JPS5934431B2 - 自動排出式の遠心ドラム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、遠心分離液体を清澄および分離するための自
動排出式の遠心ドラムであって、ドラム外套の外周面に
設けられた遠心分離された固体成分を搬出するための放
出開口を開放および閉鎖するために軸方向に移動可能な
ピストンスライダが設けられており、該ピストンスライ
ダが上側で固体室を制限していてかつ下側で閉鎖液体を
収容する閉鎖室を有しており、該閉鎖室への閉鎖液体の
供給が閉鎖室に接続された通路を介して行なわれるよう
になっていて、該通路の一部が閉鎖液体用の中間室とし
て形成されており、閉鎖室の排出過程のために制御液体
によって制御可能な弁が設けられており、該弁の操作に
よって閉鎖液体が閉鎖室から流出したばあいに閉鎖室内
の閉鎖圧力が消滅させられかつ閉鎖液体の一部が中間室
内に残されるようになっている形式のものに関する。

このような構造の遠心ドラムはドイツ連邦共和国特許出
願公開第３０２１６３８号明細書から公知であり、この
ばあい閉鎖室の入口に配置された閉鎖液体用の排出ギャ
ップを開放するために、閉鎖室を排出部に対してシール
する環状の弾性的な部材が閉鎖室内に配置さｈている環
状の弁を介して軸方向に移動可能に配置されておりかつ
前記弾性的な部材は同時に閉鎖室と中間室との間の接続
を遮断する。

ドラム充填物および特に固体室の外側部分内の遠心分離
された固体成分の一様な搬出を得るために、一方ではピ
ストンスライダとドラムカバー内のシール個所との間で
大きな開放ギャップを以って迅速な開放過程を行なうこ
とがかつ他力では特に部分排出のばあい矢張りピストン
スライダの迅速な閉鎖過程を行なうことが必要にされる
。

遠心ドラム内での焼は着く固体成分の付着を回避する、
遠心ドラムにおける一様な大きな開放ギャップを得るた
めに、ピストンスライダは部分排出のばあいでも並びに
全体排出のばあいでも有利には閉鎖室の全体的な排出に
よって得られる一様な大きな行程距離を進みかつ遠心ド
ラムの所望の排出部に応じて閉鎖室はこれに相応して迅
速に再び閉鎖液体で充填されねばならない。

極めて費用のかかる弁を備えている公知の遠心ドラムの
ばあいには遠心ドラムの迅速な開放過程および閉鎖過程
は得られるけれどもしかし、遠心ドラムの開放時間には
ほとんど影響を及ぼすことができない。

何故ならばピストンスライダの下側で閉鎖室内に常時一
様な量の閉鎖液体が残り、しかも閉鎖液体によって生ぜ
しめられるピストンスライダの下側の液体圧力が固体室
から生ぜしめられる、ピストンスライダの上側に作用す
る遠心分離液体圧力よりも再びいくらか高くなると直ち
に、ピストンスライダが再び閉鎖位置に移動させられる
からである。

従って前記遠心ドラムによって、ドラム充填物の完全な
全体排出もしくは細分化された部分排出を実施すること
はほとんど不可能である。

更に弾性的な部材は継続的な変形′によって著しい摩耗
にさらされる。

本発明の課題は冒頭に述べた形式の遠自ドラムを構造的
に簡単に構成しかつ排出過程の作業形式、特に部分排出
の作業形式を改善しかつ全体排出を可能にすることにあ
る。

前記課題は本発明によれば、閉鎖室用の排出弁として自
体公知の遠心弁が設けられており、該遠心弁が閉鎖室の
外周範囲から出発する通路を介して閉鎖室に接続されて
おり、中間室が上側で分離室に向って軸方向に移動可能
に配置されたリング弁によって制限されており、該リン
グ弁が内周面でドラム外套のボス部分の外周面にかつ外
周面でピストンスライダの内周面に支持されており、更
にリング弁が、リング弁によって開閉されかつ中間室を
閉鎖室と接続する環状ギャップとして形成された通路を
中間室の外周範囲で形成するように構成されており、更
に遠心分離液体によって負荷されるリング弁の上側面が
中間室に面したリング弁の表面よりも大きくされている
ことによって解決された。

本発明では、リング弁の構成によって遠心ドラ゛ムにお
ける極めて簡単で摩耗が少なくかつ自動的に作用する弁
装置が得られ、該弁装置は、固体室によってのみ上側で
制限されているピストンスライダおよびピストンスライ
ダの下側に配置された、比較的わずかな量の閉鎖液体の
みを維持する小さな閉鎖室と協働して一力では部分排出
又は全体排出の際の迅速な開放過程を達成せしめかつ他
方では環状ギャップとして形成された通路を介して中間
室から高い液体圧力にさらされた閉鎖液体を閉鎖室に充
填することによって相応した迅速な閉鎖過程をも達成せ
しめる。

同様に遠心ドラムの一様な部分排出も実施することがで
きる。

何故ならば、遠心ドラム内の遠心分離液体の内側の液体
水面が後退した状態で所定量の遠心分離液体が搬出され
ると、ピストンスライダが遠心ドラムの外周面の放出開
口を自動的に再び閉鎖するからである。

即ち遠心ドラムの排出において遠心分離液体の内側の液
体水面が中間室内の閉鎖液体の内側の液体水面の半径よ
りも大きな半径上に位置すると、リング弁は中間室内に
存在する高い液体圧力に基づいて閉鎖室に対する環状ギ
ャップを開放するので、閉鎖室は迅速に閉鎖液体によっ
て再び充填される。

従って遠心分離液体を循環させて供給又はコンスタント
に供給した状態で一様な部分排出が得られる。

排出過程中に遠心分離液体の供給量を変えることによっ
てかつ中間室内に閉鎖液体を供給することによって部分
排出において遠心ドラム充填物の搬出量が変えられる。

全体排出は遠心弁として形成された排出弁を相応した長
い時間開放することによって得られる。

このばあいピストンスライダの開放過程は、排出弁に制
御液体が供給されている限り継続する。

有利には、中間室の容積は閉鎖室に比して大きくされて
おり、従って中間室に比して容積がわずかである小さな
閉鎖室のばあい閉鎖室の迅速な排出並びに同様に閉鎖室
の迅速な充填が得られるので、あらゆる排出過程（部分
排出であれ又全体排出であれ）においてそれぞれピスト
ンスライダの最大の開放ギャップが得られる。

本発明の有利な実施態様は特許請求の範囲第２項、第３
項および第４項に記載されている。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

図面では遠心分離液体用の供給室が符号１で示されてお
り、該供給室１から遠心分離液体は通路２を介して、固
体室３内におよび自体公知の形式で遠心分離液体の清澄
又は分離を行なう板組から形成された分離室４内に達す
る。

固体室３は上側でドラムカバー５によってかつ下側で軸
方向に移動可能に配置されたピストンスライダ６によっ
て制限されており、該ピストンスライダ６はドラム外套
７に対してシーリング８によってかつ軸方向に移動可能
に配置されたリング弁９に対してシーリング１０によっ
てシールされて案内される。

ピストンスライダは運転中にピストンスライダの下側に
配置された閉鎖液体で充填された閉鎖室１１によって上
側位置、いわゆる閉鎖位置に保持されかつこのばあいド
ラムカバー５内のシールリング１２に向き合う端面によ
って集められた固体成分を固体室から搬出するためのド
ラム外套の外周範囲内の放出開口１３に対して固体室３
をシールする。

閉鎖室１１は排出するために閉鎖室の外周範囲から出発
する排出通路１４を介して液体で制御される遠心弁１５
に接続されており、このばあい遠心弁１５自体は供給通
路１６を介してドラム外套の軸方向範囲に設けられた環
状通路１７に接続されており、該環状通路１７には供給
装置１８を介して制御液体が供給される。

閉鎖室１１は閉鎖室の内側範囲で環状ギャップとして形
成された閉鎖可能な通路１９を介して中間室２０に接続
されており、該中間室自体は環状通路２２と通路２３と
を介して供給装置２１から閉鎖液体を供給される。

中間室２０は下側でドラム外套７によってかつ上側で軸
方向に移動可能なリング弁９によって制限されており、
該リング弁９自体はシールリング２６によってドラム外
套７に対し、シールリング２４．２５によってドラム外
套のボス部分に対しかつシールリング１０によってピス
トンスライダ６に対してシールされている。

このばあい中間室２０は容積の点で閉鎖室の容積よりも
大きくされていて、更にノズル状に形成された通路２７
を介して閉鎖室に接続されている。

ドラム外套Ｔ内でシールされて案内されている、閉鎖室
１１の排出過程のために設けられた遠心弁１５は移動可
能に配置されているシールされて案内された弁円錐体２
８を有しており、該弁円錐体は遠心ドラムの運転中に遠
心力の作用を受けて排出通路１４を遠心弁内の放出開口
２９に対してシールする。

制御液体を供給するために配置された、弁円錐体を開放
するための供給通路１６は遠心弁の環状通路３０に開口
しており、この環状通路において運転中に制御液体を供
給したばあい供給通路１６内で形成される液体圧力が弁
円錐体２８の端面３１に作用する。

制御液体の供給を終了した後での環状通路３０ひいては
供給通路１６の排出は弁円錐体内の、供給通路１６に比
して直径の点で小さい排出通路３２と室３３用の排気部
材としても用いられる、排出開口２９に開口する通路３
４とを介して行なわれる。

遠心ドラム自体は中央に配置された軸３５に固定されて
、回転可能に支承されている。

遠心ドラムの作業形式は次の通りである。

運転中にしかも遠心ドラムが充填されていないばあいま
ず遠心弁を閉じた状態で閉鎖室１１、開かれた通路１９
．２７および中間室２０が閉鎖液体で充填される。

閉鎖液体の液体圧力の作用を受けてリング弁９とピスト
ンスライダ６とはそれぞれ上側位置を占めるので、リン
グ弁は環状ギャップとして形成された通路１９をまず開
放しかつピストンスライダ６は放出開口１３を閉鎖する
。

しかしながら遠心ドラムが遠心分離液体で充填されると
、リング弁９は分離室４からリング弁９の上側に作用す
る高い液体圧力の作用を受けて下側位置にもたらされか
つ環状ギャップをシールリング２６を介して閉鎖室１１
に対してシールする。

この場合中間室と閉鎖室との間の液体接続は通路２７を
介して維持されひいてはピストンスライダ６の下側で必
要な液体圧力が維持される。

固体室３が固体成分によって充填されていてかつ固体成
分又は遠心分離液体の性質に応じてドラム充填物の部分
排出又は全体排出を行なおうとするばあいには、遠心弁
１５に、供給装置１８によって環状通路１７と供給通路
１６とを介して遠心弁に供給される制御液体が供給され
る。

供給通路１６内および遠心弁１５の環状通路３０内の弁
円錐体２８の端面３１にかけられる液体圧力の作用を受
けて遠心力にさらされている弁円錐体２８が排出通路１
４を開放するので、閉鎖液体は遠心弁内の排出開口２９
を介して閉鎖室１１から流出する。

しかしわずかな量の閉鎖液体が閉鎖室１１から流出する
と、閉鎖室１１と中間室２０との間のノズル状に形成さ
れた通路２７を介した液体接続が途切れ、これによって
ピストンスライダの下側に存在する液体圧力は急激に消
滅しかつピストンスライダは分離室および固体室内で形
成される液体圧力の作用を受けて同様に急激に下側位置
、いわゆる開放位置に移動する。

このばあいドラム充填物の一部は放出開口１３を介して
固体室３から放出される。

排出通路１４は閉鎖室１１の外周範囲から出発している
ので、閉鎖室を完全に排出することができ、従ってピス
トンスライダは最下部位置をひいてはドラムカバーとピ
ストンスライダとの間で最大の開放幅を得ることができ
る。

遠心弁１５ひいてはピストンスライダ６の開放時間は制
御液体の時間又は量的な供給によって規定されるので、
固体室から投げ出そうとする固体成分量も規定される。

しかしながら遠心ドラム内の遠心分離液体の液体水面３
６が中間室２０又は通路２３内の閉鎖液体の液体水面３
７よりもドラム軸線に対して大きな直径上に位置すると
、中間室内部の液体圧力が勝って、リング弁９を上側位
置、いわゆる開放位置に移動させる。

これによって迅速に環状ギャップとして形成された通路
１９が開放されるので、ドラム直径およびドラム回転数
に応じて２５バ一ル以上になる高い液体圧力にさらされ
た閉鎖液体が直ちに中間室から完全又は部分的に排出さ
れた閉鎖室１１内に流入して、この閉鎖室を再び充填す
る。

これによってピストンスライダ６は再び閉鎖位置にもた
らされて、放出開口１３を閉鎖する。

遠心分離液体用の供給が開放されたばあいには遠心ドラ
ムは再び液体で充填されかつリング弁９は再び下側位置
にもたらされ、これによって環状ギャップとして形成さ
れた通路１９が閉じられる。

同時に供給装置２１と環状通路２２と通路２３とを介し
た閉鎖液体の供給によって中間室が再び充填され、場合
によっては通路２７を介して閉鎖液体は閉鎖室１１に流
入する。

遠心ドラム内の液体状態に関連したピストンスライダ６
の自動的な制御によって、遠心分離液体および閉鎖液体
供給量の変化によって影響を及ぼすことができる正確な
部分排出を行なうことができ、このばあい供給装置１８
．２１を介した排出過程における制御液体および閉鎖液
体の供給は図示されてない制御機械を介して行なわれる
。

【図面の簡単な説明】

図面は、右側で遠心ドラムを閉じた状態でかつ左側で遠
心ドラムを開放した状態で示した本発明による遠心ドラ
ムを示す図である。 １・・・・・・供給室、２，１９，２３，２７，３４・
・・・・・通路、３・・・・・・固体室、４・・・・・
・分離室、５・・・・・・ドラムカバー、６・・・・・
・ピストンライダ、７・・・・−ドラム外套、８．１０
，１２，２４，２５，２６・・・・・・シールリング、
９・・・・・・リング弁、１１・・・・・・閉鎖室、１
３・・・・・・放出′開口、１４・・・・・・排出通路
、１５・・・・・・遠心弁、１６・・・・・・供給通路
、１７，２２，３０・・・・・・環状通路、１８．２１
・・・・・・供給装置、２０・・・・・仲間室、２８・
・・・・併置錐体、２９・・・・・・排出開口、３１・
・・・・・端面、３２・・・・・・排出通路、３４・・
・・・・室、３５・・・・・・軸、３６．３７・・・・
・・液体水面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 遠心分離液体を清澄および分離するための自動排出
   式の遠心ドラムであって、ドラム外套の外周面に設けら
   れた遠心分離された固体成分を搬出するための放出開口
   を開放および閉鎖するために軸方向に移動可能なピスト
   ンスライダが設けられており、該ピストンスライダが上
   側で固体室を制限していてかつ下側で閉鎖液体を収容す
   る閉鎖室を有しており、該閉鎖室への閉鎖液体の供給が
   閉鎖室に接続された通路を介して行なわれるようになっ
   ていて、該通路の一部が閉鎖液体用の中間室として形成
   されており、閉鎖室の排出過程のために制御液体によっ
   て制御可能な弁が設けられており、該弁の操作によって
   閉鎖液体が閉鎖室から流出したばあいに閉鎖室内の閉鎖
   圧力が消滅させられかつ閉鎖液体の一部が中間室内に残
   されるようになっている形式のものにおいて、閉鎖室１
   １用の排出弁として遠心弁１５が設けられており、該遠
   心弁１５が閉鎖室の外周範囲から出発する通路１４を介
   して閉鎖室に接続されており、前記中間室２０が上側で
   分離室４に向って軸方向に移動可能に配置されたリング
   弁９によって制限されており、該リング弁９が内周面で
   ドラム外套のボス部分の外周面にかつ外周面でピストン
   スライダの内周面に支持されており、更にリング弁９が
   、リング弁９によって開閉されかつ中間室２０を閉鎖室
   １１と接続する環状ギャップとして形成された通路１９
   を中間室の外周範囲で形成するように構成されており、
   更に遠心分離液体によって負荷されるリング弁の上側面
   が中間室に面したリング弁の表面よりも大きくされてい
   ることを特徴とする自動排出式の遠心ドラム。 ２ 中間室２０がノズル状に形成された通路２７を介し
   て常時閉鎖室１１に接続されている特許請求の範囲第１
   項記載の自動排出式の遠心ドラム。 ３ 環状ギャップとして形成された通路１９が中間室２
   ０の外周範囲から出発していてかつ閉鎖室１１の内側範
   囲に開口している特許請求の範囲第１項記載の自動排出
   式の遠心ドラム。 ４ 閉鎖液体用の中間室２０の容積が閉鎖室１１の容積
   よりも大きくされている特許請求の範囲第１項乃至第３
   項のいずれか１項記載の自動排出式の遠心ドラム。