JPS5933758Y2 - 船舶用煙突 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は船舶用煙突に関し、その目的は、追い風によ
る風圧抵抗を増大させることにより、追い風を有効に利
用して、船舶推進のための燃費節減を図りうる船舶用煙
突を提供することにある。

以下この考案を実施例を示す図面を参照して説明する。

船舶用煙突１は内筒２を内蔵した外筒３を備え、煙突外
筒３の後面３ａはほぼ平坦かつほぼ垂直に形成されてい
る。

外筒後面３ａには、左右両側部に２個の遮風板４が設け
られ、中央部に２個のシリング（遮風板開閉装置）５が
設けられている。

各遮風板４は、曲面状をなし、略垂直軸を中心にして回
動しうるように外筒３に取付けられている。

各シリンダ５は、両端部が外筒後面３ａおよび遮風板４
にそれぞれ回動自在に取付けられ、遮風板４を、図に示
すように外筒３の外方に突出す開位置から第１図に鎖線
で示す閉位置まで回動させ、開位置および閉位置のいず
れかに固定状に支持するものである。

そして、遮風板４が閉じたときには、外筒３と遮風板４
とで構成される全体の外形が平面からみて長円形状をな
す。

なお、遮風板４は、鋼、プラスチック等を使用して、必
要強度を有しかつ極力軽量となるように構成される。

上記において、向い風を受ける通常航行時には、遮風板
４は閉位置に固定され、向い風による風圧抵抗を極力小
さくする。

また、船舶が追い風を受けて航行する場合には、遮風板
４は開位置に固定され、追い風による風圧抵抗を増大さ
せる。

このため、外筒後面３ａおよび遮風板４に作用する風圧
力を船舶の推進に利用して、推進のための燃費を節減す
ることができる。

遮風板４の開閉操作は、風向、風力を検出することによ
り、ミニコンピユータ等を利用して自動的に行われる。

上記実施例では、遮風板４は閉位置および開位置のいず
れかに固定されるようになっているが、追い風を受けて
航行する場合に、追い風による風圧抵抗が常に最大とな
るように、遮風板４を任意の位置に固定状に支持するこ
とも可能である。

また、遮風板４は、閉じたときに回動端同志が接して平
面から見て三角形をなすように、平板状に形成されても
よい。

さらに、遮風板４の一端部は、煙突外筒３の両側面後端
部に取付けられてもよい。

なお、この明細書において、流線形状という用語は流体
の抵抗を小さくする形状全てを含む意味で用いられ、例
えば長円形状等もこれに含まれる。

以上のように、この考案による船舶用煙突は、後面３ａ
がほぼ平坦かつほぼ垂直に形成された煙突外筒３と、煙
突外筒３の後部左右両側部に、略垂直軸を中心として回
動しうるように一端部が取付けられた遮風板４と、遮風
板４を回動させて開閉する遮風板開閉装置５とを備え、
遮風板４が閉じたときに全体の外形が平面から見て流線
形状をなすから、向い風を受ける通常航行時には、遮風
板４を閉じて全体を流線形状にすることにより、向い風
による風圧抵抗を極力小さくすることができ、船舶が追
い風を受けて航行する場合には、遮風板４を煙突外筒３
の外方に開いて追い風による風圧抵抗を増大させること
ができ、帆走用マストを設けなくても、煙突により追い
風を有効に利用して、船舶推進のための燃費節減を図り
うる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は概略平面図、
第２図は概略斜視図である。 １・・・・・・煙突、３・・・・・・煙突外筒、３ａ・
・・・・・外筒後面、４・・・・・・遮風板、５・・・
・・・遮風板開閉装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後面３ａがほぼ平坦かつほぼ垂直に形成された煙突外筒
   ３と、煙突外筒３の後部左右両側部に、略垂直軸を中心
   にして回動しうるように一端部が取付けられた遮風板４
   と、遮風板４を回動させて開閉する遮風板開閉装置５と
   を備え、遮風板４が閉じたときに全体の外形が平面から
   見て流線形状をなす船舶用煙突。