JPS5927151Y2 - 複数の下襠を設けた鞄 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は拡狭及び開口可能な複数の１襠を有する鞄（袋
物、リュックサック等を含む。

以下単に鞄という）に関するもので、一連に縫着したフ
ァスナに設けたスライダの周回滑動により上下に拡狭で
きると共に、鞄の上口を開く捷でもなく１襠に於て物品
の出し入れするため大きく開口可能になした１襠を少な
くとも二段以上設けて収納量を大幅に増減可能ならしめ
、殊に長期旅行等に最適な鞄を得んとするものである。

従来、上下に拡狭できる鞄として多くのものが提案され
ている。

例えば、靴本体の下部と適当間隔をおいた底部との間に
平行ファスナを縫着したものや、本体の下部縁と折込襠
部を縫着した底部縁との周囲に一連のファスナを縫着し
たもの等がある。

しかし、前者の場合下半部の拡狭時ファスナの係脱を伴
なうという不便があり、また、いずれの場合も上下に拡
狭できるのみで、鞄を縦長状態にした時、下半部よりの
収納物品の取出しができないという形式が多い。

このため下半部の側部に開口部を設けたものも提案され
ているが、この開口部に拡狭用のファスナとは別のファ
スナを縫着しているため、不体裁であり、縫製に手数を
要するばかりか、大きく開口できないという欠点がある
。

本考案はこれに鑑みてなしたもので、即ち本考案は少な
くとも一側部全長に亘る開口部を設け、この開口部の基
点にファスナの始端部を置き、かつこのファスナを上記
開口部の終点付近より分岐して上記−側部に隣接する側
部に形成した三角片の斜辺に夫々至らせると共に、１襠
の上下縁に縫着して上記三角片の先端付近に至らせるよ
うなしたる拡狭と開口を兼ねた伸縮襠を、少くとも２段
取上本体下部縁と底部間に設けたことを特徴とする複数
の１襠を設けた鞄に係り、之れにより収納量の多寡に応
じて犬、中、小に変形できると共に、下半部を開口可能
にした鞄を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図において１は鞄の本体で、この本体１は天部２にスラ
イドファスナを有する開閉自在な開口部３を設け、上端
部に提手４，４を設けたもので、また本体１の側部には
、一端を止環等を介して取着し、かつ他端を着脱自在に
係止するようなしたる肩掛はベルト５を設ける。

６は本体−側部に設けたサイドポケットで、小物類を入
れると共に、肩掛はベルトの不使用時収納するようなし
たものである。

次に、前記本体１の下部縁１ａと底部７との間に同−又
は異なる幅を有する二環上の下襠８，８を近接して又は
所要間隔をおいて設ける。

この１襠８は所要幅を有する可撓性材から成り、少なく
とも一側部全長に亘る開口部９を設け、この開口部９０
基点にファスナＦの始端部を設け、かつこのファスナＦ
を上記開口部９の終点付近より分岐して上記−側部に隣
接する側部に形成した三角片の斜辺にそれぞれ至らせる
と共に、１襠８の上下縁に縫着して上記三角片の先端部
付近に至らせたものである。

上記ファスナＦには通常スライダーＳを一個またはファ
スナの始端部にもスライダーＳを設ける。

而して前述の底部７は所要の強度を有する材質で以て略
トレイ状又は板状になしたもので、その底面には一方を
固定式、他方を回転式にしたキャスターＣを固着するも
のであり、このキャスターＣは底部７に設げた嵌合用凹
部に着脱自在に嵌合することもある。

而して本考案の鞄は収納物品の多寡に応じて１襠８，８
の一方又は両方を拡狭しで使用するもので、即ち収納物
品が少ない場合は、スライダＳを分岐点より三角片の斜
辺を滑動すると、１襠の上下縁が近接し、さらにスライ
ダＳを周回滑動すると襠布は完全に内方に折込１れ扁平
状になり、上又は下のいずれか一方又は両方の１襠を狭
めて中型又は小型の鞄にするものである。

この場合肩掛げベルト又は提手で携帯し、または提手の
長さを調整して曳行する。

また、収納物品が多い場合は、上述と逆にスライダＳを
周回滑動して分岐点に至ると、自然に拡がり、大型の鞄
にすることができる。

そしてスライダＳを分岐点より開口部側に滑動するか、
ファスナ始端部に設けた他のスライダＳを分岐点側に滑
動すると開口部９を大きく開口でき、鞄の下半部に入れ
た収納物品を簡単に出入れできる鞄の上の口よりの出し
入れする必要がない。

又前記本体１と１襠８間または１襠８と１襠８間に揺動
式の仕切板や仕切壁を設けて、上下二基に画室できるよ
うになして、下半部の収納物品の出入れをより容易にな
すことができる。

上記実施例はキャスター付鞄について述べたが、ボスト
ンバッグ、リュックサック、袋等各種鞄、袋物に適用す
ることもある。

本考案による時は、ファスナを何ら係脱することなくス
ライダの滑動のみによって上下に拡狭できる１襠を二段
以上設けたので、収納物品、用途に応じて犬、中、小等
の各種の大きさに任意に変形でき、しかも長期の旅行で
も一つの鞄で十分に使用できる。

また、−操作で大きく開口できるので、任意の開口部よ
り鞄の下半部に収納物品を簡単に出し入れすることがで
きる。

さらにきわめて体裁がよく、また一連のファスナを設け
たので縫製も簡単である等の実用的利点を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案に係る鞄の実施例を示し、第１図ａ。 ｂは１襠を拡げた状態の斜視図、第２図ａは１襠を一段
狭めた状態の斜視図、ｂは１襠合部を狭めた状態の斜視
図、第３図は要部断面図、第４図は異なる実施例の要部
断面図である。 １・・・本体、２・・・天部、３，９・・・開口部、４
・・・提手、５・・・肩掛はベルト、６・・・サイドポ
ケット、７・・・底部、８・・・１襠、Ｆ・・・ファス
ナ、Ｓ・・・スライダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも一側部全長に亘る開口部を設け、この開口部
   の基点にファスナの始端部を置き、かつこのファスナを
   上記開口部の終点付近より分岐して上記−側部に隣接す
   る側部に形成した三角片の斜辺に夫々至らせると共に、
   １襠の上下縁に縫着して上記三角片の先端付近に至らせ
   るようなしたる拡狭と開口を兼ねた伸縮襠を、少くとも
   ２段取上本体下部縁と底部間に設けたことを特徴とする
   複数の１襠を設けた鞄。