JPS5936322B2 - ト−ンア−ムおよびその製造方法 - Google Patents

ト−ンア−ムおよびその製造方法

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JPS5936322B2
JPS5936322B2 JP6098977A JP6098977A JPS5936322B2 JP S5936322 B2 JPS5936322 B2 JP S5936322B2 JP 6098977 A JP6098977 A JP 6098977A JP 6098977 A JP6098977 A JP 6098977A JP S5936322 B2 JPS5936322 B2 JP S5936322B2
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tone arm
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tone
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庸弘 塚越
照夫 当摩
俊和 吉野
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Pioneer Corp
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Pioneer Electronic Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はレコード再生に用いられるトーンアームの構造
およびその製造方法に関する。
トーンアームに望まれる性能は大別すると、ピックアッ
プカートリッジの特性を左右する性能とレコード盤の音
みぞトレース能力を左右する性能とに分類することがで
き、それらの性能の具体例を列挙すれば先ず前者にあつ
ては、アームレゾナンス周波数を所望値に設定するとと
もに部分共振が起きないようにし、また後者にあつては
(低音域での)機械インピーダンスを低くするとともに
振子しての周期を短かくすることである。
これらの諸性能を得るためトーンアームに要求される共
通点は実効質量を極力小さくすべく軽量化、および機械
的強度を増すことが必要である。
しかしながらトーンアームを軽くすることと機械的強度
を増すこととは互いに相反する性質を有しており、両者
の兼合いをみて設定しなければならない。たとえばトー
ンアームにピックアップカートリッジを取付けたときの
低音域特性についてみると、低音共振周波数であるアー
ムレゾナンス周波数foは、ピックアップカートリッジ
を取付けた状態での針先からみた実効質量をM)ピック
アップカートリッジのアーマチュア支持部分の等価コン
プライアンスをCとした場合、で表わすことができ、こ
れはトーンアームの実効質量Mに依存することを示して
いる。
このアームレゾナンス周波数FOを適当に選ぶことによ
り、レコード盤に刻まれた音だけをピツクアツプし、レ
コード盤のそりや偏心による雑音を除去することができ
る。
オーデイオ信号は低音域において20Hz程度までの周
波数成分をもち、またレコード盤のそりや偏心による雑
音信号は1〜数Hz程度までの周波数成分をもつている
ので、このアームレゾナンス周波数FOは一般に10±
3Hz程度に選ぶのが適当といわれている。周波数特性
、クロストーク特性の改善を目的として最近のピツクア
ツプカートリツジは、レコード盤のトレース性能を向上
させるため、振動系(アームチユア支持系)のコンプラ
イアンスCを大きくしてある。従つて上記したアームレ
ゾナンス周波数FOを表わす式から理解できるように、
振動系のコンプライアンスCを大きくするとアームレゾ
ナンス周波数FOは低い周波数に移へ数Hzの周波数成
分にあるレコード盤のそりや偏心による雑音信号をも検
出することになる。そこでこれを防止するためにはトー
ンアームの実効質量Mを小さくする必要があり、必然的
にヘツドシエルやトーンアームの軽量化が必要になる。
しかしながらこれらの部材の軽量化を計ると、機械的強
度、特に剛性が低下し、共振が発生しやすくなり、レコ
ード盤の音質を著しく害するようになる。このようなこ
とから、従来のレコード再生用トーンアームは、軽量化
の目的および成型容易な点から、その材料においてアル
ミニウムを、構造において筒状に成したものを用い、ま
た機械的強度を増す目的および美観上の点からアルミニ
ウムの表面にアルマイト処理、クロームメツキ、塗装等
を施したものが使用されていたが、それでも軽量化と機
械的強度を増すことにおいて、ある線で妥協せざるを得
なかつた。そこで近年このアルミニウムをカーボン繊維
に置変えることによつて、軽量化と機械的強度を増すこ
とにおいてある程度満足すべきトーンアームが出現され
るようになつた。
このカーボン繊維を用いたトーンアームは、カーボン繊
維を何重にも巻き更に合成樹脂でかためた構成をとるた
め、製造工程が複雑で大量生産に不向であり、特性のバ
ラツキが多く、したがつて製品の価格が非常に高い欠点
があつた。本発明は上記した点および欠点に鑑み成され
たもので、その主たる目的とするところは、実効質量を
小あくすべく軽量且つ多大なる強度を有したトーンアー
ムを得ることにある。
また本発明の他の目的とするところは、軽量且つ多大な
る強度を有すとともに、製造容易で且つ廉価なトーンア
ームの製造方法を得ることにある。
さらに本発明の他の目的とするところは、軽量且つ多大
なる強度を有すとともに、格別な処理を施すことなく、
表面にキズがつきにくくするとともに美観上意匠的効果
を有したトーンアームおよびその製造方法を得ることに
ある。次に以下本発明のトーンアームおよびその製造方
法を図面と共に詳細に説明する。
以下に述べる一実施例は、複数種類の拡散材料として無
機固体物質を用いて説明されているが、本発明は有体形
状を成し得るトーンアームになるべき基体に、それぞれ
互いに性質の異なる複数種類の拡散材料により拡散領域
が形成されたトーンアーム、およびその複数種類の拡散
材料による拡散領域が同時に基体内に浸透拡散されるト
ーンアームの製造方法にあり、この実施例に記載されて
いるものに限定されるべきものではない。
第1図および第2図は本発明の一実施例を示したトーン
アームの平面図および断面図である。
これらの図において、Ωはトーンアームであり、筒状に
形成されたアルミニウムAt)チタンTi)炭素Cなど
の無機固体物質より成る基体1の外表面から硼素B)珪
素S1などの無機物質よりなる複数種類の拡散材料の拡
散領域3が形成されている。4はトーンアームqを上下
動させるピボツト、5はトーンアームQを水平動させる
アーム軸、6は針圧を調整するバランスウエイトであり
、7はトーンアームoの先端に取付られたヘツドシエル
である。
このようにトーンアームOになるべき基体1に複数種類
の拡散領域を形成することによつて、トーンアームΩは
非常に硬い層が形成されたと等価になり、基体1の厚さ
が非常に薄くでき、トーンアームΩの等価質量を極めて
低くすることができる。
次に本発明に係るトーンアームΩの製造方法についての
一実施例を第3図および第4図にしたがつて述べる。
第3図において先ず粒径0.8〜 1.2mmの無定形
硼素Bと、300meshのアルミニウム末Atと、1
8〜86μmのカーボンブラツクCと、アルカリ金属炭
酸塩として炭酸ナトリウムNa2cO3の微粉末を用意
し、これら4種類の粉末をそれぞれ硼素B6O〜70重
量%、カーボンブラツクClO〜15重量%、炭酸ナト
リウムNa2CO35〜10重量%の割合で均一に混合
し、混合粉末11とする。
この混合粉末11を黒鉛の容器10に入れ、その中に、
トーンアームになるべき所望の形状に形成された基体1
を埋没する。
基体2は無機固体物質であるチタンTiの厚さ15〜2
0ILmの薄板を円筒状に形成したものである。容器1
0を加熱炉内(図示せず)に入れ、炉内を10−4T0
rr台に排気した後、1000〜1250℃で2〜15
分間加熱を行う。このとき、炭酸ナトリウムとカーボン
ブラツクとの反応により酸化が防止され、さらに拡散材
料である硼素BとアルミニウムAtの同時拡散が基体1
内に行なわれる。加熱が終了し、加熱炉内が冷却した後
に容器10内から基体2を取出し、基体2を水で洗浄す
ることによつて拡散材料の拡散領域が形成されたトーン
アームQが提供される。このようにして提供された、硼
素とアルミニウムの拡散領域が形成されたトーンアーム
Ωのヤィグ率Eは、拡散領域を形成する以前である基体
素材(チタン)が11000kg/Mm2であるのに対
し、約30000kg/Mn2と著しく高いものとなり
、拡散温度、時間を制御して拡散領域を任意の厚さにす
ることにより、適当な内部損失を兼ね備えたものを提供
することができる。
また基体2内に硼素単体を拡散させた場合に比べ柔軟性
が高く、基体の厚さを薄くしても十分衝撃に耐えること
ができる。無機固体物質よりなる拡散材料として、アル
ミニウム末のかわりに、シリコン末、タンタル末、クロ
ーム末およびこれらを種々組合せたものを用いることも
出来る。
また基体2の材料としてはチタンの他に、ジルコニウム
、イツトリウム、タングステン、タンタル、鉄、などの
無機固体物質を用いてもよい。
第4図は、拡散材料を基体に接触する方法において、第
3図に示された方法とは異なる他の方法を示す本発明の
他の実施例である。第4図において、トーンアームとな
るべき基体2の両面に、粒径0.8〜 1.2μmの無
定形硼素90〜95重量%、アルミニウム末5〜10重
量%の混合粉末をアセトン等の高揮発性有機溶剤に混合
して懸濁液を作り、スプレー又ははけ塗り等の手段によ
つて塗布し、拡散材料のコーテイング層2を形成した基
体1を得て、これを黒鉛の穴のあいたガス通過孔13を
有した仕切りを介してアルカリ金属ガス発生物質である
金属ナトリウム12の入つた容器10に入れ、前記した
拡散条件と同一条件で拡散材料を基体2内に浸透拡散す
る。ここで、無定形硼素とアルミニウムとの拡散材料な
るコーテイング層2は、アルミニウム末のかわりにシリ
コン末、タンタル末、クローム末あるいはこれらの組合
せたものを用いたものでもよく、また金属ナトリウム1
2は、加熱されることにより容器10内をアルカリ金属
ガス雰囲気とさせ、拡散材料が活性化されると共に活性
化された拡散材料のコーテイング層が形成された基体2
の表面がアルカリ金属ガスの還元作用により酸化される
ことなくするためのアルカリ金属ガス発生物質で、この
アルカリ金属ガス発生物質12としては、金属ナトリウ
ムの他に金属カリウム、金属リチウム、金属ルビジユー
ムまたはこれらの物質を組合せたものを用いることが出
来る。
なお、互いに異なる性質を有する複数種類の拡散材料は
、上記した実施例に示されたように無機固体物質同志以
外にも、窒素に代表される如く、窒素による拡散領域を
形成(いわゆる窒化)する無機気体物質との組合せでも
よい。
また複数種類の拡散材料が基体に接触する工程にあつて
、上記した実施例に示す如く、粉末状の拡散材料が基体
に接触する方法は勿論のこと、拡散材料が共に無機固体
物質の場合、真空蒸着などによつて拡散材料によるコー
テイング層を形成した方法であつてもよく、また拡散材
料が無機物質であつて互いに固体と気体の如く全く別の
ものである場合であるときは、それらの拡散材料が基体
に拡散されるべき状態の雰囲気に成されるようにすれば
よい。
また、拡散材料により基体1に形成される拡散領域は、
基体1の厚さ方向に対し、その全部に形成される場合又
はある一定の深さまで形成される場合と、基体1の面方
向に対し、その全体に形成される場合又はその一部に形
成される場合とが存在するが、本発明のトーンアームに
あつては所望の目的に応じてどちらの場合でもよい。
すなわち、拡散領域が形成された部分は形成されない他
の部分に比らべ非常に強度が強くなり、これらの性質を
利用して種々の拡散領域を有したトーンアームが得られ
る。たとえば、トーンアームになるべき基体の軸方向に
、帯状に拡散領域を複数形成したり、また拡散領域の密
度を基体の軸方向に変化させて形成したりすることによ
つて、外部から伝達される振動をカートリツジに伝達す
ることなくトーンアーム自体によつて減衰させたり、ま
た所定の周波数(特に低周波数Hzから数+Hz)の振
動に対してローカツトフイルタ一の機能を持たせたりす
ることが可能である。一方、トーンアームΩに附随する
ヘツドシエル7についてもトーンアームの概念と同様な
ことがいえるので、本発明のトーンアームΩの構造およ
び製造方法が適用できる。
このように複数種類の拡散材料による拡散領域を有した
本発明のトーンアームおよび複数種類の拡散材料による
拡散領域を同時に得る方法は、基体のヤング率を大巾に
高めることができると共に、ヤング率の増大に伴なう脆
性の悪化を防止することができる効果を有し、このため
、基体の厚さを薄くして軽量のトーンアームを実現する
ことができ、また処理が簡単な方法で行なえるので、コ
ストを安く生産することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るトーンアームの平面図、第2図は
第1図に示すトーンアームのA−A線における断面図、
第3図および第4図はトーンアームになるべき基体に拡
散領域が形成される拡散工程の断面図を示す。 Q・・・・・・トーンアーム、1 ・・・・・・基体、
2・・・・・・拡散材料(コーテイング層)、3・・・
・・・拡散領域、10・・・・・・容器、11・・・・
・・混合粉末。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トーンアームになるべき無機固体物質よりなる基体
    に、該基体と性質の異なる性質を有する無機物質よりな
    る拡散材料の拡散領域が形成されるものであつて、上記
    拡散領域が形成される拡散材料は、互いに異なる性質を
    有する複数種類の材料からなることを特徴とするトーン
    アーム。 2 複数種類の拡散材料は、共に無機固体物質であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のトーンアー
    ム。 3 拡散材料が、硼素、アルミニウム、シリコン、タン
    タル、クロームのうちの少なくとも一種とからなること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項記載のトーンアーム
    。 4 複数種類の拡散材料は、無機固体物質と無機気体物
    質とからなることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のトーンアーム。 5 拡散材料が、硼素と窒素とからなることを特徴とす
    る特許請求の範囲第4項記載のトーンアーム。 6 トーンアームになるべき無機固体物質よりなる基体
    を用意する工程と、該基体と異なる性質を有し、且つ互
    いに異なる性質を有する複数種類の拡散材料を該基体に
    接触する工程と、複数種類の拡散材料を同時に該基体内
    に導入する工程とを具備してなり、基体内に拡散材の拡
    散領域を有するトーンアームの製造方法。
JP6098977A 1977-05-27 1977-05-27 ト−ンア−ムおよびその製造方法 Expired JPS5936322B2 (ja)

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