JPS593161B2 - ケツソクキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、刈取機等の結束機に関するものである。

結束すべき刈取殻稈或は排ワラ等が集束され結束される
結束空間をはさんで、該結束空間の一側にパッカー及び
ニードルを、他側に結節装置を配してなる結束機は、刈
取機或はコンバイン等において広く用いられているが、
現在汎用されている結束機は、結束空間に殻稈を押込む
パッカーを常時駆動して結束空間に出没回動させると共
に、結束空間に一定量の殻稈等が集束されると、ニード
ルを間欠１駆動してこのニードルを間欠的に１回動量だ
け結束空間に出没回動させ結節装置に結束紐を供給する
と共に、同時に結節装置を間欠駆動して結節装置を行な
わせるように構成されている。

ところがこのように結束機を構成するときは、結節装置
を間欠的に動作させるための１回転クラッチの他に、ニ
ードルを結節装置と同期して間欠的に回動駆動するため
の１回転クラッチを必要とし、さらにニードルの回動々
作時にこのニードルがパッカーと同期して駆動されるよ
うにするためのタイミングギア等、つまりより詳細に述
べると、パッカーがかき分けた殻稈流れ中をパッカーの
中白においてパッカー回動よりも若干の位相ずれをもっ
てニードルが同動する如くニードルの回動をパッカーの
回動に同期させるためのタイミングギア等、を必要とし
、このためニードルの駆動機構が複雑化すると共に、伝
動ケースが大型化して、結束機の製作コストが犬となり
、さらに伝動ケースの高さが犬となることによる刈取り
高さの増大、結束機の重量大、結束機を配置した刈取機
−側の重量大のための重心の片寄り等の支障があった。

この発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その
目的とするところは、上記のような不都合を解消する新
規な結束機を提供するにある。

この課題を解決したこの発明の結束機は、結束空間に出
没回動自在に結束空間の一側で支持したパッカーとニー
ドルとを、該パッカーとニードルとが常時同期して回動
駆動せしめられる如く、結束空間の一側に配設せる常時
回転軸に二段クランクを介して連動連結したことを特徴
としてなるものである。

実施例を図について説明すると、図示の刈取機において
、１は機体後部に塔載したエンジン、２は走行部、３は
機体前部下方位置に配設した刈刃、４は機体前方下方位
置に配設した分草体、５は機体前方下方位置から斜め後
方上方向きに傾斜させて設けた植立殻稈の引起し装置、
６は機体前部より斜め後方上方向きに傾斜させて設けた
刈取殻稈の搬送カバー、７はこの搬送カバー６を横切っ
て設けた刈取殻稈の横送り搬送帯、８は刈刃３の前方−
側に設けた殻稈掻込み輪体であって、以上の刈取機の構
成部分は、通例の刈取機同様の構成を備えたものである
が、刈刃３の一側において機体前部に配置された結束機
９は、この発明に従って、次のように構成されている。

すなわち、この結束機９は、通例のように結束空間Ａを
はさんで、該空間Ａの一側にパッカー１０及びニードル
１１を、他側に結節用のビル１２、結束紐端な挾持する
ホルダー１３、結束空間Ａへ送込まれる刈取殻稈を受止
めるドア１４等を備えており、パッカー１０及びニード
ル１１は伝動ケース兼用の直立枠体１５に、またビル１
２、ホルダー１３、ドア１４等は同様に伝動ケース兼用
の直立枠体１６に、それぞれ支持されており、両直立枠
体１５，１６は、結束空間Ａの下方に位置する伝動ケー
ス兼用の横枠体１１にて連結されているのであるが、ニ
ードル１１は、直立枠体１５に立設せる支軸１８に支点
１９まわりで回動自在に支持されており、またパッカー
１０はその基端で、上記支軸１８に一端を遊嵌２０せる
支杆２１の他端にピン２２にて回動自在に支持せしめら
れている。

また直立枠体１５には、エンジン１に駆動されてこの刈
取機による刈取作業中常時回転せしめられる直立回転軸
２３を支持させてあり、この回転軸２３の上端には、ク
ランク２４を一体的に連設しである。

このクランク２４は、第２゜３図に示すように、回転軸
２６の軸心とその軸心位置をずらした２個の偏心直立軸
部２４ａ。

２４ｂを有する二段クランクに構成されていて、下方に
位置する第１の偏心直立軸部２４ａにはパッカー１０が
その途中で枢支２５されており、また上方に位置する第
２の偏心直立軸部２４ｂには、作動杆２６をその基端で
枢支２７し、この作動杆２６の先端にニードル１１を、
その支点１９を外れた位置で枢支２８している。

したがって回転軸２３０回転に伴ない、クランク２４に
より、パッカー１０はもとよりニードル１１も同期して
常時回動駆動せしめられるが、各枢支点間の間隔は、間
欠回動型のニードルを備えた従来の結束機におけるニー
ドル回動時におけると同様に、パッカー１０の中白でパ
ッカー１０よりも若干の位相遅れでもってニードル１１
が回動々作するように、定められている。

なお第２，３図において、２９に回転軸２３に嵌着せる
入力用のスプロケットホイール、３０は直立枠体１６内
に設けた直立回転軸、３１は回転軸２３上のスプロケッ
トホイール３２と回転軸３０上のスズロケットホイール
３３間に懸回したチェノで前者の回転軸２３により後者
の回転軸３０を駆動するためのもの、３４は回転軸３０
の上端に配設せる一回転クラッチであってドア１４が所
定の重力を受けると嵌入動作せしめられるもの、３５は
常時回転する回転軸３０にこの一回転クラッチ３４を介
して連結された間欠回転軸、３６はこの間欠回転軸３５
に嵌着せる傘歯車であって一回転クラッチ３４が嵌入し
て間欠回転軸３５が回転せしめられるとビル１２及びホ
ルダー１３を駆動するもの、以下第２図に展開して示し
た部材のうち、３７は引起し装置５の下方に配した直立
回転軸、３８は回転軸３０上のスプロケットホイール３
９と回転軸３７上のスプロケットホイール４０間に懸回
したチェノで前者の回転軸３０により後者の回転軸３７
を駆動するためのもの、４１は回転軸３７の上端に嵌着
せる傘歯車、４２はこの傘歯車４１に噛合う傘歯車４３
と引起し装置５の引起しチェノ５ａ駆動用のスプロケッ
トホイール４４とをそれぞれ嵌着した引起し装置５の駆
動軸である。

この発明に係る結束機９は、上記のように構成されてお
り、結束空間Ａに所定量の刈取殻稈が集束されるまでは
、パッカー１０と同期して常時回動動作し結束空間Ａに
出没するニードル１１の先端がビル１２に近接回動して
も、一回転クラッチ３４によりビル１２が非作動状態と
なっているため、集束殻稈結束用の結束紐の結節が行な
われることはない。

そして所定量の刈取殻稈が結束空間Ａに集束せしめられ
ると、ドア１４の受ける圧力により一回転クラッチ３４
が嵌入してビル１２が動作せしめられるから、このとき
はじめてニードル１１にて供給される結束紐による集束
刈取殻稈の結束が、従来の結束機におけると同様に行な
われるものである。

以上のように、この発明の結束機は、従来の結束機にお
いて集束殻稈等の結節時にのみ回動４作せしめられてい
たニードルを、常時回動４作せしめるように構成すると
共に、このための機構をして、結束空間−側に配設せる
常時回転軸に、パッカーとニードルを二段クランクを介
して連動連結するように構成しているから、従来用いら
れていたニードル間欠駆動用の一回転クラッチ機構とニ
ードルの回動４作をパッカーの回動４作に同期させるた
めのタイミングギア等の同期装置が全く省略され、結束
機の駆動機構が簡単化されると共に、この駆動機構が小
型化され、以上により結束機の製作コストが大巾に低減
されるものである。

またパッカーとニードル間の動作タイミングが、二段ク
ランクのみで決定されるから、このタイミング合わせを
何らの問題なく行なえ、したがってこの発明の結束機は
、タイミングギア等を用いた従来のものにおいてみもれ
ていた結束機駆動機構の製作時或は分解再組立時の組付
はミスを完全に無くすものである。

さらにこの発明の結束機は、一回転クラッチ機構及びタ
イミングギア等の省略により結束機の重量を低減し、し
たがってまた刈取機に実施した場合には結束機が投置さ
れる機体−側への重量の片寄りを極力な（し得、さらに
伝動ケースの小型化により機体の小型化等にも寄与する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を装備した刈取機の概略平
面図、第２図は同刈取機の結束機の駆動機構を示す概略
縦断一部屋開側面図、第３図に同要部の縦断展開側面図
である。 ９・・・・・・結束機、１０・・・・・・パッカー、１
１・・・・・・ニードル、１８・・・・・・支軸、２１
・・・・・・支杆、２３・・・・・・直立回転軸、２４
・・・・・・クランク、２４ａ・・・・・・偏心直立軸
部、２４ｂ・・・・・・偏心直立軸部、２６・・・・・
・作動杆、Ａ・・・・・・結束空間。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 結束空間に出没回動自在に結束空間の一側で支持し
   たパッカーとニードルとを、該パッカーとニードルとが
   常時同期して回動駆動せしめられる如く、結束空間の一
   側に配設せる常時回転軸に二段クランクを介して連動連
   結したことを特徴としてなる結束機。