JPS5932590B2 - リファイナ−の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抄紙機において、紙の品質を向上させた、リフ
ァイナーの制御方法とその制御装置に関する。

抄紙機においては、紙の品質を判定する一要素として地
合がある。

地合とは紙中の繊維分布の均一さを表わし、紙の強さ、
印刷適性、２次加工適性にとって重要なものである。

そしてこれを決定するものとしてフリーネス（パルプ液
の瀘水性）がある。

フリーネスはＪＩＳｐ−８１２１にテスト方法が定めら
れており、ｐ水筒に入れたパルプ液がふるい板から脱水
する量をもってフリーネスとしている。

市販のフリーネス計には一定時間内にスクリーンを通過
するろ液の量あるいはレベルを測定するもの、あるいは
一定量のパルプ液がスクリーンを通過する時間によって
測定するものがある。

しかしこれらのフリーネス計は、パルプ液濃度、流速等
の要因で測定エラーを生じ、測定精度が悪くインライン
センサーとしてフリーネスの制御には使用することがで
きなる。

またスクリーンでのパルプの目詰り等があるため、１回
測定毎に洗浄する必要があり、連続的な測定に不適格で
あると□ いった欠点をもっている。

従ってフリーネスの制御に肖っては間接的にフリーネス
を測定する方法がとられている。

フリーネスはりファイナ−での叩解度によって決定され
るので、リファイナーでの叩解度を制御する方法がとら
れる。

第１図および第２図は従来のりファイナ−制御方法を示
すもので、第１図では叩解のための消費エネルギーに叩
解度は比例するものとして、リファイナー１１の、駆動
モータ１２の入力電力を電力検出器１４にて測定しその
電力が一定になる様制御 御する。

１５はその制御器、１３は操作端である操作モータであ
る。

第２図では叩解のための消費エネルギーに比例してパル
プ液の温度が上昇するので、リファイナーの入側と出側
の温度差が一定ならば叩解度は一定として、温度差一定
制御をする。

１６はりファイナ−人口のパルプ温度検出器、１γはリ
ファイナー出口のパルプ温度検出器、１８は温度差検出
器である。

１９は慌度差検出器１８の出力により温度差が一定にな
る様制御する制御器である。

これらの従来の方式Ｑこおいてディスク形リファイナー
を例にとれば固定ディスクと可動ディスク間のギャップ
を調節することにより制御される。

すなわち駆動動力が小さくなったとき、あるいは温１度
差が小さくなったときは、叩解度が小さくなったのであ
るからギャップを小さくする方向に可動ディスクに取付
けた操作モータ１３を操作する。

反対に駆動動力が大きくなった時、または温度差が大き
くなった時はギャップを大きくする方向に操作モータ１
３を操作する。

以上のいずれの方法においてもパルプ液の濃度変動及び
パルプ液の流速即ちリファイナーの入口と出口の圧力差
の変動によって叩解によって消費されるエネルギーは変
動するので精度の高い叩解度の制御とは言えなかった。

本発明の目的は、これらの外乱要素の影響をなくし、精
度の高いリファイナーの制御方法を提供することにある
。

パルプ繊維の叩解度が高い程、パルプ繊維とりファイナ
−内及び管路の摩擦抵抗が犬になること及び繊維自体の
絡み度合が高くなるのでリファイナー出口の王力が高く
なることがわかっている。

また当然のことながらりファイナ−出口の圧力変動は流
量の変動としても表われる。

この事はりファイナ−の入口と出口の圧力差と出口流量
はポンプにおける揚程と流量の関係と同様であるので、
入口と出口の圧力差と流量の積の変動は駆動モータの所
要馬力の変動として表わせる。

即ち叩解度の変動によるリファイナーの駆動モータの所
要馬力の変動は次式によって表わせる。

ｐ ＝に１ ＋に２ ＱＨ・・・・・・・・・・・・（
１）但しｐ：所要馬力の変動量 Ｑ：流量の変化量 Ｈ：リファイナー人口と出口の圧力差の変化量 に１．に２：操業条件によって決まる定数パルプ濃度の
変動による駆動馬力の影響を考慮する時は、微少濃度変
化範囲内では、（２）式で与えられる。

ｐ＝に１＋に２ＱＨ＋に３Ｃ・・・・・・・・・・・・
（２）但しＣ：パルプ濃度の変化量 に３：定数 他方、リファイナーの叩解度をパラメータとした時のり
ファイナ−駆動馬力と回転数の関係は第３図に示す如き
特性を示す。

図中３曲線から６曲線の叩解能力をもった特性にて操業
しようとする時、今Ａ点で運転していた時従来の方法で
はＢ点に操業点を移すことになり駆動馬力がｐｌからｐ
２に増大する。

これに対しリファイナの回転数を変化させた場合にはＣ
点に操業点を移すとすれば駆動馬力はｐｌで変化しなく
て良い。

即ちリファイナの回転数を変化させることにより駆動馬
力を増大させることなく叩解度を上げることができるの
で省電力のりファイナ−制御方法が実現できることにな
る。

本発明の目的は、け）式又は（２）式の原理により制御
精度の高い制御を実現すると同時に、リファイナー駆動
電動機の回転数を制御することにより駆動馬力の少いリ
ファイナー制御方法及び装置を提供することにある。

第４図は本発明の一実施例を示し、図中１１．１３は第
２図と同一符号なので説明は省略する。

２１はリファイナー人口のパルプ濃度を測定する濃度訓
、２２はリファイナー人口のパルプ液圧力計、２３はリ
ファイナー出口のパルプ液圧力計、２４はリファイナー
出口のパルプ流量計である。

２５は上記測定計２１〜２４の信号を受信し、（２）式
の演算を行う演算器である。

２６は演算器２５の出力をリファイナー駆動モータであ
る可変速電動機、例えば直流電動機２９を所定回転数に
変速するための修正信号を出す変換器である。

この変換器２６には第３図の曲線を実用範囲についてメ
モリしておく。

そして第３図の説明で述べた通り、演算器２５の出力値
とから同一叩解能力を得る曲線上で駆動馬力を増大させ
る事のない回転数をメモリ値から選び、この値になる様
に修正信号を出力する変換器である。

変換器２６の出力信号は速度設定器２７の速度基準電圧
に加算し、この値を新しい速度基準電圧として制御装置
、例えばサイリスクレオナード装置２８・ に印加すれ
ば直流電動機２９への印加電圧が制御され、速度制御さ
れることになる。

以上述べた様に本発明によれば、パルプ濃度変動、流量
変動等の外乱を除去した精度を高く、従来方法に比べ駆
動馬力の少い効果的な、リファイナーの制御方法及び装
置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の制御方法の説明図、第３図は
りファイナ−の駆動回転数と駆動馬力の関係図、第４図
は本発明の一実施例を示す説明図である。 １１・・・・・・リファイナー、１２・・・・・・リフ
ァイナー駆動モーフ、１３・・・・・・リファイナーの
ギヤツブ操作モーフ、１４・・・・・・電力検出器、１
５ 、 ’ｌ ９・・・・・・制御器、１６．１７，２
２．２３・・・・・・温度検出器、１８・・・・・・温
度差検出器、２１・・・・・・パルプ濃度ｄ」、２４・
・・・・・パルプ流量計、２５・・・・・・駆動パワー
演算器、２６・・・・・・信号レベル変換器、２７・・
・・・・速度設定器、２８・・・・・・サイリスクレオ
ナード装置、２９・・・・・・直流電動機。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 抄紙機において、リファイナーの駆動モータの回転
   数を変化させ、パルプ叩解度を制御することを特徴とし
   たりファイナ−の制御方法。 ２ 抄紙機において、リファイナーの入口及び出口に設
   けたパルプ液圧力計、濃度計、及び流量計と、これら各
   測定計の出力を入力し叩解度の変動によるリファイナー
   駆動モータの所要駆変動量を演算する演算器と、この演
   算器の出力を入力してリファイナー駆動モータの回転数
   を制御する修正信号を出力する信号レベル変換器とを具
   備し、この信号レベル変換器の出力をリファイナー駆動
   モータの速度基準電圧に加算してリファイナーの回転数
   を制御することを特徴としたりリファイナーの制御装置
   。