JPS5932355Y2 - 額縁の枠骨構造

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【考案の詳細な説明】本考案は、額縁用ガラス板の周縁を保護することのでき
る額縁の枠骨構造に関する。

額縁内に裏板５作品、ガラス板、キャンパス等の装着物
を取付ける場合、通常は枠骨の裏面部側より裏面部壁側
に順次ガラス板、マット紙５作品押さえバット、裏板な
どを装着し、裏面部壁側より押さえボルト等の係止装置
によりこれら装着物を圧接保持している。

上記装着物のうち、材質的にはガラス板が最も破損、損
傷し易い。

さらに、このガラス板は、枠骨の表面部壁先端に直接接
触し押圧されている。

このため、係止装置の締め過ぎ、あるいはゆるみ等によ
る衝撃などにより、ガラス板の損傷あるいは破損という
事故を起こすことが生じる。

特に額縁が金属製の枠骨で構成されているときは、上記
事故は非常に起こり易い。

本考案は上記ガラス板の周縁を最も簡単な構造により安
価に保護することのできる額縁の枠骨構造を提供するこ
とを目的とする。

次に図面に基づいて実施例を説明する。

第１図は本考案実施例枠骨構造を示す断面図である。

押出形威された軽金属製枠骨１の表面起立縁２の端面に
は、断面半円形の嵌合溝条３が形成され、この嵌合溝条
３に丸棒状の合成ゴム系緩衝部材４の下半分が嵌め込ま
れている。

すなわち、表面起立縁２の端面より上記緩衝部材４のほ
ぼ上半分がリブ状に突起するよう嵌め込まれている。

なお、上記溝条３は枠骨１の押出形戒時に同時に形成さ
れる。

一方額縁内には、額縁の表面側より順に、ガラス板５、
作品６．マツドア、裏板８が装着され、ガラス板５の表
面は上記載衝部材４の突起面に圧接している。

また、このガラス板５の側周端面９と対面する枠骨１の
長さ方向に延びる垂直側壁の内面１１にも長さ方向に第
二の嵌合溝条１２が刻設され、この第二の嵌合溝条１２
に第二の紐状緩衝部材１３の突起条部１４が嵌着されて
いる。

この緩衝部材１３の内面側露出端面は、上記ガラス板５
の側周端面９に当接し保護している。

なお枠骨１の裏面部においては、開口溝１５を通して押
えボルト１６の締め付けにより、裏板８等の装着物を表
面起立縁２側に圧接し固定している。

また上記緩衝部材４および１３は、額縁の全周にわたっ
て形成された上記嵌合溝条４及び１２の全周にわたって
嵌着される必要はなく、額縁の大きさ、形状等を考慮し
、本考案の目的を達威し得る範囲で額縁周囲の適所に必
要長さだけ合理的に設けることかできる。

第２図は本考案の第２の実施例構造を示す断面図である
。

この第２の実施例と上記第１実施例とは、緩衝部材の嵌
着構造において異なる。

すなわち、表面起立縁２の先端において押出形成された
突起条１７に線条緩衝部材４の溝部又は切れ目が嵌着さ
れ、またガラス板側周端面９０対面側の枠骨側壁内面１
１にも突起条１８が押出形成され、やはり線条緩衝部材
１３の溝部又は切れ目が嵌着されている。

このように構成された本考案実施例枠骨構造では、押え
ボルトの締付けによるガラス板表面と枠骨表面起立縁と
の圧接を緩和することができ、またガラス側周端面も第
二の緩衝部材により同時に保護されている。

したがって、圧接や衝撃などによるガラス板の損傷およ
び破損のおそれを未然に防止することができる。

さらに裏板などの他の装着物も、安全かつ確実に固定あ
るいは取外しすることができる。

また緩衝部材の使用を適宜に必要最小限に構成すること
もできる。

また緩衝部材嵌着のための溝条や突起条は、枠骨の押出
形成の際に一緒に形成されてしまうので、枠骨の製造コ
スト上は何んらコスト高となることはない。

なお上記実施例では、緩衝部材を枠骨の表面起立縁及び
側壁内面の両方に嵌着させた場合を説明したが、第３図
に示すように、いずれが一方にのみ嵌着させた場合も本
考案に含むものであり、またその嵌着構造は上記実施例
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案実施例枠骨構造を示す断面
図。１・・・・・・枠骨、２・・・・・・表面起立縁、３，
１２・・・・・・嵌合溝条、４，１３・・・・・・線条
緩衝部材、５・・・・・・ガラス板、８・・・・・・裏
板、１１・・・・・・側壁内面、１７．１８・・・・・
・突片。

【実用新案登録請求の範囲】