JPS593171Y2 - 燃料噴射エンジンの運転操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃料噴射エンジンの回転速度を調節したりエン
ジンを停止させたりするための運転操作装置に関する。

そして、適正なアイドリング回転に簡単に正確に調節す
ることができ、しかもエンジンの停止も簡単に正確に無
理なく行えるようにすることを目的とする。

従来では、アクセルレバ−がエンジン停止位置と最高回
転位置との間で調節操作できるように構成されていた。

このため、アクセルレバ−を適正なアイドリング回転位
置に正確に調節することが困難で、過不足がでる欠点が
ある。

本考案はこのような欠点を解消するために、アクセルレ
バ−をアイドリング回転位置と最高回転位置との間で調
節操作できるようにし、このアクセルレバ−とは別系統
として新たにエンジン停止操作装置を設け、このエンジ
ン停止操作装置で燃料噴射ポンプのラックをガバナスプ
リングに抗してエンジン停止位置に操作することにより
、エンジン停止を行なえるようにする。

そのうえ、このエンジン停止操作時に、ガバナスプリン
グが異常に引伸ばされて、そのバネ特性が変ったり破損
したりすることを防止するために、若しアクセルレバ−
を最高回転位置に置き忘れたまま、エンジン停止操作装
置でラックをエンジン停止位置に操作した場合には、こ
れに連動してそのアクセルレバ−を連動装置を介してア
イドリング回転側に引戻すようにするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

図中、符号１はディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプで
あり、これの燃料噴射量調節用ラック１ａは、ガバナレ
バー２を介して、力゛バナ３のガバナフォース４とガバ
ナスプリング５との釣合いにより、自動進退作動される
ように構成されている。

このガバナスプリング５はアクセルレバ−６で進退調節
される。

このアクセルレバ−６は筒軸７の上下両端に腕８．９を
固定して成る。

その筒軸７はエンジンの固定壁１０に固定のブラケット
１１に可回転に枢支され、その下腕９にガバナスプリン
グ５が係止され、その上腕８がアイドリング回転調整ネ
ジ１２と最高回転調整ネジ１３との間で進退調節できる
。

各調整ネジ１２．１３はブラケット１１に一体突設のメ
ネジ体１４．１５に螺合され、各ナラ） １６．１７で
ロックされる。

その上腕８はロッド１８を介して遠隔調速レバー１９で
調節操作される。

符号２０はエンジン停止操作装置であり、これはエンジ
ン停止摘み２１を左に引くと、ロッド２２、上腕２３、
軸２４を介して下腕２５が第２図に示すように左側に回
り、ガバナレバー２がガバナスプリング５に抗して左に
押寄せられて、ラック１ａが左端のエンジン停止位置に
押寄せられ、エンジンが停止するように構成される。

前記軸２４はアクセルレバ−６の筒軸７に貫通して枢支
される。

符号２６はガバナスプリング保護用伝動装置であり、こ
れはアクセルレバ−６に連動するロッド１８に固定の受
止伝動具２７と、エンジン停止操作装置２０のロッド２
２に固定の押寄せ伝動具２８、両伝動具２７．２８間に
介在させた圧縮バネ２９とから成る。

そして、第４図に示すように、エンジン停止操作装置２
０のエンジン停止摘み２１が右端のエンジン運転位置に
操作された状態では、遠隔調速レバー１９をアイドリン
グ位置ｉと最高回転位置ｍとの間のどの位置に調節操作
しても、両伝動具２７、２８は全く伝動作用せず、その
調節操作はエンジン停止装置２０からは全く拘束されな
い。

また、遠隔調速レバー１９を最高回転位置ｍに置き忘れ
たままで、第５図に示すように、そのエンジン停止摘み
２１が左端のエンジン停止位置に引かれて、ラック１ａ
が左端のエンジン停止位置に作動されるときには、これ
に連動して押寄せ伝動具２８で圧縮バネ２９を介して受
止伝動具２７が左方に押寄せられ、ロッド１８を介して
遠隔調速レバー１９及びアクセルレバ−６がアイドリン
グ回転位置ｉ又はこれに近い位置にまで引戻されて、ガ
バナスプリング５がラック１ａのエンジン停止位置側に
移動され、これによりガバナスプリング５が異常に引伸
ばされることを自動的に防止される。

なお、上記実施例の変形例として、第６図に示すものが
考えられる。

即ち、前記ガバナスプリング保護用連動装置２６として
、アクセルレバ−６に連動するロッド１８に固着の長穴
板３０の長穴３１と、エンジン停止操作装置２０のロッ
ド２２に固着のピン３２とを、一定範囲でのみ遊動自在
に係合させた構造にする。

本考案は上記のように構成され、作用するから次の効果
を奏する。

イ アクセルレバ−６を、アイドリング回転ストッパー
１２の受止めにより、適正なアイドリング回転位置に簡
単・正確に調節操作できる。

なお、この場合、エンジンの停止を、アクセルレバ−６
の操作では行なえなくなるが、エンジン停止操作装置２
０で行なえるから支障はない。

ロ アクセルレバ−６を最高回転位置又はこの近くの位
置に置き忘れたままで、エンジン停止操作装置２０をエ
ンジン停止位置に操作したときに、ラック１ａがエンジ
ン停止位置に強制的に押寄せられ、ガバナスプリング５
が異常に引伸ばされそうになる。

しかし、そのエンジン停止操作に連動して、ガバナスプ
リング保護用伝動装置２６を介して、アクセルレバ−６
がアイドリング回転位置側に引戻されるから、そのガバ
ナスプリング５の異常な引伸ばしを自動的に解消できる
。

これにより、その異常な引伸ばしによるガバナスプリン
グ５のバネ特性の変化や破損をなくすことができ、ガバ
ナスプリング５を長期に亘り正確に作動させ続けること
ができ、耐久性に優れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はディーゼルエン
ジンの要部の縦断正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面
図、第３図は第１図の平面図、第４図、第５図は作動説
明用の平面図、第６図は別実施例の第１図Ｃ部に相当す
る図である。 １・・・・・・燃料噴射ポンプ、１ａ・・・・・・燃料
噴射量調節用ラック、４・・・・・・ガバナフォース、
５・・・・・・ガバナスプリング、６・・・・・・アク
セルレバ−１１２・・・・・・アイドリング回転ストッ
パー、１３・・・・・・最高回転ストッパー、２０・・
・・・・エンジン停止操作装置、２６・・・・・・ガバ
ナスプリング保護用伝動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃料噴射ポンプ１の燃料噴射量調節用ラック１ａを、ガ
   バナフォース４とガバナスプリング５との釣合いにより
   、自動進退作動可能に構成し、そのガバナスプリング５
   を進退調節するアクセルレバ−６を、アイドリング回転
   ストッパー１２と最高回転ストッパー１３との間で進退
   調節可能に構成し、ラック１ａをエンジン停止操作装置
   ２０でガバナスプリング５に抗してエンジン停止位置に
   操作可能に構成し、このエンジン停止操作装置２０とア
   クセルレバ−６とに亘ってガバナスプリング保護用伝動
   装置２６を設け、この伝動装置２６は、エンジン停止操
   作装置２０がエンジン運転位置に操作された状態ではア
   クセルレバ−６を拘束せず、エンジン停止操作装置２０
   がエンジン停止位置に操作された状態ではアクセルレバ
   −６を最高回転位置よりもアイドリング回転位置側に引
   戻し作動させるように構成したことを特徴とする、燃料
   噴射エンジンの運転操作装置。