JPS5932241B2 - 旋盤の作業スピンドルのコレツトまたはチヤツクを作動させる液圧中空締付けシリンダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は工作材料をチャックするだめのコレットチャ
ックに関する。

まず本発明コレットチャックの実施例について説明する
。

（実施例の説明） 第１図で１０は自動旋盤の主軸台を示す。

該主軸台１０には作業スピンドル１２が回転可能に支承
されており、該作業スピンドル１２のスピンドルヘッド
１４にコレット１６が挿入されている。

このコレット１６は軸方向摺動によって公知の態様で開
閉可能である。

コレット１６には圧縮バネ１８が附設されており、この
圧縮バネ１８によってコレット１６が開き位置に保たれ
る。

コレット１６の作動には、コレット１６を収容している
圧縮スリーブ２０が作業スピンドル１２中で軸方向に案
内されている締付管２２と共に作用し、該締付管２２は
締付シリンダー２６の中空ピストン２４によって作動可
能であシ、該締付シ９ンダ２６は作業スピンドル１２の
後端部に該作業スピンドル１２と同軸にフランジどめさ
れている。

締付シリンダー２６は取付板２８によってスピンドルケ
ース１０の後端部壁にとりつけられた収容ケーシング３
０の中にある。

このケーシング３０は漏洩油ソケット３２を有する。

中空ピストン２４の制御のだめに締付シリンダー２６は
作業スピンドル１２と反対側に延長部分３４を有し、該
延長部分３４の中には二つの押出側シリンダー室３６と
吸込側シリンダー室３８に通じる押出側供給管４４、吸
込側供給管４６がある。

延長部分３４の外周壁には供給管路４４．４６の押出側
流入開口４０、吸込側流人開口４２が開口している。

押出側流入開口４０を有する押出側供給管４４は直接押
出側シリンダー室３６に通じている。

一方吸込側流人開口４２を有する吸込側供給管４６は吸
込側シリンダー室３６に中空ピストン２４を貫通してい
る管片４８内を経て通じている。

該管片４８は吸込側供給管４６と吸込側シリンダー室３
８との直接の結合を行ない、同時に中空ピストン２４の
だめのねじれ防止部を形成する。

シリンダー室３６又は３８の何れか一方への液圧油流入
を制御するために軸方向に摺動可能に延長部分３４０周
シにバルブスライド５０が設けられる。

このバルブスライド５０は延長部分３４の外周面とリン
グ状密封ギャップ５２．５４とによって環状室５６を形
成する。

延長部３４の外周面には両方の押出側、吸込側シリンダ
ー室３６．３８に通じる押出側圧力液供給管路４４と吸
込側圧力液供給管路４６の押出側開口４０又は吸込側開
口４２がある。

環状室５６はバルブスライド５０に接続された接続ニッ
プル６０によってホース６２に結合されており、該ホー
スは収容ケーシング３０内に保持された接続ニップル６
４を介して液圧ポンプ６５から来ている導管６８に連結
されている。

圧力調節弁６６は所望の締付力の調節のために使用され
る。

バルブスライド５０には連行アーム７０が固定されてい
て、該連行アームには作動ピストン７６のピストン桿７
２が係合し、該ピストン７６のシリンダー７４は取りつ
け板２８に組込んである。

このシリンダー７４の押出側室７８と吸込側８０は適当
な吸込側、押出側連絡導管８２．８４を介して切換弁８
６に連結されている。

締付シリンダー２６の作動態様は次の通りである。

第１図及び第２図に示したバルブスライド５０のストロ
ークの両端部に、押出側圧力液供給管４４、吸込側圧力
液供給管４６の押出側、吸込側開口４０．４２があり、
常に連結導管６８及びホース６２を介して環状室５６に
供給された圧力油が押出側シリンダー室３６又は吸込側
シリンダー室３８の何れか一つに流入することができる
。

一方ピストン２４の移動時に対応するシリンダー室３６
．３８から押し出された圧力液が直接収容ケーシング３
０中に流出することができる。

既に記載したように、スライド５０は延長部分３４の外
周面と共にギャップ５２，５４を定める軸受孔９３．９
４を介して延長部分３４の周りに摺動可能に支承されて
いる。

これらの軸受孔９３．９４は第２図に示すように内方に
向く円錐形になっているのが最も好ましい。

環状室５６は常に圧力源に連絡しているので、軸受孔９
３．９４の前記の構成によって、環状のギャップ５２．
５４から常に洩れ油が流出して、スライド５０の軸受孔
９３゜９４は自動的にバルブ５０の心出しを行なう。

すなわち、密封ギャップ５２．５４の横断面は延長部分
３４０円周面全体にわたって同じ大きさである。

このギャップ５２．５４によりスライド５０と延長部分
３４の円周面との接触は防止され、スライド５０の液圧
による支承が行なわれ、延長部分３４の軸方向移動はき
わめて少ないエネルギー消費で行なえる。

この結果シリンダー７４と作動ピストン７６とによって
構成されたシリンダーユニットも小型にでき、したがっ
て切換弁８６も小型にできる。

円筒状延長部分３４上のスライド５０の構造とその支持
の特別な方法によって、漏洩油量と油圧を最適に定める
ことができ、延長部分３４．バルブスライド５０の間に
は僅かな熱しか発生しない。

（従来技術と本発明の目的） この種コレットチャックとしては次のような公知の技術
が存在する。

米国特許第２８０９６１２号 この特許明細書に示されたコレットチャックでは回転す
る締付シリンダーにバルブ装置が固定的にとりつけられ
ており、このバルブ装置はバルブケーシングとこのバル
ブケーシングの中に中心軸に沿って設けた別の手段によ
って摺動するバルブスライドとを有する。

バルブケーシングの端部片は固定した軸受に支承されて
おり、その軸受には圧搾空気源のだめの接続部をとりつ
けである。

この場合には固定軸受とバルブケーシングとの間に比較
的小面積の密封箇所しかない。

しかし通過口付締付シリンダーにはこの構成は適してい
ない。

また管路が多くて回転バルブケーシングが重くなる難点
がある。

米国特許第２８３５２２７号 この発明の明細書に示されるコレットチャックのシリン
ダーケーシングには締付シリンダーと同軸で、通過口を
そなえたスリーブが固定しである。

このスリーブの中では圧力液供給用管路が二つの室に通
じている。

前記管路への流入口を有するスリーブは固定軸受に囲ま
れている。

この軸受の中にスリーブが支承されている。

更に軸受体には二つの接続片がとりつけられている。

これらの接続片はピストンを作動させるために制御弁装
置を介して交互に液圧源及び液体出口に接続することが
できる。

この構造の場合には、回転スリーブと固定軸受との間の
通過口を特に考慮した場合には、密封箇所が比較的大き
くなる。

この密封箇所でははめおいがきっちりしているために摩
擦が大きくな〃、従って加熱を伴う。

この構造には比較的直径の大きい転がり軸受をケーシン
グ内に組込むため自動旋盤の場合に要求されるようなス
ピンドル回転数が制御されている。

更に前記の密封間隙を通って流動する圧力液は回転数が
大きい場合には著しく加熱する。

その結果回転モーメントの損失が太き（なる。

これらの理由から、この構造は高回転数には不適である
。

この発明は前記従来技術の問題点を解決することを目的
とする。

すなわち、本発明は、締付シリンダー２６の作業スピン
ドル１２０反対側に延長部分３４が形成され、該延長部
分３４は圧力液供給管４４．４６を内蔵した中空節状体
として形成される。

この延長部分３４０周りにバルブスライド５０が配設さ
れる。

このバルブスライド５０の環状室５６は、その両端のリ
ングフランジによって閉ざされて、延長部分３４の外周
面との間に軸受孔９３．９４のギャップ５２．５４を形
成している。

本発明はこのようなバルブスライド５０と延長部分３４
の間にごく狭いギャップ５２．５４を形成し、環状室５
６内の圧力液をケーシング３０内にわずかづつ流通する
ようにしたので、ギャップ５２．５４を介してバルブス
ライド５０が延長部分３４の外周面上を高速に往復動で
きる。

このようにして、構造が簡単で、かつ、コンパクトな装
置で高速駆動に耐えるコレットチャックを提供しようと
するものである。

（本発明の作用効果） （ａ） バルブスライド５０を延長部分３４の間のギ
ャップ５２．５４を介して環状室５６内の圧力液がケー
シング３０と流通するようになっているので、バルブス
ライド５０は延長部分３４の外周面上で自動石川しされ
ながら、高速の往復運動が可能となる。

またバルブスライド５０の往復動に伴なう抵抗も少ない
ので、ギャップ５２．５４部分で加熱されることもない
。

（ｂ） 押出側、吸込側圧力液供給管４４．４６が延
長部分３４の外周壁体中に内蔵されているので、圧力液
供給管４４．４６はコンパクトに延長部分３４に収容で
き、かつその圧力液の連通遮断も円滑にできる。

また供給管路の流路も簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図：本発明コレットチャックの縦断面図、第２図ニ
スライド５０部分の拡大断面図。 １０・・・・・・主軸台、１２・・・・・・作業スピン
ドノペ１６・・・・・・コレット、２２・・・・・・締
付管、２４・・・・・・ピストン、２６・・・・・・締
付シリンダー、３０・・・・・・シリンダ収容ケーシン
グ、３４・・・・・・延長部分、３６・・・・・・押出
側シリンダー室、３８・・・・・・吸込側シリンダー室
、４０・・・・・・押出側開口、４２・・・・・・吸込
側開口、４４・・・・・・押出側圧力液供給管、４６・
・・・・・吸込側圧力液供給管、５０・・・・・・スラ
イド、５２．５４・・・・・・リング状密封ギャップ、
５６・・・・・・環状室、６０・・・・・・接続ニップ
ル、６２・・・・・・ホース、６４・・・・・・接続ニ
ップル、６５・・・・・・液圧ポンプ、６６・・・・・
・圧力調節弁、６８・・・・・・導管、７０・・・・・
・連行アーム、１２・・・・・・ピストン桿、７４・・
・・・・シリンダー、７６・・・・・・作動ピストン、
７８・・・・・・押出側室、８０・・・・・・吸込側室
、８２・・・・・・吸込側連絡導管、８４・・・・・・
押出側連絡導管、８６・・・・・・切換弁、９３・・・
・・・軸受孔、９４・・・・・・軸受孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 工作材料をチャックするだめのコレット１６を作業
   スピンドル１２内に有し、該コレット１６は締付シリン
   ダー２６内のピストン２４によ〃往復動する締付管２２
   により作動されるものであり、該締付シリンダー２６に
   は作業スピンドル１２と反対側に中空シリンダーとして
   形成される延長部分３４が設けられ、 該延長部分３４の外周壁内には締付シリンダー２６のピ
   ストン２４０前後室にそれぞれ連通ずる押出側圧力液供
   給管４４、吸込側圧力液供給管４６が穿設され、かつ延
   長部分３４の外周に内部に環状室５６を形成するバルブ
   スライド５０が嵌合され、 このバルブスライド５０は作業スピンドル１２を支持す
   る主軸台１０に設けたシリンダー７４、ピストン７２か
   らなるシリンダーユニットによシ、延長部分３４の外周
   を摺動可能であり、 このバルブスライド５０の環状室５６は圧力液源に接続
   され、バルブスライド５０の摺動にともない、環状室５
   ６は前記押出側、吸込側、圧力液供給管４４，４６のい
   づれか一方に切換連通ずるようになってお杉、 これら締付シリンダー２６、延長部分３４、およびバル
   ブスライド５０は収容ケーシング３０内に収容されてお
   り、 バルブスライド５０の前記環状室５６は延長部分３４の
   外周面との間に環状の軸受孔９３．９４が形成されるよ
   うにその両側にそれぞれ環状７ランジが設けられており
   、 該軸受孔９３，９４は前記延長部分３４の外周面との間
   に円周方向に均等なリング状密封ギャップ５２．５４を
   有することを特徴とするコレットチャック。