JPS593297Y2 - 複数燃焼機器の保安用換気扇装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、燃焼機器を使用の際、換気不良に起因する排
気ガスや不着火時の生ガス（未燃ガス）や煙等による室
内の汚染空気を屋外に排出して換気を行い空気浄化やガ
ス中毒、ガス爆発の危険に曝されることを未然に防止す
る保安用換気扇装置であり、さらに詳述すれば、主たる
燃焼機器と、それ以外の他の燃焼機器との複数個の燃焼
機器を使用する場合の保安用換気扇装置に関するもので
ある。

従来慣用されている室内開放型の家庭用燃焼機器には、
厨房、暖房、給湯等の種々のものがあり、これらの燃焼
機器（以下単にガス器具という）に対する保安用換気扇
装置は、一般的にはその換気扇の運転は器具とは別個の
操作に依存しており、器具使用者がその都度室内空気汚
染程度に応じて換気扇の運転をしなければならないのが
現状である。

また、ガス器具との換気扇連動方式では、調理器。

暖房器において、換気扇優先作動時の通電によるガス弁
の開成（電流検知方式）、ガス器具作動時のガス圧によ
る換気扇電気回路の閉成（ガス圧検知方式）、あるいは
ガス湯沸器において、ガス器具作動時の水圧による換気
扇電気回路の閉成（水圧検知方式）等がある。

しかし乍ら、従来のこの種の装置は、それぞれ特定のガ
ス器具と換気扇とを連動させているため、例えばガスコ
ンロとガス湯沸器等を備えてその換気を行う場合には、
ガスコンロ専用の換気扇とガス湯沸器専用の換気扇との
２台の換気扇を使用しなければならない。

このため、主たるガス器具使用時の換気扇運転に連動方
式が用いられていても、他のガス器具を使用する時には
その都度換気扇を手動式で操作しなければならず、保安
上または使い勝手上満足するに至っていない。

さらに使用する複数の器具全部に連動換気装置を具備さ
せると、その構成が複雑となると共に、コスト高となり
、実用性に乏しいという問題がある。

本考案は、上記の如き従来技術の問題点に鑑み、換気扇
制御回路を組込んだ主たるガス器具と単一の換気扇にて
両者を連動せしめるのみならず、他のガス器具を使用す
る場合にも自動的に換気扇を自動的に運転させ、室内の
保安換気ができるようにした新規な複数燃焼機器の保安
用換気扇装置を提供せんとするものである。

以下、本考案の実施の一例を添付図面について説明する
。

第１図はガス器具に本考案を適用した具体例を示す調理
室内斜視図であり、図において、Ａはガスコンロ、Ｂは
ガス湯沸器、Ｃはガス炊飯器、Ｄはガスオーブン、Ｅは
厨房家具、Ｆは調理室の上方の壁に設置された換気扇で
あり、換気扇電源回路は前記ガスコンロＡ内に収容され
た後述する換気扇制御装置７に接続され、かつ前記ガス
湯沸器Ｂ、ガス炊飯器Ｃ，ガスオーブンＤの個別器具に
はその排気温度を検知する場所へ先端部にセンサー１１
．１１’、１１”を有する検知用センサー導線２１゜２
１’、２１”をそれぞれ配設されている。

第２図は本考案の装置を組込んだ主たるガス器具（実施
例ではガスコンロＡ）と他のガス器具（実施例ではガス
湯沸器Ｂ、ガス炊飯器Ｃ，ガスオーブンＤ）の相関を説
明する全体の系統回路図である。

ガスコンロＡは筐体１、適数個のバーナ２，２′、操作
つまみ３，３′を装着させる器具栓４，４′、ガス導管
５およびその上流側の接続口６等より成る一般に慣用さ
れている構成を有し、その内部の適宜の位置に換気扇制
御装置７を収容している。

前記換気扇制御装置７は、一方より後述する商用電源８
と接続する差込プラグ９を導出し、他方より前記換気扇
Ｆの駆動電動機と接続する端子部１０を設けている。

前記個別ガス器具Ｂ、ＣおよびＤには排気温度を検知す
る例えば、サーミスターのようなセンサ１１，１１’、
１１”をそれぞれ配設し、そのセンサーを導線２１．２
１’、２１″を介して前記換気扇制御装置のセンサー用
端子部１２．１２’、１２”に接続している。

前記器具栓４，４′にはその回動操作によりカム等の押
圧手段を介して０Ｎ−ＯＦＦをなす常開スイッチ１３゜
１３′を配設し、その常開スイッチに接続した導線を後
述のように換気扇制御装置７に接続している。

２ａ、２ｂ、２Ｃは前記ガス湯沸器Ｂ、ガス炊飯器Ｃ５
およびガスオーブンＤのバーナをそれぞれ示す。

第３図は前記換気扇制御装置７の電気回路図を示し、１
４は電源端子部であり、商用電源８に接続する回路にヒ
ユーズ１５．１５’と電源トランス１６を接続し、前記
ヒユーズ１５．１５’と電源トランス１６の１次コイル
側との間より前記換気扇Ｆの駆動電動機と接続する端子
部１０へ１次コイルに対し並列に接続し、かつその途中
の回路に換気扇作動リレー装置１７のリレー常開スイッ
チ１８を介装させ、前記電源トランス１６の２次コイル
側回路に後述する定電圧装置２０を設け、その定電圧装
置２０より前記換気扇作動リレー装置１７を２次コイル
に対し並列に接続している。

この２次コイル側回路は、前記商用電源８から回路作動
用の直流電源を得るための定電圧装置２０を接続し、さ
らに並列に分岐接続せる複数個のブリッジ回路の電流制
限回路を有する換気連動装置１９．１９’、１９″をそ
れぞれ接続している。

その各換気連動装置１９．１９’、１９”のブリッジ回
路の一部より前記センサー用端子部１２、１２’、 １
２”をそれぞれ導出していると共に各回路を通じて前記
換気扇作動リレー装置１７と接続している。

第４図は前記換気扇作動リレー装置１７の一例を示す回
路図で、Ｒは抵抗、ＩＣは集積回路、Ｃはコンテ゛ンサ
、Ｔｒはトランジスタ、Ｄはダイオードを示し、前記ブ
リッジ回路１９．１９’、１９”の平衡が破れるとこれ
を集積回路ＩＣにより検知してトランジスタＴｒのベー
スに電圧を与え、これによりトランジスタＴｒを導通し
て常開リレースイッチ１８を閉じる如く構成する。

次に前述の構成よりなる本考案装置の作用を説明する。

先ず常態時において、本考案の装置を組入れた主たる燃
焼機器であるガスコンロＡは器具栓４を回動操作しない
限り保安用換気扇Ｆには運転しない。

器具使用にあたり、操作つまみ３，３′のいずれか一方
または両方を回動させ、器具栓４．４’に具備したカム
等の接点押圧手段で常開スイッチ１３゜１３′のいずれ
か一方または両方を閉じると、商用電源８が換気扇作動
リレー装置１７に通電される。

即ち電流は電源トランス１６の２次コイル側母線より換
気扇作動リレー装置１７内回路に通電し、リレー常開ス
イッチ１８を閉成して換気扇Ｆを回転駆動する。

この場合、トランジスタＴｒの回路とは無関係である。

一方バーナ２または２′は適宜の点火手段（図示せず）
により燃焼される。

この際、燃焼中に発生した排気ガス等は換気扇Ｆの作動
で屋外へ排出される。

次に別に設備した他のガス湯沸器Ｂ。ガス炊飯器Ｃ９ま
たはガスオーブンＤを単独使用乃至併用使用をそれぞれ
行う場合には、その使用する前記ガス器具Ｂ、Ｃおよび
Ｄのバーナ２ａ、２ｂ、２Ｃのいずれかが燃焼すれば、
例えば今仮りにガス湯沸器Ｂを使用したとすると、この
バーナ２ａの燃焼により排気部を通過する排気ガス温度
を排気温度検知用のセンサー１１が感知する。

そうするとセンサーに電圧変化を生じ、この電圧変化を
センサー導線２１を介して換気扇制御装置７の回路に通
電するようになる。

従って、換気扇連動装置１９内のブリッジ構成回路中で
の抵抗素子の電圧が不均衡となり、これを前記換気作動
リレー装置１７が検知してトランジスタＴｒを導通させ
、これによりリレー常開スイッチ１８か閉じて換気扇Ｆ
を自動的に駆動する。

またこのような作用は他のガス炊飯器Ｃやガスオーブン
Ｄ等を使用して、バーナ２ｂまたは２Ｃを燃焼させた場
合でも、前述の場合と同様にセンサー１１′または１１
″により排気ガス温度を感知して換気扇Ｆを回転駆動す
る。

なお、前記の実施例は、本考案をガス器具に適用した場
合について説明したのであるが、他の燃焼機器の場合、
例えば液体の燃料燃焼機器等に組入れることもできるこ
とは勿論である。

以上、述べたように、本考案の保安用換気扇装置によれ
ば次のような効果が得られる。

１、本考案は主たる換気扇制御装置に具備したガス器具
の使用時だけの保安換気扇の連動運転のみならず、直接
に換気扇連動機構をもたない個別設置のガス器具におい
ても、排気温度検知用のセンサーを設けることで前述の
１個の換気扇を兼用できる。

すなわち、既設または新設の個別乃至複数のガス器具に
ても新たに大がかりな制御装置や特別な工事を要せずし
て、換気扇との自動連動を図ることができるから、いず
れのガス器具の使用の際でも未然に有害ガス（排気ガス
、生ガス等）での室内汚染によるガス中毒やガス爆発事
故等を根絶することができると共に廉価に設備ができる
。

２、従来の同一室内での複数ガス器具を使用した換気構
成に比較し、コンパクト化が図れると共に、その設置費
用を低）威することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本装置の使用
状態を示す調理室内斜視図、第２図はガス器具に本装置
を適用した全体の系統回路図、第３図は第２図の要部は
換気扇制御装置の電気回路図、第４図は第３図電気回路
中の換気扇作動リレー装置の一例を示す制御回路図であ
る。 Ａ・・・・・・ガスコンロ、Ｂ・・・・・・ガス湯沸器
、Ｃ・・・・・・ガス炊飯器、Ｄ・・・・・・ガスオー
ブン、Ｅ・・・・・・厨房家具、Ｆ・・・・・・換気扇
、１筐体、２．２’、２ ａ 、２ ａ 、２ ｂ 、
２ Ｃ・・・・・・バーナ、３，３′・・・・・・操作
つまみ、４．４’・・・・・・器具栓、５・・・・・・
ガス導管、６・・・・・・接続口、７・・・・・・換気
扇制御装置、８・・・・・・商用電源、９・・・・・・
差込プラグ、１０・・・・・・端子部、１１、１１ ’
、１１”・・・・・・センサー、１２．１２’、 １２
″・・・・・・センサー用端子部、１３．１３’・・・
・・・常閉スイッチ、１４・・・・・・電源端子部、１
５．１５’・・・・・・ヒユーズ、１６・・・・・・電
源トランス、１７・・・・・・換気扇作動リレー装置、
１８・・・・・・リレー常開スイッチ、１９．１９’、
１９”・・・・・・ブリッジ回路よりなる換気連動装
置、２０・・・・・・定電圧装置、２１．２１’。 ２１″・・・・・・センサー導線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商用電源に接続される電源トランスの１次コイルと並列
   に換気扇作動リレー装置の常開リレースイッチを介して
   換気扇を接続し、前記換気扇作動リレー装置は、前記電
   源トランスの２次側に接続され、主たる燃焼機器の器具
   栓に対応して設けられた常開スイッチが器具栓を開くこ
   とにより閉じたときと、ブリッジ回路の平衡が破れたと
   きとの何れの場合も駆動されるように構成し、主たる燃
   焼機器以外の他の燃焼機器には夫々排気ガス温度を検知
   するセンサーを配設し、該各センサーにより他の燃焼機
   器の燃焼を検知すると前記ブリッジ回路を不平衡ならし
   めるように構成し、前記上たる燃焼機器の器具栓の回動
   操作と、前記化の燃焼機器の燃焼をセンサーにより検出
   したときとの何れの場合も前記換気扇作動リレー装置を
   駆動して常開リレースイッチを閉じる如く構成したこと
   を特徴とする複数燃焼機器の保安用換気扇装置。