JPS5926911B2 - 水中探知装置における聴音装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、水中に超音波パルスを送受波して水中探知
を行なう水中探知装置において、帰来する反射信号を可
聴音に変換して聴取する装置に関する。

反射信号を可聴音に変換する場合、一般には、ビート信
号が利用される。

すなわち、反射信号と反射信号より可聴周波だけ低いあ
るいは高い発振周波信号とを混合して、その差周波信号
をフィルターにより選出して可聴音として用いる。

ところが上記の場合、水中探知を行なう超音波パルスの
搬送周波数が高くなると、反射周波数中に生じるドプラ
効果の影響が大きくなり、ビート周波信号がフィルター
の通過帯域から外れるため可聴信号の検出が極めて困難
になる欠点がある。

特に、ビート周波数を１ ｋＨｚ程度に設定した場合、
反射物が遠ざかるとき、ビート信号が「０」になり反射
音が全く聞こえなくなるときがある。

例えば、１００ｋＨｚの超音波周波数を用いる場合、１
ｋＨｚのビート信号を生成するためには９９ｋＨｚの混
合信号と混合してその差周波成分を検出すれば１ ｋＨ
ｚのビート信号を可聴音として検出することができる。

ところが超音波周波数がドプラ効果を受けて９９ｋＨｚ
に変化した場合、混合信号の差周波成分は「０」である
から、このときは反射音を聞くことができない。

又、逆に、反射物が高速度で近づくときは１ｋＨｚ以上
のビート周波数が発生し、同様に、反射音が聞えなくな
るときがある。

すなわち、上記超音波周波数がドプラ効果を受けて１０
１ ｋＨｚあるいはそれ以上に変化した場合、２ｋＨｚ
以上のビート信号が発生する。

そのため、ビート信号を検出するフィルター特性外のビ
ート信号が発生し、ビート信号の検出が不能になる。

あるいは、ビート信号を検出できてもビート信号自体が
可聴範囲外であるため聴取することができない。

この発明は、超音波パルスの反射周波数を極めてて高く
した場合でも可聴音を安定して検出し得る装置を提供す
る。

以下図面の実施例において説明する。

第１図において、入力端ｐｉには反射物体から帰来する
反射信号ｆｉが導かれる。

この反射信号は整形回路１で矩形波列に整形された後、
分周回路２においてくり返し周波数が１ ／ ｎに分周
される。

従って、分周回路２からは、周波数ｆ ｉ／ ｎの周波
信号が送出される。

この分周信号ｆ ｉ／ ｎは、混合回路３において、局
部発振器４の発振周波信号ｆ。

と混合される。従って、混合回路３からは、（ｆ ｉ／
ｎ ＋ ｆｏ ）の周波信号が送出される。

５はフィルタ回路で、フィルタ回路５は混合回路３の出
力周波信号（ｆ ｔ／ ｎ ｆ ｆｏ ）のうちから（
ｆＺｎ＋ｆｏ）の周波信号を選出して他の混合回路６へ
送出する。

混合回路６は、フィルタ回路５の出力周波信号（ｆ ｉ
／ｎ 十ｆ。

）と入力端ｐｉの周波信号ｆｉとを混合して、（ｆ／ｎ
＋ｆｏ）±ｆｉの周波信号を送出する。

そして、この周波信号（ｆ ｉ／ｎ ＋ｆ。）±ｆ１は
フィルタ回路７へ送出されて、フィルタ回路７は、この
周波信号のうちから（ｆ １ ／ｎ ＋ｆ。

）−ｆ。の周波信号を選出して増巾器８へ送出する。

増巾器８はこの周波信号を増巾してスピーカー９から可
聴音を送出させる。

上記において、入力端ｐｉの周波信号ｆｉが中心周波数
ｆｉｏ） ドプラシフト量を△ｆ１ とすると、ｆ
：ｆｏ＋△ｆ・ ・・・・ ・・ （１
）ＩＩ １ となるので、フィルタ回路７の出力周波数ｆｂはｎ−１
ｎ−１ ｆｂ＝ ｆＯ−ｆ ｉＯ−一△ｆｉ□・・・・・・ （
２）ｎ ｎ となるから、局発信号ｆ。

が可聴周波数ｆｂｏ に対して −１ ｆｏ＝ｆｂｏ＋ｆ１ｏ−・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・ （３）の関係を有するようにあらかじ
め設定しておくと（３）式を（２）式に代入することに
より、−１ ｆｂ＝ｆｂｏ−△ｆ１− ・・・・・・・・・・・・・
・・・・・ （４）となり、ドプラ周波数成分△ｆｉに
よる可聴用カ−１ ｆｂの周波数変移か□に抑圧される。

例えば、分周比ｎを２に設定した場合、ドプラシフト量
は１／２になる。

又、入力中心周波数ｆｉｏを１１２ｋＨｚ、可聴周波の
中心周波数ｆｂｏを１．１ｋＨｚに設定した場合、（３
）式から明らかなように、局部発振器４の発振周波信号
ｆ。

は５７．１ ｋＨｚに設定される。以上のように、この
発明によると、可聴周波に含まれるドプラシフト量を十
分に抑圧することができる実用的な装置を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 超音波パルスを送受波して水中探知を行なう水中探
   知機において、 水中物体からの反射周波信号（ｆｉ””ｆｉＯ±△ｆｉ
   、ｆｉｏは送受波信号の中心周波数、△ｆｉは水中物体
   との相対速度によって生じるドプラシフト量）を−に分
   周する分周回路と、 局部発振周波数ｆ。 が可聴周波信号ｆｂｏの周波−１ 数を（ｆｌｏ−）だけ異なるように設定されている局部
   発振回路と、 該局部発振回路の発振周波数ｆ。 と上記分周回路の分周信号とを混合する第１の混合回路
   と、該第１の混合回路の出力周波信号中から上記反射周
   波信号ｆｉに対して周波数が（ｆｂＯ±へ−１ ｆ ｉ ７ ）だけ異′″″周波成分を抽出す６第１の
   フィルター回路と、 該第１のフィルター回路の抽出信号と上記反射周波信号
   とを混合する第２の混合回路と、該第２の混合回路の混
   合出力中から上記反射周波信号との差周波成分を抽出す
   る第２のフィルター回路とを具備してなる水中探知装置
   における聴音装置。