JPS5927823Y2 - 浴槽用給水兼撹拌器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は浴槽に給水する水路と、浴槽水内に細孔から
水を噴射する水路とを切替可能に具備した浴槽用給水兼
攪拌器に係る。

一般家庭においては近来循環加熱式浴槽が多く使用され
ているが、加熱を続けたま・放置すると浴槽に開口する
熱水出口がら上の部分のみが熱くなり、下部はほとんど
冷水のま・の状態となり時々全体を適当に攪拌する必要
があって丁度適度の湯温を得るためには煩わしい手数を
要することは周知の通りである。

温度計によって水温を指示しても、攪拌を伴なわない限
り意味がない。

又上記した加熱放置状態においてはたとえ浴槽に蓋を施
しておいたとしても上層部過熱の熱量は槽内下部の水の
加熱に利用されることなく空中に失なわれる部分が大き
いからこのような状態の繰返しによる家庭の熱エネルギ
ー浪費は莫大量に達するであろう。

この考案は以上従来の欠陥を解消することを目的とし、
給水手段を利用して浴槽内加熱時に水噴射による攪拌を
行なわせるようにした給水兼攪拌器を完成したものであ
る。

次にこの考案の実施例を図面について説明すると、第１
図（断面図）に示すようにこの考案は上下直通水路１，
１′を設けたコック体Ａを本体とし、上記上下直通水路
と連通する側方分岐水路２を有する。

３は上下直通状態又は上方がら側方への連通を相互に変
換可能とする三方切替コックで、上記側方分岐水路はコ
ック体Ａ側壁に細孔をもって開口する噴水孔に形成しで
ある。

前記直通水路１，１′は例えば直径約７ｍｍ、側方分岐
水路２の外部開放径は１ｍｍ位が適当で切替コック３を
ａ、ｌ）間矢印のように回動させて第１図イ９口の如く
水路を上下直通又は上方より側方への連通を相互に切替
えることができる。

上記切替操作を確実且つ便利とするためにはコック体外
壁とコックとの間の適当位置に小突起等のストッパを設
けておけばよい。

而して側方分岐水路２は上下直通水路との直交線とα＝
約２０’上方に傾斜して開口させることが望ましいが、
直交線上にあっても差支えない。

而してこの考案は第２図に示すように浴槽４に対して定
位置にある給水蛇口５と連結した肉厚ホース、あるいは
パイプ等の木管６下端に取付けて浴槽の底部附近に垂下
可能とする。

この考案のコック体は不銹金属又はプラスチックを材質
とすることができる。

この考案を使用するには先ず切替コック３を上下直通と
して浴槽４内に水路１，１′によって給水し、上下循環
ロア、７′より上方に水面８を保って循環加熱を開始す
るが、この時切替コック３を上下直通から第１図口の状
態に切替える。

而してこの時点から水流は第２図に示すようにコック体
Ａの側壁から強い細流Ｓとなって噴出する。

この噴流は上部循環ロア′の熱湯出口附近を斜下方から
直撃するように射出させることが最適で、一例として前
記した側方分岐水路２における傾斜角度は上記状態に対
応容易とするためであり、コック体Ａの設置深さ調節に
よって汎用目的を達することが可能である。

平面から見た水噴射方向を調整するためには第１図に示
すように上部螺刻部９を設け、前記木管６に中間螺子管
１０を介して微回動可能に取付けることができる。

以上のようにして調整し、循環加熱を行ない乍ら噴射を
行なうと水中には上下に渦巻く渦流１１を生じこの渦流
は次第は第２．第３・・・・・・の副渦流を水中に誘起
し、槽内の水全体が複雑且つ多数の渦流によって攪拌さ
れ、充分な上下対流が行なわれる。

但し前記噴射は必らずしも傾斜角を必要とするものでは
なく側方に噴射すればよいものである。

なお使用本釣１６ＯＬを収容する一般の浴槽においては
平均３０分前後で適温に達するが、この間に側方分岐水
路２から噴出する水量は径約１ｍｍの場合約１８ Ｌで
あるから、上下直通水路１，１′を介して前記１６０Ｌ
よりも約１８ Ｌ少量の水位まで給水した時に切替コッ
クを操作して循環加熱並びに噴射攪拌を始めれば合理的
である。

この時点は既に多く開発されている水位検知ブザー等で
確認することができる。

この考案は以上詳述したように一つのコック体をもって
給水ならびに水流による攪拌を行なうことができ、操作
極めて簡単であるのみならず、充分な攪拌効果によって
従来よりも短時間で均−且つ適当な湯温か得られるから
従来と異なって温度計による確実な温度検知が可能とな
る。

更にこの考案は浴槽の辺隅部に取付可能で、接触危険部
分もなく、清掃容易であるから、槽内に邪魔にならない
ように常設することもでき、攪拌には水力以外の化エネ
ルギーを必要とせず、しかも無駄な加熱を避けて省エネ
ルギー効果を発揮するほか、図面に例示したように先端
部をしぼり形に形成することによって循環釜循環口から
の注水掃除用にも利用でき、実用的効果が大きいもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の縦断面図を示し、イは上下直通状態
を、口は上方から側方への切替連通状態を示す。 第２図は浴槽に取付けた際の使用説明図である。 １．１′・・・・・・上下直通水路、２・・・・・・側
方分岐水路、３・・・・・・切替コック、Ａ・・・・・
・コック体、４・・・・・・浴槽、５・・・・・・給水
蛇口、６・・・・・・水管、１１・・・・・・渦流、Ｓ
・・・・・・細流。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下直通水路と、該水路と連通ずる側方分岐水路を有し
   、上下直通又は上方より側方への連通を変換する切替コ
   ックを有する水道用コック体の上記側方分岐水路をコッ
   ク体側壁に細孔をもって開口する噴水孔に形成し、コッ
   ク体を給水蛇口と連結したホース等水管下端に取付けて
   浴槽底部に垂下可能とした浴槽用給水兼攪拌器。