JPS593184B2 - 米よりジメチルスルフイド前駆物質を除去する方法 - Google Patents

米よりジメチルスルフイド前駆物質を除去する方法

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JPS593184B2
JPS593184B2 JP57016779A JP1677982A JPS593184B2 JP S593184 B2 JPS593184 B2 JP S593184B2 JP 57016779 A JP57016779 A JP 57016779A JP 1677982 A JP1677982 A JP 1677982A JP S593184 B2 JPS593184 B2 JP S593184B2
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JP
Japan
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rice
acid
dms
precursors
soaking
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Expired
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JP57016779A
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JPS58134955A (ja
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太郎 森
栄信 藤田
芳次 家村
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KIKUMASAMUNE SHUZO KK
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KIKUMASAMUNE SHUZO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、古米や外米における異臭の原因となるジメチ
ルスルフィド(以下DMSという)の前駆物質を除去す
る方法に関するものである。
本発明は米を水に浸漬する際に、蛋白質分解酵素および
酸を併用添加し、浸漬処理することによって米よりDM
S前駆物質を除去する方法に関するものである。
わが国には約650万屯の古米があり各方面で古米の有
効利用について検討されている。
その一つとして清酒醸造への利用も検討されているが、
古米を使用して清酒を醸造すると、生成する清酒に古米
臭と称する特異臭が発生するため古米は清酒醸造にほと
んど利用されていない状態である。
一般に、古米や外米等殺虫処理が必要な米はメチルブロ
マイドで燻蒸処理が施されている。
しかし、メチルブロマイドで燻蒸処理された米にはDM
S前駆体が生成してしまい、この米を蒸煮するとDMS
前駆体が分解してDMSが発生する。
DMSが発生した蒸煮米は、食したとき一種異様な臭い
がして、普通は著しく嫌われるものである3このような
古米や外米を用いて清酒を醸造すれば当然のことながら
、DMSが清酒中に移行してしまい、とうてい市販でき
るような清酒にならなくなってしまうのである。
そこで、古米や外米を有効利用する目的から、DMS前
駆体を米から分離除去する研究がなされたが、現在にい
たるまで米に含まれるDMS前駆物質を効率よ(除去す
る方法は無(、古米や外米の有効利用を図るうえで大き
な障害となっていた3本発明者らは、このような状況を
鑑み、米よりDMS前駆物質を効率よく除去する方法を
開発すべく鋭意研究の結果、米を水に浸漬する際に蛋白
質分解酵素および酸を併用添加して浸漬処理することに
より、米に含まれるDMS前駆物質の90%以上が浸漬
水中に溶出されることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
即ち、本発明は、米を水に浸漬する際に、蛋白分解酵素
および酸を併用し、浸漬処理することを特徴とする米よ
りDMS前駆物質を除去する方法である。
本発明の第1の特色はDMS前駆物質の除去率がきわめ
て高いことにある。
本発明の方法では、蛋白分解酵素と酸を併用添加した浸
漬水に米を浸漬するだけでかなりの量のDMS前駆物質
を除去することができるが、特に浸漬温度を40℃〜6
0℃にした時実に除去率90%以上に達する。
本発明の第2の特色は、DMS前駆物質の抽出を行なう
時、細菌による汚染が無(、また澱粉の流出もほとんど
無く、さらに処理米は常法どおり水切り、蒸きょうを行
なうことが出来、純白色の蒸米が得られることにある。
従来、米の浸漬温度は10℃〜15°Cが最適とされ、
20℃以上の比較的高温で浸漬を行なうと、米は細菌に
より汚染され、これを蒸きようすると蒸米は赤褐色に着
色することが知られている。
これに対し、本発明の方法では酸の効果により細菌の活
動を抑え、また酵素剤に混在していることが多い澱粉液
化酵素の活性を抑制するため、20℃以上の比較的高温
で浸漬を行なっても細菌による汚染は無(、また澱粉の
流出もほとんど無い。
さらに処理米は常法どおり蒸きようすることが出来、純
白色の蒸米が得られる。
本発明において処理される米は、玄米、精白米などいず
れでもよいが、少くともDMS前駆体を含む米というこ
とになる。
またこれら米を浸漬する浸漬水が蛋白質分解酵素および
酸を併用添加して調製される。
蛋白質分解酵素としては、酸性、中性、アルカリ性など
種々の蛋白質分解酵素があるが、酸を添加して有効に作
用させるために耐酸性の蛋白質分解酵素を選択して用い
るのが好ましい。
例えば、アスペルギルス・オリーゼから得た蛋白質分解
酵素、アスペルギルス・ニガーから得た蛋白質分解酵素
などが好ましい。
蛋白質分解酵素は粗製のものでも、精製したものでもよ
いが、浸漬水に0.1〜10×106単位/l程度の添
加で十分であり、勿論それ以上でも差支えない。
実用的には、約0.1%粗酵素を添加すればよい。
また、蛋白質分解酵素と併用添加される酸は浸漬水を酸
性化するためのものであるからいずれの酸でもよい。
例えば、コハク酸、乳酸、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、
塩酸、リン酸等があげられるが、使用上好ましいのはコ
ハク酸である。
酸は浸漬水がPH5以下できればPH=50〜2.5程
度になる位に添加されるのがよい。
各酸の添加量としては浸漬水中0.01〜0.IM濃度
になる程度がよい。
好ましいのは、コハク酸0.1モル/lで、PH=4.
3程度の添加である。
このようにして調製された浸漬水は、常温(5℃〜20
℃前後)でもよいが、好ましくは40〜60℃に加温さ
れる。
加温は米を浸漬してからでもよく、また浸漬前でもよい
40〜60℃に加温しておくと酵素反応に適温であるた
め、浸漬時間が最も短く終了することができる。
浸漬水による米の処理は、浸漬水を循環させる連続式で
もよいが、簡便な回分式で十分である。
浸漬水には米が十分浸漬される程度の量入れられ、浸漬
される。
浸漬温度を50℃に維持し、最適条件で処理した場合、
10時間以上でDMS前駆体除去率は90%以上に達す
る。
処理条件や目的とする除去率などに応じて浸漬時間は適
宜変更することが可能である。
また、本発明は、小麦、トウモロコシ等、他の穀類にも
適用が可能である。
以下実施例にて詳細に説明する。
実施例 米100f(精米歩合80%、DMS前駆物質190μ
m含有)を蛋白質分解酵素(商品名:プロチンFA)(
106単位/l)およびコハク酸(0,1モル/l、P
H4,3)を含む溶液に15℃で2時間浸漬し、続いて
酵素反応を速めるため浸漬温度を50℃に上昇させ、さ
らに13時間浸漬を行なった。
以上のような浸漬処理を行なった時、浸漬水中に溶出し
たDMS前駆物質と処理後米に残留したDMS前駆物質
を測定し第1表に示した。
ここに示すように、処理前、米が含有していたDMS前
駆物質のうち91%は浸漬水中に溶出・除去された。
またこの時、50℃で浸漬を行なったにもかかわらず、
細菌による汚染は無く、また澱粉の流出もほとんど無く
、処理米は常法どおり蒸きようすることが出来、純白色
の蒸米が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 米を水に浸漬する際に、蛋白質分解酵素および酸を
    併用添加し、浸漬処理することを特徴とする米よりジメ
    チルスルフィド前駆物質を除去する方法。
JP57016779A 1982-02-03 1982-02-03 米よりジメチルスルフイド前駆物質を除去する方法 Expired JPS593184B2 (ja)

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JPS58134955A JPS58134955A (ja) 1983-08-11
JPS593184B2 true JPS593184B2 (ja) 1984-01-23

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2557312B2 (ja) * 1993-04-23 1996-11-27 亀田製菓株式会社 低蛋白質、低カリウム、低リン米の製造方法

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Publication number Publication date
JPS58134955A (ja) 1983-08-11

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