得る塩には、塩酸、硝酸、
リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜硝酸、亜
リン酸などの無機酸から、あるいは脂肪族モノ−もしく
はジーカルボン酸、フエニル置換アルカン酸、ヒドロキ
シアルカン酸もしくはヒドロキシアルカンニ酸、芳香族
酸、脂肪族および芳香族スルホン酸などの非毒性有機酸
から誘導される塩が包含される。このような製薬的に許
容され得る塩には以下のものが含まれる。硫酸塩、ピロ
硫酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、硝酸塩
、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリ
ン酸、ピロリン酸、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素
酸塩、フツ化水素酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカ
ノン酸塩、力フリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ
ブチル酸塩、力プリン酸塩、へプタン酸塩、プロピオー
ル酸塩、シユウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリ
ン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マ
ンデル酸塩、ブチン一1 ・ 4 ー[ヮ_塩、ヘキシン
一1・ 6 −[ヮ_塩、安息香酸塩、クロロ安息酸塩、
メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安
息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタ
ル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩
、クロロベンゼンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩
、フエニル酢酸塩、フエニルプロピオン酸塩、フエニル
酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、
グリコール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スル
ホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩など。
前記式()の定義に記載のC1−C3アルキルにはメチ
ル、エチル、プロピル、およびイソプロピル、C1−C
3アルコキシにはメトキシ、エトキシ、およびプロポキ
シ、(Cl−C3アルコキシ)カルボニルにはメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、およびイソプロポキシカルボニルがそれぞれ含まれ
る。
式()において△9d0結合が飽和されている場合には
エルゴリンと命名し、不飽和結合の場合には9−エ .
ルゴレンと命名する。以下に式()で表わされる代表的
な化合物を列記する。D−6−メチル−8α=エチル−
8β一カルボメトキシエルゴリン・硫酸塩、D−8α−
イソプロピルリセルグ酸、 D−8α一エチルリセルグ酸、 D−8β−メチルイソリセルグ酸、 D − 6 −メチル−8β一エチル一8α一カルボ一
n−プロポキシ一 9 −エルゴレン・マレイン酸塩、
D−6−メチル−8β−シアノメチル−8α−カルボエ
トキシ−9−エルゴレン、D − 6 −メチル−8α
−メトキシメチル−8β一カルボエトキシエルゴリン・
クエン酸塩、D−6−メチル−8β一エトキシメチル一
8α一カルボイソプロポキシ一9−エルゴレン・乳酸塩
化合物()は、非毒性酸と反応して形成される酸付加塩
と同様に、白色の結晶性固体である。
化合物()はプロラグチッ抑制作用および/または中枢
神経系における作用を有する。化合物()によるプロラ
グチッ分泌抑制作用は以下の実験で示される。実験には
体重約200yのSpraque− Dawley系成
ラツト(雄)を使用し、空調した部屋で照射コントロー
ル(照射時間は午前6時から午後8時までとした)し、
実験用飼料と水を任意に与えて飼育した。各実験におい
てラツトを層殺剖検し、プロラグチッ検定用に各150
μlの血清を採取した。
各ラット(雄)にはエルゴリン誘導体を投与する18時
間前に、レゼルピン2.0〜の懸濁液を腹腔内注射した
。レゼルピンを投与したのはプロラグチッ濃度を一様に
上昇させるためである。エルゴリン誘導体は濃度が10
μV/ゴとなるように10%エタノールに溶解し、標準
投与量50μIil/Kgを腹腔内注射した。各化合物
をラツト10匹から成るグループに投与し、コントロー
ルグループ(未処理の雄ラツト10匹)には10%エタ
ノールを同量投与した。1時間後に全ラツトを層殺剖検
し、前述の如く、プロラグチッ検定用に血清を採取した
処理ラットとコントロールラットのプロラグチッ濃度差
をコントロールのプロラグチッ濃度で割ると本発明化合
物()のプロラグチッ分泌抑制率が得られる。
次表は、式()で示される化合物を10μq/ラツトの
割合で投与した際に得られたプロラグチッ抑制率を示し
たものである。表中、第1欄は化合物名、第2欄はプロ
ラグチッ抑制率をそれぞれ表わす。式()で表わされる
本発明の他の化合物は10μ7/ラツト前後でプロラグ
チッ抑制作用を示すが、投与量が多ければ(100μ7
〜1η)その抑制作用も増大する。
プロラグチッ抑制剤としての本発明化合物は、分娩後の
乳汁分泌および乳汁漏症のような不適当な乳汁分泌の治
療に有用であり、さらにプロラグチッ依存性腺癌および
プロラグチッ分泌性下垂体腫の治療にも有用であるし、
次に示す症状に対しても有効である。
フオルブスーアルブライト(FOrbes−Albri
ght)症候群、シアリーフロメル(Chiari−F
rOmmel))症候群、女性型乳房および前立腺肥大
のためにエストロゲンステロイドを投与した結果生じる
女性型乳房、胸部の嚢様変性線維腫系の疾病(良性細胞
小集合体)、胸部癌の予防、ソラジンのような向精神薬
の投与もしくは前立腺肥大による胸部隆起。化合物()
を用いてプロラグチッ分泌を抑制するには、前記式(1
)で示される8・8−ジ置換−6−メチルエルゴリンも
しくはその塩を製薬的に許容され得る酸と共にトウモロ
コシ油に浮遊させ、その懸濁液を0,01−10Tf1
9/Kg/日の割合で咄乳動物(雌)に非経口的あるい
は経口的に与えればよい。
投与方法としては経口法が好まし〜・o非経口法として
は適当な製剤を用いてその皮下注射の他に腹腔内、筋肉
内、あるいは静脈内注射も同様に有効である。特に静脈
内もしくは筋肉内投与の場合には、式(1)で示される
8・8ジ置換−6−メチルエルゴリンの製薬的に許容さ
れ得る可溶性塩(特にメタンスルホン酸塩)を用いる。
経口法の場合には、式()で表わされる化合物の遊離塩
基もしくは塩のいずれかを標準的な賦形剤と混合しては
め込み式ゼラチンカプセルに充填したり錠剤に製剤出来
る。本発明化合物はまたCNS鎮静作用を有するので一
般に鎮静剤として有用である。
例えば、D6−メチル−8β一カルボメトキシ一8α−
シアノメチル−9−エルゴレン・マレイン酸塩およびそ
の対応する8β一カルボメトキシ一8α−メチル化合物
などが上記鎮静作用を有する。本発明は下記実施例でさ
らに詳述される。
実施例 1 D−6・8−ジメチル−8−カルボメトキシエルゴリン
の製法テトラメチルピペリジン11.57をテトラヒド
ロフラン(THF)100TfL1に溶かした溶液を約
10℃に冷却し、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサ
ン溶液50Tf11を、温度が−10から−2℃の間に
保持される速さで加えた。
反応混液を窒素雰囲気中で約20分間冷却撹拌し、ジヒ
ドロリセルグ酸メチル5.71をTHFl25mlに溶
かした溶液を添加し、この間の温度を−10から−5℃
に保持した。混液を窒素雰囲気中で約15分間冷却攪拌
後、ヨウ化メチル3.6VをTHF5Omlに溶かした
溶液を速やかに加えた。反応温度は−9℃から約1℃に
上昇し、さらに35分間かけて6℃に昇温した。混液に
酢酸水溶液を加えて分解し、酸性層を水で稀釈後、固体
炭酸水素ナトリウムを加えてアルカリ性にした。上記反
応で形成されたD − 6 ・ 8 −ジメチル−8−
カルボメトキシエルゴリンはアルカリ性層に不溶であり
、分離してクロロホルムに抽出した。クロロホルム層を
分離乾燥後、溶媒を留去して残渣を薄層クロマトグラフ
すると出発物質のジヒドロリセルグ酸メチルよりも極性
の小さいスポツトを2つ示した。この2つのスポットは
上記反応で生成される2つの異性体、即ちα−およびβ
−メチル異性体に対応するものである。残渣をクロロホ
ルムに再溶解し、フロリシル250yを通して沢過する
とD− 6 ・ 8 −ジメチル−8−カルボメトキシ
エルゴリンの構造を有する2つの異性体から成る混合物
が得られた。この混合物をフロリシル250y上にクロ
マトグラフし、クロロホルム一エーテル混合溶媒で溶出
させると、D−6・8α−ジメチル−8β一カルボメト
キシエルゴリン(融点約136〜138℃、収率18%
)および対応する8β−メチル−8α一カルボメトキシ
異性体(融点約223〜225℃(分解)、収率約35
%)が得られた。D−6・8α−ジメチル−8β一カル
ボメトキシエルゴリン実施例 2 D−6 ・8−ジメチル−8−ヒドロキシメチルエルゴ
リンの製法D−6・8α−ジメチル−8β一カルボメト
キシエルゴリン7 o o Tn9をTHF100ml
に溶かした溶液に水素化アルミニウムリチウム7 00
m9を徐々に加え、窒素雰囲気中、室温において約0.
7 5時間攪拌した後、冷却し、酢酸エチルを加えて過
剰の水素化アルミニウムリチウムを分解した。
反応混液を水で稀釈し、上記反応で生成されたD−6・
8α−ジメチル−8β−ヒドロキシメチルエルゴリンを
クロロホルムに抽出し、クロロホルム層を分離乾燥した
。溶媒を留去して残渣をエーテルーへキサン混合溶媒か
ら再結晶すると約219〜221℃で溶融(分解)する
D−6 ・8α−ジメチル−8β−ヒドロキシメチルエ
ルゴリンが得られた。D−6・8β−ジメチル−8α一
カルボメトキシエルゴリンを用いて上記還元法を繰返し
、酢酸エチルから再結晶すると約222〜224℃で溶
融(分解)するD−6・8β−−ジメチル−8αーヒド
ロキシメチルエルゴリンが得られた。
実施例 3 D−6 ・8−ジメチル−8−メシルオキシメチルエル
ゴリンの製法実施例2に記載の方法に従つて、D−6・
8β−ジメチル−8α一カルボメトキシエルゴリン2.
11を水素化アルミニウムリチウムと反応させて対応す
る8α−ヒドロキシメチル誘導体に還元した。
得られた粗生成物をピリジン5 Omlに溶解して塩化
メシルo.9 mlを滴下し、反応容器を密栓して室温
で約20分間攪拌し、炭酸水素ナトリウム水溶液に注加
した。上記反応で得られたD−6 ・8β−ジメチル−
8α−メシルオキシメチルエルゴリンをクロロホルムで
抽出し、クロロホルム層を分離乾燥して蒸発に付し、エ
タノールから再結晶すると176〜178℃で溶融する
純粋なD一6・8β−ジメチル−8α−メシルオキシメ
チルエルゴリンが得られた。出発物質としてD−6・8
α−ジメチル−8βカルボメトキシエルゴリンを・用い
て上記反応を繰返し、エーテルから再結晶すると約16
0℃で溶融(分解)するD−6・8α−ジメチル−8β
一メシルオキシメチルエルゴリンが得られた。
実施例 4D−6・8−ジメチル−8−シアノメチルエ
ルゴリンの製法D−6・8α−ジメチル−8β−メシル
オキシメチルエルゴリン200η、シアン化ナトリウム
200ηおよびジメチルスルホキシド(DMSO)25
mlから成る混液を100〜120℃で約2.25時間
加熱して水に注加し、得られたD−6・8α−ジメチル
−8β−シアノメチルエルゴリンを酢酸エチルで抽出し
た。
抽出液を分離して乾燥し、酢酸エチルを留去して残渣を
エタノ一ルから再結晶すると250〜255℃で溶融(
分解)するD−6・8α−ジメチル−8β−シアノメチ
ルエルゴリンが得られた。上記工程に従つてD−6・8
β−ジメチル8α−メシルオキシメチルエルゴリンをシ
アン化ナトリウムと反応させると対応する8α−シアノ
メチル化合物が得られた。
この化合物をフロリシル上にクロマトグラフし、エタノ
一ル含有率2%のクロロホルムで溶出して出発物質から
分離した。クロマトグラフイーにより精製した物質をベ
ンゼンーヘキサン混合溶媒から再結晶すると195〜1
96℃で溶融するD−6・8β−ジメチル8α−シアノ
メチルエルゴリンが得られた。実施例 5D−6・8−
ジメチル−8−フエニルメルカプトメチルエルゴリンの
製法実施例4に記載の方法に従つてD−6・8α一ジメ
チル−8β−メシルオキシメチルエルゴリンをDMF中
でチオフエノ一ルのナトリウム塩と反応させるとD−6
・8α−ジメチル−8β−フエニルメルカプトメチルエ
ルゴリンが得られた。
未反応のチオフエノ一ルを除去するために反応混液を5
%水酸化カリウムで洗浄し、生成されたD6・8α−ジ
メチル−8β−フエニルメルカプトメチルエルゴリンを
フロリシル上にクロマトグラフして2%エタノ一ルを含
むクロロホルムで溶出した。薄層クロマトグラフイーに
よつてD−6・8α−ジメチル−8β−フエニルメルカ
プトメチルエルゴリンを含むと同定された分画を蒸発に
付した後、エタノ一ルから再結晶すると157〜158
℃で溶融する精製された物質が得られた。出発物質とし
て対応する8α−メシルオキシを用いて前記工程を実施
し、エタノ一ルから再結晶すると217〜218℃で溶
融(分解)するD6・8β−ジメチル−8α−フエニル
メルカプトメチルエルゴリンが得られた。実施例 6 D−6・8・8−トリメチルエルゴリンの製法D−6・
8β−ジメチル−8α−フエニルメルカプトメチルエル
ゴリン約215ηを95%エタノ一ル25ml中で湿ラ
ネ−ニッケル約3Vと反応させ、窒素雰囲気中で約35
分間加熱還流した。
混液が熱いうちに触媒を沢去して95%エタノールで充
分洗浄し、f液を蒸発に付すとD−6・8・8−トリメ
チルエルゴリンが残渣として得られた。この化合物をメ
タノールから再結晶すると221〜222℃で溶融した
。対応する8β=フエニルメルカプトメチル異性体を用
いて前記反応を実施すると同一化合物、即ちD−6 ・
8 ・ 8−トリメチルエルゴリンが得られた(融点
も同じ)。
実施例 7 D − 6 −メチル− 8 −カルボメトキシ−8−
シアノメチルエルゴリンの製法実施例lに記載の方法に
従つて、THF中、テトラメチルピペリジンとn−ブチ
ルリチウムの存在下にクロロアセトニトリルでアルキル
化すること8α一カルボメトキシ−8β−シアノメチル
および8α−シアノメチル−8β一カルボメトキシ異性
体の混合物が得られた。
クロロホルム抽出液を蒸発に付して得られた残渣をフロ
リシル上にクロマトグラフし、5%エタノール含有クロ
ロホルムで溶出した。薄層クロマトグラフイーによつて
各異性体を含むと同定された分画を合して溶媒を留去し
、残渣を再結晶すると初期の分画からは極性の小さい方
の異性体、即ち、D−6−メチルー8α−シアノメチル
−8β一カルボメトキシエルゴリンが得られ、エーテル
ーへキサン混合溶媒から再結晶した(融点179〜18
0℃)。クロマトグラフイーによつて分離し、エーテル
・−ヘキサン混合溶媒から再結晶して得られる融点2
20〜223℃(分解)のD−6−メチル一一8β−シ
アノメチル−8α一カルボメトキシエルゴリンは、その
異性体よりも大きい極性を示したが、出発物質の極性よ
りは小さかつた。
実施例 8 D−6−メチル− 8 ・ 8 −ジカルボメトキシエ
ルゴリンの製法実施例1に記載の方法に従つてT HF
中、テトラメチルピペリジンとn−ブチルリチウムの存
在下に9・10−ジヒドロリセルグ酸メチルをメチルク
ロロカルボネ一卜と反応させるとD − 6 −メチル
− 8 ・ 8 −ジカルボメトキシエルゴリンが得ノ
られ、単離してフロリシル上にクロマトグラフし、ク
ロロホルム一エーテル混合溶媒( 1:1)で溶出した
薄層クロマトグラフイーによつてD−6−メチル−8
・8−ジカルボメトキシエルゴリンを含むと同定された
分画を合して溶媒を留去し、・ 残渣をエーテルーヘキ
サン混合溶媒から再結晶すると約164−165℃で溶
融する結晶性物質が得られた。実施例 9 D − 6 ・ 8 −ジメチル−8−カルボメトキシ
ー9−エルゴレンの製法ジイソプロピルアミン10 y
tf:THF15 0ゴに溶かした溶液を約−75℃に
冷却し、n−ブチルリチウムの約1.6 Mヘキサン溶
液6 Omlを徐々に加えた。
さらにリセルグ酸メチル7.0 VをTHF120ゴに
溶かした溶液を滴下すると沈澱物が得られて溶液の粘性
が増大したのでさらに12 Oml(7)THFを加え
た。ヨウ化メチル12.4ml,!I.THFIO O
mlから成る溶液を速やかに加えると溶液の温度が約−
49℃に昇温した。残存する有機金属を分解するために
混液を酢酸水溶液で処理して水で稀釈し、水層に稀アン
モニア水を加えてアルカリ性にした。この反応で得られ
たDー6・8α−ジメチル−8β一カルボメトキシ−9
−エルゴレンおよびその8β−メチル−8α一カルボメ
トキシ異性体はアルカリ層に不溶であるので分離し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を分離して水および飽和食
塩水で順次洗浄し、分離乾燥後、有機層の揮発性成分を
留去した。得られた残渣のクロロホルム溶液をラロリシ
ルを通してP過するとD−6・8α−ジメチル−8β一
カルボメトキシ一9−エルゴレンが結晶化し、さらにエ
ーテル−ヘキサン混合溶媒から再結晶した(融点117
〜119℃)。元素分析 計算値:Cl72.95;H、6.80;Nl9.45 実験値:C、73.17;H、6.89;Nl9.24 上記再結晶の母液を蒸発乾固して得られる残渣をフロリ
シル上にクロマトグラフし、クロロホルムで溶出すると
D−6・8α=ジメチル−8βカルボメトキシ一9−エ
ルゴレン、出発物質、および中間分画中にD−6・8β
−ジメチル−8αカルボメトキシ一9−エルゴレンが得
られ、エーテルから再結晶すると206〜208℃で溶
融(分解)した。
元素分析 計算値:C、72.95;H、6.80;Nl9.45 実験値:Cl72.68;Hl7.O5;Nl9.43 実施例 10 D−6・8α−ジメチル−8β一カルボキシ9−エルゴ
レン(α−メチルイソリセルグ酸)の製法D−6・8α
−ジメチル−8β一カルボメトキシ一9−エルゴレン・
マレイン酸塩(α−メチルィソリセルグ酸メチル・マレ
イン酸塩)約17を10%水酸化カリウム水溶液約50
m1と共に窒素雰囲気中で3時間還流した。
混液を冷却して▲過し、沢液に酢酸を加えて酸性にした
が、沈澱物は得られなかつた。次にアンモニア水を加え
て沢液をアルカリ性にしたが、沈澱は生じなかつた。ア
ルカリ層をクロロホルムで抽出し、抽出液を廃棄した。
アルカリ性の水層を約50m1に濃縮して沢過し、沢取
物を水、エタノール、およびエーテルで洗浄して少量の
水酸化アンモニウムに溶解し、水で稀釈した。このアル
カリ性の溶液を真空中で濃縮し、水で約50m1に稀釈
して一夜冷却し、得られた沈澱を沢して再び水、エタノ
ール、およびエーテルで洗浄して乾燥すると230〜2
32℃で溶融(分解)するD−6・8α−ジメチル8β
一カルボキシ一9−エルゴレン(α−メチルイソリセル
グ酸)が得られた。
元素分析 計算値:C、72.32;H、6.43;N,9.92 実験値:Cl72.O4;Hl6.22;Nl9.64 実施例 11 D−6・8α−ジメチル−8β−ヒドロキシメチル−9
−エルゴレンの製法D−6・8α−ジメチル−8β一カ
ルボメトキシ一9−エルゴレン4.3yおよびTHFl
OOmlから成る溶液を調製し、氷水浴で冷却しながら
水素化アルミニウムリチウム47を徐々に加えた。
混液の粘性を減少させるためにさらに100m1のTH
Fを加え、常温で約50分間攪拌した後に約0℃に冷却
した。
酢酸エチルおよび水を加えて残存する過剰の水素化アル
ミニウムリチウムおよび有機金属塩を分解し、水で稀釈
し、得られたD6・8α−ジメチル−8β−ヒドロキシ
メチル9−エルゴレンをクロロホルムに抽出した。抽出
液を分離して乾燥し、減圧下にクロロホルムを留去した
。得られた残渣をクロロホルム−エーテル混合溶媒に溶
解してフロリシル1007でスラリーした。沢過するこ
とによつてフロリシルを分離し、D−6・8α−ジメチ
ル−8β−ヒドロキシメチル−9−エルゴレンから成る
残渣をエーテルもしくはエーテル−ヘキサン混合溶媒か
ら再結晶した(10℃以上で溶融)。この化合物のマレ
イン酸塩は常法に従つて製造し、エタノールから再結晶
した(融点約200〜202℃、分解)。元素分析 計算値:Cl65.6l;Hl6.29;Nl7.29 実験値:Cl65.56;Hl6.42;Nl7.56

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(II)で表わされる化合物および製薬的
    に許容されるその塩。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (II) 〔式中、Rはalkまたは(C_1−C_3アルコキシ
    )カルボニル、R_1はカルボキシ、(C_1−C_3
    アルコキシ)カルボニルまたはCH_2Z、Zは水素、
    ヒドロキシ、シアノ、−OSO_2alkまたはフェニ
    ルチオ、alkはC_1−C_3アルキル、点線は二重
    結合の存在または不存在を表わす。 〕。2 D−6−メチル−8β−シアノメチル−8α−
    カルボメトキシエルゴリンである特許請求の範囲1記載
    の化合物および製薬的に許容されるその塩。 3 D−6・8β−ジメチル−8α−メシルオキシメチ
    ルエルゴリンである特許請求の範囲1記載の化合物およ
    び製薬的に許容されるその塩。 4 D−6・8β−ジメチル−8α−シアノメチルエル
    ゴリンである特許請求の範囲1記載の化合物および製薬
    的に許容されるその塩。 5 D−6・8α−ジメチル−8β−シアノメチルエル
    ゴリンである特許請求の範囲1記載の化合物および製薬
    的に許容されるその塩。 6 D−6・8β−ジメチル−8α−カルボメトキシエ
    ルゴリンである特許請求の範囲1記載の化合物および製
    薬的に許容されるその塩。 7 D−6・8β−ジメチル−8α−カルボメトキシ−
    9−エルゴレンである特許請求の範囲1記載の化合物お
    よび製薬的に許容されるその塩。 8 D−6・8・8−トリメチルエルゴリンである特許
    請求の範囲1記載の化合物および製薬的に許容されるそ
    の塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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