JPS5927302B2 - 硬質層を被覆した高速切削用工具 - Google Patents

硬質層を被覆した高速切削用工具

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JPS5927302B2
JPS5927302B2 JP10827177A JP10827177A JPS5927302B2 JP S5927302 B2 JPS5927302 B2 JP S5927302B2 JP 10827177 A JP10827177 A JP 10827177A JP 10827177 A JP10827177 A JP 10827177A JP S5927302 B2 JPS5927302 B2 JP S5927302B2
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JP
Japan
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coating layer
titanium
thickness
speed cutting
cutting tool
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Application number
JP10827177A
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JPS5441282A (en
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博 田中
義広 山本
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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  • Powder Metallurgy (AREA)
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  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は旋盤削り、フライス盤削りなどに使用する切
削工具の表面に硬質被覆層を施した高速切削用工具に係
り、従来周知の硬質被覆層を施した切削用工具に比し高
速切削に於いて優れた耐摩耗性と靭性をもつた高速切削
用工具を提供することを目的とするものである。
従来こうした高速切削用工具には、酸化アルミニウムお
よび/または炭化チタンを主体とするセラミック工具が
用いられてきたが、これらのセラミック工具は高速切削
で耐摩耗性が高いけれども靭性に乏しい欠点があり、例
えば重切削におけるように刃先に大きな荷重がかゝる場
合に於いて欠け易い難点があつた。
これに対し靭性はあるが高速切削で耐摩耗性の乏しい超
硬合金に対し、この表面に耐摩耗性の炭化チタンや窒化
チタンを被覆した工具が従来の被覆層をもたない超硬合
金に比し、優れた耐摩耗性をもつことが知られているが
150〜200m/分以上の高速切削に於いては耐摩耗
性がセラミック工具に比し劣つていた。
また前記チタン等の炭化物や窒化物の被覆を施した土に
更に耐摩耗性の高い酸化アルミニウムや酸化ジルコニウ
ムの被覆を設けた2重被覆層をもつ切削用工具も開発さ
れたが、超硬合金に被覆したチタン等の炭化物や窒化物
と酸化アルミニウムとのこれら2つの層の間の基本的な
化学的結合様式の違いにより、化学的親和性が乏しく、
結合強度が十分に得られlよいために、重切削に用いた
場合、被覆層の剥離や異常摩耗等が起つて酸化物本来の
耐摩耗性が十分に発揮できないという問題があつた。本
発明はかゝる硬質被覆層を施した切削工具の欠陥を改良
し、超硬工具表面に強靭で耐摩耗性の強い被覆層を設け
た高速切削用工具を提供するもので、超硬合金よりなる
基体上に1〜10μの厚みをもつ炭化チタン、窒化チタ
ンおよび炭窒化チタンの1種よりなる第1被覆層を設け
、その外側に0.5〜10μの厚みをもつ窒化アルミニ
ウムよりなる第2被覆層を設け、更にその外側に0.5
〜5μの厚みをもつ酸窒化アルミニウムよりなる第3被
覆層を設け、これら第3被覆層の厚みの合計が2〜15
μであることを特徴とした高速切削用工具を要旨とする
ものである。
こ\で第1被覆層として炭化チタン、窒化チタンまたは
炭窒化チタンの1種を選んだのは、硬質材料の中で最も
化学的性質が超硬合金に近いため化学的親和性が高く超
硬合金との接着力が極めて高く、かつ第2被覆層の窒化
アルミニウムまたは酸窒化アルミニウムとの化学的親和
性も超硬合金と窒化アルミニウムまたは酸窒化アルミニ
ウムとの化学的親和性より良好であるためである。
またその厚みを1〜10μとしたのはこの第2被覆層へ
の結合層としての効果が1μ以下では現れず1μ以上よ
り効果が現れる。然し、10μ以上では高速切削時の刃
先の熱を基体に放散するのを妨げたり、熱膨脹差により
内部応力が増大するために却つてはがれ易くなるためで
、好ましくは3〜7μが望ましい。次に第2被覆層とし
て窒化アルミニウムを選んだのは、第1被覆層の炭化チ
タン、窒化チタンまたは炭窒化チタンとの化学的親和性
が高くかつ熱伝導が高いため切削時刃先に生ずる熱を有
効に他部へ分散することができ、刃先温度を下げる働き
があるためである。
そしてその厚さは0.5μ以下では効果が現れないが、
然し10μを超すと第1被覆層との層間内部応力が大き
くなり過ぎることにより、剥離や異常摩耗の原因となる
もので好ましくは3〜5μが望ましい。次に上記第2被
覆層の上に酸窒化アルミニウムによる第3被覆層を設け
るのは、窒化アルミニウムは硬度が不十分で耐摩耗性が
不満足であるためで、窒化アルミニウムよりも硬度およ
び耐酸化性の高い酸窒化アルミニウムを0.5〜5μの
厚さに積層することにより耐摩耗性が向上されると同時
に、酸窒化アルミニウムは窒化アルミニウムとの化学的
親和性が極めて高く接着力が強いためである。
そしてその厚さを0.5〜5μとするのは、0.5μ以
下ではその効果が乏しく5μ以上では第2被覆層との層
間内部応力のために剥離や異常摩耗の原因となるもので
ある。好ましくは1〜3μが望ましい。またその被覆法
は周知の化学蒸着法(CVD法とも言い以下CVD法と
記す)でもよいが、加湿水素中で加熱することにより酸
化をして酸窒化アルミニウムとしてもよい。
そしてこの方法をとる場合は、第2被覆層の窒化アルミ
ニウムの厚さは第3被覆層の酸窒化アルミニウムの厚さ
も含めて設けるのは言う迄もない。第1〜第3被覆層の
3層の厚み合計を2〜15μとしたのは、2μ以下では
耐摩耗性を向上する効果が乏しく、15μ以上では基体
と被覆層間の熱膨脹係数の違いから起る層間内部応力の
ために剥離したり、異常摩耗を起し、好ましくは7〜1
2μが望ましい。
これら硬質被覆材料の被覆を施すには、例えば炭化チタ
ンの被覆ならば1000〜1100℃に加熱した超硬合
金基体の表面に塩化チタン、水素、炭化水素の混合ガス
を導く方法、即ち公知のCVD法により容易に得られる
。その場合超硬合金基体の表面では下式の反応が起り基
体の上に炭化チタンの薄層を積出する。TlCl4+(
H2)+CH4→TlC+4HCI+(H2)他の窒化
チタン、窒化アルミニウムまたは酸窒化アルミニウムの
被覆を施すには、それぞれ下式の反応に従う。
詳細は以下に記載する実施例により一層明瞭に理解され
る。
実施例 1 本発明の一実施例を第1図によつて説明すると、ステン
レス製反応容器1の中に超硬合金基体(JISM2OS
NP432)2を装填し、約1100℃に加熱した後、
ガスボンベ3a,3bより導いたH2およびCH2の混
合ガスと蒸発装置4により蒸発させたTiCl4の混合
ガスを反応容器中に1時間流入した。
この時の容器内圧力は40T0rrで混合ガスの前記3
成分混合割合はH287%,CH45%,TiCl48
%である。これにより超硬合金基体の表面に約3μの厚
さをもつた炭化チタンの内層を析出させることができた
。その後、前記混合ガスの流入を停止し次に同じ容器中
で前記被覆を施した超硬合金基体の温度を1050℃と
し、ガスボンベを取りかえH246%,N245%と蒸
発装置にて蒸発したAlCl3のガス9%の混合ガスを
反応容器に3.5時間流入し5μの厚さの窒化アルミニ
ウムの薄層を析出させた。次に前記混合ガスの流入を停
止しボンベを取りかえ、H242%,N235%,CO
2l3%,AlCl2lO%の混合ガスを2時間流入し
た。この時の温度、圧力は1050℃,30T0rrで
この結果厚み1.5μのAlONの被覆を施すことがで
きた。以上でこのチツプは第1被覆層にTiC3μ、第
2被覆層にAlN5μ、第3被覆層にAl2O,l.5
μの硬質被覆層を形成しX線回折およびX線マイクロア
ナライザーの線分分析により確認した。この工具を/1
61とする。その一部切欠き斜視図を第2図に示す。2
は超硬合金基体、2aは第1被覆層、2bは第2被覆層
、2cは第3被覆層である。
次に滝1に用いたと同じ超硬合金基体に同様の方法で第
1被覆層および第2被覆層を設けるが、第2被覆層は4
.5時間CVDを行なうことにより窒化アルミニウム層
の厚さを7μとした。この次にこのようにして得られた
チツプを水蒸気を含んだ水素気流中で1200℃で0.
5時間保つことにより表面から2μ迄が酸化され酸窒化
アルミニウムとなつた。これを腐2とする。以下7f6
1と同様の基体に同様の装置により第1表に示すような
被覆を施し滝3,洗4とした。こ\で窒化チタンの被覆
にはTiCl5%,H28O%,N2l5%の混合ガス
を用い圧力30T0rrで1時間1100℃に保つた。
このようにして得られた本発明による工具を被覆層をも
たない同形同材質の超硬合金工具滝5および厚さ5μの
炭化チタンの被覆と厚さ1.5μの酸化アルミニウムの
被覆を施した超硬合金工具腐6と従来より用いられてき
たセラミツク工具腐7と共に下記の条件で比較切削テス
トを行ない逃げ面の最大摩耗またはカケ、チツピングに
よる損傷が0.3龍になる迄の時間で表した具寿命を比
較した結果を第1表に示す。第1表の如く、従来の被覆
層を施さない.4(.5は摩耗が烈しく、僅か3分で寿
命がなくなり、従来の方法による第1被覆層に炭化チタ
ンと第2被覆層に酸化アルミニウムの被覆を施した/f
l!L6は摩粍が少なく、21分で0.3mmの摩耗を
示したが少々異常摩耗もあり未だ満足できるものではな
く、またセラミツク工具腐7は僅か2分で刃先にチツピ
ング起すことにより逃げ面の損傷が0.3m71Lとな
つて寿命がなくなつた。
これに比し本発明による炭化チタン、窒化チタンまたは
炭窒化チタンの1種よりなる第1被覆層とその外側に窒
化アルミニウムよりなる第2被覆層と更にその外側に0
.5〜5μの厚みをもち酸窒化アルミニウムよりなる第
3被覆層を設けた滝1〜4は摩耗が少なく、欠けも異常
摩耗もなく、従来品の2倍以上の切削寿命を示し、本発
明が切削加工上、極めて有利に利用できる切削工具を提
供することができるものであることが確認された。なお
、本実施例ではCVD法による被覆法のみを示したが、
本発明はCVD法に拘束されることなく、PVDと呼ば
れる物理蒸着法またはスパツタリング等によつても被覆
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に使用したCVD装置の概略図
、第2図は本発明工具の一部切欠斜視図である。 1・・・・・・ステンレス製CVD反応容器、2・・・
・・・超硬合金基体、2a・・・・・・第1被覆層、2
b・・・・・・第2被覆層、2c・・・・・・第3被覆
層、3a,3b,3c・・・・・・蒸着に用いるガスボ
ンベ、4・・・・・・蒸着物質の蒸着装置、5・・・・
・・反応容器1の加熱炉、6・・・・・・真空ポンプ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 超硬合金よりなる基体の表面に硬質材料の被覆を施
    した高速切削用工具において、基体上に1〜10μの厚
    みをもつ炭化チタン、窒化チタンまたは炭窒化チタンの
    1種よりなる第1被覆層を設け、その外側に0.5〜1
    0μの厚みをもつ窒化アルミニウムよりなる第2被覆層
    を設け、更にその外側に0.5〜5μの厚みをもつ酸窒
    化アルミニウムよりなる第3被覆層を設け前記第3被覆
    層の厚みの合計が2〜15μであることを特徴とした高
    速切削用工具。 2 前記超硬合金よりなる基体の表面に設けた第1被覆
    層が炭化チタンである特許請求の範囲第1項記載の高速
    切削用工具。 3 前記超硬合金よりなる基体の表面に設けた第1被覆
    層が窒化チタンまたは炭窒化チタンである特許請求の範
    囲第1項記載の高速切削用工具。
JP10827177A 1977-09-08 1977-09-08 硬質層を被覆した高速切削用工具 Expired JPS5927302B2 (ja)

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JP10827177A JPS5927302B2 (ja) 1977-09-08 1977-09-08 硬質層を被覆した高速切削用工具

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JPS5441282A JPS5441282A (en) 1979-04-02
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7785700B2 (en) 2004-04-13 2010-08-31 Sumitomo Electric Hardmetal Corp. Surface-coated cutting tool

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