JPS5934240Y2 - コンデンサカ−トリツジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンデンサカートリッジに係り、特にそのカ
ンチレバー支持部の改良に関する。

周知のように、ディスクレコード再生用の一種として供
されるコンデンサカートリッジは、そのピックアップ部
としてカンチレバーに連動される可動棒と該可動棒に対
設される固定極とを備え、レコード針が音溝をトレース
して生じる振動を両電極間の静電容量の変化に変換して
再生出力を得るようにしたものである。

第１図は、このようなコンデンサカートリッジとして従
来より知られている原理的な構成を示すもので、カンチ
レバー１１に連動される可動棒１２に対設したエレクト
レット等でなる固定極１３側から例えば電界効果トラン
ジスタによるソースホロワ等でなる変換回路１４に静電
容量の変化に対応した出力を導入して、所望の電気信号
に変換された再生出力を得ている。

この場合、カンチレバー１１はレコード盤の静電容量を
拾うことを避けるために電気的に接地されて基準電位点
となるように支持されている。

しかしながら、かかる従来のコンデンサカートリッジに
おいては、カンチレバー１１を電気的に接地して基準電
位点となるように支持することが非常に困難であって、
ややもすれば不完全な接地になりがちであるという欠点
を有していた。

このために、レコード盤の静電ノイズを落とすことがで
きないので、該ノイズが出力に重畳してし渣うことを避
は得なかった。

そこで、この考案は以上のような点に鑑みてなされたも
ので、上記従来の欠点を簡易に且つ確実に除去し得るよ
うにカンチレバーの支持部を改良した極めて良好なるコ
ンデンサカートリッジを提供することを目的としている
。

すなわち、この考案によるコンデンサカートリッジはカ
ンチレバーの基端部に一端部が電気的に導通をとって延
設された導電性テンション部材をダンパー釦よび導電性
ホルダーを挿通せしめると共に該導電性ホルダ一部で電
気的に導通をとって固定し、さらに該導電性ホルダーか
ら突出した他端部を折返して基準電位点を与えるカー）
ＩＪツジ筐体面に弾接せしめる如くカンチレバーの支
持部を構成した点に特徴を備えているものである。

以下図面を参照してこの考案の一実施例につき詳細に説
明する。

すなわち、第２図に示すように軽金属製等で細いテーパ
管状になされたカンチレバー２１はその小径先端部にレ
コード針２２が装着されると共に、その大径基端部に金
属捷たは絶縁体でなる支持体２３を介して羽根状可動棒
２４が支持される。

ここで、カンチレバー２１の基端部には一端部が該カン
チレバー２１と電気的に導通をとった導電性テンション
部材２５が延設される。

この導電性テンション部材２５はカンチレバー２１の基
端部を揺動自在に支持するゴム等のダンパー２６および
該ダンパー２６を後述するカートリッジ筐体２０に保持
する導電性ホルダー２７を挿通されると共に、該導電性
ホルダー２７部で螺子２８により電気的に導通をとって
固定される。

さらに、導電性テンション部材２５は導電性ホルダー２
７から突出した他端部が該導電性ホルダー２７の下方向
に回り込む如く折り返えされて弾性が付与された状態で
、接地点つ１り基準電位点を与えるカートリッジ筐体２
０面に電気的にしっかりと導通がとられる如く接触され
る。

この場合、導電性ホルダー２７は図示しない位置規制部
材を介してカー） ＩＪツジ筐体２０中の所定の位置に
保持されるものとする。

一方、前記可動極２４と所定の間隔を置いてエレクトレ
ット等でなる固定極２９が対設される。

ここで、可動極２４を支持する支持体２３を金属とした
場合には固定極２９側より図示しないコネクタ等を介し
て出力を導出する構成をとる。

また、支持体２３を絶縁体とした場合には可動極２４よ
り直接リード線等を介して出力を導出する構成とし得、
特にステレオ用に適用する場合にり、Ｒ両チャンネルを
単一のエレクトレット固定極で共用することも可能であ
る。

而して、以上のように構成したコンデンサカートリッジ
はそのカンチレバー支持部に釦いて、カンチレバー２１
を電気的に接地して基準電位点とすることが導電性テン
ション部材２５の作用により簡易な構成であるにもかか
わらず極めてしっかりと確保されている。

これによって、レコード盤の静電ノイズを確実に接地点
となる基準電位点に落として、出力に重畳しないように
することが可能となるものである。

第３図は以上の如きカンチレバー支持部を備えてなるコ
ンデンサカートリッジの具体例を示すものである。

但し、この場合導電性アンジョン部材２５は導電性保護
管２５１中にその両端部で電気的に導通がとられた状態
で挿通されていて、該導電性保護管２５１を螺子２８で
導電性ホルダー２７に電気的に導通をとり得る状態で固
定される。

また、導電性テンション部材２５は導電性ホルダー２７
から突出する他端部および折り返し部がなく、導電性ホ
ルダー２７を直接螺子２８′によりカートリッジ筐体２
０面に電気的に導通がとられるように螺着されている。

なお、第３図において第２図と同じ構成部には同一符号
を付してその説明を省略するが、図中３０は針カバー、
３１はコネクタ、３２は変換回路用ＩＣ１３３はへラド
シェル本体部である。

また、第４図ａ、ｂおよび第５図ａ、ｂは第３図に適用
されるカンチレバー支持部釦よびピックアップ部の詳細
を示すものである。

なお、この考案は上記し且つ図示した実施例のみに限定
されることなく、この考案の要旨を逸脱しない範囲で種
々の変形や適用が可能であることは言う迄もない。

従って、以上詳述したようにこの考案によれば、従来の
欠点を簡易にしてしかも確実に除去し得るようにカンチ
レバーの支持部を改良した極めて良好なコンデンサカー
トリッジを提供することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンデンサカートリッジの原理的構成図
、第２図はこの考案に係るコンデンサカートリッジの一
実施例を示す要部の構成図、第３図乃至第５図は同実施
例の具体例を示す断面図とそれの各部の詳細図である。 ２１・・・カンチレバー、２２・・・レコード針、２３
・・・支持体、２４・・・可動極、２５・・・導電性テ
ンション部材、２６・・・ダンパー、２７・・・導電性
ホルダー２８・・・螺子、２０・・・カートリッジ筐体
、２９・・・固定極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カンチレバーに連動される可動棒および該可動棒に対設
   される固定極とを有してなるコンデンサカートリッジに
   むいて、前記カンチレバーの基端部に一端部が電気的に
   導通をとって延設された導電性テンション部材をダンパ
   ー督よび導電性ホルダーを挿通せしめると共に該導電性
   ホルダ一部で電気的に導通をとって固定し、さらに該導
   電性ホルダーから突出した他端部を折返して基準電位点
   を与えるカートリッジ筐体面に弾接せしめてなることを
   特徴とするコンデンサカートリッジ。