JPS5935359Y2 - 絞りプレスにおけるボルスタたわみ防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は絞りプレスにおけるボルスタたわみ防止装置に
関するものある。

単動深絞りプレスにおいては、フレーム上部に主シリン
ダで昇降されるスライドを設けてこれにダイスを取付け
る一方、フレーム下部にはポンチを固定したボルスタを
取付け、このボルスタの下方の空間にダイクッションシ
リンダで昇降可能に支エラれたクッションパッドを配し
、該クッションパッドにクッションピンを介してしわ押
えを取付けた構造となっている。

ところで、前記ボルスタは各種の型形状その他に応じ得
るようにするため、多数のピン孔が筐す目状あるいは千
鳥状の配列で明けられており、この状態で周縁部をサイ
ドフレーム部分で受けている。

そして、クッションパッドはボルスタ下の空間で浮いて
おり強度メンバーとはなっていない。

そのため、主シリンダにより絞り成形を行うたびに前記
ボルスタには成形圧が直接作用し、この繰返し荷重によ
りボルスタは中央部を最下点とするようにわん曲し、こ
れに伴って金型自体もわん曲することを避けられない。

そのため、従来のこの種絞りプレスでは成形精度不良が
生じやすく、これを避けるにはボルスタの厚さを大きく
したり金型剛性を上げたりする必要があり、コスト高や
プレス高さの増大を１ねくという欠点があった。

さらに、ボルスタのわん曲によりピン穴を貫通するクッ
ションピンに曲げ変形が起りやすく、円滑なしわ押え動
作や成品取出し動作を行えないという不具合があったも
のである。

本考案は前記した従来の絞りプレス上の問題点を解消し
、きわめて簡単な構造によりボルスタのたわみを防止で
き、ポル°メタの板厚を薄くしても精度のよい絞り成形
を行えるようにしたもので、その特徴とするところは、
ボルスタ中央部下面と下フレームの間をクッションパッ
ドを貫く柱状ブロックで結合し、柱状ブロックによりボ
ルスタ中央部を支えることでたわみ発生を防止し、あわ
せてクッションパッドの円滑なスライドを確保するよう
にしたことにある。

以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。

第１図は本考案に係るボルスタたわみ防止装置を備えた
単動深絞りプレスを示すもので、１は頂部フレーム２に
固定した主シリンダ、３は主シリンダ１により昇降され
るスライド、４は前記スライド３に固定されるグイ、５
はサイドフレーム６゜６の下部に定置されたボルスタ、
１はボルスタに固定したポンチ、８はポンチ７の外周に
配したしわ押え、９はサイドフレーム６．６と下フレー
ム１０で囲１れた空間１３に配されたクッションパッド
で、上面側にはボルスタ５に多数配設したピン穴１１を
貫くクッションピン１２．１２が固定され、それらクッ
ションピン１２，１２によす前記しわ押え８が支持され
ている。

會た下フレーム１０には、クッションシリンダ１４．１
４が固定され、それらクッションシリンダ１４．１４の
ピストンロンド１４１，１４１がクッションパッド９の
下面に連結され、前記クッションシリンダ１４．１４に
よりクッションパッド９は空間１３において中空状に支
持されている。

上記のような構成は従来の絞りプレスと同様であるが、
本考案は前記ボルスタ５の中央部下面と下フレーム１０
のあいだにクッションパッド９を貫く柱状ブロック１５
を設けるものである。

第２図と第３図は本考案を小型パッドに適用した実施例
を示すもので、クッションパッド９の中央部にボス１６
を形威し、このボスの内径部にガイドブシュ１７を嵌着
すると共に、該ガイドブシュ１７の内孔１１１に対し柱
状ブロック１５を相対摺動可能に貫装し、柱状ブロック
１５の上端１５１と下端１５２をボルスタ５の下面と下
フレーム１０の上面にそれぞれ７ランジ捷たは溶接によ
り結合したものである。

第４図は本考案を大型パッドに適用した例でありクッシ
ョンパッド９にボルスタ５の中央部下面と下フレーム１
０を結ぶ柱状ブロック１５を貫設し、その左右両側にク
ッションシリンダ１４゜１４を連結し、上下両側にパッ
ド押上げシリンダ１８．１８を連結したものである。

なお、図示しないがクッションシリンダをクッションパ
ッド中心に連結した場合には、クッションシリンダの両
側に複数の柱状ブロックを貫設してボルスタと下フレー
ムにそれぞれ結合してもよい。

本考案は上記のような構成からなるので、クッションシ
リンダ１４．１４を作動すればクッションパッド９は空
間内を上昇し、クッションピン１２．１２を介してしわ
押え８が浮上する。

この状態でブランクをセットし、主シリンダ１を作動さ
せれば、スライド３を介してダイ４が下降し、ボルスタ
５に定置されているポンチ７とで絞り成形が行われる。

この成形時にボルスタ５にはスライド３を通して大荷重
が作用し、しかもボルスタ５は周辺部のみが支持される
上に厚さ方向を貫く多数のピン穴１１が配されているた
め剛性が低く、そのため従来では成形ストロークごとに
たわみが生じていたものであるが、本考案ではボルスタ
５の中央部下面と下フレーム１０のあいだを柱状ブロッ
ク１５で結合しているので、さきのように成形時に大荷
重がボルスタ５に作用した場合、その荷重は柱状ブロッ
ク１５の上端１５１から下端１５２に伝わり、さらに下
フレーム１０を介して下部フレーム域に分散される。

そのためボルスタ５のたわみが起りにくく、ボルスタ５
およびポンチ７は安定した状態に保持される。

しかも、上記した柱状ブロック１５はクッションパッド
９の厚さ方向を貫いているため、柱状ブロック１５によ
るガイド作用でクッションパッド９はスムーズに昇降し
、この作用とさきのボルスタたわみ防止作用によりクッ
ションピン１２には不当な曲げやねじれが生じず、従っ
てしわ押え訃よび成品突出しの機能が始終良好に保たれ
る。

以上説明した本考案によるときには、ボルスタ５の下方
にクッションシリンダ１４で支持されるクッションパッ
ド９を配すると共に、前記ボルスタ５の中央部下面と下
フレーム１０のあいだに、クッションパッド９を貫く柱
状ブロック１５を設けたので、簡単な構造によりボルス
タ５のたわみを著減することができ、これによりボルス
タ５の厚みを薄くしても良好な精度の絞り加工を行うこ
とが可能になり、さらに柱状ブロック１５がクッション
パッド９のガイドを兼ねるため、ボルスタ５のたわみ防
止効果とあい１ちクッションピンの損傷などのトラブル
を起させず、良好なしわ押えとエゼクタ−機能を保持さ
せることができるなどのすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るボルスタたわみ防止装置を備えた
絞りプレスの一例を示す部分切欠側面図、第２図は本考
案に係るボルスタたわみ防止装置の一実施例を示す縦断
側面図、第３図は第２図ｔｎ−用線にそう断面図、第４
図は本考案の別の実施例を示す横断面図である。 ５・・・ボルスタ、９・・・クッションパラ）ｅ、
１０・・・下フレーム、１４・・・クッションシリンダ
、１５・・・柱状ブロック。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボルスタ５の下方にクッションシリンダ１４で支持され
   るクッションパッド９を配すト共ニ、前記ボルスタ５の
   中央部下面と下フレーム１０のあいだに、クッションパ
   ッド９を貫く柱状ブロック１５を設けたことを特徴とす
   る絞りプレスにおけるボルスタたわみ防止装置。