JPS5930679B2 - 緩効性被覆肥料組成物 - Google Patents
緩効性被覆肥料組成物Info
- Publication number
- JPS5930679B2 JPS5930679B2 JP51059609A JP5960976A JPS5930679B2 JP S5930679 B2 JPS5930679 B2 JP S5930679B2 JP 51059609 A JP51059609 A JP 51059609A JP 5960976 A JP5960976 A JP 5960976A JP S5930679 B2 JPS5930679 B2 JP S5930679B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slow
- fertilizer
- coated
- phthalic acid
- acid resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は緩効性被覆肥料、さらに詳しくは速効性粒状肥
料の遅効化に際し、製造時に団粒化せずに容易に造膜が
できかつ優れた遅効性を与えることのできる有機被覆資
材で被覆してなる緩効性被覆肥料組成物に関する。
料の遅効化に際し、製造時に団粒化せずに容易に造膜が
できかつ優れた遅効性を与えることのできる有機被覆資
材で被覆してなる緩効性被覆肥料組成物に関する。
従来より有機高分子化合物を用いて被覆粒状肥料物質を
製造する際の最大の要点は個々の粒状肥料物質を粘着固
化させる事なく連続皮膜を個々の粒状表面にどのように
して形成させるかという点にある。
製造する際の最大の要点は個々の粒状肥料物質を粘着固
化させる事なく連続皮膜を個々の粒状表面にどのように
して形成させるかという点にある。
そして有機高分子物質は一体にその粘着性さ曳糸性のた
め噴霧形式、滴下方式などによって強靭かつ均一な連続
皮膜を形成被覆することが困難であった。
め噴霧形式、滴下方式などによって強靭かつ均一な連続
皮膜を形成被覆することが困難であった。
有機高分子皮膜がいかに耐水性に優れていても僅かでも
ピンホールが存在すれば被覆の効果は殆んど認められず
、また皮膜がそれ程耐水性に優れていない時でもピンホ
ールのない均一な連続皮膜が形成されておればその被覆
効果は著しいものである。
ピンホールが存在すれば被覆の効果は殆んど認められず
、また皮膜がそれ程耐水性に優れていない時でもピンホ
ールのない均一な連続皮膜が形成されておればその被覆
効果は著しいものである。
一般に有機高分子化合物は粒状肥料に対し付着量が３％
以上になると粘着し合いブロッキング現象を起こすため
この打開策として第２層に無機顔料粉末を使用したり、
粉末樹脂を使用して加熱層を通過させたり、粉末樹脂を
まぶしたものを溶融ワックス中に浸漬し乾燥固化しない
うちに回転板上に落下し分離させる方法等が採用されて
いるが、これらの方法は、得られた被覆肥料が防湿性の
点では優れているが水中に浸漬した時は数日間で全成分
が溶出し長期間に亘る遅効性が期待できない上、工程が
複雑である等の欠点を有している。
以上になると粘着し合いブロッキング現象を起こすため
この打開策として第２層に無機顔料粉末を使用したり、
粉末樹脂を使用して加熱層を通過させたり、粉末樹脂を
まぶしたものを溶融ワックス中に浸漬し乾燥固化しない
うちに回転板上に落下し分離させる方法等が採用されて
いるが、これらの方法は、得られた被覆肥料が防湿性の
点では優れているが水中に浸漬した時は数日間で全成分
が溶出し長期間に亘る遅効性が期待できない上、工程が
複雑である等の欠点を有している。
本発明者らはこれら従来法の欠点を解消するため鋭意研
究を重ねた結果、乾性油変性フタル酸樹脂ワニスが被覆
用有機資材として極めて優れたものであることを発見し
本発明に到達した。
究を重ねた結果、乾性油変性フタル酸樹脂ワニスが被覆
用有機資材として極めて優れたものであることを発見し
本発明に到達した。
すなわち、本発明は製造法が容易で優れた緩効性を有す
る被覆肥料組成物を提供することを目的とする。
る被覆肥料組成物を提供することを目的とする。
さらに本発明の他の目的は、肥料に長期に亘る遅効性を
付与し肥料成分の土壌中への溶出を調整して肥料の効率
を増大させ、降雨時の一時の流出を避は得ると共に何回
にも分けて分肥施与する手間を省くことのできる緩効性
肥料の製造に適する有機被覆材を提供することにある。
付与し肥料成分の土壌中への溶出を調整して肥料の効率
を増大させ、降雨時の一時の流出を避は得ると共に何回
にも分けて分肥施与する手間を省くことのできる緩効性
肥料の製造に適する有機被覆材を提供することにある。
。これらの目的は、乾性油変性フタル酸樹脂ワニス
単独またはこのものと相溶性のある有機資材との混合物
にて粒状肥料を被覆してなる緩効性被覆肥料組成物によ
り達成することができる。
単独またはこのものと相溶性のある有機資材との混合物
にて粒状肥料を被覆してなる緩効性被覆肥料組成物によ
り達成することができる。
こ５において、乾性油変性フタル酸樹脂ワニスとは、変
性剤としてアマニ油、大豆油、脱水ヒマシ油、ヤシ油等
の乾性油、半乾性油またはそれらの中に含まれる各種脂
肪酸を用いて変性したフタル酸樹脂を、通常はベンゼン
、トルエン、キシレン等のベンゼン系溶媒、テレピン油
、ミネラルピリットまたはこれらの混合溶剤によりフタ
ル酸樹脂ワニスとしたもので場合によりこれとロジン、
パラフィン、ワックス、塩素化パラフィン等の相溶性の
ある有機資材との混合物として用いる。
性剤としてアマニ油、大豆油、脱水ヒマシ油、ヤシ油等
の乾性油、半乾性油またはそれらの中に含まれる各種脂
肪酸を用いて変性したフタル酸樹脂を、通常はベンゼン
、トルエン、キシレン等のベンゼン系溶媒、テレピン油
、ミネラルピリットまたはこれらの混合溶剤によりフタ
ル酸樹脂ワニスとしたもので場合によりこれとロジン、
パラフィン、ワックス、塩素化パラフィン等の相溶性の
ある有機資材との混合物として用いる。
また本発明においては必要に応じて乾燥促進剤が用いら
れるが、その具体例としてはナフテン酸の鉛コバルト、
マンガン、亜鉛等の金属塩等がある。
れるが、その具体例としてはナフテン酸の鉛コバルト、
マンガン、亜鉛等の金属塩等がある。
本発明による有機被覆剤を使用すれば、噴霧装置または
滴下装置および強制乾燥のための熱風送風装置のみで粘
着ブロック化するこさなく強靭かつ均一な連続皮膜を粒
状肥料上に転勤造粒により一回の被覆で形成することが
できる。
滴下装置および強制乾燥のための熱風送風装置のみで粘
着ブロック化するこさなく強靭かつ均一な連続皮膜を粒
状肥料上に転勤造粒により一回の被覆で形成することが
できる。
本発明において用いられる乾性油変性フタル酸樹脂ワニ
スはフタル酸樹脂を溶剤に溶かしてワニスとする際に乾
性油、半乾性油またはその脂肪酸により変性処理を行な
うが、特に造粒時の耐ブロツキング性向上のためにこれ
と相溶性のある有機変性資材を添加してもよい。
スはフタル酸樹脂を溶剤に溶かしてワニスとする際に乾
性油、半乾性油またはその脂肪酸により変性処理を行な
うが、特に造粒時の耐ブロツキング性向上のためにこれ
と相溶性のある有機変性資材を添加してもよい。
この際用いられる変性剤は被覆材全体の３０〜７５重量
％、好ましくは４５重量％以下となるように加えるのが
よく、また有機資材の添加量は通常２０〜５５重量％、
好ましくは４０重量％以下とする。
％、好ましくは４５重量％以下となるように加えるのが
よく、また有機資材の添加量は通常２０〜５５重量％、
好ましくは４０重量％以下とする。
本発明の有機被覆材により被覆する場合、被覆比（被覆
材の被覆された粒状肥料に対する割合）を通常３％もし
くはそれ以上好適には４〜１０％とすれば、造粒時にブ
ロッキング現象を起すこさなく単−粒子上に均一な連続
皮膜を得ることができる。
材の被覆された粒状肥料に対する割合）を通常３％もし
くはそれ以上好適には４〜１０％とすれば、造粒時にブ
ロッキング現象を起すこさなく単−粒子上に均一な連続
皮膜を得ることができる。
被覆された粒状肥料は水中に５週間浸漬させてもものに
よっては５０％以下の溶出率に抑えることが可能であり
、耐粘着ブロッキング性の向上のみならず肥料の緩効化
にも多大の効果が奏せられる。
よっては５０％以下の溶出率に抑えることが可能であり
、耐粘着ブロッキング性の向上のみならず肥料の緩効化
にも多大の効果が奏せられる。
本発明の有機被覆材が粒状肥料の緩効化に役立つ理由と
しては、適度の乾燥速度と造膜速度が調和して均質な膜
を形成すること、相溶性有機資材の働きで粘着性が極度
に少なくなることおよび乾燥促進剤の併用により有機被
覆材中の乾性油が酸化重合して高分子化するこさにより
強靭な皮膜になること等が挙げられる。
しては、適度の乾燥速度と造膜速度が調和して均質な膜
を形成すること、相溶性有機資材の働きで粘着性が極度
に少なくなることおよび乾燥促進剤の併用により有機被
覆材中の乾性油が酸化重合して高分子化するこさにより
強靭な皮膜になること等が挙げられる。
なお本発明が適用される粒状肥料としては、硫すン安、
尿素リン安、塩加すン安、リン硝安系複合肥料等が挙げ
られる。
尿素リン安、塩加すン安、リン硝安系複合肥料等が挙げ
られる。
以下本発明を実施例により説明する。
実施例 １
粒径４〜５７１ｍの塩加燐安１号（Ｎ、” Ｐ ２０５
’、 Ｋ２０＝１４：１４：１４）１へを回転パン内
で転勤せしめ大豆変性フタル酸樹脂ワニス３９部、ミネ
ラルスピリット５９部、乾燥剤〔ナフテン酸コバルト（
金属含量６％）〕２部よりなる資材（以下大豆変性フタ
ル酸樹脂液という）を滴下しながら温度８０〜９０℃で
粒状肥料の表面に被覆形成し、被覆比５．７％、７．８
％の被覆粒状肥料を得た。
’、 Ｋ２０＝１４：１４：１４）１へを回転パン内
で転勤せしめ大豆変性フタル酸樹脂ワニス３９部、ミネ
ラルスピリット５９部、乾燥剤〔ナフテン酸コバルト（
金属含量６％）〕２部よりなる資材（以下大豆変性フタ
ル酸樹脂液という）を滴下しながら温度８０〜９０℃で
粒状肥料の表面に被覆形成し、被覆比５．７％、７．８
％の被覆粒状肥料を得た。
実施例 ２
粒径４〜５Ｍの尿素入り塩加燐安５２５号（Ｎ：Ｐ２Ｏ
５：に２〇二１５：１２：１５）ＩＫｐを回転パン内で
転勤せしめ亜麻仁油変性フタル酸樹脂ワニス４８部、ミ
ネラルスピリット５０部、乾燥剤〔ナフテン酸マンガン
（金属含量６％）〕２部よりなる資材を滴下しながら温
度７０〜８０℃で粒状肥料の表面に被覆形成し、被覆比
６．２％の被覆粒状肥料を得た。
５：に２〇二１５：１２：１５）ＩＫｐを回転パン内で
転勤せしめ亜麻仁油変性フタル酸樹脂ワニス４８部、ミ
ネラルスピリット５０部、乾燥剤〔ナフテン酸マンガン
（金属含量６％）〕２部よりなる資材を滴下しながら温
度７０〜８０℃で粒状肥料の表面に被覆形成し、被覆比
６．２％の被覆粒状肥料を得た。
実施例 ３
粒径４〜５履の塩加燐安１号１孕を回転パン内で転勤せ
しめ実施例１で使用した大豆変性フタル酸樹脂液１００
部、融点６８〜７０℃のパラフィン・ワックス６０部よ
りなる熱融液を滴下しながら温度７５〜８５℃で強制乾
燥させ、最後にパン内より引上げ放冷固化するという方
法で被覆比６．０％の被覆粒状肥料を得た。
しめ実施例１で使用した大豆変性フタル酸樹脂液１００
部、融点６８〜７０℃のパラフィン・ワックス６０部よ
りなる熱融液を滴下しながら温度７５〜８５℃で強制乾
燥させ、最後にパン内より引上げ放冷固化するという方
法で被覆比６．０％の被覆粒状肥料を得た。
実施例 ４
実施例３と同方法で大豆変性フタル酸樹脂液１００部、
ロジン２０部、パラフィンワックス６０部よりなる熱融
液により被覆比６．５％の被覆粒状肥料を得た。
ロジン２０部、パラフィンワックス６０部よりなる熱融
液により被覆比６．５％の被覆粒状肥料を得た。
実施例 ５
実施例２と同方法で大豆変性フタル酸樹脂液１００部、
７０％塩素化パラフィン２５部、４０％塩素化パラフィ
ン２５部の混融液を被覆し、被覆比６．０％の被覆粒状
肥料を得た。
７０％塩素化パラフィン２５部、４０％塩素化パラフィ
ン２５部の混融液を被覆し、被覆比６．０％の被覆粒状
肥料を得た。
参考例 １
以上の実施例１〜５の被覆粒状肥料および無被覆肥料各
５ｐｒを１００ｒＩＬｌの水に浸漬し３０℃で一定期間
放置後溶糸したアンモニア態窒素量を測定した。
５ｐｒを１００ｒＩＬｌの水に浸漬し３０℃で一定期間
放置後溶糸したアンモニア態窒素量を測定した。
参考例 ２
実施例１〜５の被覆粒状肥料の耐ブ田ンキング性を知る
ため被覆粒状肥料２００ｇの粒度分布を測定した。
ため被覆粒状肥料２００ｇの粒度分布を測定した。
なお比較のため従来の被覆剤ガムロジン７．５％被覆の
ものを併せて次表に示す。
ものを併せて次表に示す。
Claims (1)
- １ 乾性油変性フタル酸樹脂ワニス単独またはこのもの
と相溶性のある有機資材との混合物にて被覆された粒状
肥料からなる緩効性被覆肥料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP51059609A JPS5930679B2 (ja) | 1976-05-25 | 1976-05-25 | 緩効性被覆肥料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP51059609A JPS5930679B2 (ja) | 1976-05-25 | 1976-05-25 | 緩効性被覆肥料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS52145176A JPS52145176A (en) | 1977-12-02 |
| JPS5930679B2 true JPS5930679B2 (ja) | 1984-07-28 |
Family
ID=13118156
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP51059609A Expired JPS5930679B2 (ja) | 1976-05-25 | 1976-05-25 | 緩効性被覆肥料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5930679B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103242094B (zh) * | 2013-05-16 | 2014-09-24 | 北京市农林科学院 | 一种肥料的包衣方法 |
-
1976
- 1976-05-25 JP JP51059609A patent/JPS5930679B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS52145176A (en) | 1977-12-02 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4042366A (en) | Controlled release fertilizer | |
| US3223518A (en) | Granular fertilizer having a plurality of coatings and the process of making | |
| FI110774B (fi) | Väkilannoitteille tarkoitetut hankausta kestävät päällysteet | |
| US2399987A (en) | Free-flowing ammonium nitrate composition | |
| US3295950A (en) | Method of making sulfur-coated fertilizer pellet having a controlled dissolution rate | |
| US4081264A (en) | Slow release fertilizers and processes for preparing same | |
| US2806773A (en) | Agricultural granule | |
| DE2461668A1 (de) | Verfahren zur herstellung von langsam frei werdenden koernigen duengemitteln | |
| JPH0818895B2 (ja) | イオウベ−ス被膜剤で被包した肥料製品及びその製法 | |
| US3192031A (en) | Coated fertilizer compositions | |
| PT703884E (pt) | Processo para a preparacao de fertilizantes revestidos com enxofre | |
| EP0080999B1 (en) | Coating of plant seeds | |
| US4011061A (en) | Articles providing sustained release and method of making | |
| JPH0772114B2 (ja) | 肥料被覆用組成物および被覆粒状肥料およびその製造法 | |
| CN107667083A (zh) | 含基于聚乙烯或聚丙烯的聚合物的基于蜡的肥料涂层 | |
| EP0255665A2 (en) | Coating for reducing dust formation and hygroscopicity of nitrate-containing fertilizer and method for its manufacture | |
| JPH07315975A (ja) | 粒状物質の被覆方法 | |
| JPS5930679B2 (ja) | 緩効性被覆肥料組成物 | |
| US3708276A (en) | Fertilizer coated with discontinuous layer | |
| JPH11228274A (ja) | 硫黄被覆肥料 | |
| JP5068926B2 (ja) | 安定化された硫黄コーティング肥料の製造方法 | |
| JP3602143B2 (ja) | 液体のカプセル封入方法 | |
| JP2982933B2 (ja) | 肥料被覆用組成物及び被覆粒状肥料 | |
| US3333940A (en) | Process comprising impregnation of exfoliated vermiculite with urea-formaldehyde, and product thereof | |
| JPS6395189A (ja) | 緩効性被覆肥料 |