JPS5934350Y2

JPS5934350Y2 - 歯磨き器

Info

Publication number: JPS5934350Y2
Application number: JP1978009422U
Authority: JP
Inventors: 茂徳工藤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1978-01-29
Filing date: 1978-01-29
Publication date: 1984-09-22
Also published as: JPS54113666U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、超音波振動及びブラシを利用して歯を清掃す
る歯磨き器に関するものである。

従来より歯を清掃するには、一般に柄の先端にブラシを
設けてなる歯ブラシが用いられる。

従来の歯ブラシは柄の部分を手で握り、ブラシ部分を歯
に当て乍ら手を動かすことによりブラシ部分によって歯
を機械的、物理的に清掃するものである。

しかし、この歯ブラシによる場合、歯を効率的に、万遍
なくみがくにはある程度ブラシ部分の動かし方に要領が
必要であるが、要領よく手を動かしたとしても歯の隅々
や奥歯付近を十分に清掃し得ないばかりか、歯ブラシを
乱暴に取り扱う場合は歯茎などが損傷される虞がある。

本考案は以上の不都合を考慮してなされたもので、その
目的とするところは、超音波振動及びブラシによって歯
を万遍なく、隅々まで歯茎などが損傷されることなく清
掃し得る歯磨き器を提供することにある。

この目的のため、本考案による歯磨き器は、柄の先端に
超音波振動子及びブラシを取付してなる構成を特徴とす
るもので、使用に際してはその振動子を電気的信号によ
って振動させ、この振動によって生じる超音波を歯に当
てるとともにブラシを歯の表面で運動させて歯を万遍な
く清掃するものである。

以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

第１図に示すように本考案の歯磨き器は、柄５の先端部
５ａに超音波振動子１を設け、この振動子１に握り部５
ｂ内に設けた発振器２から柄５内に設けた信号線６を介
して一定周波数のパルス信号等を供給し得るように構威
し、且つ振動子１の周囲にブラシ１１を植設しである。

握り部５ｂにはパルス信号等を発振し得る発振器２の他
に、電源部４が設けられている。

上記構成において、スイッチ３を閉じて電源部４から発
振器２に電源を投入すると、発振動作状態におかれた発
振器２よりパルス信号等が振動子１に与えられ、このパ
ルス信号等によって電気機械変換用素子としての振動子
１が振動され、これにより超音波が発生するものである
。

歯を磨く場合は、超音波発生中の振動子１及びブラシ１
１を口腔内に含み、振動子１の振動によって生ずる超音
波を歯に当て乍ら、ブラシ１１を歯の表面で運動させる
。

振動子１からの超音波は歯に付着している汚れに作用し
、汚れの表面を剥離する。

ブラシ１１はこの剥離した汚れをそのブラシ運動によっ
て歯の表面から除去する。

汚れの表面が除去されると汚れの内部が表面に現れ、こ
の汚れの内部は更に超音波の作用によって剥離され且つ
ブラシ１１によって除去される。

このように超音波剥離作用にブラシ１１の除去作用が加
わって歯の汚れを効率よく且つ十分に除去することがで
きるものである。

また超音波の洗浄作用とブラシ１１の洗浄作用とが相乗
的に働くので超音波出力をそれ程高くしなくても十分な
歯の清掃を行うことができる。

超音波のみで歯の清掃を行う場合には超音波の出力をか
なり高くしなければならず、その場合、超音波キャビテ
ーションが発生し機械的な破壊力により歯茎を傷つける
虞がある。

そのため超音波のみで歯の清掃を行う従来構造のものに
あっては、いきおい超音波出力に制約を受け、歯の汚れ
を十分に除去し得ないという欠点があった。

本考案によればブラシ１１による洗浄作用も行われるの
で、歯茎を傷つけない適度な強さの超音波出力で十分洗
浄の目的を達せられる。

尚、口腔に予め水や磨き粉を溶かした液を含むようにし
ておけば、極めて汚れの除去が効率的に行い得ることは
いうまでもないことである。

この場合、超音波とブラシとの相乗作用としていえるこ
とであるが、ブラシ１１で水流を起こすことにより超音
波による汚れの不完全な離脱を助け、以て洗浄作用をイ
足進させることができる。

本考案においてブラシ１１運動させるに当たっては手の
動きによってそれを行うものである。

従って、歯ブラシの握持部に超音波振動子を設け、これ
を接して柄部を構成する共振ホーンを設け、この共振ホ
ーンの先端にブラシを設けてなり、ブラシを超音波振動
させて歯を清掃するようにした従来構造のものと異なり
、本案では超音波をブラシに伝達してブラシを超音波振
動させるという構成を有さないから、ブラシを超音波振
動させるための共振ホーンを設ける必要はない。

その結果、本考案は共振ホーンを有する従来構造のもの
に比べて構造が簡単になる利点がある。

更に共振ホーンを有する従来構造のものにあっては、発
生した超音波は共振ホーン及びブラシを伝わり、これら
を介して空気または液体に伝播するものであり、超音波
は固体から気体または液体へと伝達する。

しかしながら、固体−気体または液体という異相間の伝
達の場合、超音波の減衰が非常に大きいため伝播度が極
端に小さくなり、超音波洗浄の効果は極めて小さいもの
となる。

これに対し本考案は柄５の先端に超音波振動子１を設け
ているので、発生した超音波は何等の物体を介すること
なく直接空気または液体に伝播する。

このように異相間を経由しない超音波は極めて良好であ
るがら本考案においては超音波の伝播度が大きく、従っ
て、超音波洗浄の効果は著しく大きい。

また本考案はパルス状の断続的な信号により瞬間的な高
出力を発生することもでき、それによって歯の清掃効果
を一段と高めることができる。

本考案は必要に応じて超音波振動の出力を任意に低減す
ることができる。

更に本考案は出力を低減した超音波振動を直接または間
接的に歯茎に当てることにより超音波による歯茎のマツ
サージ効果を発揮でき、歯茎を丈夫にすることができる
。

第２図は本考案の歯磨き器における電気的なブロック図
の一例を示したものである。

これによると電源部４は電池あるいは充電可能な電池ま
たは商用電源整流回路として一般に構成され、その電力
はスイッチ３を閉放することによって発振器２に供給し
得るよう構成される。

また、発振器２はトランジスター等よりなる発振回路を
含み、場合によってはその後段に増幅器を挿入するよう
にしてもよい。

更に振動子１としてはチタン酸バリウム（ＢａＴｉＯ３
）、ロッシェル塩、フェライト等、電歪、磁歪、圧電の
効果をもつ物質より構成された素子が用いられる。

このように、振動子１を振動状態におくには簡単な回路
構成によって容易に行うことができる。

以上説明したように本考案によれば、超音波とブラシの
相乗作用を利用して歯に付着せる汚れを除去するもので
あるから、歯を万遍なく隅々まで清掃することができ、
従来の歯磨き器では磨くことができない歯の汚れを容易
に除去することができる効果がある。

またブラシを超音波振動させる構造のものに比べてブラ
シを振動させるための共振ホーンを設ける必要がないか
ら、構造が簡単となる利点がある。

更に本考案は柄の先端に超音波振動子を設けたから、発
生した超音波は何等の物体を介することなく直接空気ま
たは液体に伝播し、大きな伝播度が得られ、その結果、
超音波洗浄の効果が著しく大きくなり、歯の清掃を良好
に行える効果がある。

また本考案は超音波による洗浄作用とブラシによる洗浄
作用との相乗作用が発揮されるから、超音波出力をそれ
程大きくしなくても歯の汚れを十分に除去することがで
きるものであり、その結果、歯茎を傷つけることがなく
理想的な歯の清掃を行うことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は本考案の
歯磨き器の縦断面図、第２図は本考案歯磨き器における
電気的ブロック図である。１・・・・・・超音波振動子、２・・・・・・発振器、
３・・・・・・スイッチ、４・・・・・・電源部、５・
・・・・・柄、６・・・・・・信号線、１１・・・・・
・ブラシ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

柄の先端に、電気信号によって振動駆動される超音波振
動子を設け、該超音波振動子の周囲にブラシを植設し、
握り部内に発振器を設け、上記発振器からの電気信号を
上記柄の内部に設けられた信号線を介して振動子に与え
るようになし、口腔の中で超音波を発生させるとともに
上記ブラシを運動させることにより歯を清掃するように
構威したことを特徴とする歯磨き器。