JPS5932113B2 - 食酢の製造法 - Google Patents

食酢の製造法

Info

Publication number
JPS5932113B2
JPS5932113B2 JP51115472A JP11547276A JPS5932113B2 JP S5932113 B2 JPS5932113 B2 JP S5932113B2 JP 51115472 A JP51115472 A JP 51115472A JP 11547276 A JP11547276 A JP 11547276A JP S5932113 B2 JPS5932113 B2 JP S5932113B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moromi
acetic acid
fermentation
concentration
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP51115472A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5341495A (en
Inventor
義雄 国松
博司 正井
弘毅 山田
一 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAKANO SUTEN KK
Original Assignee
NAKANO SUTEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAKANO SUTEN KK filed Critical NAKANO SUTEN KK
Priority to JP51115472A priority Critical patent/JPS5932113B2/ja
Publication of JPS5341495A publication Critical patent/JPS5341495A/ja
Publication of JPS5932113B2 publication Critical patent/JPS5932113B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は食酢の製造法、更に詳しくは食酢を通気発酵法
で製造する場合、複数の通気発酵タンクを用い、一方の
通気発酵タンクでは半連続発酵法で発酵を継続させ、そ
の醪のとり出し及び原料醪再充填時に、とり出された多
量の醪を他方の通気発酵タンクに充填し、アルコール添
加を伴なう回分発酵を行なわせることにより酢酸濃度1
7重量/容量%以上という高酢酸濃度の食酢を製造する
方法に関するものである。
従来、通気発酵法によって高い酢酸濃度の食酢を得るた
めに様々な工夫がなされてきているが、まだ改善すべき
点を残している。
例えば、発酵終了時点で全ての醪をとり出し、新たに醪
と酢酸菌を充填して発酵を開始させるというような回分
法も公知であるが、この場合、各回分毎に発酵開始時に
おいて、酢酸菌が発酵を行なっていることが認められる
程度に酢酸濃度が上昇するまでの時間、すなわち誘導期
が発生するために、食酢製造に要する時間が非常に長(
かかり、アルコール、酢酸等の蒸発も太き(、ひいては
製造コストも上がるという問題がある。
そこで、この発酵の誘導期を短縮するために、一度発酵
を開始した後は、全ての醪をとり出さすにその醪一部を
通気を中断することなく保持し、次回の発酵の種培養と
して使用し、これに原料醪を再充填して発酵させるとい
うように醪のとり出し、原料醪の再充填、発酵を継続し
てい(いわゆる半連続法による食酢の製造法も知られて
いるが、この方法で高い酢酸濃度の食酢を得ようとする
場合、発酵開始時から醪の酢酸濃度又はアルコール濃度
を高くしなければならない。
しかしこれは酢酸菌にとっては好ましくない状態であり
、必然的にやはり誘導期が生じる。
この場合、高い酢酸濃度及びアルコール濃度に耐えうる
ように馴致した酢酸菌を使用することも知られているが
、このような酢酸菌を得るためには、非常に長い期間の
特別な馴致培養が必要であり、しかもそのような性質は
簡単に失なわれる。
また連続又は半連続発酵を行なっている通気発酵タンク
の醪を培養開始用醪を充填した他の通気発酵タンクへ接
種させる方法も知られているが、この場合も培養開始用
醪の全濃度〔酢酸濃度(重量/容量%)+アルコール濃
度(容量%)を全濃度という。
以下同じ。〕をあまり高(することはできず、また接種
用醪も比較的少量のため満足できる発酵速度に達するま
でに時間がかかり、ひいては1サイクルに要する時間が
長くなるので、平均酢酸生成速度が遅(なり、効率の面
で採算がどれな(なるという欠点がある。
本発明は、これら従来法の欠点を克服し、特に馴致培養
した酢酸菌を用いることなしに高い酢酸濃度の食酢を効
率良く製造する方法を提供することを目的とするもので
ある。
すなわち本発明は、通気発酵タンクに、アルコール、水
、酢酸発酵液又は酢酸、及び酢酸菌の栄養物を用いて調
製した醪を充填し、酢酸菌を接種して発酵を開始させ、
その後発酵が進行し醪の酢酸濃度が充分に上がったとこ
ろで通気を中断することなく醪の一部を残して他はとり
出し、次に原料醪を再充填して発酵を継続させ、以下同
様にして醪の一部を残して他はとり出し、次に原料醪を
再充填して発酵を継続させるというようにしてサイクル
を繰り返す半連続発酵法でのサイクルにおいて、醪の酢
酸濃度が10〜14重量/容量%、アルコール濃度が0
.3〜4容量%となったところで醪のとり出しを行ない
、次にこれに原料醪の再充填を行なう一方、その際とり
出された醪をその溶存酸素濃度を酢酸菌の活性を低下さ
せない程度に保持して、アルコール、水、酢酸発酵液又
は酢酸、及び酢酸菌の栄養物の内の1つもしくはそれ以
上を入れた、あるいは入れていない他の通気発酵タンク
に、該通気発酵タンクの発酵終了時の酵素の少くとも6
0%以上である量において、かつとり出された醪の全濃
度と充填後の醪の全濃度の変化が3%以内となるように
充填し、発酵を継続させ、アルコールの添加を開始し1
7重量/容量%以上の全濃度でかつ16重量/容量%以
上の酢酸濃度となった時アルコールの添加を止めて更に
発酵を継続させ、はとんどのアルコールが酸化されたと
ころでこの通気発酵タンクより醪をとり出すことにより
酢酸濃度17重量/容量%以上の食酢を得ることを特徴
とする、食酢の製造法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、まず1つの通気発酵タンク(以下第
1槽という)に、アルコール、水、酢酸発酵液又は酢酸
、及び酢酸菌の栄養物を用いて調製した発酵開始用の醪
を充填する。
ここで酢酸発酵液としては、酢酸発酵により得られる適
当な醪、例えば発酵終了後の粕酢醪などが用いられ、ま
た酢酸菌の栄養物としては、例えば酒粕浸出液、酵母エ
キス、糖類、無機塩類、有機酸などのうちから適当なも
のが使用される。
・また通気発酵タンクとしては、特に限定はなく、任意
の通気発酵タンク例えば通気攪拌式発酵装置、気体巻き
造式培養装置、エアーリフト型発酵装置などを用いるこ
とができるが、主原料であるアルコール、生成物である
酢酸が共に揮発性であるため、比較的少量の空気(例え
ば酵素に対して毎分5〜30%)が充分攪拌混合される
ようなタンクであることが望ましい。
この通気発酵タンクに発酵開始用の醪を充填したのち、
通気攪拌を開始し、必要に応じて加温して所定の温度例
えば26〜31℃に保持する。
醪の温度が所定の温度にまで達した後、温調計を作動さ
せ、以後は26〜31℃好ましくは28〜30℃に保持
する。
そこで酢酸菌を接種する。この場合、特に高い酢酸濃度
やアルコール濃度に馴致培養された酢酸菌を使用するこ
とはないが、高い酢酸濃度にまで発酵可能な酢酸菌を用
いることが望ましい。
また接種については特に限定はなく、従来公知の接種手
段で行うことができる。
このようにして酢酸菌を接種した醪は通常重量に対し毎
分5〜30%の通気、26〜31℃の温度で通気攪拌し
て発酵させると、醪中のアルコールが酢酸に変換されて
酢酸濃度が上昇してゆ(。
そこで発酵が進行し醪の酢酸濃度が充分に上ったところ
で、通気を中断することなく醪の一部を残して他はとり
出し、次に原料醪を再充填して発酵を継続させ、以下同
様にして醪の一部を残して他はとり出し、次に原料醪を
再充填して発酵を継続させるというようにしてサイクル
を繰り返す半連続法を実施する。
本発明では、この半連続発酵法でのサイクルにおいて、
醪の酢酸濃度が10〜14重量/容量%、アルコール濃
度が0.3〜4%となったところで醪のとり出しを行な
い、次にこれに原料醪の再充填を行なう一方、その際と
り出された醪をその溶存酸素濃度を酢酸菌の活性を低下
させない程度に保持して、アルコール、水、酢酸発酵液
又は酢酸、及び酢酸菌の栄養物の内の1つもしくはそれ
以上を入れた、あるいは入れていない他の通気発酵タン
クに、該通気発酵タンクの発酵終了時の重量の少なくと
も60%以上である量において、かつとり出された醪の
全濃度と充填後の醪の全濃度の変化が3%以内となるよ
うに充填する。
通常、半連続発酵法とは、誘導期を生じないサイクルを
繰り返すために有用な発酵法であるが、醪のとり出しを
行なう時の醪の酢酸濃度あるいはアルコール濃度をあま
り高(すると、次回のサイクルすなわち醪をとり出して
次に原料醪を再充填した後の発酵で誘導期を生じ、酢酸
菌の旺盛な増殖の繰り返しに影響を及ぼす。
そこで本発明者は、半連続発酵法でのサイクルにおいて
醪のとり出し)を行なう時の醪の酢酸濃度あるいはアル
コール濃度の好ましい濃度範囲を決定するために以下の
実験を行なった。
すなわち、実験用通気発酵タンクにアルコール、水、酢
酸発酵液、及び酢酸菌の栄養物で調製した醪を充填し、
酢酸菌を接種して第1サイクルの発酵を開始し、醪の酢
酸濃度が上昇して醪の酢酸濃度が10重量/容量%前後
、アルコール濃度が0.5容量%前後となった時、醪の
半量をとり出し、アルコール、水、酢酸発酵液、及び酢
酸菌の栄養物で調製した原料醪を、とり出した醪と同量
再充填し、第2サイクルの発酵を行なわせた。
そこで発酵の進行に伴なって必要に応じてアルコールの
添加を行ない、所定の酢酸濃度あるいはアルコール濃度
となった時アルコールの添加を止め、その後発酵が進行
して目的の酢酸濃度あるいはアルコール濃度に達し、た
ところで醪の半量をとり出し、このとりだした醪とほぼ
同量の前記原料醪を再充填し、第3サイクルの発酵を行
なわせた。
この第3サイクルでも第2サイクルと同様に必要に応じ
てアルコールを添加し所定の酢酸濃度あるいはアルコー
ル濃度となった時アルコールの添加を止め発酵を継続し
た。
このようにして繰り返すサイクルにおいて、第2サイク
ルでの醪のとり出し時の醪のアルコール濃度をほぼ同じ
とし醪の酢酸濃度を種々変えて第3サイクルでの誘導期
及び平均酢酸生成速度への影響を調べた。
その結果を第1表に示す。また第2サイクルでの醪のと
り出し時の醪の酢酸濃度をほぼ同じとしアルコール濃度
を種々変えて第3サイクルでの誘導期及び平均生成速度
への影響を調べた。
その結果を第2表に示す。この実験の結果、醪のとり出
し時における醪の酢酸濃度、及びアルコール濃度を、そ
れぞれ14重量/容量%以下、及び4容量%以下とする
ことカ次回のサイクルに影響を及ぼさないための濃度で
あることが明らかとなったが、酢酸菌は酢酸濃度10重
量/容量%附近で増殖が最高となること、及びアルコー
ル濃度がO容量%になると死滅することを考慮すると、
醪のとり出し時におけるそれぞれの好ましい濃度範囲は
、酢酸濃度10〜14重量/容量%、アルコール濃度0
.3〜4容量%であることが認められた。
このようにして半連続発酵法による発酵を行なっている
第1槽からとり出された醪をその溶存酸素濃度を酢酸菌
の活性が低下しない程度に保持して充填するのに用いる
他の通気発酵タンク(以下第2槽という)としては、第
1槽と同様特に限定はなく、少量の空気が充分混合され
得るような通気発酵タンクであれば良いが、第1槽から
とり出される醪の量に見合った通気発酵タンクであるこ
とが望ましい。
また第1槽からとり出して第2槽へ充填する醪の溶存酸
素濃度は特に限定されないが、酸素欠乏状態では酢酸菌
は損傷あるいは死滅するので、例えば毎分500.e以
上の吐出能力を持つ自給式ポンプを用いて第1槽から第
2槽への醪の移動を急速に行なったり、あるいは移動途
中で酸素を供給するなどして第1槽で生産された酢酸菌
体の死滅を防ぐに充分な溶存酸素濃度を保持して充填を
行なうことが望ましい。
またこの第1槽からとり出して第2槽へ充填する醪が第
2槽もしくは第2槽の醪の主要部分であるから、できる
限り多量の方がいいわけであるが、第1槽からとり出さ
れた醪の全濃度では目的とする酢酸濃度が得られない場
合には、第2槽でアルコールの添加が必要となり、その
ためにある程度初発充填量を少な(しておく必要がある
しかし第1槽からとり出された醪を多量に利用すること
によって第1槽での活性を維持して発酵を継続させるわ
けであるから自ずと限界がある。
そこで本発明者は、第2槽へ充填された第1槽からとり
出された醪の量と発酵との関係を調べるために実験を行
なった。
すなわち半連続発酵を行なっている第1の実験用通気発
酵タンク(以下A槽という)で醪の酢酸濃度が12重量
/容量%になった時、その醪を別に用意した第2の実験
用通気発酵タンク(以下B槽という)に急速に充填し、
直ちに通気攪拌を行なって発酵を継続した。
この場合B槽に充填したA槽からとり出された醪の量を
B槽での発酵終了時の酵素に対して種々変え、B槽の発
酵終了時の酵素に対するB槽に充填されたA槽からとり
出された酵素が100%でない場合は、目的の酢酸濃度
(17,6〜17.8重量/容量%)が得られるように
酢酸菌の栄養源を含んだ適当な濃度のアルコールをB槽
の発酵終了時の酵素が100%となるように添加した。
そL2て発酵が進み、醪のアルコールがほとんど酢酸に
変換した時、B槽の発酵を停止した。
このようにB槽の発酵終了時の酵素に対してA槽からと
り出された醪の量を変えて充填し、発酵を継続させた時
のB槽の平均酢酸生成速度を調べた。
その結果を第3表に示す。
この第3表の結果から、B槽へ充填するA槽からとり出
された醪の量は、B槽の発酵終了時の酵素に対して少な
くとも60%以上であることが必要であり、それ以下の
量でも高い酢酸濃度の食酢を得ることは可能であるが、
酢酸菌の絶対量が少ないので平均酢酸速度が低(なり、
発酵時間が長(なり効率が低下する。
また場合によっては、第2槽へあらかじめアルコール、
水、酢酸発酵液又は酢酸、及び酢酸菌の栄養物の内の1
つもしくはそれ以上を入れておき、第1槽からとり出さ
れた醪を充填することも可能であるが、この場合、第1
槽からとり出された醪の全濃度と第2槽での充填直後の
醪の全濃度の差をあまり大きくすると、環境の変化には
非常に敏感である酢酸菌の損傷が大きく、目的の酢酸濃
度に達する前に発酵が停止してしまう。
そこで本発明者は、第1槽からとり出された醪の全濃度
と第2槽へ充填直後の醪の全濃度の差を種々変えて実験
を行なった。
すなわち、半連続発酵法でサイクルを繰り返している第
1槽で醪の酢酸濃度が約12型量/容量%、アルコール
濃度が約2容量%、全濃度が約14%となった時、その
醪を、あらかじめアルコール、水、酢酸発酵液、及び酢
酸菌の栄養物からなる醪を入れ、通気攪拌を行なってい
る第2槽へ急速に充填し、その際第1槽からとり出され
た醪の全濃度と充填後の第2槽の醪の全濃度の差を種々
変えて発酵を行ない、必要に応じてアルコールを添加し
、目的の酢酸濃度に達したところで発酵を停止した。
この場合の第2槽の平均酢酸生成速度を調べた結果を第
4表に示す。
この第4表の結果から、第1槽からとり出される醪の全
濃度と第2槽の充填後の醪の全濃度の差を3%以上にす
ると平均酢酸生成速度が低下することが認められ、第2
槽での発酵を効率よく行なうためには、その全濃度の差
を3%以内にすることが必要であることがわかった。
このようにして第2槽での発酵を継続させるが、アルコ
ールの添加は酢酸菌が高い酢酸濃度になればなるほどそ
のアルコール濃度に対して非常に敏感であるという性質
を重視し、損傷を与えない程度に徐々に添加するのが望
ましい。
そして更に発酵を進行させ醪中のアルコールがほとんど
酢酸に変換された後、通気攪拌等も止めて発酵を停止す
る。
なお第2槽における発酵は、通常酵素に対し5.30%
の通気量、28〜30℃の温度で行なわれる。
かくして本発明によれば、上述したように一方の通気発
酵タンクで半連続発酵を行なわせることにより生産能力
の高い酢酸菌の旺盛な増殖を繰り返し、その菌体を含む
醪を、醪のとり出し及び原料醪再充填時に、多量に他方
の通気発酵タンクへ充填し、酢酸菌の能カ一杯にまで培
養を続けることにより酢酸濃度17重量/容量%以上と
いう高酢酸濃度の酢酸発酵液を効率よく得ることができ
、この酢酸発酵液を常法により熟成、濾過、及び殺菌し
て高酢酸濃度の食酢を製造することができる。
次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれにより制限
されるものではない。
実#!l 1 外部から導入した空気を微粉砕してタンク内の液に分散
させるための攪拌翼、温調用コイル、及び消泡機を備え
、空気の流量計を接続した全容量4800Mの通気発酵
タンク(第1槽)に、変性アルコール、水、未r過のホ
ワイトビネガー、及び酵母エキス、無機塩類、糖分等の
酢酸菌の栄養物を混合して調製した酢酸濃度7重量/容
量%、アルコール濃度5容量%の醪400001を充填
した。
攪拌装置を始動させて第1槽の醪の通気攪拌を開始した
醪の温度が上昇して30℃に達したところで温調計を作
動させ28〜30℃に保持した。
そこで酢酸濃度17重量/容量%以上まで生産しうる能
力を有する酢酸菌を接種し、発酵を開始させた。
発酵は酵素に対して毎分10%の通気量、28〜30℃
の温度で攪拌下に行なった。
一方全容量250001の他の通気発酵タンク(第2槽
)に、変性アルコール、酢酸発酵液、水、無機塩類、糖
分等の酢酸菌の栄養物を混合して調製した酢酸濃度12
.5重量/容量%、アルコール濃度9.5容量%の原料
醪を40001充填し、攪拌装置を始動して通気攪拌を
開始し、第1槽からとり出される醪を充填するための準
備を行なった。
そして、第1槽での発酵が進行して醪の酢酸濃度が10
.0重量/容量%、アルコール濃度が20容量%となっ
た時、通気を中断することなく毎分15001の吐出能
力を有する自給式ポンプを用いてその醪160007を
、前記の如く通気攪拌を行なっている第2槽へ急速に移
動した。
移動終了直後の第2槽の酵素は200001となり、そ
の酢酸濃度は10.5重量/容量%、アルコール濃度は
3.5容量%であった。
第1槽からとり出された醪の第2槽への充填中又は充填
後の醪の温度は28〜30℃に保持し、通気量は酵素に
対し毎分10%とし、発酵中も、この通気量を維持した
このようにして第2槽で通気攪拌下に発酵を継続させ、
充填が終了してから7時間後、醪の酢酸濃度が12重量
/容量%、アルコール濃度が、2容量%となった時、5
0容量%のアルコール濃度を有する変性アルコールの第
2槽への添加を、精密な定量ポンプを用いて開始した。
アルコールの添加を開始して25時間後、合計2501
?の変性アルコールの添加を終了し、その時の醪の酢酸
濃度は16.8重量/容量%、アルコール濃度は1.2
容量%であった。
さらに5時間後、すなわち第1槽からとり出された醪の
第2槽への充填が終了してから37時間後に、醪の酢酸
濃度が17.8重量/容量%、アルコール濃度が0.2
容量%となったので、通気攪拌及び温調を停止し、すべ
ての醪22500、eをとり出した。
一方、上記のようにして醪をとり出した第1槽には、醪
のとり出し終了後、アルコール、水、酢酸発酵液、及び
酢酸菌の栄養物を混合して調製した酢酸濃度2.5重量
/容量%、アルコール濃度9.5容量%の原料醪160
0Mを再充填した。
この原料醪再充填後の醪の酢酸濃度は7.5重量/容量
%、アルコール濃度は4.5容量%であった。
その後、第1槽における発酵を前記と同様の条件で行な
い、醪の酢酸濃度が10.0重量/容量%、アルコール
濃度が2.0容量%となった時、上記したと同様に醪を
とり出し、この醪を上記したと同様に準備した第2槽へ
移動し、そして第1槽には原料醪の再充填を行なうこと
を繰り返すというようにして第1槽においては半連続発
酵を、第2槽においては回分発酵を継続した。
以上のようにしてさらに5回、第1槽の醪を第2槽へ移
動して発酵を継続させることを行ない、平均17.6重
量/容量%の酢酸濃度を有する酢酸発酵液を得た。
この酢酸発酵液を常法により熟成、沢過、及び殺菌して
高酢酸濃度の食酢を得た。
実施例 2 内部に通気攪拌装置を備えた全容量250001の通気
発酵タンク(第1槽)に、変性アルコール、水、未濾過
のホワイトビネガー、及び酵母エキス、無機塩類、糖分
等の酢酸菌の栄養物を混合して調製した酢酸濃度7重量
/容量%、アルコール濃度4容量%の醪18001?を
充填した。
攪拌装置を始動させて第1槽の醪の通気攪拌を開始した
醪の温度が上昇して30℃に達したところで温調計を作
動させ、28〜30℃に保持した。
そこで酢酸濃度17重量/容量%以上まで生産しうる能
力を有する酢酸菌を接種し、発酵を開始させた。
発酵は酵素に対して毎分10%の通気量、28〜30℃
の温度で攪拌下に行なった。
発酵が進行して醪の酢酸濃度が8.5重量/容量%、ア
ルコール濃度が2.5容量%となった時、50容量%の
アルコール濃度を有する変性アルコールの添加を精密な
定量ポンプを用いて開始した。
16時間後、合計1500.gの変性アルコールの添加
を終了して第1槽の全酵素は1950Mとなり、その時
の醪の酢酸濃度は11.5重量/容量%、アルコール濃
度は2.5容量%であった。
さらに発酵を継続して醪の酢酸濃度が12重量/容量%
、アルコール濃度が2容量%となった時、その醪105
00、gを通気を中断することなく毎分10001の吐
出能力を有する自給式ポンプで、全容量150001の
他の通気発酵タンク(第2槽)へ急速に移動した。
この醪の移動開始後、直ちに第2槽の通気攪拌装置を始
動して、第2槽の醪の通気攪拌を開始した。
上記した醪の充填中、及び充填後の醪の温度は28〜3
0℃に保持し、通気量は酵素に対し毎分10%とした。
またこの醪の移動終了と同時に、50容量%のアルコー
ル濃度を有する変性アルコールの第2槽への添加を精密
な定量ポンプを用いて開始した。
変性アルコールの添加を開始して24時間後、醪の酢酸
濃度は16.8重量/容量%、アルコール濃度は1.2
容量%となり、この時点で合計1320.eの変性アル
コールの添加を終了した。
さらに5時間後、すなわち第1槽からとり出された醪を
第2槽へ充填して29時間後に、醪の酢酸濃度が177
重量/容量%、アルコール濃度が0.2容量%となった
ので、通気攪拌及び温調を停止し、すべての醪1182
M’をとり出した。
一方、上記のようにして醪をとり出した第1槽には、醪
のとり出し終了後、アルコール、水、酢酸発酵液、及び
酢酸菌の栄養物を混合して調製した酢酸濃度2.0重量
/容量%、アルコール濃度6.0容量%の原料酸900
01を再充填した。
この原料酸の再充填後、第1槽の醪の酢酸濃度は7.4
重量/容量%、アルコール濃度は3.6容量%となった
その後、第1槽における発酵を前記と同様の条件で行な
い、醪の酢酸濃度が8.5重[容量%、アルコール濃度
が2.5容量%となった時、上記したと同様に変性アル
コールの添加を行ない、さらに酢酸濃度が12重量/容
量%、アルコール濃度が2容量%となった時、上記した
と同様に醪をとり出して第2槽へ移動し、そして第1槽
には原料酸の再充填を行なうことを繰り返すというよう
にして第1槽においては半連続発酵を、第2槽において
は回分発酵を継続した。
以上のようにしてさらに10回、第1槽の醪を第2槽へ
移動して発酵を継続させることを行ない、平均17.8
重量/容量%の酢酸濃度を有する酢酸発酵液を得た。
この酢酸発酵液を常法により熟成、r過、及び殺菌して
、高酢酸濃度の食酢を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 通気発酵タンクに、アルコール、水、酢酸発酵液又
    は酢酸、及び酢酸菌の栄養物を用いて調製した醪を充填
    し、酢酸菌を接種して発酵を開始させ、その後発酵が進
    行し醪の酢酸濃度が充分に上がったところで通気を中断
    することなく醪の一部を残して他はとり出し、次に原料
    醪を再充填して発酵を継続させ、以下同様にして醪の一
    部を残して他はとり出し、次に原料醪を再充填して発酵
    を継続させるというようにしてサイクルを繰り返す半連
    続発酵法でのサイクルにおいて、醪の酢酸濃度が10〜
    14重量/容量%、アルコール濃度が0.3〜4容量%
    となったところで醪のとり出しを行ない、次にこれに原
    料醪の再充填を行なう一方、その際とり出された醪をそ
    の溶存酸素濃度を酢酸菌の活性を低下させない程度に保
    持して、アルコール、水、酢酸発酵液又は酢酸、及び酢
    酸菌の栄養物の内の1つもしくはそれ以上を入れた、あ
    るいは入れていない他の通気発酵タンクに、該通気発酵
    タンクの発酵終了時の醪量の少(とも60%以上である
    量において、かつとり出された醪の全濃度と充填後の醪
    の全濃度の変化が3%以内となるように充填し、発酵を
    継続させ、アルコールの添加を開始し17重量/容量%
    以上の全濃度でかつ16重量/容量%以上の酢酸濃度と
    なった時アルコールの添加を止めて更に発酵を継続させ
    、はとんどのアルコールが酸化されたところでこの通気
    発酵タンクより醪をとり出すことにより酢酸濃度17重
    量/容量%以上の食酢を得ることを特徴とする、食酢の
    製造法。
JP51115472A 1976-09-28 1976-09-28 食酢の製造法 Expired JPS5932113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51115472A JPS5932113B2 (ja) 1976-09-28 1976-09-28 食酢の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51115472A JPS5932113B2 (ja) 1976-09-28 1976-09-28 食酢の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5341495A JPS5341495A (en) 1978-04-14
JPS5932113B2 true JPS5932113B2 (ja) 1984-08-06

Family

ID=14663376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51115472A Expired JPS5932113B2 (ja) 1976-09-28 1976-09-28 食酢の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5932113B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT370436B (de) * 1980-12-23 1983-03-25 Frings & Co Heinrich Verfahren zum herstellen von essig mit mehr als 12g/100ml essigsaeure
JPS60207579A (ja) * 1984-03-30 1985-10-19 Nakano Vinegar Co Ltd 食酢の製造法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5279092A (en) * 1975-12-22 1977-07-02 Frings H Gmbh & Co Kg Process for preparing vinegar of high acetic acid concentration

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5279092A (en) * 1975-12-22 1977-07-02 Frings H Gmbh & Co Kg Process for preparing vinegar of high acetic acid concentration

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5341495A (en) 1978-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109207306A (zh) 提高米香型白酒乳酸乙酯含量并降低杂醇油含量的酿造方法
JP4909348B2 (ja) 食酢の製造方法
CN107916209A (zh) 一种机械搅拌法生产玫瑰醋的方法
US4282257A (en) Production of vinegar with high acetic acid concentration
WO2001068796A2 (en) Method of aerating yeast prior to pitching
CN107904133B (zh) 泵回流法生产玫瑰醋的方法
JPS6232914B2 (ja)
JPS5932113B2 (ja) 食酢の製造法
JP2001086976A (ja) 酒母の製造方法
KR20080005229A (ko) 고엑기스 식초의 제조법
PL222528B1 (pl) Sposób uruchomienia fermentacji octowej w warunkach przemysłowych
CN110184165A (zh) 多次补料半连续式发酵生产玫瑰米醋工艺方法及加工装置
JPS6232913B2 (ja)
JP3565963B2 (ja) 清酒の製造法
US4569845A (en) Process for the batchwise preparation of vinegar
Ough et al. Studies on aldehyde production under pressure, oxygen, and agitation
JP3437324B2 (ja) 超高酸度食酢の製造方法
US2910409A (en) Production of citric acid
JPS6236669B2 (ja)
CN111394214A (zh) 一种酯香酵母与黄酒酵母顺序发酵的黄酒生产工艺
CN1307202C (zh) 用于降低轻质玉米浆中还原糖类含量的方法
US2524200A (en) Continuous method of conducting microbiological processes
US3437490A (en) Two stage fermentation process for beer
RU2215780C2 (ru) Способ производства плодового уксуса
CN212560278U (zh) 一种酯香酵母发酵罐