JPS5929631B2 - カ−ボンブラツク原料炭化水素物質の製造法 - Google Patents

カ−ボンブラツク原料炭化水素物質の製造法

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JPS5929631B2
JPS5929631B2 JP15504079A JP15504079A JPS5929631B2 JP S5929631 B2 JPS5929631 B2 JP S5929631B2 JP 15504079 A JP15504079 A JP 15504079A JP 15504079 A JP15504079 A JP 15504079A JP S5929631 B2 JPS5929631 B2 JP S5929631B2
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JP
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solvent
carbon black
hydrocarbon
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fraction
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JP15504079A
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JPS5679179A (en
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侃 山田
厳穂 神谷
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Industries Ltd
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  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカーボンブラック原料炭化水素物質の製造法に
関するものである。
カーボンブラック製造用の原料炭化水素物質としては、
UOP特性因子(にfactor)が10.1以下、B
MCIが100以上で硫黄分や灰分が少なく遊離炭素や
水分の懸濁していないものがよいとさ札通常次のような
プロセスで製造されてたものが用いられている。すなわ
ち、石炭乾留タールの蒸留、石油蒸留残渣の熱分解又は
接触分解、あるいはエチレン製造に於けるナフサの熱分
解工程より得られている。これらの製法の中で石炭乾留
タールの蒸留で得られる留分を用いる場合が、カーボン
ブラックの収得量が最もよいので、従来からこの方法力
住に実施されている。ところがこの方法で得られるカー
ボンブラック原料油の取得量はコールタールに対しせい
ぜい40wt%程度であり、また多数の蒸留塔を必要と
する欠点がある。そこで、本発明者等はカーボンブラッ
ク原料油の取得量を増加させると共に蒸留塔の本数を減
らす方法につき鋭意検討を重ねた結果、カーボンブラッ
クの原料油としては、ベンゼン不溶分の含量を5wt%
程度以下、好ましくは1wt%程度以下に少なくしてや
れば従来用いられていた留分よりも更に高沸点の留分で
も使用でき、かつコールタール中のベンゼン不溶分は、
コールタールを特定の溶剤で処理することにより効率的
に減少できることを見出し、この知見に基づき本発明を
完成した。
すなわち、本発明の要旨は、ベンゼン不溶分を含有し、
かつ縮合環状芳香族化合物を含む炭化水素物質と、沸点
または95容量%の留出温度が65〜290℃である脂
肪族炭化水素物質及び(又は)脂環式炭化水素物質より
なる溶剤とを、炭化水素物質1容量部に対し溶剤1〜1
0容量部の割合で混合し、次いで該混合物を静置して成
層分離し、得られた上層を蒸留して前記溶剤を塔頂より
留去することにより、塔底留分として改質された縮合環
状芳香族化合物を含む炭化水素物質を得ることを特徴と
するカーボンブラック原料炭化水素物質の製造法に存す
る。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の出発原料として用いられる炭化水素物質は、ベ
ンゼン不溶分を含有し、かつ縮合環状芳香族化合物を含
むものであり、例えばコールタール、コールタールから
常圧蒸留により沸点290℃程度迄の低沸点留分を留去
した塔底留分いわゆるロードタール、コールタールピツ
チ、あるいはピツチコークスを製造する際に副生する重
質油が挙げられるが、中でもロードタールが最も好まし
く用いられる。
溶剤としては、沸点または95容量%の留出温度が65
〜290℃、好ましくは80〜250℃である脂肪族炭
化水素物質、又は脂環式炭化水素物質を用いる。
これらの脂肪族炭化水素物質としては、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン、ヘプタデカン等のC6〜C,
5のパラフイン類、ナフサ、燈油等が挙げられる。また
脂環式炭化水素物質としては、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、メチルシクロヘプタン、エチルシクロヘプタン、シ
クロオクタン、デカリン等のC6〜C8の脂環式炭化水
素又はアルキル基を有する脂環式炭化水素が挙げられる
が、経済性及び操作性の点からナフサ又は燈油を用いる
のが好ましい。これらの溶剤は、出発原料として用いる
炭化水素物質の種類によつて、該炭化水素物質の初留温
度より溶剤の乾点が数℃程度以上低くなるものを選定す
るのが好ましい。特に回収した溶剤を循環使用する場合
は、この選定条件は重要となる。回収溶剤中に出発原料
に用いた炭化水素物質が含まれる場合は、回収溶剤を更
に蒸留精製して循環使用すればよい。蒸留精製により留
去された留分はカーボンブラツク原料油として使用でき
る。上記溶剤は2種以上を混合して使用することができ
る。溶剤の使用量は、あまり少ないと次の工程での成層
分離が困難となり、またあまり多量に用いると成層分離
液からの溶剤の回収に時間を要し経済的でないので、通
常は出発原料として用いる炭化水素物質1容量部に対し
1〜10容量部、好ましくは2〜6容量部用いられる。
出発物質の炭化水素物質と溶剤との混合は、撹拌槽、軸
流混合機、二軸流ノズル、工セクター等を用いて常温〜
200℃の温度で0.1〜4時間の間実施される。
得られた混合物は、該混合物から成層分離した上層が液
状を保つて分離可能な温度、例えば常温〜200℃に0
.1〜8時間の間、常圧又は加圧下に静置保持すること
によつて、ベンゼン不溶分の減少された炭化水素物質を
含有する溶剤の上層と、主としてベンゼン不溶分を含有
する溶剤の下層とに成層分離される。上記混合物の静置
、分離は、加熱用のジヤケツトを備えた容器又はシツク
ナ一等を用いて実施される。得られた上層は、蒸発器又
は蒸留塔を用い、常圧又は減圧下の蒸留、あるいは水蒸
気蒸留により溶剤留分を留去する。
留去された溶剤留分は、そのまま又は精製した後溶剤と
して循環使用される。この蒸留において缶残又は塔底留
分として得られる目的の生成物は、出発原料として用い
る炭化水素物質の種類によつても異なるが、通常平均分
子量200〜300、最高分子量350〜400、ベン
ゼン不溶分5〜0wt%、融点常温〜50℃程度の黒褐
色のピツチ状のものである。この生成物は通常加熱溶融
した状態でカーボンブラツク原料油として用いられるが
、コールタールの蒸留で得られたカルボン油、ナフタリ
ン油あるいは石油蒸留残渣の熱分解又は接触分解もしく
はナフサの熱分解により得られるカーボンブラツク原料
油と混合して使用することもできる。下層はそのまま燃
料等の用途に供するか、あるいは蒸発器又は蒸留塔を用
いて常圧又は減圧下の蒸留、もしくは水蒸気蒸留により
溶剤留分を留去した後、燃料又はピツチコークスの原料
等に用いられる。
回収した溶剤留分は溶剤として循環される。以上詳述し
たように、本発明ではベンゼン不溶分を含有し、かつ縮
合環状芳香族化合物を含む炭化水素物質を特定の溶剤と
混合し、成層分離した上層から溶剤を留去するという簡
単な操作により、後記実施例に示すように出発炭化水素
物質に対し約65%の高収率でカーボンブラツク原料炭
化水素物質を得ることができ、また従来法に比べ蒸留塔
の数も大巾に減らすことができるので、カーボンブラツ
ク原料炭化水素物質の製法として極めて有用である。
次に本発明法を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例 1 石炭の乾留によつて得られたコールタールを常圧蒸留塔
に5001/Hrの割合で連続的に供給し、軽油カルボ
ン油、ナフタリン油等沸点290℃迄の留分を留去した
塔底より留出する留分(ロードタール)は4001/H
rであつた。次いでこのロードタールと沸点範囲160
〜2600Cの燈油8001/Hrとをジヤケツト付撹
拌槽に導入し150℃に保持し乍ら混合した。得られた
混合物を150℃に保持されたジヤケツト付静置槽に導
入し、成層分離された上層を720IAIrの割合で減
圧蒸留塔に導入した。撹拌槽及び静置槽に於ける滞留時
間は約1Hr及び約2Hrであつた。減圧蒸留塔から5
0mmHg1165℃の条件下で留出する溶剤留分は回
収溶剤として撹拌槽へ循環使用した。塔底より2601
/Hrの割合で得られる留分の性状はベンゼン不溶分0
.1wt%、平均分子量約240、最高分子量約400
1BMCI175であり、従来カーボンブラツクの原料
油として使用されているアントラセン油の平均分子量1
50〜200、最高分子量300に対し、分子量がかな
り高かつたが、得られた減圧蒸留塔の塔底留分を原料油
として常法に従つてカーボンブラツクを製造したところ
、得られたカーボンブラツクの品質は従来の原料油を用
いた場合とほぼ同じであつた。なお、前記ロードタール
中のベンゼン不溶分は11.4wt%であつた。
実施例 2 実施例1に於ける静置槽の温度を30℃にする以外は実
施例1と全く同様にしてコールタールを処理した。
減圧蒸留塔の塔底より得られる留分は1881/Hrで
、ベンゼン不溶分0.0wt%、平均分子量約2201
最高分子量約350sBMCI165の物性を有してい
た。この留分を原料油として常法に従つてカーボンブラ
ツクを製造したところ、得られたカーボンブラツクの品
質は従来の原料油を用いた場合とほぼ同じであつた。実
施例 3 コールタールを常圧蒸留して沸点290℃迄の留分を留
去することによつて得られた残留分(ロドタール)に、
沸点範囲150〜250℃の燈油を種々の割合で添加し
、150℃に保持された撹拌機付密閉容器中で1時間撹
拌した後撹拌機を停止し、その状態で2時間静置した。
次いで成層分離した下層を抜出した後容器内に残留する
上層分を減圧蒸留し、溶剤分を留去した。得られた残留
物のロードタールに対する収率及びベンゼン不溶分を測
定し、測定結果を第1図に示した。なお、比較のために
実施例3で用いたロードタルを40mmHg128『C
の条件下で蒸留して得られた留分のロードタールに対す
る収率は36.6wt%であり、本発明法に於ける収率
が従来法に比し極めて優れていることがわかる。また、
得られた留分(通常のクレオソート油に相当する)は、
ベンゼン不溶分0.05wt%、平均分子量約1801
最高分子量約280、BMCIl53の物性を有してい
た。
実施例 4 実施例1で得られたロードタールを4001/Hrの割
合で減圧蒸留塔に連続的に導入し、沸点(常圧)約40
0℃までの留分を除去した。
減圧蒸留塔々底より得られる留分(いわゆるコールター
ルピツチ)は2601/Hrであつた。次いで、このコ
ールタールピツチを、実施例1で用いたと同じ灯油52
01/Hrと、実施例1と同様な方法で連続的に混合、
成層分離、及び溶剤回収を行ない、溶剤回収塔の塔底よ
り961/Hrの留分を得た。
この留分の性状はベンゼン不溶分0.15wt%、平均
分子量約300、最高分子量約450、BMCIl88
であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例3で得られた測定結果を示すグラフであ
り、横軸はロードタールに対する溶剤の容量比、左側縦
軸は生成物のベンゼン不溶分の重量%、右側縦軸はロー
ドタールに対する生成物の収率(重量%)を示し、グラ
フ中実線は生成物中のベンゼン不溶分含量、鎖線はロー
ドタールに対する生成物の収率を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベンゼン不溶分を含有し、かつ縮合環状芳香族化合
    物を含む炭化水素物質と、沸点または95容量%の留出
    温度が65〜290℃である脂肪族炭化水素物質及び(
    又は)脂環式炭化水素物質よりなる溶剤とを、炭化水素
    物質1容量部に対し溶剤1〜10容量部の割合で混合し
    、次いで該混合物を静置して成層分離し、得られた上層
    を蒸留して前記溶剤を塔頂より留去することにより、塔
    底留分として、改質された縮合環状芳香族化合物を含む
    炭化水素物質を得ることを特徴とするカーボンブラック
    原料炭化水素物質の製造法。
JP15504079A 1979-11-30 1979-11-30 カ−ボンブラツク原料炭化水素物質の製造法 Expired JPS5929631B2 (ja)

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JPS60128276A (ja) * 1983-12-16 1985-07-09 Mitsubishi Chem Ind Ltd 電極用バインダ−ピツチの製造方法
JPS60166348A (ja) * 1984-02-09 1985-08-29 Tokai Carbon Co Ltd カ−ボンブラツク用原料油

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